<男体化>わたしが”俺”になった日①~変異~

ごく普通の女子高生。

しかし、彼女の身に異変が起きたー
彼女は次第”男”になっていく。

※リクエスト頂きました”男体化”モノです!

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「--ホントだ~!すご~い!」

とある高校の昼休み。
仲良し女子2人が話していた。

「--あんたたち、いつも仲が良いわね」
まるで女同士恋愛関係にあるかのように
いつもべったりな2人を見て、
2人の共通の友人である竹崎 千尋(たけざき ちひろ)が呟く。

「わたしたち親友だもんねー!」
「ねー!」

千尋に声をかけられた2人が、
嬉しそうに顔を見合わせて呟く。

「あぁ…何だかアツアツね」
千尋は、やれやれ、という感じで立ち去って行った。

彼女たち二人は、いつも仲良しだった。

野森 早百合(のもり さゆり)と、
三崎 明日菜(みさき あすな)。
彼女たちは中学時代からの大の仲良しで
今では恋人同士かと間違えるぐらい
べったりとしていた。

「--でもザンネンだな~」
早百合が呟く

「え?何が?」
手をつなぎながら一緒に下校していた明日菜が早百合を見る。

「--わたしが男だったらさ~
 明日菜を彼女に出来たのに~!」

その言葉に明日菜はドキッとしてしまう。

「--そ、そそそそそそ、そんなことっ!」
明日菜は、すぐに赤面する恥ずかしがり屋だった。
明日菜の可愛らしいツインテールが、早百合は大好きだった。

「---ふふふ、たとえ話よ!」
早百合が笑う。

早百合はロングヘアーの長い黒髪が綺麗な少女で、
可愛い見た目から密かに男子にも人気があるが、
あまりにも明日菜とべったりなため、
誰も、早百合に告白することはできなかった。

「でも…本当に、早百合ちゃんが男の子になってくれたら…
 付き合いたいなぁ~」
明日菜は顔を真っ赤にしながら呟いた。

・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

「ごめんなさいー」

昼休みー
早百合の事を密かに好きだった男子生徒・長一郎(ちょういちろう)が
早百合に告白したー

がー

撃沈した。

「---そんな」
長一郎はこの世の終わりかのような表情で、
床に膝をついた。

「--ちょ、、ちょっと、そんな落ち込まないで!」
早百合が笑う。

「わ、私、明日菜ちゃんと仲良すぎて、
 その、恋愛とか、考えられないだけだから!」

恋愛経験のない早百合が、
あまり意味のないフォローをする。

「----」
長一郎はそのまま膝をついている。

「---ご、ごめんね!」
早百合はそう呟いて、空き教室を後にした。

「---諦めない」
一人になった長一郎は呟く。

「俺は…あきらめない!」
粘着質の長一郎はそう叫んだ。

長一郎は考える。
「--そうだ。その昔、三国志と呼ばれる時代、
 劉備玄徳という男は、天才軍師の諸葛亮孔明を
 陣営に招き入れるべく、彼の家を3度にわたり、
 訪れたと言う。確か、三顧の礼とか言ったな

 そうだ。それだ。
 俺も、早百合ちゃんに認めてもらうためには、
 三顧の礼を尽くさなくてはならない」

歴史好きの長一郎は、一人ブツブツと
そう呟いた。

その様子をたまたま通りがかった千尋が
見かけて、何事かと驚いていた…。

・・・・・・・・・・・・・・

放課後。

早百合は、明日菜、そして共通の友人である千尋と共に
Mのマークが特徴的なお店に来ていた。

「う~ん!アップルパイおいし~!」
今日も可愛らしいツインテールを輝かせながら
美味しそうにアップルパイを食べている明日菜。

明日菜の子供っぽい部分も
早百合は好きだった。

「--そういえばさ」
千尋がポテトを食べながら言う。

「--あんた、長一郎くんに告白されたんだって?」
千尋の言葉に、早百合は、「え?あぁ、うん、まぁ」と呟く。

「--男子たちが騒いでたよ~?
 長一郎くん、イケメンだし、優しいし、
 またとないチャンスだったかもよ~?」
千尋が言うと、
早百合は首を振った。

「--で、でも、わたしには明日菜がいるから」
ちょっと天然なところのある早百合は大胆にそう告げた。

「むぎぃ~!」
明日菜が飲んでいたジュースを噴きだして
顔を真っ赤にしている。

そんな二人の様子を見て
千尋はやれやれという様子で言った。

「--もうさ…
 2人、付き合っちゃえば?」

とー。

早百合はウーロン茶を飲みながら
微笑んだ。

「無理だよ~!私が男の子にでも
 ならない限り~!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日ー

朝、目を覚ますと、
早百合は自分の身体に異変を感じていた。

「え?」

胸が、小さくなっていたー

それにー
何だかちょっとだけ声が低くなった感じがする。

「---…風邪かな?」
早百合はそんな風に考えていた。

しかしー

その翌日ー

決定的な、変化が現れた。

「--うっ…嘘?」
早百合の胸はほとんどなくなり、
男の子にしかないはずのアレが生えていたー

それだけではない。
体格が変わり

まるで、男のようにー

「えぇぇえええええ?」
早百合は叫んだ。

声も低くなっている。

「こ、、これじゃ、男じゃん!?
 どういうこと?」

早百合は必死に考える。

「--わたしが男だったらさ~
 明日菜を彼女に出来たのに~!」

「あっ…!」

パニックになっていた早百合は、
笑みを浮かべた。

「----明日菜と…付き合える!」

そんなことを考えている場合じゃないのだが、
早百合はにっこりとほほ笑んだー

・・・・・・・・・・・・・・

とは言え、突然”男になりました”なんて言ったら
完全におかしくなったと思われる。

早百合はいつも通りの格好で、
胸にはパッドを入れて、
体格は、まぁ、なんとかなるとして、
声は風邪を引いたと誤魔化すことにした。

「--おはよ~!」
友人の千尋が早百合に声をかけてきた。

「-あ、千尋、おはよ~!」

その返事に千尋が不思議そうな顔をしている。

「---ど、、どうか、、した?」
早百合はギクッとする。

”男”になってしまったー?
そんなこと、誰も信じるはずがないし、
そんな話も聞いたことが無い。

明日菜と付き合えるようになるかもしれないのは
嬉しいけど、でもでもでもでも、
男になったなんて…

「--あの」
千尋が呟く。

「--心の声、はみ出てるけど?」

「え?」

早百合は、つい、心の中で思ってることを
口にしてしまっていた。

「---あぁああああ~」
早百合は、自分のうっかりを呪って頭を抱えた。

「---で、昨日から、どんどん身体が男の子
 みたいになってるって?」

少し落ち着いてから、千尋と真剣に話し合いを始めた早百合。

「うん…声も低いし、実は胸もパッドで…」
早百合が言うと、
千尋は苦笑いした。

「--そんなことってあるの~?」

そう言う千尋に、早百合は、千尋の手を掴んで
スカートを触らせた。

「---!?きゃっ!」
千尋が驚く。

早百合の身体には”アレ”の感触があった。

「---ね?信じてくれた?」

千尋は、顔を真っ赤にして頷いている。

「---ちょっと、今日の放課後病院に行ってみる」
早百合がそう言うと、
千尋は頷いた。

「そうした方が、いいかもね」

と。

その日は、気分がすぐれないまま
授業を終えた。

そして、小さい頃からお世話になっている地域病院の先生に
相談すると、先生は「そんなこと、信じられないな」と言いつつも、
小さい頃から早百合を知っている先生は、すぐに
血液検査をしてくれた。

結果は数日後に出ると言う。

「-ーーはぁぁ…何がおきてるんだろう」

早百合はそう呟きながら、
その日は眠りにつくのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日

「----!!」

起きた早百合は愕然とした。

短くなった髪ー。
髭の生えた顔ー
平らになってしまった胸ー
立派な肉棒ー

「--お、、男になっちゃった…」

唖然とする早百合。

どうする?家族に相談するか?
いや、でも…
家族は驚くだろう。

血液検査の結果が明後日出る。

それまで、隠し通そう。

早百合はそう決意し、
胸にパッドを入れて、
なんとか誤魔化そうと、
そのまま学校に向かった。

「--あれ?早百合ちゃんおはよ~!」
明日菜が背後から声をかけてきた。

「あ…あす…!ごほっ、ごほっ!」
マスクをした早百合はわざと咳き込んでみせた。

「ど、どうしたの?風邪?だいじょぶ?」
明日菜は、何の躊躇もなく、
早百合のおでこを触り、
熱がないかを確認している。

明日菜のツインテールが今日も可愛らしい。

「熱はないみたいだね~」
明日菜が笑う。

「--ごほっ ちょっと、声も変になっちゃって」
早百合が言う。

声が男の声になってしまっている。だから、風邪と
誤魔化す必要があった。

「そっか~!
 そういえば、髪も短くなったみたいだけど、
 切ったの?」

明日菜が笑いながら言う。

”切ったんじゃなくて、寝てる間に短くなったの”

とは言えない。

「え、、えぇ、、まぁ…あはははは」
早百合が誤魔化して笑う。

ーーー!!

明日菜の視線がスカートの方を向いている。

「---あ、、、」
早百合のアレが、大きくなって
スカートを膨らませていた。

仲良しな明日菜に額を触られて
早百合はドキドキしていたのだった。

”えぇぇぇ!?ちょっと?これって、
 こんな簡単に大きくなっちゃうの?
 困るんだけどっ!”

早百合が心の中で葛藤する

「---それ」
明日菜が声を出したと同時に
早百合は叫んだ

「あ~~~~~~~~~~~~!
 先生に呼ばれてるんだった~!」

早百合はそのまま猛ダッシュで
廊下を走り去っていくー

「あぁぁ、、やばいやばい、男の身体になっちゃったって
 ばれちゃうよ~!」

そう呟きながら
早百合はダッシュしたー

いつもより足が速くなっているー
そして、疲れも感じなくなっているー

早百合はそのことに違和感を感じながらも
教室へと向かうのだった。

2時間目の美術の授業中。
早百合は葛藤していた。

3時間目は体育。
男子と女子に分かれて着替える。

やばいー

と。

着替えたら、ばれるかもしれないー

「---」
早百合は、体育を見学するべきかどうか
考える。

いやー
それはしたくない。

早百合は真面目な性格だった。
たとえ、どんな状況でも
”できるのにしない”ということは
自分のポリシーに反する行為だ。

だったらー

早百合は教室までのルートを考える。

美術終了後、ダッシュで教室に戻り、
着替えを始める。

教室までの距離は結構遠い。

ダッシュすれば、他の子よりも2分は早く教室に戻れる。

ロッカーから体育着を出すまでに20秒。
教室に駆け込み、着替えを始めるまでに10秒。
なりふり構わず着替えればーーー

なんとか、間に合うかもしれない。

チャイムが鳴る。

「-----!」
早百合はチャイムの音と同時に美術室から飛び出した。

「---!?」
「---早百合?」

友人の千尋が驚く。

他のクラスメイトたちも、
美術室から飛び出した早百合を見て
驚くのだった。

予定通りー

早百合は笑みを浮かべた。

これなら誰にも見つからずに着替えられる。

体育の授業後も、この作戦を使えば
着替えを誰にも見られることはない。

早百合は服を脱ぐ

早百合のアソコは、興奮しているのか
とても大きくなっていた。

「もう…何なのよこれ」

マスクを取った早百合。

髭は剃ったが、うっすら残っている。

「---あぁ、、考えるのはあと!
 着替えないと」

「---きゃあああああ!」

ーーー!?

早百合は悲鳴の聞こえた方向を振り返った。

そこにはーー
クラスメイトの一人の姿があった。

「ゲッーー」
早百合は唖然としたー

ばれたーー

足に生えた毛ー
大きくなったアソコ―
顔の髭ー

ダメだ。
もう言い訳できない

早百合は、悲鳴をあげたその子に
向かって言った

「わたし…男になっちゃったー」

と。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

数日後。

血液検査の結果が出た。

それを見て、先生は言った。

”通常ではありえない成分が血液中から
 検出された。”

と。

そして

”外部の誰かが、早百合ちゃんに悪意を持って
 この成分、そう毒のようなものを盛ったんじゃないか。”

と告げた。

”治す方法はない、男として生きるしかー”

ともー。

早百合は困惑した。

病院の先生の口添え、両親の理解、そして
学校への説明も何とか終わった。

早百合は、
男子としての扱いを受けることになり、
学校でも男子扱いになってしまった。

がー
孤立した。

男子からは”絡みにくいなぁ”と言われ
女子からは”なんか気味悪い”とまで言われた。

女子だった自分が男子になった。
確かに、不気味かもしれない。

そんな状態になっても、
友人の明日菜は、早百合と親しくしてくれていた。

一緒に下校する2人。

「だいじょうぶ…?」
明日菜が心配そうに、男になった早百合を見る。

早百合は考える

”誰かが”
わたしを男にしようとした?

早百合は病院の先生の言葉を思い出しながら思うー

誰か、とは誰なのか。

「--わたしが男だったらさ~
 明日菜を彼女に出来たのに~!」

ふと、明日菜がわたしに何かしたんじゃ?と思う。
いや、異変が起きたのは長一郎を振ってからだ。
もしかしたら逆恨みかも…

そんな風に考えながら、
早百合はもう一度、自分の言葉を思い出す

「--わたしが男だったらさ~
 明日菜を彼女に出来たのに~!」

あーー。

早百合は、明日菜の方を見た。

「え?なに?」

かわいいー
今日も、明日菜は可愛い。

気付いたときには、早百合は、
自分で自分を抑えられなくなっていた。

早百合は、明日菜に対して壁ドンをした。

そうだー
自分は男になったー

ならー
明日菜を彼女に出来る。

この日、彼女は決意した。

「--明日菜ちゃ、、いえ、、いや…
 明日菜。

 わた、、、いえ、俺と付き合えよ」

早百合は、男らしい口調でそう告げた。

「---え、、、あ、、はひっ!?」
赤面する明日菜。

明日菜は、男体化した友人を前に
きゅんとしてしまった。

そして、答えた。

「---あ、、、は、、はい、、!よろしくお願いします!」
混乱して何故か敬語で答えてしまった明日菜。

この日ー
早百合と明日菜は付き合い始めたー

そして、
早百合は”俺”として生きていくことを決めたー

②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

リクエストにお応えして
初の男体化作品…なのですが、
私が男体化モノを読んだことがないので、
どんな感じにすればいいのか、実はよく分からなかったりします汗

私なりの解釈で考えてみました!
「こうじゃないんだ!」もあるかもしれませんが、
生暖かい目で見て下さると、嬉しいデス!

明日も続きます!

コメント

  1. 飛龍 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    男体化作品、待っておりました!
    いや~、友達相手にアソコを大きくしちゃうのは実に良い……。
    支えてくれる親友にときめいちゃうのも素晴らしい……。
    男体化作品を読んだことがないとのことですが、ここら辺の流れは割と王道ですね。
    前編で既に男として生きる決意をしてしまったので、後編はどういう展開にしてくるのか楽しみです。ジャンル内の人だとどうしてもジャンル内の常識に囚われがちなので、無名さんなりの解釈にはとても興味があります。

  2. 匿名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    良かったです。男体化の入れ替わりもスケジュールのリクエストに上がっているみたいなので希望します。

  3. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > 男体化作品、待っておりました!
    > いや~、友達相手にアソコを大きくしちゃうのは実に良い……。
    > 支えてくれる親友にときめいちゃうのも素晴らしい……。
    > 男体化作品を読んだことがないとのことですが、ここら辺の流れは割と王道ですね。
    > 前編で既に男として生きる決意をしてしまったので、後編はどういう展開にしてくるのか楽しみです。ジャンル内の人だとどうしてもジャンル内の常識に囚われがちなので、無名さんなりの解釈にはとても興味があります。

    ありがとうございます~!
    少しでも楽しんで頂けたなら何よりデス~!

  4. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > 良かったです。男体化の入れ替わりもスケジュールのリクエストに上がっているみたいなので希望します。

    ありがとうございます~!
    リクエストも1、2週に1本ペースで消化しているのでお楽しみに!