<入れ替わり>一往復の不思議な旅③~後編~(完)

入れ替わってしまった2人は、
それぞれの身体で一夜を過ごした。

そして、翌日ー。
不思議な旅のおわりの時がやってきた…。

※ツイッターのフォロワー様
 音調津様(@Tabikorai)との合作デス!

最終話は私が担当しました!!

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小春と祐輔は、教室に向かう途中、
ばったりと鉢合わせした。

「あ、、、お、、、おはよう」
小春が、祐輔の身体で言うと、

祐輔も、
「ん、あぁ、おはよ…」
と心地悪そうにしながら呟いた。

「---あ、、ち、ちょっと!」
小春が、自分の身体を見て声を出す。

「---か、髪に寝癖ついてるよ~」
小春がとほほな感じで祐輔に言うと、
祐輔が
「女の子の朝なんて、分からなくて…」と
苦笑いする。

髪の毛の手入れも何もせずに、
祐輔は学校にやってきてしまったのだ。

なんとなく二人とも早めに学校に来ていたから
まだ教室に行くまでに時間があった。

「あのさ…」
小春が声を出す。

「ーー元に戻る方法だけど、
 あの階段でもう1回ぶつかれば…
 戻れるかな~なんて…」

小春が言うと、
祐輔が、長い髪の毛をかきながら言う。

「…それしか、ねぇか」

と。

祐輔と小春が頷くと、
昨日、ぶつかったことで2人が入れ替わってしまった階段へと
2人は向かった。

階段につくと、二人は階段を見つめてため息をついた。

(痛そうだなぁ…)
小春は心の中で思う。

(本当に戻れるのかよ…)
祐輔は心の中で思う。

(でも、試すしかないよね(な))
2人は同時にそう思うと、
意を決して階段にさらに近づいた。

「---ごめんな」
祐輔が呟く。

自分の身体に謝られる、というのは不思議な感じだ。

祐輔は思う。
そもそものきっかけは自分が靴ひもほどけている状態に
気付かず、階段で転倒したことだー

「気にしないで」
小春が微笑んだ。

自分の身体が微笑むのは正直、気味悪いと祐輔は
思いながらも微笑み返した。

「---女の子ってのも大変だな」
祐輔が言う。

色々あった。

走るのにも疲れたし、
胸の感覚も変だし、
スカートは落ち着かないし、
痴漢にも絡まれた。

本当に色々大変だ。

可愛いだけでちやほやされて
楽そうだな、なんて思っていたが
そんなことはなかった。

「--わたしも。
 男子も大変だなぁって」

小春が言うと、
小春も祐輔も笑いあった。

「やっぱり、慣れてる体が一番だよな」
祐輔が言うと
小春も「そうだね…!わたしはちょっと楽しかったケド!」と
笑いながら答えた。

「楽しかった?」
祐輔が聞くと、小春が笑う。

「妹の菜々美ちゃんと、どんな関係なのかな~って」
やけに積極的だった祐輔の妹・菜々美と祐輔はどんな関係なのか
少し気になった小春は聞いてみた。

すると祐輔は顔を赤くして
「ちょ、、ちょっとな」
と目を逸らした。

これ以上聞いちゃいけないー

そんな気がして小春は
「あ、ご、、ごめんね」と呟いたー。

いいさ、と呟くと、

「じゃあ…やってみるか」

と、

祐輔が言う。

2人で腕をつかみあってわざと階段から落ちる。
戻れるか分からないけれどー
それで、戻れる可能性があるなら、
やるしかなかったー

「あ…!」
小春が祐輔の腕をつかみながら言う。

目の前に自分がいる、というのはどうにも落ち着かない。

「ーーあの…もし元に戻れたら…
 その…」

小春が言うと、
祐輔が微笑んだ。

「わかった。」

「え?」

小春は元々祐輔のことが好きだったが、
祐輔も、小春が好きだった。

ちょうどいいチャンスだった。

「ーーこれからよろしくな…!小春!」

「--うん!」

小春がうれし涙を流すと
「俺の身体で泣かれるとちょっと気味悪いな」と
祐輔が微笑んだ。

「さぁ行くか!」

「うん!」

2人は、階段から、転がり落ちたーーー

・・・・・・・・・・・・・・・・

チャイムの音で目を覚ます

「う~ん…!」
小春が、スカートを抑えながら意識を取り戻した。

「いたたたたたた…」
祐輔も目を覚ましている。

小春は小春の身体に、
祐輔は祐輔の身体に戻っていた。

「---あ、やべっ!」

今なっていたチャイムは、始業5分前を知らせるチャイムだ。

「--あ、、あれ…わたし?」
戸惑っている小春を見て、祐輔が言った。

「あ、な、なんか分からないけど、
 俺たち躓いちゃったみたいだぜ」

祐輔がそれだけ言うと
小春に対して「遅刻しちゃうぞ!」とだけ言って
走り去って行った。

小春も「あ、遅刻遅刻~!」と
叫びながら教室へと向かうのだったー

元通りの日常が戻っていたー

だがー
小春は窓の外を見つめながらぼーっとしていた。

なんだか、昨日の記憶がはっきりしない。

「--う~ん…疲れてたのかな…」

小春と、祐輔の入れ替わっている間の記憶は、
おぼろげになっていたー。

入れ替わっている間に使っていたのは、相手の脳ー。
体が戻った今、入れ替わっていた最中の記憶は、
脳の中で混乱を起こし、おぼろげなものになっていた。

「---何か…あったかなぁ」

小春はそう思いながらぼーっと授業を受け続けていた。

翌朝ーー

2人はいつものように通学していた。

ピュアホワイトの車体に薄い
ブラウンの帯を纏った電車へと乗り換え、祐輔は三両目に乗る。

小春も同じ電車へ、乗り換えの際 少し遠くてもいいので敢えて三両目に乗る。

(今日もいる…)

小春は遠目から祐輔を見つめるー

祐輔も、そんな小春に気付くー

だが、二人が声をかけることはなかった。

なんだかー
何かあった気がするー

けれど、それが何だか思いだせないー

だからー
余計に声をかけにくかった。

時間だけが過ぎていくー

数か月後、祐輔は、
クラスメイトの百合香に告白されて、
付き合い出したー

百合香とは、小春が祐輔の身体だったときに
駅で見かけた友達で、
思わず「百合香ちゃん」と祐輔の身体で
声をかけてしまった女子生徒。

いきなり下の名前で呼ばれた百合香は、
祐輔に恋をしてしまい、
数か月して祐輔に告白、二人は付き合うことになったのだった。

何もなくー

小春と祐輔は特に接点もないままーー

卒業式の日を迎えた。

桜散る正門の前で、小春は祐輔と偶然鉢合わせになる。

「あ…」
小春が声をあげると、祐輔も小春の方を見た。

「------」
2人は、何かを思い出しそうになりながらも、
それが何だか分からなかった。

「ーーー卒業おめでとう」
祐輔が呟いた。

「--裕輔くんこそ」
小春が微笑み返す。

2人の会話はーー
それで終わったー。

桜吹雪舞う中、
小春は友達と話しながら高校を後にする。

あの日、確実に何かが起こっていた。
けれど、それを思い出すことはできないー

でも、きっと、何かあった・・・
そう、感じる。

電車で家に帰って、
また電車に乗って学校に車での間…

ほんの短い時間だけれど、きっと何かが起こっていた。

そう、一往復の間だけの奇跡が・・・。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

音調津様の作風に沿った合作でした!
音調津様の作品は、Hシーンよりも、
入れ替わりや憑依の部分に
重点を置いていて、優しい感じが魅力ですネ!

私も合作できて、新鮮な気持ちで作品を
作ることができました!

お読み下さったすべての皆様と
合作相手の音調津様に感謝です!
ありがとうございました☆

コメント

  1. 匿名 より:

    SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    嫌いなクラスメートの異性の母親か父親に憑依してダメージを与えます。主人公は男女カップルです。2人で、面白い事をしようと言う話になりサイトで見つけた憑依の仕方を知り、彼氏は嫌いな子のお母さん、彼女は嫌いな子の父親に憑依します。2人とも普段の父親や母親が言わない事を言います。バカにしたり悪口を言ったりします。記憶を読み取れるため完全になりきります。憑依された母親は嫌いな子の食事を作りますが、唾液やつばを入れてつくります。食べた後にその事をばらします。憑依された父親は目の前でオナニーを見せつけます。そんな事をしているうちに嫌いな子はダメージを受ける話です。
    最後の落ちとしてカップルは元に戻ろうとしますが戻れません、仕方なく嫌いな子の父親母親として生活していきますが、仲の良い家族に変わりみんなでエッチな事をする家庭にかわります

  2. 飛龍 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    戻った二人が付き合うでもなく、"何か"を感じながらもすれ違うエンド……。
    入れ替わり物では珍しい、少々ビターな感じの終わり方ですね。お疲れ様でした。
    結局、妹とはどんな関係だったのだろう……?

  3. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > 戻った二人が付き合うでもなく、"何か"を感じながらもすれ違うエンド……。
    > 入れ替わり物では珍しい、少々ビターな感じの終わり方ですね。お疲れ様でした。
    > 結局、妹とはどんな関係だったのだろう……?

    ありがとうございます~!
    独特な雰囲気が出ていれば、と思います!
    妹さんとは…ふふふ

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