<入れ替わり>家畜少女①~立場逆転~

彼女は、飼い猫を虐待していたー。

学校生活のストレスからだろうかー。

けれどー
彼女は気付いていなかった。
”恐ろしいこと”が起きようとしていることにー。

-------------------------

にゃ~!と言う声が響き渡る。

「--うっさい!静かにして!」

喚きちらす少女ー。

女子高生の吉田 友希恵(よしだ ゆきえ)-
彼女が中学生の頃に家にやってきた
飼い猫”みーちゃん”。

友希恵は、みーちゃんのことを
とても大切にしていた。

けれどー。

友希恵が高校に入学してから
少しした頃からだろうか。
友希恵は、みーちゃんにきつく当たるように
なってきていたー。

理由は分からないー

けれど
学校生活のストレスや
友希恵自身が思春期になったことやー
色々なことが影響していた。

あれだけ可愛がっていたみーちゃんに対して
今や、ごみを扱うような扱いをしている。

両親も、そんな様子を見かねていたが
友希恵がヒステリックに喚き散らすために
どうすることもできなかった

猫の身体には怪我のようなものも見える。

狭い檻の中に閉じ込めて、
エサもロクに与えない友希恵。

「--あんたはいいよね?
 そうやってにゃーにゃー言ってれば
 ご飯も貰えて!」

友希恵が半泣きのような状態で叫ぶ。

「わたしがさ、どれだけ毎日頑張ってるかわかる?
 わかんないよね?

 にゃーにゃーにゃーにゃーうるさいのよ!」

理不尽な八つ当たりをする友希恵。

友希恵は元々はこんな子ではなかったー。
大人しそうで、心優しい子ー。
それが友希恵だった。

しかしー
高校に入ってすぐ、不運にもいじめを受けてしまった。
いじめっ子からいじめられっ子をかばったことで、
ターゲットが自分に変わったのだー

そこからだっただろうかー。
友希恵は変わってしまった。

今ではいじめも落ち着き、
学校でもそれなりの友達がいるー

けどー
友希恵は
いじめを受けたことで、歪んでしまったー。

親に反抗的になり、
飼い猫のみーちゃんに強く当たるようになった。

学校ではまじめにやっているものの、
優しさの中に冷たさを併せ持つような
そんな子になってしまった。

にゃ~…

みーちゃんが、お腹が空いたと訴える。

「うっさい!」
持っていたシャーペンを投げつける友希恵。

友希恵はイライラした様子で
頭をかきむしると、
みーちゃんの方に歩いていき、
軽い暴行を加えるのだったー。

これがー
最近の日常茶飯事―。

猫のみーちゃんは、
友希恵のことが好きだった―。

いつも優しくて
自分を大切にしてくれる、
可愛い子だったー。

ご主人様として、信頼していたー

けれどー
今は違うー

友希恵が憎いー。

最初は、仕方ないのかな、とも思っていた。
人間のことはよく分からないー。

だからー
少しぐらいはー
そう思っていた。

けどー
あまりにも理不尽だった。

自分がどうしてこんな目に遭わないといけないのか。
友希恵に自分が何をしたというのか。

猫のみーちゃんは、怒りを爆発させる
直前だった。

猫の怒りー。

友希恵は、それに気付いていなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--おはよ~!」
友希恵が学校に登校する。

学校では、前と同じ、
優しく、真面目な友希恵のままー。

いじめは、沈静化したー。

けれど
友希恵はいじめをきっかけに少し変わった。

「そういえば、みーちゃん、元気?」
中学時代からの友達・彩夏(さやか)が友希恵に尋ねた。

「--みーちゃん?」
友希恵が聞き返す。

彩夏は、中学時代によく、友希恵の家に
遊びに来ていた友達のひとり。

「---最近ウザくてさ~!
 早く死なないかな~なんて思ってるぐらいだよ~」

友希恵が笑いながら言う。

「え…」
友達の彩夏は思わぬ返事に少し困惑した。

「---猫ってさ、にゃーにゃー言ってるだけで
 世話してもらえるんだよ?
 ずるくない?」

友希恵が言う。

「--え、、そ、、そんなこと言ったって…」
彩夏は戸惑う。

中学時代からの付き合いの彩夏は
うすうす感じているー

友希恵はいじめを受けてから変わったー。
まじめで、優しいところは同じ、、、だと思う。

でもー
どこか刺々しくー
どこか冷たくなったー

「---あ~!早く死なないかな~!」
友希恵が笑う。

「そ、、そんなこと言っちゃだめだよ!」
彩夏が咄嗟にそう叫んだ。

「--ふふ、ごめんごめん、うそうそ!」
友希恵はそう言うと、
笑いながら立ち去ってしまった。

「--友希恵ちゃん…」
彩夏は後悔しているー
友希恵が変わってしまったのには、
自分にも責任があるかもしれないー

友希恵がいじめられているとき、
自分は手を差し伸べることが
できなかったのだからー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「あんたさ…いつ死ぬの?」

みーちゃんに対して語りかける友希恵。

猫のみーちゃんは、友希恵の部屋で
飼育されている。

元々はリビングが中心だったのだが
今は友希恵が部屋に作った小さな檻の
中に閉じ込めているー。

両親は、最初は「やめなさい!」と言っていたが
友希恵が猛反発したため、最近は
もう何も言わなくなった。

にゃー…
悲しそうに鳴き声をだす猫。

”優しかった友希恵”の面影を重ねて
猫のみーちゃんは悲しい気持ちになっていたー

「ねぇ、いつ死ぬの?
 ねぇ?今日?明日?」

友希恵が笑う。

その表情には
怒りや恨みが籠っていたー

完全な八つ当たりー

友希恵自身も、分かっているのかもしれないー
けれどー
友希恵の、みーちゃんに対する接し方は、
日に日にエスカレートしていた。

「--ねぇ?早く死になさいよ!
 もう十分生きたでしょ?

 なぁ、早く死ねよ!おい!」

乱暴な言葉遣いで猫を叩く友希恵。

猫が言葉を理解できてるはずなんか
ないけど、と友希恵は自虐的に
笑いながら勉強机に向かう。

勉強を始めた友希恵―。

そんな後ろ姿を見ながら
みーちゃんは怒り募らせていたー

・・・・・・・・・

夜ー

猫のみーちゃんは、
穏やかな寝息を立てている友希恵の方を見つめていたー

いやー
睨んでいた。

許せないー
絶対に許せないー

呪ってやるー。

みーちゃんは、そう思っていたー

そしてー
その”強い恨み”が、
超常現象を起こしたー

みーちゃんの目が赤く光るー

そしてー
みーちゃんは、意識を失ったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・

ーー朝がやってきた。

目を覚ます友希恵。

友希恵は、あれ?と思うー
自分が、ベットから落ちているー

そんなに寝相悪かったっけ?と思いながらー
友希恵は周囲を見渡す。

「---!?」
友希恵は目を疑ったー

自分が、檻の中に入っているー

”え…どういうこと!?”

猫のみーちゃんを放り投げている檻の中に
自分が入っているー

「にゃ~~~!」

友希恵が声を出した―。

!?!?!?

”何これ?”
そう叫んだつもりだったー

しかしー
自分の口から出たのはー…

「--!?!?!?」
友希恵が周囲を見渡すー

そしてー
姿見に自分の姿が映るー

「にゃあああああああああああ!」
友希恵は思わず悲鳴をあげたー

何故なら、鏡に映った自分はー
人間の姿などではなく、”猫”の姿を
していたからだー。

「にっ…にゃああああ!?」

猫になったからだろうか。
人間の言葉を発することができない。

(う、、嘘…?
 わたしがみーちゃんに!?
 どういうこと!?)

困惑していると、
部屋の扉が開いて、
中にーーー

友希恵ー
そう、自分が入ってきた。

「にゃあ…」
友希恵は、みーたんの方を見ると、
ニヤリと微笑んだ。

「---入れ替わった…にゃ!」
友希恵は笑いながら言ったー。

「---!?!?!?」
みーちゃんの身体になってしまった
友希恵は戸惑う。

”入れ替わった?”

飼い猫のみーちゃんの強い恨みがー
起きるはずのない超常現象を引き起こしたー。

そうー
友希恵と、みーちゃんの身体が
入れ替わってしまったのだー。

友希恵の身体になったみーちゃんは
友希恵の記憶から、人間の言葉を
理解し、発するようになっていた。

「---許さない…にゃあああ!」
友希恵が手を立てて言う。

ぎこちない口調。
記憶を読み取ることが出来ても
人の言葉を話すことに
慣れていない様子だ。

友希恵は、恨み募る表情で、
みーちゃんの方によってくると、
みーちゃんを睨んだ。

みーちゃんになってしまった友希恵は震える。

(ま…まさか、わたしが、、猫に…?
 う、、うそ…!?)

戸惑うことしかできないみーちゃん。

(た…助けて…!)
猫の身体になってしまった友希恵が喋る。

だがー
猫に人間の言葉を発することはできない。

「にゃああああ~…」

悲しそうな声が部屋に響き渡る。

その言葉を聞いた友希恵は
笑みを浮かべた。

「わたしがさ、どれだけ毎日頑張ってるかわ、、かる?
 わかんない…よね?
 にゃーにゃーにゃーにゃーうるさい…のよ!」

少し片言のような感じで友希恵はそう言った。

友希恵が、この前、みーちゃんに言い放った台詞を
友希恵になったみーちゃんが言い放ってみせた。

檻に手をつけて、”助けて”と嘆願するみーちゃん。

しかしー
友希恵は、キャットフードの袋を開けながら微笑んだ。

「許さないにゃ」

そう言うと、
友希恵はキャットフードの袋の中に
手を突っ込み、それを食べ始めた。

(…ちょ…わ、、わたしの身体で猫の餌なんて
 食べないでよ!)

みーちゃんになった友希恵が叫ぶ。

しかし、

”にゃぁ!”としか
声を発することができない。

やがて、四つんばいになって、キャットフードを
口で直接食べ始める友希恵。

人間の身体になっても、
やはり四足の方が楽らしい。

汚らしくもぐもぐと
キャットフードを食べ続ける友希恵。

「---…これは復讐だにゃ」

友希恵は、キャットフードを食べながら呟いた。

「今日から、友希恵ちゃんが、、
 ペットだにゃ…!

 にゃ、、にゃ、、
 にゃははははははははは!」

友希恵は嬉しそうに笑う。

友希恵の身体を手に入れて
その脳から、人間の記憶を手に入れた猫のみーちゃん。

人と猫が混じったような行動をとる
友希恵の姿は、とても、”不気味”だった。

”お願い!助けて!わたしを元に戻して!”
檻の中で暴れるみーちゃん。

このまま自分が猫として生きて行くなんて、
耐えられないー

暴れ続けるみーちゃんのことを
勝ち誇った表情で見つめる友希恵。

友希恵は部屋にあったまたたびを
いじりながら、暴れまわるみーちゃんを
ニヤニヤしながら見つめている。

やがて、キャットフードを食べ終えた
友希恵は、げっぷをしながら
檻の方に再び近づいてきた。

「あんたさ、、、いつ死ぬのにゃぁ?」

友希恵が以前、みーちゃんに言った台詞を
友希恵になったみーちゃんは口にする。

「--ねぇ?早く死になさいよ!
 もう十分生きたでしょ?

 なぁ、早く死ねよ!おい!」

そう言ってみせると、友希恵になったみーちゃんは
恨み募る表情でみーちゃんを睨んだ。

「---たっぷり…仕返ししてやる…ニャ」

溢れ出る憎悪―。
みーちゃんになった友希恵は恐怖で
震えてしまうー

「--くふふふふふふ…
 猫の怒りを知るといいにゃ…!」

そう言うと、友希恵は笑いながら
部屋から出て行ってしまう。

”ちょっと!待って!元に戻しなさいよ!”
「にゃああああああああああ!」

人間の言葉にならず、
にゃあああ!と叫び、暴れまわるみーちゃん。

けれども、その言葉が、
誰かに届くことはなかった…

②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

自分が散々虐待してきた猫と
身体が入れ替わってしまった友希恵ちゃんの
運命は…!

続きは明日デス~

入れ替わり<家畜少女>
憑依空間NEO

コメント

タイトルとURLをコピーしました