次々とバナナに憑依されていく女性たちー
バナナが最後に行きつく先はー
バナナの正体とは…?
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生徒指導室に連れてこられた綾菜は、
バナナの着ぐるみ姿のまま微笑んでいた。
「--どういうつもりなの?」
こんな格好で学校に来るなんて…、と
28歳の女性教師・由美は呆れ果てていた。
美人、と称するにふさわしい彼女は
自他共に厳しい性格だった。
「どういうつもりって?
わたしはバナナ女だも~ん!」
綾菜がきゃははははは!と笑いだす。
いつも真面目な綾菜とは思えない行為だ。
「--ば…バナナ女って…」
由美は、唖然とする。
「あ~そうだ!せんせ~!
バナナの美味しい食べ方って知ってる~?」
バナナの着ぐるみを脱ぎだす綾菜。
そして、制服を引き千切るようにして
脱ぐ綾菜を見て、先生は「何してるの!」と叫んだ。
綾菜は手にしていたバナナを持って
それを躊躇なくアソコにいれはじめたー
「んふぅぅ♡
下のお口で、敬意を持って食べなくちゃ~♡
あっ♡ あっ♡」
綾菜がだらしのない格好で、
甘い声を出し始める。
イヤらしい音が生徒指導室に響き渡る。
「---あ…」
由美は、先生としてどう声をかけていいか分からず困惑した。
綾菜は身体中にバナナの模様や
バナナへの愛をマジックで刻み込んでいた。
「--うふふふふ♡
せんせいもぉ、バナナ、食べましょ?」
ニヤニヤしながら言う綾菜。
「---な、、、何を言ってるの!」
由美は叫ぶ。
綾菜は突然真顔になって
「お前もバナナ女になるんだよ!」と叫ぶと、
口から黒いバナナを吐きだしたー
綾菜は満面の笑みを浮かべながら、
昔のことを思いだすー
・・・・・・・・・・・
人間とは勝手なモノだー
収穫されて、青果売り場で売られていた自分はー
長い間、売れることなく、
そのままだんだんと黒くなっていったー。
「--あ~あ、売れ残りか。
まったく。しょうもねぇなぁ」
スーパーの店長らしき男が笑う。
店長は、店の売上が思わしくなかったのか、
イライラしていて、
黒くなりかけたバナナを床に叩きつけた。
「お前みたいな売れ残りが、
俺の脚を引っ張るんだよ!」
そう叫ぶ店長ー
床に落ちるバナナ
「店長~!」
他の店員に呼ばれた店長は、
そのバナナのことを忘れて、呼ばれた方向に向かって行ったー
いつしかー
そのバナナは陳列棚の下に入り込んでしまってー
誰にも気づかれないまま、
長い時間が過ぎたー
バナナが真っ黒になったある日ー
女性アルバイトが、たまたまバナナを見つけた。
「あれ…?」
真っ黒になっていたバナナは
人間への激しい憎悪から、突然変異したー
霊体のような状態になりー
その女性に憑依したーーー
消えたくないー
という思い、
自分たちがバカにされたという憎悪ー
それらが、バナナに憑依能力と意思を授けたー
「---んあっ!?」
憑依された女性アルバイトは、
静かに立ち上がった
「これが、、人間の…からだ…」
そのまま、その女性が、バナナを大量に持って
バイトを放棄して、外に出たー
その日、バナナは知ってしまった。
人間の女性の快感をー
以降、バナナは、数々の女性の身体を渡り歩いてきたー
・・・・・・・・・・・
「うふふふ~バナナ先生で~す!」
過去のことを思いだし終えるころには、
綾菜から、先生の由美に、
黒いバナナは移動していた。
「--うっ…」
綾菜が目を覚ます。
破れた制服を身に着けて、
全身にバナナペイントが施された自分の身体を見て
綾菜は悲鳴をあげた。
「ばな~な!」
目の前にいる由美はそう叫んだ。
「--ひっ…!?」
綾菜は恐怖して、
乱れた服装のまま
生徒指導室から飛び出した。
「んふふふふっ…
ばな~~な!」
由美は嬉しそうにそう叫ぶと、
そのまま学校から立ち去って行ったー。
数日後ー
由美は、1児の母でもある由美は
豹変していたー
髪を黄色に染め、
バナナのピアスをし、
バナナ柄のスカートをはき、
家中にバナナを買い込んでいた。
「---お、、おい!由美!」
夫が叫ぶ。
「--うふふ~♡
わたし、バナナ女になるの~!」
腰を振りながら
嬉しそうにバナナを咥えたり出したりしている。
「---が、学校から電話が来てるぞ!」
夫が叫ぶ。
先生としての職務を放棄した由美は、
家でバナナ三昧の生活を送っていた。
「うるさいなぁ」
由美がバナナをしゃぶるようにして食べると
バナナジュースを飲みながら
あるものを叩きつけた。
”離婚届”
「---なっ!」
夫が唖然とする。
「---奈奈(なな)は、まだ4歳だぞ!
それに俺が何をしたってんだ!」
夫は娘の名前を引き合いに出して
激怒し、そして、悲しんだ。
それでも、由美は笑っていた。
バナナの皮をむきながら、
嬉しそうに踊っている。
「--き、急にどうしちゃったんだ!由美!」
夫の悲痛な叫びー
しかし、その叫びでさえも、今の由美に
届くことはない。
「どうしちゃったって?
他に好きな人が出来たの」
由美が甘い声を出しながら笑う。
「--な、なんだって…
お前、浮気してるのか!?」
夫は、信じていた由美が豹変し、
さらには奇行を繰り返すことに
困惑していたー。
「まぁね♪」
笑う由美。
「わたしはバナナに心を奪われたんですもの!
うふふふふふ♡」
由美がスカートの中にバナナをいれるー
「--ママ~?」
騒ぎを聞きつけた娘の奈奈が
やってくる。
「--奈奈!今は来ちゃダメだ!」
夫は叫んだ。
しかしー
「あ~~~!かわいい~!」
由美はバナナを投げて
奈奈の方に近づいた。
「---お前も、バナナ女になるんだよ!
くくく」
由美がそう言うと、
白目を剥いて、由美の口から、黒いバナナが
飛び出した…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あれから、数か月が経過したー
黒いバナナは、
今日も、どこかでバナナ女として
バナナを堪能しているー
バナナを愛でることー
バナナの良さを広めることー
そして、人間の身体で自分自身が快感を味わうことー
黒いバナナの目的は、それだった。
「みんな~!おはばななだよ~!」
可愛らしいアイドルの
静華(しずか)が、ファンたちに挨拶している。
バナナ柄の可愛らしいスカートと
バナナのイヤリング、
そして、バナナのアクセサリーを身に着けている彼女。
彼女は今、バナナアイドルとして人気の少女だー。
2か月前まではー
彼女は、普通のアイドルだった。
とあるアイドルグループに所属しており、
そこそこ人気のあった彼女ー
しかし、彼女は豹変したー
2か月ぐらい前から、突然
バナナアイドルを名乗り始めて、
グループと芸能事務所から脱退。
今では、誰よりもバナナを愛する女として
こうして活動しているー
あまりにも異様なバナナ愛が話題となり、
今、ブームを起こしているのが、彼女だった。
仕事を終えて、帰宅する静華。
「--ふ~~!ばな~~な!」
大声で叫ぶと、
バナナだらけの自宅で、静華は
満面の笑みを浮かべたー
アイドルとはいいものだ。
この女のおかげで、
バナナが飛ぶように売れている。
空前のバナナブーム。
「わたしは、バナナのしもべ…ふふふ」
静華は、黒いバナナに憑依されていた。
嬉しそうにバナナを咥えると、
いつものように、イヤらしい音を立てながら
静華はバナナを舐めはじめた。
「はぁぁぁ…ばなな…ばなな…
だいすき…ばなな♡」
静華はバナナを一人舐めながら
嬉しそうに笑う。
興奮した静華はそのまま股を広げて
バナナを舌と下で堪能し始めた。
「んんんんんっ♡ ばなな♡ ばななぁああああん♡」
静華はこのうえない喜びを
全身で表現しながら笑うー
「だいすきですぅ♡ ばなな…♡ あぁぁ♡」
虚ろな目でバナナへの愛を呟き続ける静華。
今の彼女は、完全にバナナの虜になっていたー
ある日ー。
ファンとの交流をしている最中に、
静華は見覚えのある人間を見つけた。
「頑張ってくださいね」
女子大生の彩恵ー。
数か月前に、憑依した
アパート暮らしの女子大生。
あの時、散々怖がっていたのに、
今ではバナナアイドルのファンなのだと言う。
「---クスッ」
静華は笑った。
「---え?」
彩恵が不思議そうな顔で静華を見る。
「--ひさしぶりぃ~」
静華はそう言って笑みを浮かべると、
口から黒いバナナを吐きだしたー
「---ひっ!?」
彩恵は数か月前のことを思いだす。
アパートの隣人・舞子の様子がおかしくなり、
自分の部屋にやってきた舞子に、襲われてー
黒いバナナにー
気付いたら、公園のトイレで気絶しててー
彼氏とは絶縁状態になっててーー
大学ではーー
「いやあああああ!」
彩恵は悲鳴をあげた。
周囲のファンたちが驚くー
そして、
周囲のファンが異変に気付いたときには、
もう、バナナアイドルの静華は倒れていたー
急にアイドルが倒れたことで、騒然とするその場から、
彩恵は颯爽と立ち去った。
「ふふふ~
わたし、またバナナ女になっちゃいま~す!」
彩恵はスキップしながら、
その場から立ち去ったー
黒いバナナは
これからも人々に、憑依を続けるー。
覚えてしまった女の快楽を味わうためにー
バナナ好きを増やすためにー
そして、バナナを愛でるためにー
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
バナナをテーマにした憑依小説でした!
皆様は、バナナ、お好きですか~?笑
お読みくださりありがとうございました!!
コメント
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公衆電話に似た、かなりカオスな内容で面白かったです。
彩恵は2回も取り憑かれて実に不運ですね。
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> 公衆電話に似た、かなりカオスな内容で面白かったです。
> 彩恵は2回も取り憑かれて実に不運ですね。
ありがとうございます~!
2回も憑依されて好き勝手されたら
立ち直れないかも…ですネ!