<憑依>OZISAN~俺は好きにやらせてもらう~①

女子高生に無理やり憑依させられてしまったおじさん。

女子高生らしい行動をすることを否定し、
彼は、おじさん要素全開で、
生活を送り始める…。

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「水本くん…」

新薬の開発をしているとある研究施設。

そこの所長・白川(しらかわ)に
呼び出された40代前半の冴えないおじさん・水本は、
白川所長の前に立っていた。

「---我々が長年開発してきた
 ”憑依薬”の最終テストを行うときがやってきた」

白川所長が言うー。

憑依薬ー
この研究所が、長年開発を続けてきた秘密の新薬。
人の身体に憑依して、その身体を奪うことのできる薬だ。

医療の世界において、医師が患者の身体の状態を
直接体感することはできない。
だがー
この憑依薬があれば、医師は患者の身体に憑依して
今、患者にどのような症状が出ているのかを
身を持って体感することができる。

この憑依薬は、
医療の未来を担うための、新しい進化になるのだー。

「最終テスト…
 一体誰で?」

研究員の水本が言うと、
白川所長が首を振った。

「この開発は極秘だ。
 外部から治験のような感じで募集しても良いのだが
 上の許可が下りなかった。

 そこでー
 私の娘でテストを行うことにした」

白川所長の娘ー。
まだ高校2年生の白川 絵里菜(しらかわ えりな)

所長が、その写真を水本に見せる。

とてもかわいらしい少女だ。

「---む、娘さんに許可は取ってあるのですか?」
水本が言う。

例えテストとは言え、自分の身体を父親に
奪われるなんて、たまったものではないだろう

「いや…」
白川所長が首を振る。

「まだ憑依薬は公にはできない。
 だからこそ身内でテストするのだ…
 たとえ娘であっても、このことを言うことはできない」

白川所長の言葉に水本は首を振る。

「いやいやいや、だったら、所長が俺に憑依するなり
 なんなりすればいいじゃないですか!」

水本が言うと、白川所長は少し笑みを浮かべた

「駄目だ。
 憑依薬についての存在を知るものでは、
 ”憑依された演技”をする可能性も0とは言えない。
 それでは、上の認可も下りないだろう。
 上は何かとケチをつけたがるからな。

 だからー
 ”憑依薬について全く知らない”
 かつ、情報を漏らさないために身内である必要があるのだ」

白川所長の言い分も、水本には良く分かった。

だがー

「…部下の子を実験台にするわけにはいかぬだろう?
 だから…不本意だが、私の娘を実験台にする」

その言葉に、
水本は、少し禿げた頭をかきながら言った。

「しかし…娘さんに憑依するなんて、
 テストとは言え、なんだか、変な気分になりませんか?」

水本が言うと、
白川所長は「いや?」と言った。

「私の娘に憑依するのは君だよー
 水本くん」

その言葉に、水本は「HA?」と返事を
するのがやっとだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

白川所長に強引に説得されて
白川所長の娘・絵里菜に憑依することになってしまった。

「今回使うのはテスト用だ。
 君が悪用できないように
 憑依先を私の娘である絵里菜に設定してある」

白川所長が言う。

「あ、、悪用もしませんし、俺はそもそも憑依なんてしたくないですから!」

水本はいまだに否定していた。

人の身体に憑依ー
ましてや女の子に憑依なんてたまったものじゃねぇ!

水本はそう思った。

男性の中には喜ぶ人もいるかもしれない。
けれど、水本は
研究にしか興味がなかったし
そもそも女に興味がなかった。
女体化願望もなければ、恋愛願望もないー。
正真正銘の研究一筋なおじさんだったのだ。

「お、、俺は…憑依なんかしたくないんですよ、所長」
なおも水本は、否定の言葉を口にする

「--さぁ飲みたまえ」
白川所長に無理やり促されて、
水本は嫌々憑依薬を飲み干した。

これはパワハラだ、と思いながら。

憑依薬を飲むと、
すぐに意識が薄れてきた

す~っ、と意識がフェードアウトしていくかのように
水本の意識は闇に飲まれていくー

そして、
水本はそのまま倒れてしまったー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「う…」
意識が戻る。

どこだ、ここはー。

水本はそう思いながら
だんだんとはっきりしてきた意識の中、
周囲を見渡す。

見慣れない光景ー

そうだー
自分は憑依薬のテストで…。

今まで動物実験は行ったことがあるが
人間への憑依という意味では
今回が初めてだった。

だからー
正直、成功する保証もなかった。

白川所長は
”自分の娘に憑依する、なんてちょっと気味悪くてな”なんて
言っていたが、本当は、
もしも失敗した時のことでも考えていたに違いない。

「---く、、、くそ…」
自分の口から出た声を聞き、
水本は唖然とするー

そしてー
自分の股間に手をやるとー

そこには、アレがなくー
スカートのふわふわとした感触があった。

「う…うわあああああああああ!」

思わず悲鳴をあげる水本。

水本は、白川所長の娘・絵里菜への
憑依に成功したのだった。

「ったく…」
頭をかきむしりながら
ソファーであぐらをかく絵里菜。

”キミが憑依薬を飲んだら私も自宅に向かう。
 もしも私が到着する前に、目が覚めても
 私が到着するまで何もするんじゃないぞ”

白川所長の言葉を思い出す。

絵里菜の綺麗な太ももが見えて
憑依した水本が流石に少しドキッとしてしまう

「なんでこんなミニスカートはいてるんだよ」
絵里菜はため息交じりに呟く。

余計なものを見せないで欲しいー
男を誘惑しないで欲しい。

そう思いながら。

「は~!所長遅いなぁ」
そう呟きながら
テーブルに置いてあった新聞を手に取ると、
足を広げたまま
新聞をソファー読み始める絵里菜。

「ーーお~!コイツ本当にダメなやつだな~!」
新聞を読みながらおじさんのごとく
ブツブツ呟く絵里菜。

足を広げたまま、
新聞を読んで、ゲラゲラと笑う。

そしてー

「あ~、所長遅いなぁ」
頭をかきむしりながら、絵里菜は
冷蔵庫の方に向かう。

「--お、あったあった!」

やってらんねぇ。
そう思いながら水本は
絵里菜の身体に憑依していることも忘れて
冷蔵庫からビールを取り出した。

絵里菜はまだ女子高生だ。

そんなことも忘れて
ビールの缶をあけて、そのまま腰に手を
当ててビールを飲み始める絵里菜。

ガチャ…。

「---水本くん」

背後から声がした。

「--む、娘に飲酒させるとは何事だ!」
白川所長は大声でそう怒鳴りつけた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「はぁ~あ」
床にあぐらをかきながら、イライラした様子で
座っている絵里菜。

「---こら!そんな格好するな!
 その…中が見えるだろう!」

白川所長が言う。

「---ったって、俺は男なんですから」
絵里菜がニヤニヤしながら言う。

「--今は女の子だろう!」
白川所長が言う。

「---俺は男だ!」
絵里菜はムキになってそう叫び返した。

白川所長は、機密上のためとは言え、
自分の娘を実験体にしなくてはいけないことに
ため息をつきながら、
娘の方を見た。

「---ま、、まぁ、その様子だと人間への憑依に関しても
 実際に何の問題もない、ということで大丈夫そうだな」
白川所長の言葉に絵里菜は頷く。

「--ですね。俺もこんなにしっかり馴染むなんて
 びっくりしましたよ」
なおも、あぐらの姿勢を崩さない絵里菜。

白川所長は、おっさん臭い娘の姿なんて見たくない、と思いながら
早口で呟いた。

「さて…もう良いだろう。
 人間への憑依テストは終了だ。
 憑依から抜け出すための薬を飲むんだ」

白川所長は、オレンジ色の液体が入った容器を
鞄から取り出した。

憑依から抜け出すためには
この薬を服用する必要がある。

これを絵里菜の身体で飲むことで、
絵里菜に憑依した水本は絵里菜から抜け出し、
元の身体に戻ることが出来る。

憑依薬と、
憑依から抜け出す薬。
この2つの組み合わせで、医療の未来に貢献するための
研究が、この憑依薬の研究なのだ。

「--では…」
絵里菜はその薬を受け取り、それを一思いに
飲み干した。

「・・・・・・・・」
ぼーっとした様子で突っ立ってる絵里菜。

「・・・・・・・」
白川所長もその様子をじーっと見つめている。

しばしの沈黙。

そして、絵里菜の方が先に口を開いた。

「あの…所長…?」

「--ん?」

絵里菜の言葉に、白川所長は嫌な予感を覚えながら
絵里菜の方を見た。

「--憑依から、抜け出せないみたいなのですが」

その言葉に、白川所長は凍りついた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数時間後ー

「ひ、憑依から抜けだすための薬の方に
 何らかの不備があったみたいだ。
 今、研究員たちに調整させている。

 その間―…
 君は、娘として生活してもらう」

白川所長の言葉に、絵里菜は思わず「はぁ?」と声を荒げた

「お、、俺に、女の子として生活しろと言うんですか?」
絵里菜の言葉に
白川所長は頷いた。

「そ、それしかないだろう…?
 大丈夫だ。すぐに憑依から抜け出す薬の調整は終わる。
 数日間の辛抱だ」

「す、、数日間って…ふ、ふざけんな~!」
絵里菜は大声で叫んだ。

「ーーほ、ほら、そろそろ妻…
 絵里菜のお母さんが帰ってくる。
 ちゃんと、絵里菜として振る舞うんだ」

白川所長の言葉に、
絵里菜は無茶言うな!と大声で叫んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

白川所長の妻…
絵里菜の母が帰ってきた。

3人で食卓を囲むー

「--」
絵里菜は、白川所長…父の手にある
ビールを見つめる。

それを飲みたそうに。

その視線に白川所長も気づいたが、あえてそれを無視した。

「あぁ~うまいなぁ」
いつも絵里菜が食べない漬物を美味しそうに食べている絵里菜。

「あら…今日は、よく食べるわね?」
絵里菜の母が不思議そうに言う。

「へへ…漬物うまいからさ」
絵里菜は口に食べ物をいれた状態でそう言うと、
汚らしく漬物を口に運んだ。

足も股を開くような感じで、座っていて、
白川所長は、妻にばれないかひやひやしながら
食事を食べていた

”娘を憑依薬の実験体にした、
 なんて言ってら、妻に地獄送りにされてしまう”

とー。

「ふ~~」
食べ終わった絵里菜は、爪楊枝で歯の
掃除を始めたー

「-----」
母は唖然としてその様子を見ている。

「--チッ、チッ!」
白川所長は舌打ちして、絵里菜の中にいる水本に
合図を送った。

”お前は女子高生だろう?”と。

その視線に気づいた絵里菜は
爪楊枝で掃除するのをやめて、ため息をついた。

部屋に戻る絵里菜。

「あ~!くっそ~!俺は男だ!」
がに股で部屋を歩き回り、
イライラした様子で呟く。

「だいたい何でこんな短いスカートはいてるんだ!
 スースーして心地悪いぞ!」
叫ぶ絵里菜。

「俺は好きにやらせてもらうからな~!」
女子高生らしい生活?ふざけるな!
俺は水本だ!

彼は心の中でそう叫ぶ。

そこにー
父である白川所長がやってきた。

「---水本くん…
 元に戻れなくてすまないとは思ってるが
 少しの辛抱だ…
 どうか、娘らしく…
 女子高生らしくしてくれないか」

所長の言葉に絵里菜は叫ぶ。

「そうは言ってもですねぇ、俺はおじさんですよ?
 女子高生の凄し方も振る舞いも知らないんですよ?」

その言葉に、白川所長は申し訳なさそうにする。

そしてー

「あ、、明日は月曜日だから、
 君にその姿で学校に行ってもらう」

「はぁ!?」

絵里菜は思わず叫んでしまう。

「--む、娘の為だ。
 絵里菜として学校に行ってくれ」

頼みこむようにして言う白川所長。

絵里菜は思わず
「じ、冗談じゃねぇ!」と叫んだ。

しかしー。

「--む、娘を欠席にするわけにはいかないんだ。
 今まで無遅刻・無欠席で学校に通ってたからな…
 頼む、水本くん!」

土下座する白川所長を見て、
お人よしの水本はそれを断れずに
「わ、、分かりましたよ
 どうなっても知りませんからね!」と叫んだ。

「----あ、あと」
白川所長が言う。

「ま、まだあるんですか!」
うんざりとした様子の絵里菜が叫ぶ。

「--年頃の女の子がお風呂に入らずに
 学校に行くのはちょっと…
 その…、お風呂に、ちゃんと入ってくれるか?」

白川所長の言葉に
絵里菜は「お風呂!?」と叫んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

目を瞑りながらお風呂に入る絵里菜。

”どうしてこんなことに”
憑依している水本は、自分の置かれている状況に
ため息をつきながら、
身体を洗っていく。

すべすべした肌ー
男にはない胸のふくらみー
サラサラの髪ー

不覚にも興奮して
そのままよからぬことをしてしまいそうになったー

”く、くそっ!”

水本はそう心で叫ぶと、
自分の煩悩を打ち消すため、
演歌を歌い始めた。

鼻歌を歌いながら絵里菜の身体を
洗っていく

”おぉ、これならエッチな気持ちにならないで済む”

お風呂場で、演歌を大声で歌う絵里菜。

お風呂場の近くにやってきていた父の白川所長は、
ため息をついた。

”娘の身体で学校に行って…くれぐれも
 変なことだけはしてくれるなよ”

「--憑依解除薬の調整、急いでくれ」
研究所にそう連絡を入れると、
娘の鼻歌が聞こえてくるその場所から、
足早に立ち去った…

お風呂から出てきた絵里菜は、
髪を乾かすと、
そのまま下着姿でリビングまでがに股で
歩いていき、
冷蔵庫からビールを取り出して
ソファーに座った。

いつも、風呂上りにビールをパンツ一丁で
飲む癖があって、
絵里菜の身体でそれをしてしまったのだ。

「----!!」
白川所長と目が合う。

トランクス一丁の娘の姿を見て
白川所長は叫んだ。

「--す、、少しは娘の身体に配慮したまえ!」

完全におじさん化した娘を見て
父である白川所長は、思わずそう叫んだ。

②へ続く

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コメント

おじさん憑依モノです!
明日はこの状態のまま学校に行きますよ~☆

憑依<OZISAN>
憑依空間NEO

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