入れ替わりケーブルの使用中に停電が起きたことに
よって、中途半端に入れ替わってしまった2人。
欲望まみれになった帆香を捕まえて
元に戻ることはできるのか…。
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「いない!?」
パソコン室から教室に戻ってきた幸助は
帆香の姿を探す。
「わたしは、どこに…?」
幸助の中にいる帆香も呟く。
「--ま、、まぁ、授業が始まるまでには戻って来るだろ…」
幸助が呟くと、
幸助の中の帆香が言った。
「そんな楽観的な…!
幸助は人の身体だからいいかもだけど、
このままじゃわたしの身体、滅茶苦茶にされちゃうかも
しれないんだよ!
もっと真剣に考えてよ…!」
幸助の中の帆香は焦っていた。
自分が、本当はどれだけエッチか知っている。
しかし、今は全くそういう気持ちにならない。
つまりー
自分の身体の方に、そのエッチな部分が
残っていることになる。
自分の身体で何をし出すか分からない
「ご、、ごめんよ」
幸助はそこまで言って
はっとして周囲を見た。
クラスメイトたちが唖然として幸助を見ている。
幸助が、独り言で、まるで誰かと
しゃべっているかのように呟いていたから、
クラスメイトたちの反応は、
当たり前の反応だった。
「あ、、いや、、これは、、その…」
幸助は苦笑いしながらクラスメイトたちを見た。
一人でブツブツ呟いていただけではなく、
女言葉で感情的に叫んでしまった。
これじゃ、彼女との会話を妄想している
やばいやつだ。
「(ご、ごめん…)」
幸助の中の帆香が、そう心の中で告げた。
その時だったー
教室に、帆香が戻ってきた。
「---ふぅ~」
帆香の顔は少し赤らんでいた。
「--お、おい!帆香!」
幸助が慌てて帆香の方に近づいていく。
帆香はニヤっと笑った。
「最高だぜ、この身体」
そう呟くと、帆香は
自分の座席に座るのだったー
幸助はさらに何かを言おうとしたが
先生がやってきてしまったため、
それ以上は何も言えなかったー
「(あ…やばい)」
幸助の中の帆香が言う。
「--あ?」
幸助が返事をすると、
幸助の中にいる帆香は呟いた。
「(1、2時間目…美術の授業…)」
そう言われても、幸助には何がやばいのか分からない。
「(------・・・)」
幸助の中の帆香は、一瞬ためらいながら
ようやく言葉を発した。
「(--わ、、わたしね…エッチな絵…描くの好きなの…
だ、、、だから、、もしかしたら…
美術の時間に…)」
幸助の中の帆香はそこまで言うと、
口を閉ざした。
「--確かに授業でそんなの書かれたらやばいな」
幸助はそう呟いて、机の下で足をすりすりさせて微笑んでいる
帆香の方を見つめたー
朝の出欠確認などが終わり、
生徒たちが美術室への移動を始める。
帆香は、仲良しの女子生徒・佳乃(よしの)とお喋りしている。
だがー
なんだかその目つきがイヤらしい。
どう見ても、佳乃の胸ばかり見ている。
幸助はその姿を見ながら必死に考えていた。
なんとか、騒ぎにならずに
2人が元通りになれる方法を。
やっぱり、元通りになるには
入れ替わりケーブルをもう一度使って、
ちゃんと入れ替わるしかない。
今の帆香は
性欲の塊みたいな状態だー
このままでは、何をするか分からない。
「--ちょっと!?」
幸助が考えていると、佳乃の声が聞こえてきた。
「--ふふ、佳乃ちゃんの胸って大きいよね~」
帆香がニヤニヤしながら佳乃の胸を触っていた。
「--き、急にやめてよ!」
佳乃が言うと、
帆香はニヤニヤ笑いながら
「女同士なんだから構わないだろ~」と呟いた。
「---おいおい…」
幸助は帆香の方に近づいていき、
「やめろよ」と諭した。
しかし、帆香はニヤっと笑うだけで
そのまま足早に美術室の方に向かってしまったー
授業が始まるー
幸助と帆香の座席は遠いー
授業中は、あまり接触できそうにない。
まさか、授業中に変な事をするとは思えないが
幸助は不安に満ちた目で帆香の方を見つめた。
帆香の視線が、イヤらしいー
女子生徒の胸や、男子生徒のアソコらへんばかりを
見つめている。
顔も少し赤らんでいるように見える。
興奮しているのかもしれない。
「--今日は”美”をテーマにした作品を描いてもらいます。
2時間目の途中までで描けるだけ描いて、
短時間でどれだけ描けるか、ということをやります」
美術の先生が言う。
「--!!」
幸助の中にいる帆香がドキッとする。
「--どうした?」
幸助にもその感情が伝わってきて、
思わず口に出して聞き返してしまう。
「(--やばいかも)」
幸助の中の帆香は呟いた。
帆香は、乃巣というアカウントで、
エッチなイラストをツイートしていた。
帆香は、”エッチな絵”を芸術として、
美しいものとして自分で考えていたー
普段の帆香なら、”理性”でそれを抑えて
美術の授業でエッチな絵を描くことなんて
しないけれどー
今の帆香はーー
そしてーー
その予感は的中してしまった。
時間が終わり、
それぞれの生徒の絵が先生に提出されていくー
帆香はーー
友人の佳乃の裸を想像して、
それを、描いてしまっていたー
「---あら?姫川さん」
帆香の絵を見た美術の先生が反応する
「---これって…」
美術の先生の言葉に、帆香は笑みを浮かべた。
「--美をテーマにした作品ですよ」
そう言うと、帆香は唖然とする先生から
自分の絵を取り上げて、クラスメイトたちに見せた
「みんな~!見て!
佳乃ちゃんの裸をイメージして描いたの!
ふふふ、エッチな絵って美しいと思わない?」
メガネをかけた大人しそうなイメージの
帆香の突然の言葉に、
クラスメイトたちは唖然とする
「お、、おい!」
幸助は思わず声をあげた。
しかし、帆香はにっこりとほほ笑んで
こちらを見るだけで、そのまま続けた。
「--絵に指定はなかったはずですけど?」
帆香は先生の方を見て
強気な様子で言う。
「で…でも」
美術の先生は戸惑っている。
「--人の芸術性に口を出す資格は
先生にはないと思うんですケド?」
帆香に強気な様子で言われて、
先生はしぶしぶとその絵を受け取った。
「(あぁ…もういやだ…)」
幸助の中にいる帆香はそう呟いた。
お互いの一部だけが入れ替わってしまい、
今の帆香の身体の中には、
幸助の下心の部分と、
帆香の裏の部分が残っているー
夜の帆香は、学校とは違って、
強気な気持ちでいつも一人でエッチをしたりしていたー
普段の帆香だけが入れ替わりケーブルを通じて
幸助の方に移動してしまったため、
今の帆香は強気だった。
美術の時間が終わる。
幸助は帆香を止めようとするも、
帆香は、気弱な男子生徒・三郎に声をかけていた。
「--ねぇ、三郎くん」
帆香が甘い声で言う。
「え…あ、、、え?」
女子とほとんどしゃべったことのないような
三郎は、戸惑った様子で返事をする。
「今日の放課後、わたしと面白いことしない?」
帆香が誘惑するような声で言うと、
三郎は
「え…あう…あ」
と返事をする。
帆香はその返事を聞くと、にっこりと微笑んで
「じゃあ、放課後、東棟の空き教室に来てね」と
にっこり微笑んだ。
「--おい!」
そんな帆香の肩を幸助が掴んだ。
「わたしの身体で、何してるのよ!」
幸助の身体の中にいる帆香が叫んだ。
すると、帆香はにっこりと笑った。
「--ふふふ、我慢して生きるって辛くない?」
帆香はそう言うと、自分の胸を触った。
「くへへ…帆香のおっぱいがここにあるんだぜ~?
くふふふ~!
毎晩、帆香のこと妄想してた俺が帆香になれたんだ~
や~ん!幸助ったら~!
感じちゃう~!」
帆香と、帆香の中にいる幸助の下心の部分が
口語にしゃべっていて、
端から見たら完全にやばいやつ状態だ。
「--やめてよ!」
幸助の中の帆香が叫ぶ。
「--や~めない!
あ、そうだ!そっちの身体といっしょに
エッチしようよ!」
帆香が笑う。
「--ふ…ふざけるな!
もう一度パソコン室に行って、
入れ替わりケーブルを使って
元通りにならないとまずいだろ!?
こんな、中途半端に入れ替わって
精神が同居してるみたいな状態、
俺はごめんだ!」
幸助がそう叫ぶと、
帆香は”つまらない男”と言いたげな目線で
幸助を見つめた。
「---俺達は、ただ普通に入れ替わりたかった
だけだろ!?
それに1日だけって最初に!」
幸助が言うと、
帆香はにっこりと笑うー。
「--このままでもいいかも!
だって、すっごく興奮するんだもん!ふふふふ」
今の帆香に、元通りになるつもりはないー
帆香はそう言うと
クスクス笑いながら
立ち去ってしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
放課後
幸助と、幸助の中にいる帆香は
必死に帆香を探していた。
しかしー
帆香は見つからない。
「くそっ!どこに行ったんだ?」
幸助たちは、帆香を探して校舎中を駆け巡る。
早く、帆香を見つけて
入れ替わりケーブルでもう一度入れ替わりを
やり直して、元に戻らないといけない。
そう思いながらー
焦りだけが募って行くー
空き教室。
スキー教室で不在の1年生の教室で
帆香は、一人、胸を触りながら微笑んでいた。
「んああぁっ♡ はぁ♡ あぁ♡」
帆香が制服を乱しながら机の角に
自分の身体を押し付ける。
「んあぁああ~エッチだ~♡」
帆香の中にいる幸助が笑う。
「--うんんんん~♡エッチよね~♡」
帆香の下心が残り、
幸助の下心が入り込んだ帆香は、
完全に変態と化していた。
その空き教室には、
帆香だけではなく、
もう一人、生徒がいた。
美術の時間後に誘われた三郎だ。
「---あ、、あの…」
三郎は一人でエッチなことをしている帆香を前に
困惑していた。
「--ふふふ…わたしね、
一度、咥えてみたかったの」
その言葉に三郎はドキッとしてしまう。
「--う、、うげ、、やるのかよ?」
帆香が男口調で言う。
帆香の中の幸助は、
さすがに男のアレを咥えることには抵抗があった。
「--やるのよ」
帆香は強気な様子で言う。
帆香のエッチな心は、とても積極的だ。
「そのあとに、三郎くんに、わたしを気持ちよくしてもらうから。
それで、幸助も気持ちよくなれるでしょ?
あぁ…そうだな・・くへへ」
帆香が一人で喋りつづけているのを見て、
三郎は恐怖に身体を震わせていた。
「さ…わたしとしよっか。」
帆香は微笑むと、ゆっくりと三郎の方に近づいた。
三郎は「い、、、いやだ!」と叫んで
逃げ出そうとする。
帆香はそんな三郎を掴み、
壁際に叩きつけた。
「---ふふふ~
女の子を前に逃げるなんて~信じられない」
いつもの優しい帆香ではなく、
獣のような目つきの帆香がそこにはいた。
「ひっ!?」
三郎が悲鳴をあげる。
帆香はそんな三郎のズボンを強引に下ろすのだったー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「そういや、美術の時間のあと、
三郎を誘ってたよな?」
幸助が言う。
「そ、、そうね…
空き教室どうこう言ってた」
幸助の中の帆香が言う。
「---空き教室…
探そう!」
幸助たちは、帆香の身体を探して
校舎中の空き教室を回り始めた…。
③へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
中途半端に入れ替わってしまった二人の運命は~?
明日で最終回デス!
2人の一部分だけが入れ替わってしまって…というお話なのですが
精神同居系のなんだか変な感じになってます(笑
コメント
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精神同居VS精神同居みたいな面白い事になってますね…w
ヌードイラストくらいならまだしも、他の人とHな事するとなるとちょっと洒落にならない展開ですねぇ
次回の結末がどうまとめてくるのか楽しみです!
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> 精神同居VS精神同居みたいな面白い事になってますね…w
> ヌードイラストくらいならまだしも、他の人とHな事するとなるとちょっと洒落にならない展開ですねぇ
> 次回の結末がどうまとめてくるのか楽しみです!
ありがとうございます~!
結末もぜひお楽しみ下さいネ~