他人に変身する力を持ったおじさん。
彼は、欲望の日々を送っていた。
学校で好き放題し、
アイドルの人生を壊した彼の、次なる遊びは…?
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「んふっふっふっふ~♪」
俺は満面の笑みで街中をスキップしていた。
もちろん、俺みたいなおっさんが満面の
笑みで街中をスキップしていたら
色々な意味で注目を集めてしまうし、
誰も、笑顔でスキップするおっさんなんて
見たくはないだろう。
だがー
今の俺は、俺の姿ではない。
別の人間の姿に、変身している。
その辺を歩いていた女子大生に変身し、
予め用意していたチャイナドレスを着て
俺はスキップしている。
周囲の注目を集める俺。
とても、心地がいい。
この女子大生が誰だかは知らないが、
そんなことは関係ない。
今日も、俺の欲望のために、
見ず知らずの女の人生が狂っていくのだー
俺はスキップするのに疲れて
綺麗な足を大胆に見せつけながら
街を歩くー。
何か。
何か、面白いターゲットはいないかどうか。
俺はそう思いながら周囲を見渡す。
学校で、滅茶苦茶に遊んだし、
この前は、アイドルの梨音のことも滅茶苦茶にしてやった。
いやー
今はもう、”元”アイドルか。
梨音はあのあと、俺が成りすまして出演した番組での
行為で大炎上して、そのまま引退したー。
今頃、あの子の精神状態はボロボロだろうー。
「---お」
俺は、ふと、近くの民家に目をやったー
母親と父親、そして娘だろうかー
満面の笑みを浮かべる家族。
「家族…か」
俺は笑みを浮かべた。
家族を壊すのも、面白いかもしれないな。
俺は、そう思いながら、
その家の方を見つめる。
中学の制服を身に着けた娘が
笑顔で学校の方に歩いていく。
俺はーその娘を見つめながら
”変身”能力を使ったー
チャイナドレスが地面に落ちるー
そして、俺の身体は女子大生の身体から
娘の身体に変わった。
「---んふっ
中途半端に発達した子の身体ってのも
悪くないよな」
俺はそう呟きながら
自分の未発達の胸を少し触ると、
自宅の方を見つめたー
「---じゃあ、行って来るよ」
父親らしき人物が会社に向かう。
「くへへへ…」
俺は笑みを浮かべた。
父親と娘が出かけたということは
あの家には、母親一人か。
「ふへへへへへへへ…」
俺はニヤニヤしながらその家の方に向かう。
貞野…
俺は表札を見ながら
名前の方に目を向ける。
美鈴…(みすず)
一番下に書かれているから、
たぶんこの娘の名前だろう。
「さぁ~て…」
俺はあくびをしながら
自宅の扉を開けるー
さっき学校に向かったはずの娘が
急に帰ってきたら
どう思うだろうな?
くくく…
ガチャー
俺は扉を開けて中に入る。
「--あら?」
母親が俺の方を見て驚いた表情を浮かべる。
「どうしたの?忘れ物?」
母親は、俺にそう尋ねた。
まぁ、当然の答えだな。
俺はそう思いながら、母親を無視して、
キッチンの方へと向かっていくー
そしてー
俺はテーブルの上に飛び乗って
母親の方を見つめた。
明るく、元気に育っていたであろう
娘が、突然おかしな行動をとりだしたら、
母親はどんな顔をするだろうな?
俺は、それが見たかったー
「---ちょっと、美鈴、どうしたの?」
この女の母親は俺の方を見て唖然としている。
あぁ、お母さん、その気持ちは分かりますよぉ~くくく。
可愛い娘が学校に行くべき時間に
家に帰ってきて、机に飛び乗った挙句
ヤンキーみたいな座り方をしてるんですからねぇ~ぐへへ
「--どうしたって?
わたし~学校飽きちゃった!んへへ!」
俺は鼻で笑ってみせた。
母親の表情が青ざめて行く。
「--な、、何を言ってるの!?」
美鈴に向かって叫ぶ母親。
俺は耳をほじりながら、
母親に挑発的な態度を取ってみせた。
おらぁ、どうだ?娘の突然の反抗期ぃ~?
「-ーーみ、美鈴、何かあったの?」
母親が俺に尋ねる。
「別にな~にも!
ただ、学校に行くとかウザいし~
もう、どうでもよくなっちゃった~
えへへへへ!」
俺はそう言うと、
母親の方を見て、つばを吐きかけた。
ビチャ。
母親の顔面に娘の、いや、俺の唾が飛ぶ。
母親はプルプル身体を震わせている。
優しそうなお母さんも、
そろそろキレるころだろう。
「お?キレちゃった?
お?やるのか?ん?」
俺は挑発的な口調で母親を
挑発した。
大事に育ててきた娘に
唾を吐きかけられた気分はどうだー
俺は、母親にビンタをされるのか、
それとも怒鳴られるのか、
そんなことを考えながら
ニヤニヤしてみせた。
しかしー
「--!?」
母親は、俺のことをー…
娘に成りすましている俺を抱きしめた。
「--美鈴…
何か辛い事があったんだね…」
俺の頭を撫でる母親。
「----!?!?!?!」
俺は激しく動揺したー
人間は醜く、汚い。
俺はそう思っている。
この母親も、そのはずだー
今まで、俺が見てきた人間はみんなそうだった。
信じていた人間、大切にしていた人間が相手でも
俺が成りすまして酷いことをしてやれば
すぐに手のひら返し。
アイドルの梨音もそう。
あれだけちやほやしていた周囲は
今や梨音のことをゴミのように袋叩きにしているー。
学校の時もそうー
慕われていた女子生徒も、
少し奇行をしただけでー
本人が”やってない”と叫んでも
弁明を聞くこともせずに、
罵り、叩き、潰しにかかる。
人間は、愚かだー
俺は、ずっと、そう思っている。
「--何か辛いことがあったなら、
お母さんに話してみて?」
母親は、俺を抱きしめながらなおもいう。
くそっ!
娘が反抗的な態度を取っているんだぞ?
唾を吐きかけたんだぞ?
怒れ!憎め!
「----お母さん、美鈴の味方だから」
母が、心からの言葉を俺に向かって告げた。
お母さん…
俺は思わず
感動したー
泣きそうにーーー
なるわけねぇだろうがぁああああ!
俺は母親のみぞおちを綺麗な手で
殴ると驚いた表情で、咳き込む母親を見て、
笑みを浮かべた。
そしてー
家の中を見回した俺は、
床下収納を見つけたー
母親を無理やり
引っ張って、俺はその床下収納の近くまで持っていくー
”殺しはしない”
人の命を奪うことは、俺の美学に反する。
泣きわめく母親ー
娘に乱暴された挙句、
床下収納に突き落とされた母親は
絶望の表情で俺を見つめた。
「み…美鈴…何があったの…!?
お願い…話して!」
母親はなおも、娘を信じている顔だ。
俺は、舌打ちして唾を吐きかけると、
床下収納の扉を閉めた。
床下の外にも繋がっているように見えたから
酸素は問題ないだろう。
床下を閉めた俺は、上に適当な家具を
移動し、下からでは開けられないようにしてみせた。
そしてー
俺は娘から、母親の姿に変身したー。
「--お前が家族を信じていても
他の家族はそうとは限らないぜ」
俺はそう呟くと、
慌てて家から飛び出して、
この女の娘と夫が帰ってくる前に、
あるものを用意するのだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺は、微笑んでいたー
母親の姿に変身した俺は、
ドSな格好をして鞭を振るいながら、
お尻や胸元を露出してー
家族の帰りを待った。
「んふふふふ…」
真面目な母親なのだろう。
だが、俺はその姿を借りて
妖艶な格好をしているー
この、俺にとって何の関係もない
家族の幸せを、粉々に打ち砕くために…
しばらくしてー
娘が帰ってきた。
「--ただい…」
娘の美鈴は
俺のー
一人エッチをしている母親の姿を見て
笑顔のまま凍りついた。
「お母…さん?」
美鈴はその場で固まってしまう。
「あらぁ、美鈴、おかえりなさい~♡」
ぐへへ、どうだ!
過激なエロ衣装で一人エッチしている
母親の姿は~!
俺は喘ぎ声を出しながら美鈴の方を見つめた。
「ちょ…お、、お母さん!何やってるの!?」
「--なにって?お母さん欲求不満になっちゃったの!
うふふふふ♡」
ダメだ、甘い声しか出ねぇ。
しかも、このお母さんの声、エロいな。
俺はそんな風に思いながら、
娘の美鈴の方に歩いていく。
「---ねぇ、美鈴。
お義母さんとエッチしましょ?」
美鈴は恐怖に震えて
俺の方を見ている。
くくく…
そんな目で母親を見るなよ。
おじさん、興奮しちゃうじゃないか。
俺は、はぁはぁ言いながら
娘の美鈴を押し倒すと、
美鈴のことを徹底的に
遊びつくしてやった。
「あ…あ…♡」
美鈴は信じられないという様子で
目から涙をこぼしている。
「んふふふふ…♡」
時計を見る俺。
こいつの夫は何時ぐらいに
帰って来るのだろうか。
俺は、机の上に用意した離婚届を
見つけながら笑みを浮かべた。
「--さて…
まだこいつの夫が帰ってくるまで
時間がありそうだし…
もう1ラウンド行くか」
俺は泣きじゃくっている美鈴を襲い、
さらに激しい行為を繰り広げたー
この娘の精神ー?
そんなものは知らんー。
それからー
どのぐらい時間が経っただろうか。
散々遊びつくした俺は、
部屋の隅で泣き続けている美鈴を見て笑うー
ガチャー
夫が帰ってきた。
「---うふふふふ!
お帰りなさい~!」
俺は妖艶な格好のまま
夫を出迎えると、
唖然とした表情の夫に
離婚届を叩きつけてやったー。
驚く夫。
もう、この家族は滅茶苦茶だ。
そう確信した俺は
夫と娘が見ていない隙に
床下収納に閉じ込めた母親を
解放し、俺自身は、変身を解除して姿を消した。
明日にでも、この家がどうなったか、
見に来ようー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それからも、俺は
変身して悪事の限りを尽くした。
特に理由はない。
ただ、俺が楽しみたいから、
見ず知らずのやつらに
犠牲になってもらっているだけだー
この変身能力があれば、
俺は誰にも捕まらない。
今日もー
俺は見ず知らずの女子大生に変身して、
街中をご機嫌にスキップしている。
予め用意していた
バニーガールの格好に着替えて…
「むふふふふふふふ~!」
通行人が、
バニーガール姿の女子大生を見て
驚いたように俺の方を見る。
くふふふ…
あとでこの女のホンモノがどう思われようと俺には関係ない。
変身能力がある限りー
俺には、怖いものー
ゴッ…
ーーー!?
俺の身体に謎の衝撃が走った。
なんだ…!?
気付けば、俺は宙を舞っていたー
俺がスキップしていた場所から、
何十メートルか先に飛ばされた俺は、
そのまま、道路にうつ伏せになっていた。
「な…に?」
俺は慌てて起き上がろうとする。
何が起きた?
いや、まずは変身を解除して…?
しかしー
身体に力が入らないー
俺は、どうしたー?
俺は、自分で自分に何が起きたか分からないまま、
網タイツから、血が流れているのに気付く。
ーーーー!!!
歩行者用の信号が赤ー
近くには急停車した乗用車。
まさか、俺はーー
「---ぐぐ」
俺はーー
浮かれるあまりー
無意識のうちに信号を無視してー
「---う、、嘘だ…」
他人に変身してー
好き放題できるー
それを繰り返すうちに、俺はー
”何をしても、変身を解除すればいいー”
そんな風に、思いはじめていたー
自分の身体に対する、慎重さを
失っていたー
「---い…いやだ…変身を…変身を…」
俺は慌てて、近くの通行人の女性の方を見つめて
その姿に変身する。
「---あ…あぁぁ…」
変身してもー
俺の身体であることに変わりはないー
傷は、消えない…
「ああ……」
俺は、動けなくなったー
これが、他人の人生を、、
踏みにじってきた人間の、、末路なのか…?
薄れ行く意識の中ー
俺が最後に見たのはー
あの日、変身能力を手にするきっかけとなった、
俺が食べたカメレオンだったー。
カメレオンが、俺をあざ笑うようにして
四つんばいで立ち去って行くー
「---あ…」
俺は最後に思ったー
俺は、カメレオンに遊ばれていたのかもしれないー
変身という力を手にした人間が
どうなるのかー
それを見て、あのカメレオンは…
俺の意識は、そこで途切れたー
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
お読み下さりありがとうございました~!
変身モノはあまり書いたことがないので、
まだまだ練習途上ですネ!
また機会があれば書けたらと思います!
コメント
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中途半端に発達した子に変身するのすごくいいなぁ
書きたいしもっと見たいなぁ
その他にも母親の優しさに感動したりしました
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> 中途半端に発達した子に変身するのすごくいいなぁ
> 書きたいしもっと見たいなぁ
> その他にも母親の優しさに感動したりしました
コメントありがとうございま~す☆!
リーフ様でしょうか~?(違ったらごめんなさい~!
私もまた機会があれば書いてみたいデスー!
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>コメントありがとうございま~す☆!
>リーフ様でしょうか~?(違ったらごめんなさい~!
その通りです!
私がリーフです!
>私もまた機会があれば書いてみたいデスー!
どうぞどうぞ!是非お願いします!
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> >コメントありがとうございま~す☆!
> >リーフ様でしょうか~?(違ったらごめんなさい~!
>
> その通りです!
> 私がリーフです!
>
> >私もまた機会があれば書いてみたいデスー!
>
> どうぞどうぞ!是非お願いします!
笑~
お返事ありがとうございます~☆
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最後の母親に変身を解除した後に
今日もー
俺は見ず知らずの女子大生に変身して、
街中をご機嫌にスキップしている。てありますが、ここで終わりにしてれば良かったです。これ以降のくだりは蛇足でした。
良い作品がこれでガタ落ちな気がします。テンションが下がりました。あとのくだりをするのなら、後日談として別にして欲しかったです。
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コメントありがとうございます~!
確かにそのあとの場面は
意見が分かれそうな感じの展開になってしまってますね…!
入れるか入れないか迷いつつ、
入れたり、入れなかったり、作品ごとに色々ですが、
これからも、色々考えながら書いていきます!
貴重なご意見、ありがとうございました!!