<憑依>おばあちゃん無理すんな

同居している祖母が突如豹変したー。

まるで、若者のような
年齢に不釣り合いな格好をし始める祖母ー

祖母は、”年上好きの男”に憑依されていたー。

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祖母の登美江(とみえ)は
いかにも”おばあちゃん”という感じの
穏やかな祖母だったー。

「--おばあちゃん、今日は調子良さそうだね」

孫である男子高校生・陸斗(りくと)が言うと
祖母の登美江は微笑んだ。

こうして、孫と一緒に暮らすことができているー。

登美江にとって、とても幸せな時間だったー。
登美江の部屋には自分の若い頃の写真が
飾られているー。

”美人”と言われていた若い頃の自分ー。
そして横に写る男性は、登美江の夫だ。

夫は、3年前の既に他界しているー。

自分も、もうそう長くはないー
残された時間を孫たちと共にー。

そんな風に登美江は考えていた。

登美江がイスから立ち上がる。
幸い、足腰は頑丈で、
疲れるものの、自分で歩くことはできた。

「--あ、そうだ、おばあちゃん」
陸斗が、嬉しそうに何かを見せる。

部活動の大会で準優勝した陸斗は、
その表彰状を祖母の登美江に見せるのだったー

「--あらあら、すごいわねぇ」
登美江がニコニコしながら言う。

「--へへっ」
陸斗は嬉しそうに笑う。

陸斗はおばあちゃんのことが好きだった。

だからー
こうして褒められることは、
何よりも嬉しいことだったー。

「--あ、そうだ、ちょっとお出かけしてこようかしら」
登美江が言う。

すると、それを聞いた登美江の娘であり、
陸斗の母親である真那子(まなこ)が反応した。

「--わたしがいこうか~?」
真那子の言葉に登美江は首を振る。

「--ううん、お散歩がてらだし、
 身体が動くうちに出かけておかないとね」
優しく笑う登美江。

最近の登美江は、近所の和菓子屋に出かけるのが
日課になっているー。

外に出ないと
そのまま身体がなまって
動かなくなってしまうような気がしたからー。

「いってらっしゃい」
陸斗と母の真那子が、祖母の登美江を玄関まで送るー。

いつもの日曜日ー。

穏やかな1日だったー。

そう、この時まではー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

和菓子屋で好きな和菓子を
購入する登美江ー。

「いやぁ、いつもありがとうございます」
和菓子屋の3代目店主が言う。

先代は半年前に、病気で亡くなった。
それを継いだのが、まだ比較的若い3代目店主だった。

「---また来るわね」
立ち去る登美江。

そんな登美江の姿を見ながらー
3代目店主は笑みを浮かべていたー

「ふふ…」

3代目店主がお店の奥に入って行くー

そこにはー
”おばあちゃん”たちの写真が飾られていたー

彼は、和菓子が嫌いだったし
こんな時代遅れの個人商店じゃ
先が無い事も分かっていた。
先代店主の父のことも嫌いだったー

けどー
このお店をついだ。

それはー
”彼が大好きな年上の女性”が
たくさんお店に来てくれるからだー。

この和菓子屋には、
年寄りの客もたくさん来るー。

そんな”おばあちゃん”達を見たり
話したりするのが、何よりの楽しみだったー。

3代目店主ー
彼は熟女ー、、いや、さらにその上、
おばあちゃん好きだった。

おばあちゃんで
しか抜けない身体だー。

そしてー
年齢に不釣り合いなおしゃれなおばあちゃんを見ると、
彼はとても興奮してしまうー。

「---さて」
3代目店主は笑みを浮かべたー。

昨日”あるもの”が到着したのだ。
裏サイトで手配したとっておきの品ー

そう、”憑依薬”が。

手押し車を押しながら歩く登美江の後姿を見る。

「ゴクリー」
3代目店主は笑みを浮かべた。

そしてー
呟いた

「きみに決めたー」

と。

3代目店主は、憑依薬を飲み干すと、
営業中の和菓子屋をそのままにして
登美江の方に駆け寄って行く。

「あの、おばあちゃん」

「--?」
振り返った登美江に、
3代目店主は、躊躇することなく
キスをしたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ただいま~」

登美江が帰宅する。

「--あ、おばあちゃん!お帰り」
スマホをいじっていた陸斗が反応する。

「んふふふふ~ただいま~♪」
和菓子屋以外で購入したものも
持ちながら登美江が嬉しそうに言う。

「--なんだか嬉しそうだな」
陸斗が笑うと、
登美江はニヤニヤしながら答えた。

「嬉しいに決まってるじゃない…
 んふふ♡」

とー。

なんだか、おばあちゃんが
色目を振りまいているような気がして
陸斗は少し首をかしげた。

登美江はそのまま鼻歌を歌いながら
部屋へと戻って行くー。

「----」
陸斗は少し心配になった。

そろそろボケが始まっているのかもしれないー

と。

若い頃の自分に戻ってしまうような
そんな高齢者がいると聞いたことがあるー。

おばあちゃんも、そろそろ、そうなってしまうのかもしれない。

陸斗はそう思いながら少し悲しい気持ちになったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--んっふっふ~♡
 おばあちゃんの身体げっと~!」

登美江はニヤニヤしながら
姿見を見つめていたー

どう考えても”おばあちゃん”としか
言えない風貌の登美江が
モデルのようなポーズを姿見の前でとっている。

人によっては嫌悪感を抱くかもしれない光景。

登美江は、自分の手を見つめる。

「んっん~!
 この使い古した感じの手~…

 すばらしい…♡」

登美江は枯れた声でそう言うと、
自分の手をペロリと舐めたー

そしてー
購入してきた服を乱暴に部屋に
出すと、静かに登美江は微笑んだー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ガチャ

部屋から出てきたおばあちゃんを見て
陸斗はぎょっとした。

大胆に太腿を晒した
ミニスカートに胸元を強調した服装ー

化粧をしていて、
さらに髪型はツインテールだ。

「---!?!?!?!?」
陸斗は言葉を失った。

おばあちゃんのことは大好きだがー
陸斗は、正直びっくりしてしまった。

「うふふ♡」
登美江が微笑む。

モデル歩きをするおばあちゃん。

「--ちょ、、ちょ、ちょっ?」
陸斗は困惑したー

流石にその年齢では無理があるだろう!
陸斗はそう思った。

大胆に晒されている生足も
かつての輝きはない。

傷んだ髪でツインテール。

「--お、おばあちゃん!その格好は?」
陸斗が思わずそう口にすると
登美江は微笑んだ。

「--あら?ふふふ…
 熟した女もいいものでしょ?」

登美江がニヤニヤしながら近づいてくる。

「--じゅ、、熟したって…?」
陸斗はさらに戸惑う。

すると、登美江が
はぁはぁ言いながら
陸斗の方を見つめて、
そして突然キスをしてきたー

「--んふふふふふ♡」

甘い表情の登美江。

思わず陸斗は吐き気を
催してしまったー

一体、急にどうしたんだ?

とー。

「--え…?ちょ、ちょっと!」
母親の真那子も登美江の姿を見て驚く。

「な、何をしてるの?」

その言葉に、登美江は笑みを浮かべた。

「なにって?おしゃれしてるんだぜ…じゃない、
 おしゃれしてるのよ」

登美江がポーズを決める。

真那子は思わず失笑した。

「ちょっとお母さん、それは流石に無理があるし、
 年齢考えた方がいいよ…?」

真那子の言葉に
登美江はすぐさま反論した。

「--くくく…
 老いたって女はエロいものだろうが」

登美江の言葉に
真那子も、孫の陸斗も驚くー

「え…?」

しかし、すぐに登美江は笑みを浮かべると、
「わたしだって、女なのよ」
と呟いて、自分の部屋に入って行ってしまったー

その夜ー
登美江の部屋からは、
苦しそうな声と共に
喘ぐような声が聞こえてきたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

祖母の登美江は豹変したー。

まるで女子高生がするかのような
おしゃれをし、
しわしわの肌を露出し、
甘い声を出すようになったー

正直ー
陸斗は思うー。

”気持ち悪い”とー。
一体、おばあちゃんはどうしてしまったのか、と。

明らかに年齢に
釣り合っていないー。

今日も登美江は
ミニスカートをはいて、
化粧をして、
子供のようにはしゃいでいる。

「--どうしちゃったのかしら…?」
陸斗の母・真那子も首をかしげる。

「--さぁ…」
陸斗は、おばあちゃんの部屋の方を
見つめながらそう呟いた。

いよいよボケてきてしまったのかー。
おばあちゃんが大好きな陸斗としては
悲しくてたまらなかった。

「---…最近、夜も出かけてるし…」
母・真那子が言う。

夜に出かけて何をしているのだろうか。
まさか、男と寝たりしているのだろうかー。

「---ちょ、、ちょっと俺、
 おばあちゃんとしっかり話してみるよ」

母も父も、陸斗も、なんとなく
豹変した祖母を避けていた。

だがー
しっかり話し合わなくてはならない。

陸斗はそう決心して
おばあちゃんの部屋をノックしたー。

しかしー
返事はない。

変わりに聞こえてきたのは
祖母・登美江が軽く喘ぐような
声だったー。

「お…おばあちゃん…?」

陸斗は不安になりながらも
祖母の部屋の扉を開くー

すると、そこにはー
半裸の状態で
大人のおもちゃを使い、
顔を赤くしている登美江の姿があったー

心優しいおばあちゃんの
見たくもない姿ー

陸斗は思わず目を逸らした。

”おばあちゃん、無理して若作りすんなよ…
 普通のおばあちゃんでいいのに…”
と、陸斗は内心で呟く。

「んひぃぃぃっ♡」
登美江が声をあげる。

そしてー
”信じられない言葉”を登美江は
呟いた。

「--このババアの身体、最高だぜぇ!
 ぐひひひひひ~♡」

かすれた声で笑う登美江。

”今、何と言った?”

陸斗は耳を疑った。
今、まるで、自分のことを
別人のように言っていなかったか?

はぁはぁ言っている登美江を見ながら
陸斗は困惑していたー。

「一度、母さんに…」
母の真那子に伝えようとした
その時だったー。

「あ~あ…ばれちゃった」
登美江がニヤニヤしながら
陸斗の方を見た。

「---!」
陸斗は思わず逃げようとしたー

しかしー

「--こっちに来いよ」
登美江はそう言った。

”こいつはおばあちゃんじゃない”

陸斗はそう思ったー
では、いったいー

「ぐふふふふ…
 ばあさんの身体って
 いいよなぁ…
 この使い古された感じがよぉ」

登美江は垂れ下がった胸を
触りながらケラケラと笑う。

「な…な…なんだ、、お前は…?」
陸斗は思わずそう呟いた。

「んん~?わたしはおばあちゃんよぉ~♡」
登美江はふざけた様子で笑う。

そんなはずがない。
登美江がこんなことするはずがない。

「---ふ、ふざけるな!
 お前は誰だ!?」
陸斗が叫ぶと、
登美江はニヤニヤしながら呟いた。

「--このババアの身体を
 すこ~し借りてるだけさ」

そう言うと、登美江は
ニヤニヤしながら近づいてきて、
突然、陸斗のズボンを無理矢理脱がせようとした。

「や、やめろ!」
叫ぶ陸斗。

陸斗は登美江を振り払おうとしたー

しかしー

「いいのかぁ~?乱暴にすると
 このおばあちゃん、死んじゃうかもだぜ~?」

しゃがれた声で言う登美江。

「くっ…や、やめろ…!」
陸斗は無理やりパンツまで脱がされて
そしてーーー

登美江は、陸斗のアレを咥えはじめた。

「や…やめろ…!
 おばあちゃんになんてことさせるんだ!!
 おい!」

祖母の登美江が孫の陸斗の
アレを咥えて顔を真っ赤にしている。

「んふふふ~
 どう、おばあちゃんにこういうことされる気持ちは?」

登美江が陸斗のアレを咥えながら言う。

「---や、、やめ…やめて…
 おばあちゃん!」

陸斗は叫ぶー

だがー
悔しい事にー
祖母にされて、
陸斗のアレは大きくなってしまっていたー

「やめてくれぇぇえええ!」
陸斗が叫ぶー

だが、陸斗の叫びはむなしく
陸斗のアソコから白い液体が
祖母の口の中に放り込まれた。

「--ひっ!?!?」
陸斗の悲鳴を聞きつけて
駆けつけた母の真那子が悲鳴を上げる。

「----あ…あ」
放心状態の陸斗。

祖母の登美江は口元を汚しながら
ケラケラと笑っていた。

やがて、
登美江は白目を剥き、その場で
気を失い、痙攣し始めたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ふぅー」

数日後。
和菓子屋の3代目店主は思う。

「--そういえば、あのばあさん来なくなったな」

この前憑依していた登美江が
あれからここに来ていないー

憑依し終えたあと、
どうなったのかは知らないー

家族のトラブルかー
いや、それとも死んだのかー。

だがー
彼にとってはどうでもいいことだったー

「くくく…老いた女は美しい…
 枯れる直前の花のような美しさだ…」

3代目店主はそう呟くと、
次のターゲットに目を光らせるのだった・・・

数年後―
陸斗が熟女好きになったことに
この件が影響しているかどうかは、
定かではないー。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

憑依される対象がおばあちゃん…を
メインに書くのは初めてでした~!

私の得意分野(?)ではありませんが、
毎日書いているのでたまには~!

お読み下さりありがとうございました~

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