<憑依>束縛お姉さま②~亀裂~

最愛の弟に彼女が出来たー

そんなことは、許されないー

弟を溺愛する姉は、弟の彼女に憑依して
弟を独り占めにしようとする…

-------------------------—-

朝。

健人の彼女・琴美が
通学路を歩いていた。

いつも通りの雰囲気だ。

しかしー
彼女は”言われるがまま”に
少し道から外れた路地に入って行く。

「---お姉さま」
路地で待っていた健人の姉・明香里を見つけると
琴美はとろんとした目になり、そう呟いた。

明香里は振り返るなり、
突然、琴美にビンタを喰らわせた。

「あんたに魅力がないから、
 昨日、わたし、健人に”姉さんとエッチするなんて気持ち悪い”
 って言われちゃったわよ」

明香里が激怒しながら言う。

琴美は「申し訳ありません」とうつろな目のまま
呟いた。

「まぁいいわ」
明香里はそう呟くと、昨日と同じように
琴美にキスをした。

今日の琴美は拒絶することなく、
明香里を受け入れたー
明香里に絶対服従するよう、思考を書き換えられてしまっている琴美は、
すんなり明香里に支配された。

「ふふ…」
琴美に憑依した明香里は、
学校へと向かう。

・・・・

「おはよう~!」
健人が琴美に話しかけた。

が、琴美は不機嫌そうな様子で健人を無視した。

「あ…あれ?」
健人が困った表情を浮かべる。

「---…」
琴美は、そんな健人を睨みつけた。

「---え、、あ、、ぼ、僕、何かした・・・?」
健人が困り果てた様子で言う。

琴美はそんな健人を無視して、
不機嫌な様子でスマホをいじりはじめた。

不安な時間が流れていくー

そして、昼休み。
図書室での仕事をするために
2人で図書室に向かっている最中、
健人は口を開いた。

「--あの…僕、何かしたかな?」

今日の琴美は明らかに様子がおかしい。
まるで、何かに怒っているかのようだ。

健人は、不安に思いながらやっとの思いで
口に出すと、琴美が立ち止まった。

「昨日、お姉さんとエッチの練習した?」
琴美が不貞腐れた声で言う。

「--え?あ、、あぁ…
 姉さん、色々教えてくれたよ。

 でもさ、弟とそういうことはできないって
 言われたから…」

そこまで言うと、
琴美が健人の胸倉をつかんで、
壁に健人を叩きつけた。

「ふざけんな!」
琴美が大声で叫ぶ。

「--!?えっ?」
健人がおびえた表情で琴美を見る。

「--そうやって勝手に決めつけて!
 ちゃんとお姉さんを誘った?
 
 ねぇ、お姉さんがいつ健人と、
 エッチしたくないって言ったの?」

琴美が感情を露わにして叫ぶ。

普段おとなしい琴美が
どうしてこんなに怒っているのだろうと思いながらも
健人は口を開く

「--お、落ち着いて…!
 ほら、普通、姉と弟でエッチなんて…」

「–勝手に決めつけるな!」
琴美が大声で叫んだ。

「いい?お姉さんをエッチに誘うの。
 それで練習して?

 そうしないと、わたしとエッチ…
 いつまで経ってもできないよ?」

琴美が言う。

琴美とエッチさせるのが目的ではないー
姉の明香里は、琴美の身体を使って
弟をその気にさせて
弟とエッチするつもりだったー

「--に、、新垣さん、、
 昨日から…変だよ?

 どうしてそんなに僕を姉さんと…」

そこまで口にした健人の手を掴み、
琴美は自分の胸を触らせた。

初めて触る胸ー

「--うわぁ!?」
健人は思わず顔を真っ赤にしてしまう。

「わたしのこと、欲しくないの?」
琴美が甘い声で囁く。

「え…あ、、そ、、その…?」
健人が言う。

「--ふふふ…
 だったら、練習してきてよ。
 お姉さんで…。

 わたしの前で、失敗したくないでしょ?」

琴美はそれだけ言うと、
先に図書室に方に向かって
歩いて行った。

「--新垣さん…」

健人は思うー

”女の子って付き合い出すと、こんなに変わるのかな?”とー。

「--はぁぁ…思ってたのと違うや」
健人は溜息をつきながら
図書室に向かって歩き始めた。

・・・・・・・・・・・・・・

夜ー。

「--姉さん…」
健人が、姉の部屋に入ってきた。

「--来た!」
明香里は小声でつぶやく。

これから起きることを考えて、
明香里は既に興奮して、下着を濡らしていた。

昼間、あれだけ言ったんだ。
琴美とかいう女が好きな健人はきっと
言われた通りにする。

「--姉さん、新垣さんに何か言った?」

健人から出た言葉は思わぬものだった。

「---へ?」
明香里は焦りながら振り返る。

「--なんかさ…昨日から、彼女の新垣さん、
 様子がおかしくて…
 姉さんとエッチしろ、ばっかり言ってくるんだ…

 それに、、姉さん、昨日言ってたよね?
 新垣さんと連絡取ってるみたいなこと…

 いつの間に知り合ったのさ?」

健人の言葉に、明香里は
表情を歪める。

「---え、、、あ、ほら、、、
 たまたま、、SNSでさ」

明香里の言葉に
健人は首をかしげる。

そもそも、姉に琴美の写真は見せていないし、
名前も言っていない。

なのに、なぜー?

「--姉さん、新垣さんに本当に何も
 言ってないよね?
 なんか、姉さんに頼まれたかみたいに
 姉さんとエッチしろ、ばかり言ってくるんだよ」

健人の言葉に、
明香里は頷く。

明香里は脳内をフル回転させて
どうするべきか考えた。

そしてー
口を開いた

「--ー姉弟でエッチしろだなんて…
 その子、ちょっと変じゃない?」

とー。

琴美の身体で誘惑して、
姉である自分とのエッチに持ち込もうとしたが
それは無理みたいだ

だったらー
琴美の身体でおかしなことをしてー
健人が琴美のことを嫌いに思うようにすればいい。

「--姉さん」
健人が呟く。

「--そういう変な子とは別れた方がいいよ。
 ほら、姉とエッチしろって言ってくるなんて」

「ーーー消せよ」

ーー!?

明香里は、弟の健人の方を見る。

健人は、顔を上げた。
その顔には、怒りが滲み出ていた

「取り消せよ…今の言葉!」

明香里はドキッとしてしまう。

「--たとえ姉さんでも、僕の彼女の悪口は
 許さない…!」

健人の言葉に明香里は慌てて謝罪をした。
弟の健人に嫌われたらー終わりだ。
自分は、狂ってしまう。

「ご…ごめん」

明香里が謝ると、
健人は「ごめん、つい熱くなっちゃった」とだけ呟いて
明香里の部屋から立ち去った。

「あぁ…健人」
明香里はその場に座り込む。

健人とエッチしたいー

それなのにー
健人は彼女を作ってー

「--いつまで、いつまで
 その子を好きでいられるかしら…」

明香里は不気味に呟いた。

琴美の身体は手のうちにある。
明日が楽しみだ…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

「--今日は、あなたの身体で
 滅茶苦茶にしてやるから」

うつろな目をした琴美を前に、
呟く明香里。

「はい…お姉さまのお好きなようにしてください」
綺麗な瞳が、暗い色に沈んでいる。

明香里は、琴美の髪の毛を触りながら呟いた。

「どう?悔しい?
 わたしのしもべとして都合よく利用されるのは?」

明香里が琴美に語りかける。

琴美は、意思ない人形のように
虚ろな目で立ったままだ。

「--ふふ…
 今日、あなたは学校で自分の人生を
 自ら滅茶苦茶にするの。
 ふふふ…悔しいでしょ?」

その言葉に、琴美の瞳が少しだけ揺らいだ。

しかしー

「--いいえ…わたしはお姉さまのものです」

琴美はそう答えた。

「ふふ…いい子ね」
そう呟くと、明香里は琴美にキスをして、
そのまま琴美の中に吸い込まれた。

「ふふふ…健人…
 あなたはわたしのものよ」

憑依された琴美は、不気味な笑みを浮かべた。

・・・・・・・・・・・・・・・

「--ねぇ新垣さん」
健人が、琴美に話しかけた。

「ん?なぁに?」
琴美のふりをして振り返る健人。

眼鏡の下の瞳が、
”好きな人”を見る目になっているー

彼氏としてではなくー
愛する弟としてー

「--今日、放課後、話があるんだけど」

健人は、琴美が、姉の明香里から
何か言われているのだと考えていた。

姉とエッチするように執拗に言ってくるのは
明香里から頼まれているー
いや、もしかすると脅されているのかもしれない。

一見すると明るく、真面目で元気な
姉の明香里が
実は粘着質であることは知っている。

前に、姉が高校生のとき、
彼氏を作った親友を束縛して、
その親友は精神的に病んでしまったという
エピソードもある。

「--・・」
琴美が姉に何かされているのではないか。

そう思った。

「--いいよ」
琴美がにやりと笑みを浮かべた。

1時間目ー

2時間目ー

弟の健人は、
これから琴美がすることを見ても、
琴美のことを好きでいられるのか?

「くふふ…」

琴美は笑みを浮かべる。

琴美に憑依した姉は、
当初、琴美を利用して、自分とエッチするように
仕向けようとしていた。
けれどー
弟の健人は思ったよりも頑固だった。

だったら、やり方を変えればいい。
健人がこの女を好きなら、
嫌いにしてやればいい。

昼休みー
今日も図書当番の仕事があるため、
健人と琴美は図書室に向かう。

「----ねぇ健人」
図書室で琴美が口を開いた。

「--ん?」
健人は、いつものように返事をする

すると、琴美がニヤァ…と不気味な笑みを浮かべて呟いた。

「ねぇ…お姉さんとエッチした?」

「---い、、いや…だからさ」
健人は”またその話か”と思いながら返事をする。

今、図書室には他の生徒もいる
あまり、そういう話をしないで欲しい。

「--ふ~ん。
 じゃあ、最後の忠告」

琴美が微笑んだ。

「--忠告?」
健人が引き気味に返事をすると、
琴美は続けた。

「--お姉さんと今夜、エッチするつもりは、ある?」
琴美の目は正気を失っている目だった。

健人は思わず背筋が凍るような思いをするー

そして、やっとの思いで答えた。

「--わ、、、わかったよ」
健人はとりあえず、そう呟いた。

そう言わないと、
ヤバイ気がした。

「--ふぅん。でもさ、健人、わたしに嘘ついたよね。
 お姉さんとエッチするってイイながら、
 しなかったよね」

琴美が怒りっぽく言うと、
手を差し出した。

「スマホ、貸して」

琴美が言う。

「--え?なんで!?」
健人が驚いて言う。

「監視するためのアプリ、ダウンロードするから、 
 貸しなさい」

琴美の口調は苛立っていた。

もちろん、中身は明香里だから
監視アプリなど入れる必要はない。

けれど、こうすることで、健人が琴美を少しでも
嫌いになってくれれば…と思ってそう発言したのだった

「嫌だよ!」
健人が叫ぶ。

「大体、どうしちゃったんだよ新垣さん!
 姉さんに何か言われたのか?」

健人が叫ぶと、
琴美は健人を睨み返した。

「--姉さん、ああ見えてちょっとヤバイところもあるからさ、
 もし姉さんに何か言われてるなら僕が守ってやる!」

「は?」
琴美の表情が変わった。

「---姉さんの言うことなんて気にする必要ないよ!
 姉さんが琴美に危害を加えようとするなら
 僕が守る!
 だから、新垣さんは、何も心配はいらない」

健人は叫んだ

琴美は世界が崩れたような顔をしていたー。

そしてー
急に笑い出した

「あは、あははははははは!
 あはははははははは~」

狂ったように笑う琴美。

「に、、新垣さん?」
健人が唖然とした表情で言う。

「--アンタの気持ちはよくわかったわ!」
琴美が目に涙を浮かべながら叫ぶ。

「-ーーもういい!あんたの気持ちなんて関係ない!
 今夜、、絶対エッチしてやるから!
 ふふふふ、あんたのこと、こんなに可愛がってるのに
 どうして分からないの?」

琴美の言葉を聞いて
健人は「な、、何言ってるんだ…」と困惑する

「あの~」
他の生徒が本を借りようとカウンターまでやってきた。

「うるせぇ!黙ってろ!」
琴美が怒鳴りつける。

そして、健人の方を見て
微笑んだ。

「---わたしの可愛い健人…
 絶対に逃がさない…
 ふふふふふふふ…」

琴美は笑いながら
図書当番を放棄して、
そのまま図書室から立ち去ってしまった。

「---新垣さん…」
健人は暗い表情を浮かべた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「はぁ…はぁ」
廊下を歩きながら琴美は怒りに満ちた表情をしていた。

学校で、琴美の人生を滅茶苦茶にして
破局させてやろうと思っていたが、
もう、それでは足りない。

どんな手を使ってでも、
健人を振り向かせなければ

「あぁ…健人…」
琴美がイラついた表情で呟く。

「---はぁ…♡ はぁ♡
 わたしには、、あなたしかいないの
 はぁ♡」

健人の事を思い出しながら興奮する琴美。

「ーーーーーそうだ…
 今日、ちょうど、お父さんとお母さん、
 仕事で遅いんだったわね」

琴美はにやりと笑みを浮かべた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それから放課後まで、琴美は
物凄くイライラした様子だったので
健人は、話しかけることができなかった。

帰宅した健人は、
姉の明香里の部屋に向かう。

「姉さん!」
健人は叫んだ。

「--僕の彼女に、何か言っただろ!?」
健人が言うと、
明香里が振り返る。

「健人…わたしとエッチしよ…?」
明香里が微笑む。

「--姉さんも新垣さんもそればっかり!
 なんなんだよ!」

健人が叫ぶ。

「姉さんとエッチなんて、死んでもするもんか!」

「---」
その言葉を聞いた明香里は
ため息をついた。

そして、叫んだ。

「--入りなさい!」

とー。

廊下から足音が聞こえる。

「--!?」
健人は振り返る。

そこにはー
彼女の、琴美の姿があった。

琴美はうつろな目で、明香里の部屋に入ってくる

「え?…新垣さん?どうしてここに」

琴美はその呼びかけを無視して、
明香里の隣に、人形のように立ち尽くした。

「--ふふふ… 
 健人…
 嫌でもわたしとエッチしてもらうわ」

明香里が、うつろな目の琴美を撫でながら
不気味に囁いた…。

③へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

狂気に染まるお姉さん。
結末は明日デスー!

え?お姉さまとエッチしたいですって?笑

PR
憑依<束縛お姉さま>

コメント

  1. 飛龍 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    敗北者ネタが入ってて笑っちゃいました…w
    ますますエスカレートする姉の束縛
    洗脳した彼女も連れてきて、果たして何をするのか? 結末が楽しみです。

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > 敗北者ネタが入ってて笑っちゃいました…w
    > ますますエスカレートする姉の束縛
    > 洗脳した彼女も連れてきて、果たして何をするのか? 結末が楽しみです。

    コメントありがとうございます~☆
    時々ネタを盛り込みます笑
    次回はさらにエスカレートしちゃいますよ~笑