とある幸せな家族。
しかしー
事件は起きた。
家族4人の身体が入れ替わってしまい…?
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塩野家ー
今日も、いつもの平穏な時間が流れていた。
塩野 吉郎(しおの きちろう)。
38歳。
とある商社に勤めるサラリーマン。
現在は一部長を任されている。
塩野 香奈枝(しおの かなえ)
36歳。
学生時代はとても可愛らしく、ファンも多かった女子だった。
今でもその美貌は健在。
塩野 誠(しおの まこと)
17歳。
高校2年生。サッカー少年。ちょっとエロい。
塩野 愛香(しおの あいか)
16歳。
高校1年生。大人しく心優しい美少女。
今日も、その幸せな4人家族は、
いつものように、平和な日常を過ごしていた。
「--お兄ちゃん~!洋服投げっぱなし~!」
愛香が言う。
「いいだろ~?後でやるよ、あとで~!」
誠が言う。
いつもの日常。
いつもの光景。
夕方には、今日は珍しく早帰りだった父親の吉郎が帰宅する。
「あら、おかえりなさい!」
妻の香奈枝が吉郎を出迎える。
今日の晩御飯は鍋だった。
グツグツと煮えたぎる鍋。
「へへ~」
食べ盛りの長男・誠は
嬉しそうに鍋の具材を食べている。
「--相変わらず良く食べるなぁ、誠は」
父親の吉郎が笑いながら言う。
「--俺は育ちざかりだからなー!」
そう言いながら、口にどんどん放り込んでいく誠。
そんな誠がチラチラと何かを見つめている。
パチン!
音が響き渡る。
兄の誠を、妹の愛香が叩いたのだった。
足を叩かれた誠が「いってぇ~!」と叫ぶ。
愛香は「私の足ばっかりチラチラ見ないの!」と叱るような
口調で言った。
誠は、隣に座っていた愛香の太もものあたりを
チラチラと見ていたのだ。
「--はは、年頃だな」
父が笑う。
「隣に綺麗な太ももがあったらそりゃ見るだろ!」
誠が言うと、
父の吉郎は「ま、俺もそのぐらいの年齢の時はー」
と言いかけて、妻の香奈枝の視線を感じて、黙り込んだ。
チラー
「--」
誠は、妹の黒タイツをチラ見する。
パチン!
「うぐぁ!」
「チラ見しない!」
妹の愛香はそう叫んだー。
ごく普通の日常ー
ごく普通の家庭ー
しかしー
それは、この時までだった。
ピンポーン!
”お届けもので~す”
「--ん?なんだろうな。俺が出るよ」
父の吉郎がそう言って玄関に向かう。
「何かしら?」
呟く母の香奈枝。
そんな香奈枝の胸を誠は見つめる。
バシッ!
「あぐっ!」
妹の愛香が誠の足を蹴る。
「--お母さんの胸を凝視しない!」
「--え~見てね~よ~」
「見てた!」
どうして愛香は、そんなに感が鋭いのだろうと
思いながらも誠は「はいはい」と返事をする。
「何だろうな」
父親の吉郎が戻ってきた。
届いた小包。
吉郎はそれを開くとー
中から出てきた謎の球体が、
激しい光を発したー
ーーーー!!??
そしてー
光が消えるー
「だ、大丈夫か?」
誠が叫ぶ。
しかしー
その声は、自分のものではなくー
高い声になっていたー
「え…?」
誠が足元を見るとー
そこには黒タイツに包まれた脚ー
「え…うほっ!」
誠は思わず変な声を出してしまう。
誠はーー妹の愛香になっていた。
「え~~~~!?」
父の吉郎が叫ぶ。
「--!?な、、なんだこれ!?」
母の香奈枝が叫ぶ。
「--え…えぇぇ!?」
長男の誠が叫ぶ。
「なんで俺(わたし)が目の前に!?」
4人は同時に叫んだ。
「…状況を整理しよう」
母・香奈枝が言う。
どうやら、自宅に届いた謎の球体が発した光で、
家族の身体ー精神はシャッフルされてしまったようだった。
香奈枝は、難しい面持ちで腕を組みながら言うー
母・香奈枝の中身は父親の吉郎ー
吉郎は、「こら!誠!」と叫ぶ。
中身は長女の愛香ー
誠は「あらあら」と苦笑いしている。
中身は母の香奈枝。
愛香は「うへへへへへ~♡」と言いながら
自分の黒タイツを触っている。
中身は長男の誠。
香奈枝(吉郎)は、紙に家族の名前を書いた。
吉郎⇒香奈枝⇒誠⇒愛香⇒吉郎
純粋な入れ替わりではなく、
中身がシャッフルされてしまったようだ。
「--つまり、俺の身体には愛香がいて、
愛香の身体には誠、香奈枝には俺、誠の身体には香奈枝
ってことだな」
香奈枝(吉郎)が言う。
「--そうね。でもどうしてかしら?」
誠(香奈枝)が言う。
「ちょ、母さん!俺の身体で女言葉はやめてくれよ」
愛香(誠)が言うと、
「お兄ちゃんこそ、わたしの身体でその座り方はやめてよ!」
と、吉郎(愛香)が叫ぶ。
「---」
香奈枝(吉郎)も、自分の身体で女言葉はちょっとな~と思いながら、
真剣な表情で言う。
「と…とにかく、さっきのお届け物に原因があるのは確かだ。
これを、調べてみようー」
そう言って香奈枝(吉郎)は立ち上がったー
が、そのお届け物の差出人は、不明で、
宅配業者に問い合わせてみても、詳細は分からなかった。
「…まいったな」
香奈枝(吉郎)は呟く。
「父さん!一度寝れば治ったりして!」
愛香(誠)が言うと、
香奈枝(吉郎)は「確かにそうかもな」と呟く。
「え~!いやだ!わたしの身体で変なことするつもりでしょ!」
吉郎(愛香)が言う。
「い、、いいや、しない!しないって!」
愛香(誠)が言う。
「さ、さすがに俺だってそのぐらいの分別はあるぜ」
そう言うと、
香奈枝(吉郎)が言う。
「とにかく今日は、このまま寝るしかない。
明日の朝に元に戻ってることを願ってな」
そう言うと、家族はしぶしぶ頷いた。
そしてー
それぞれの部屋に戻る。
とりあえず、身体の部屋ではなく、
中身の部屋でみんな寝ることにした。
バタンー
部屋に入った愛香(誠)は
ガッツポーズした。
そしてー
「うはははははは!愛香のタイツだ~!」
と笑いながら、タイツをすりすりと触り始めた。
同じくー
部屋に入った香奈枝(吉郎)もガッツポーズしていた。
「あぁぁ…香奈枝~♡」
父の吉郎は、妻の身体になって、内心、興奮していた。
胸を触って、ニヤニヤし始める香奈枝。
さらにー
「---うわぁ~」
誠(香奈枝)はズボンを下ろして
大きくなったそれを見て微笑んでいた。
「うふふ…若い男の子の身体!」
母の香奈枝は長男になったことを喜んでいたー
「ど…どうしよう」
家族の中でひとりー
真剣に物事を考えている人間がいた。
それがー
吉郎(愛香)だった。
父の身体になってしまった愛香は
どうにか、みんなを元に戻す方法を真剣に
考えていた。
”♪~”
「あ、小枝子ちゃんから!」
友達からスマホに着信が入る
「もしもし小枝子ちゃん?どうしたの?」
そこまで声を出して、吉郎(愛香)は
はっとしたー。
「あ!」
今、自分は父親の身体だった。
当然ー声もー
「--あ、あの…?どなたですか?」
困惑した様子の電話相手ー。
友人の小枝子からすると、
友達の愛香に電話をかけたはずなのに、
男が電話に出たー
それは、驚くだろう。
「--あ、え~えっと、ち、、父の、吉郎よ、、で、、です」
愛香に電話をかけたのに、父が出た。
「は、、はぁ…」
明らかに友達の小枝子は混乱している。
「--え、え~っと、娘は取り込み中です!」
吉郎(愛香)はそう叫んで電話を切った。
「--も、、もう…どうするのよ!」
男の声で吉郎(愛香)はそう叫んだ。
吉郎(愛香)は
家族の身体が入れ替わってしまった状況を必死に考える。
明日は土曜日だ。
土曜日・日曜日とチャンスはある。
そもそも、父の言うとおり、
寝ればみんな元に戻っているかもしれない。
だがー
もしも、戻っていなかったら?
その時は、どうすればいい?
学校にこのままの姿で行くわけにはいかないし―
何よりー
愛香の身体になってニヤニヤしていた兄の誠を
思いだす。
「お、、お兄ちゃんがわたしとして学校になんて
行ったら、大変なことになる!!」
吉郎(愛香)は叫んだ。
「--そ、そうだ!さっきの小包」
吉郎(愛香)は自分の部屋から飛び出す。
さっき届いた謎の荷物ー
あれが原因で家族の身体が入れ替わってしまったことは明らかだ。
「--もう1回、よく見てみよう」
「~~あっ♡ あっ♡ あぁぁ♡ あぁあああああ~♡」
ーー!?
吉郎(愛香)は、兄・誠の部屋の中から
聞こえてきた喘ぎ声で足を止めた。
「--ちょ!?」
吉郎(愛香)は表情を歪める。
「わたしは愛香♡ わたしは愛香~~~♡
おにいちゃん、だ~いすき♡」
中から自分の声が聞こえてくる。
愛香の身体になった兄の誠が好き放題しているのだ。
「--ちょっと!この変態!」
扉をノックする。
吉郎(愛香)は思う。
変態兄のことだ。
何かすると思ってたけど、
それにしてもふざけている。
ガチャ
「--はぁ♡ はぁ♡」
中から、顔を真っ赤に赤らめた愛香(誠)が出てきた。
「--ちょっと!お兄ちゃん…!ふざけないで!」
吉郎(愛香)が大声で叫ぶ
「--ふふ、お父さん~!怒っちゃやだ~♡」
愛香(誠)がふざけた様子で言う。
「--もう!ヘンタイ!」
吉郎(愛香)は大声で叫んだ。
すると、愛香(誠)はにやっとして言った。
「あ、そうそう、タイツ破っちゃった!
代わりってある?」
悪びれる様子もなく言う愛香(誠)。
穿いていた黒タイツが破れて
生足が見えている。
「--ばかっ!」
吉郎(愛香)は大声で叫んで、
1階へと向かう。
早くー
早く元に戻らないと。
兄に自分の身体で何をされるか分かったもんじゃない。
”ーあぁ~♡ あなた!だいすき~♡
わたしの全てを見て~♡”
ーーー!?
父・吉郎の部屋の中から
喘ぐ声が聞こえてきた。
母の香奈枝の声だ。
香奈枝には父の吉郎が入ってたはず
「うっふ~~~ん♡」
香奈枝(吉郎)の声が聞こえる。
「-----…」
吉郎(愛香)は思う。
「親子そろって変態ね!最低!」
そう呟くと、
1階の居間に向かう。
父も、兄も、
女の身体を堪能している。
最低!
そう思いながら、1階に下りると、
洗面所に、誠(香奈枝)が立っていた。
「--あ、お母さん!」
誠の中には、母が入っている。
そうだ。私とお母さんで一緒に協力してー
「---お前が、好きだ」
誠(香奈枝)が吉郎(愛香)に気付かず呟いた。
「--俺が、必ず守ってやる」
誠(香奈枝)が鏡の前でそう呟いて
顔を赤らめている。
「あぁ~~~!男子っていいなぁ~~~♡」
誠(香奈枝)がもじもじしながら言う。
完全い恋する乙女状態で、
ズボンが破裂しそうに膨らんでいる。
「お母さんまで…」
吉郎(愛香)は落胆した。
母も、父も、兄も
入れ替わったことを喜んでいる。
だったら、自分が、どうにかするしかない。
リビングに到着した吉郎(愛香)は、
さっきの荷物の残骸を確認する。
差出人も不明瞭だし、よく分からない。
「いったい、誰が何のためにこんなことをー」
吉郎(愛香)は戸惑う。
自分たちの身体を入れ替えさせて、何が面白いのか。
誰が、何のためにこんなことを。
”一緒になろう”
「--?」
小包の破片に、そう書かれていることを発見した吉郎(愛香)
「どういうこと?」
それ以外に、手がかりはなかった。
”一緒になろう”
それが、意味することが、分からない。
吉郎(愛香)は部屋に戻りながら、
考え続ける。
”あっはぁ~♡ わたし、まだまだいけるわよ~”
香奈枝(吉郎)の声が聞こえる。
”うふふふふ♡ お兄ちゃん~♡ お兄ちゃん~♡”
愛香(誠)の声が聞こえる。
「---最低!」
吉郎(愛香)は、そのまま自分の部屋に戻り、
ベットに飛び込んだ。
翌朝、元に戻っていることを信じてー
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
リクエストによる入れ替わりモノです!
リクエストの原文は
”集団入れ替わりはいかがでしょうか。
父母兄妹の4人家族の入れ替わりとか興味津々ですね。
恥ずかしいと思いながらもセーラー服を着て息子はお兄ちゃん
妻はママと呼ぶ父とか親父の事を貴方と呼びながら
母の体でやろうとする息子とか若い男の体を手に入れた母は
家族こっそりで(とくに旦那には)夜に女遊びをするとかいいですね。
その中でなんとか皆を元に戻す方法を探そうと頑張る妹まで。”
でした!
これを元にして書いているのが今回の作品デス~!
私なりに”家庭内集団入れ替わり”を考えて、作りました!
次回もぜひお楽しみください~!
コメント
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みんながそれぞれ異性の体を楽しむ中、おっさんになってしまった妹だけ可哀そう…w
カオスな状況だけに次回がどうなっていくのか楽しみですね~
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> みんながそれぞれ異性の体を楽しむ中、おっさんになってしまった妹だけ可哀そう…w
> カオスな状況だけに次回がどうなっていくのか楽しみですね~
ありがとうございます~!
2話で収めるのが意外と大変かも…なんて今更(笑