<入れ替わり>歪められた返却

入れ替わりー。

彼は、入れ替わりの薬を使って、好きな女子生徒と入れ替わった。
彼は、身体を奪うつもりはなかった。

”ちょっとした細工をして返す”つもりだったー。

※下記のリクエストをもとに作った作品です(リクエスト原文一部抜粋)
何かのアイテムで男女で入れ替わり、アイテムを使用した
男の主人公女の子を好み通りに染めるように入れ替わった状態で道具で
刷り込みなり念じたら好みどうりに染まるというのはどうでしょう。

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倉守 素也(くらもり もとや)

学校でも”問題児”とされる不良生徒だ。
タバコを吸って、先生の顔面に吸い殻を投げつけて停学、
テストでカンニングして2度目の停学ー
女子生徒を地元の不良と囲って3度目の停学ー

そしてー

「---”次”はないぞー」

生活指導部の城野先生に、素也は忠告を受けていた。

密かに好意を抱いていた真面目な女子生徒
神原 愛唯(かんばら めい)に、
しつこく告白をしたことにより、
恐怖を抱いた愛唯が、先生に助けを求めた結果ー
厳重注意を受けていたのだ。

素也は何にでも手を出す、
超がつくほどの不良だったー。

だがしかし、
今回ばかりは不満だった。

愛唯に対しては何も暴力もしていないし、
脅す様なこともしていない。

確かに、何度も告白したことは認めるが、
それでもー

「---ただしイケメンに限るってやつか」
素也が不満そうにつぶやいた。

「--そうか、そうか つまり俺はそういうポジションなんだな」
自虐的に呟くと、
彼は続けて笑みを浮かべた。

城野先生がガミガミ説教を続けている。
そして、ようやく満足したのか、城野先生は
最後に一言付け加えた。

「--お前みたいなやつがいると、
 迷惑なんだよ」

その言葉に、素也の中で何かが切れた。

自分は好きな女子生徒に告白しただけだ。
もちろん、普段の行いが悪いのは認める。
しかし、それでも、素也にとっては、不満だった。

何故、ここまで言われなければいけないのかー、と。

そして、
走行不良の素也はー、
元々ワルである素也は、
”歪んだ方向”に憎しみを募らせたー。

それはー
愛唯に対する逆恨みだー

そもそも、俺の告白を断るから、
俺がこんな目に遭ってるんだ。

素也はそう思った。
憎悪をたぎらせて、愛唯のことを思い浮かべる。

そしてー

「--俺の方を振り向いてくれないなら…
 俺色に染めてやるぜ…」

彼は、不気味な笑みを浮かべるのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

自宅に帰った彼は、とあるものを用意した。

それはー
”人と人を入れ替える薬”だったー。

この薬を飲み、1時間以内に、
入れ替わりたい対象とキスをすることで、
相手と、入れ替わることができるー。

「---くくく、地元の先輩からもらったこれを
 使うときが来たぜ」

この入れ替わり薬には注意点もあった。
それはー”相手の脳”を使うということ。

身体が入れ替われば、当然、脳も入れ替わった相手のものを
使うことになる。

自分の魂が、相手の身体の脳に取り込まれて
相手そのものになってしまうこともあるー
ということだ。

だがー

「--ククククク…いいこと思いついたぜ」

素也は悪い笑みを浮かべると、
明日も学校が楽しくなりそうだ、とほほ笑みながら、
布団に入るのだった…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日の放課後。

素也は笑みを浮かべながら、
入れ替わり薬を飲みほした。

あとはー
愛唯にキスをするだけー

それで、愛唯の身体を奪うことができるー。

「---おい!」
放課後、一人で歩いていた愛唯を呼び止めたー。

そして、素也はいきなりキスをした。

「むぐっ…!」
驚いて目を見開く愛唯ー。

愛唯と素也はその場に倒れる―。

すぐに、周囲の生徒たちが寄ってきて
二人を心配そうに見つめた。

「---う…」
先に愛唯が意識を取り戻した。

そしてー
自分の胸に軽く手を触れて笑みを浮かべた。

「--だ、大丈夫?」
愛唯を心配そうに見つめる女子生徒に、
愛唯は「うん、大丈夫」とだけ告げて、
その場から足早に立ち去った。

今、騒ぎを起こすつもりはない。

倒れたままの自分の身体は、喚くだろうが、
元々素也は素行不良だから
「わたしは愛唯よ!」なんて言っても、
誰も信じないだろうー

素也の目的は別にあるー。

それはー

愛唯の身体で愛衣の家にやってきた素也。

「ただいま~」

愛唯の家は、以前、愛唯の友人から聞き出したから
知っている

「ふふふ…」
愛唯は笑みを浮かべながら自分の部屋へと入った。

「---」
鏡の方を見て、普段の愛唯が浮かべ無いような妖艶な
笑みを浮かべるー

そして、彼女は微笑んだ。

「まずは、身体を楽しまないとね…
 この身体も興奮してるみたいだし、
 身体の期待に応えなきゃ…ネ♡」

そう言うと、愛唯は不気味に微笑みながら
ゆっくりと制服を脱ぎ始めた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「---ちょ、、ちょっと…何…これ?」
素也の身体で目を覚ました愛唯は
唖然としていた。

自分が、素也の身体になっている。

「--全く」
生活指導部の城野先生が呆れた様子で言う。

「--あ、、あの、先生、わたし…」
素也が、”自分は愛唯だ”と伝えようとしたが、
口から出た男の声、そして、鏡に写る自分の姿を見てー
愛唯は、口を閉ざした。

”ここで、わたしは愛唯だと言っても信用されない”

頭の良い愛唯はそう判断した。
ここで信じてもらうよりもー
”原因”に直接会った方が早い。

「--わたしが倉守くんになっているということはー」

きっと、素也が、自分(愛唯)になっているのだろう、と
愛唯は考えた。

「--止めなきゃ…」

そう呟いて、素也は、保健室を後にした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「はぁ…はぁ…♡」
一人で存分にエッチを楽しんだ愛唯は、
微笑んだ。

そして、とある薬を取り出した。

入れ替わり薬とは別の薬。
この薬は、脳に特殊な刺激を送り、脳に
自己暗示をかける薬だー。

素也の目的ー
それは、入れ替わり薬で、愛唯の身体を奪い、
この特殊な薬を使うことー。

そしてー
”自己暗示”をかけるー。

愛唯の脳を自分色に染めてー

最後に、身体を元通りに入れ替えるー。

元通りに戻るのは、身体だけだ。
”脳を書き換えた”身体に愛唯は戻る―。

その時、愛唯はどうなるのかー。
実に楽しみだー。

入れ替わり、書き換えて、身体を返すー

「早速、始めるか…」
愛唯は不気味に呟くと、
特殊な薬を飲んだ。

数分間、痙攣した後に愛唯はにっこりと笑う。

「ふふふ…はぁ…はぁ…
 さぁ、これであとはわたしを”染める”だけ」

愛唯は冷や汗をかきながら笑う。
特殊な薬の作用が思ったより強かった。

今の状態なら、自分に自己暗示をかけることができる。

「わたしはーー」
愛唯はニヤッと笑いながら胸を触った

「わたしはエッチな女の子ー」
噛みしめるようにして、ゆっくりと言う愛唯。

愛唯の身体が少しだけピクッと反応する。

脳に自分の言葉がー考えが刻まれていくー
”わたしはエッチ”だと。

「わたしはエッチな女の子ー」
ゆっくりと足をなでるようにして触りながら
イヤらしい声でそう呟く。

「わたしはエッチな女の子ー」
ふふふ、と笑いながら
唇を舌で舐めながら呟く。

一言一言つぶやくたびに、
身体がゾク、ゾクと反応するー。
身体に刻み込まれている。
自分はエッチな女だと…

「--さぁて…」
愛唯は帰りにこっそりと買ったタバコを手に、
それを口に咥えて火をつけた。

「わたしはータバコが大好きな女の子ー」
「わたしはータバコが大好きな女の子ー」

刻み付けるようにー
脳に強く刻み付けるためにー、
何度も何度も、そう呟いていくー

次第に、最初は身体が拒絶してむせていたタバコも
美味しく感じられてきたー

「ふふふ…ふふふふふ」

そして、愛唯はさらに呟いた。

「わたしはおしゃれが大好きな女の子ー」

「--わたし、綺麗ー」
鏡を見つめながらポーズを取る。

最初は少し顔を赤らめていた愛唯だったが、
次第にその顔は自信に満ち溢れて行った

「--わたしは、宝石ー」
「この世で一番美しいの」
「わたしはーー、女神よーー」

どんどん高飛車な記憶を刻み付けていく愛唯。

愛唯の身体を奪っている素也は
満足したかのように、ほほ笑んだ。

そしてー

ピンポーン

インターホンがなった。
恐らく、素也の身体になってしまった愛唯だろう。

「は~い!」
愛唯は微笑みながら玄関へと向かった。

そこには、素也ー
自分の身体が居た。
中身は愛唯だ。

「--ね、ねぇ、わたしの身体、返してよ!」

ごつい素也の身体で、そう言われると
ちょっと気持ち悪い。

「---ふふ、返してあげる」

あっさりと返すと宣言した愛唯。

素也の身体になっている愛唯は唖然とした。

”返さない”だとか、”返してやるけどその変わり”だとか
要求してくると思っていたのだー

しかしー

「--はい、じゃあ、元通りのキ・ス♡」
そう言うと、愛唯は素也にキスをしたー

そして
二人の身体はー
元に戻ったのだった。

「---!!」
元の身体に戻った愛唯は違和感を感じた。

何故だかゾクゾクする。
無性にエッチなことがしたくて仕方がなかった。

「---じゃ、身体は返したぜ」
素也は笑いながら、その場から立ち去った。

”明日が楽しみだ”

とほほ笑みながらー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

素也が教室の座席に座っていると、
教室がざわめいた。

素也が振り返ると、
そこにはギャルのような姿をした愛唯が居た。

あの、真面目な愛唯がこんな姿にー

「---なに?」
愛唯は不機嫌そうに言った。

「え?いや…」
他のクラスメイトたちが遠慮がちに目をそむける。

「---な、、なんか、、今日は、、派手だね」
女子生徒の一人が愛唯に言うと、
愛唯は微笑んだ。

「当たり前じゃないー
 わたしは女神よ。
 この世で一番、美しいの」

高飛車な様子でそう言うと、
茶色に染まった髪をなびかせながら、
極限まで短くしたスカートを恥ずかしがることもなく、
まるで、自分が一番可愛いと言いたげな自信に
満ち溢れた表情で、机に座った。

「---ふふ、私ったら、今日も可愛い…」
愛唯は嬉しそうにそう呟いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

入れ替わっている最中に、脳を書き換えられた愛唯は、
元の身体に戻ってすぐ、その影響に支配された。

人を作っているのは、
心などではないー
脳だー。

その、脳が染められてしまった愛唯は、
いとも簡単に豹変した。

昼休みー
愛唯は校舎裏でタバコを吸っていた。

「---よぉ」
素也がそこに姿を現すと、
愛唯は愛想なく少しだけ笑うと、
そのままタバコを吸い続けた。

「---いいのかよ?そんなもん吸って?」
素也が言うと、
愛唯は「仕方ないでしょ?おいしんだから」
と不機嫌そうにつぶやいた。

「--お前、自分が変えられたって
 自覚はあるか?」

素也が意地悪そうに笑う

「--はぁ?変えられた?わたしが?
 バカ言わないで。
 わたしはわたしの意思でこうしてるの!
 真面目なんて馬鹿らしいって
 自分で気づいたの!」

愛唯が言う。

「--クク、そっかそっか」

昨日の入れ替わりのことも、もう、忘れているのかー
それともー?

いずれにせよ、愛唯の脳は書き変わったー

「---なぁ、俺と付き合ってくれよ」
素也がそう言うと、
愛唯は微笑んだー

「ふふ、いいわよー」

愛唯は妖艶な笑みを浮かべるー。

脳を書き換えたときー、
「素也が好きー」とも刻み込んでおいたー

「---クク…今日からお前は俺の彼女だ」

「--世界一可愛い私を抱けるんだから、感謝してよね」

そう言うと、二人は嬉しそうに抱き合い、
その場でキスを始めるのだった…

おわり

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コメント

3月に頂いたリクエストを題材とした作品です!
だいぶ時間がかかりましたが、ようやくこうして
完成できました~!

お待たせしました!の一言です!
お読み下さりありがとうございました~☆

小説
憑依空間NEO

コメント

  1. 匿名 より:

    憑依ではなく、入れ替わりで染めるタイプの話はとてもレアですね。多分、これ以外にはなかったような気がします。

    あと、この話では自己暗示をかける薬を別に使ってるとこも印象的です。憑依で染める話は、そういう薬使うわけでもなく、憑依しただけで、あっさりと都合よく、簡単に染めてしまってる話が多いので、少しばかり違和感があったのですが、この話みたいに自己暗示の薬を別につかってると、そこらへんに違和感なくて、自然な感じがしていいですね。

    • 無名 より:

      コメントありがとうございます~!☆

      私にとっても懐かしいお話…☆!
      確かに、今見返してみると逆に新鮮な感じデス…!
      また、こんな感じのお話も書けたら面白いかもしれませんネ…!

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