告白した相手は、皮だったー。
彼女の中には男が居るー。
その事実を知った明人は、
そのことに、好奇心を抱いてしまうー
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「…で、どうだったの?」
生徒会長の麻美に告白した翌日、
幼馴染の香澄が、明人に話しかけてきた。
「--え、、あ、、、あの…」
明人が返事に困っている。
昨日の麻美の様子を思い出す。
いつも見る麻美とは全く違う表情の麻美。
なんだか、少しドキドキしてしまったー。
だが、麻美が皮だったなんて言えないし、
言ったら、自分も皮にされてしまうー
「う、、うん、し、週末に永井さんの家に
遊びに行くことになったよ」
明人がそう言うと、
香澄が「やったじゃん!おめでと~!」と
言いながら肩を叩いてきた。
「---あ、ありがと…」
事態は思わぬ方向に進んでいる。
明人は、香澄を見る。
ポニーテールが可愛らしい香澄。
小さいころからずっと一緒で、男女の関係ではなく、
もう友達としてしか考えられない様な間柄だが、
高校に入ってから、香澄は可愛くなったー。
もしも・・・
もしも、香澄のことを、着ることができたのならー。
明人は、自分が香澄になって
可愛らしいポーズをしている場面を想像した。
思わず、笑みがこぼれてしまう
「--ちょっと、一人でニヤニヤしちゃだめでしょ~!
外から見たら気持ち悪いよ~!」
香澄が笑う。
香澄は、明人が麻美と付き合うことになって
ニヤニヤしていると勘違いしている。
しかし、実際は違うー
明人は、香澄を皮にして、自分のものにしたときのことを
考えて、ニヤニヤしているのだ。
「---あ、ご、ごめん」
明人は我に返った。
香澄を皮にするなんてとんでもないー。
明人が、麻美の家に行くのは、
あくまでも”人を皮にする”という非科学的なことに
興味を持ったからだー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
土曜日
「おじゃまします…」
明人が、麻美の家に招き入れられた。
「いらっしゃい~ふふふ…
どう、わたしの部屋!」
麻美が嬉しそうに自分の部屋を
紹介する。
女の子っぽいピンクを基調とした部屋。
しかし、部屋の隅には、メイド服や、ドレス、
OLのスーツなど、色々な服が置かれていたり、
大人のおもちゃが置かれていたりしているー
「--ふふふ、こんなに可愛いんだから、
楽しまなくちゃね」
麻美がほほ笑んだ。
当の麻美も、ショートパンツ姿で
大胆に生足を露出し、
さらには胸を強調して服装をしており、
明人はドキドキが止まらなかった。
学校行事などで、麻美の私服を見たことがあるが、
普通の女子高生を装うためだろう。
おしゃれには見えても、こんな感じの服装は見たことがなかった
「---さっきから、わたしの足、見てるでしょ?」
麻美が意地悪そうに笑った
「え…え…ええええ…そ、、そんなことないよ」
明人が慌てて言うと、
麻美が「どう?触ってみる?」とほほ笑んだ。
「--い、、、い、、、い、、、いいの…?」
明人は顔を真っ赤にしている。
アソコが敏感に反応してしまい、
とんでもないことになっているが、
麻美は、それを見て微笑むだけだった。
明人は手を震わせながら、
麻美の太ももに手を触れる。
スベスベな肌ー
このままずっと触っていたいとさえ思えた。
ふと、麻美が、明人の手をつかんで、
自分の太ももをこするように触らせた。
「どう?女の子の身体?
いいでしょ?」
麻美が甘い声で誘惑する
「あ、、、あ、ああ、、あ、、うん…」
明人はわけのわからない返事をする。
さらにー
「--胸、触ってみる?」
麻美が自分の胸を触りながら言った。
「い、いいい、、いいや、、、いや、、、だ、大丈夫」
本当は触りたかったが
つい遠慮してしまったー
麻美の中身は男だ。
そうは分かっていても、
こんなかわいい子に誘惑されてはー。
「---島野くん」
麻美が立ち上がると、ほほ笑みながら
何かを取り出した。
「--島野君も、”こっちの世界”に来ない?」
麻美が、イヤらしく微笑んだ。
麻美が持ってきたのは
”人を皮にする力”を手に入れるための薬。
「--ほら、幼馴染の香澄ちゃん…
あの子のことも気になるんでしょ?」
麻美が笑う。
「--ならさ、手に入れちゃお?
わたしみたいに」
明人は、その言葉に、
香澄の姿を脳裏に浮かべてしまう。
あの可愛らしい姿ー
可愛い声ー
それがー自分のものにー
「--大丈夫。誰にも気づかれないよ。
もし気づかれてもー
脅せばいいじゃない?」
低い声で言う麻美。
「--それに…」
麻美は明人に顔を近づけて、妖艶にほほ笑んだ
「--わたしとエッチし放題…だよ?」
麻美の言葉に、明人はつばを飲み込む。
香澄の身体が手に入る上に、
麻美とエッチし放題…
「--わたしね…
一度やってみたかったんだ…
百合ってやつ?
女の子同士の激しいエッチを…」
麻美が甘い声で言う。
「あ・・・あ・・・」
明人は、身体を触られながら
興奮を抑えきれずに震えていた。
麻美が、明人の唇に指を当てて笑う。
「---どうする、明人くん?」
明人は”悪魔の囁き”に
誘惑されそうになった。
しかしー
香澄とはずっと昔からの仲だ。
大切な友達であり、
大切な幼馴染。
その香澄を、苦しめることなんて…
「---ふふ、迷ってるんでしょ?」
そんな、明人の心を見透かしたかのように
麻美は笑う
「大丈夫・・・
わたしはね、今、ずっと、これまで経験したことのないような
快感に溺れてるの。
皮になったコは不幸なんかじゃない、
ずっとずっと、永遠に溺れる様な興奮に
包まれることができるのよ」
麻美が笑う。
”本当の麻美”は今、どうしているのだろうか。
男が麻美の皮を脱いだ時、
麻美の表情は硬直したまま、微動だにしなかった。
もう、麻美は死んでいるのか。
それとも、男の言うとおり、麻美の意識は
どこかで永遠の快楽を味わっているのだろうか。
「香澄ちゃんを着るのよ」
麻美が笑う
「--そうすれば、」
麻美が、綺麗な髪を色っぽく触りながら言う
「--女の子の綺麗な髪はあなたのもの」
麻美の言葉に、
香澄のポニーテールが頭に浮かぶ
「-ーーうふふ・・・女の子の胸も、あなたのもの♡」
麻美が胸を触りながら言う。
「--綺麗な足も…」
太ももをイヤらしく触りながら麻美が言う。
「--あ・・・あ・・・あ」
あまりにも色っぽい麻美を前に、
明人は言葉を失ってしまう。
誘惑を受け入れれば、
自分もこうなることができるー
自分が、香澄になることができるー
そしてー
「--わたしと、したくないの?」
麻美が、近づいてきて、耳元で囁く。
麻美の良いニオイ…
髪の毛が顔に少し触れる。
ドキドキが止まらない
「ぼ…ぼ、、、僕は…」
そんな明人に、
麻美は、まっすぐ目を見て告げた。
「--来週の土曜日ー
香澄ちゃんといっしょにウチに来て。
そしたら、あなたに人を皮にする力をあげる」
麻美はそう言うと、うふふふふ、と笑いながら
明人から離れて行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それから1週間。
明人は考えに考えた。
しかしー
考えれば考えるほど、
麻美の誘惑を思い出してしまう。
そしてー
香澄を誘うことができないまま
金曜日を迎えた。
「--島野くん?明日のことだけど…」
麻美が言う。
学校では”生徒会長の仮面をかぶった麻美。
「---あ、、あの…」
そこまで言うと、
麻美が耳打ちした
「--いいから連れてこいって言ってんだよ」
低い声で言う麻美。
あまりの恐怖に明人は身体を震わせてしまう
「--俺とお前で、美味しい思いをしようぜ?
なぁ、あぁ?」
麻美が明人のことを睨む。
周囲の生徒たちは、何も気づいていない。
「---明日、楽しみにしてるからな」
そう言うと、麻美は明人から
離れて微笑んだ。
「---よろしくね。島野くん♪」
そう言うと、麻美は立ち去っていく。
「---ふふふ、なかよしじゃない~」
振り返ると、香澄が居た。
「あんなに顔近づけちゃって!
何お話ししていたの~?」
香澄が茶化すようにして言う。
「あ・・・あのさ…」
明人は口を開いた。
ドキドキが止まらないー
自分が、香澄になれるー
香澄になれるー
女の子になれるという欲望ー
小さいころから仲良くしてきた
香澄への思いやり―
その狭間で揺れる明人。
しかしー
「---あ、明日だけどさ、、
一緒に、、永井さんの家に行かない?」
明人は、行ってしまったー
麻美のー
”悪魔の囁き”に負けてー
「--私が?
二人の時間を邪魔しちゃ悪いよ~」
香澄が笑う。
明人は一瞬ほっとした。
そう、断ってくれればそれで…
「--気にしなくても大丈夫よ」
明人がドキッとする。
麻美だったー。
「--香澄ちゃんも、明人くんと一緒に
遊びに来ていいよ!」
麻美の言葉に
香澄は微笑んだ
「--じゃ、じゃあ、お邪魔しよっかな!」
香澄が笑う
”ダメだ”
そう叫ぼうと思った。
しかしー
麻美が、明人を睨んでいた。
「---あ・・・」
明人はもう、何も言えなかった。
そしてー
”土曜日”がやってきた。
明人は、ずっと元気のない様子だ。
「--大丈夫?元気ないよ?」
心配して香澄が声をかけるも、
明人は返事もしない。
そうこうしているうちに、
麻美の家についてしまった
「いらっしゃいー」
麻美が笑顔で出迎えた。
家の中に入る二人。
香澄は年ごとの女の子らしい
おしゃれな格好をしている。
一方、麻美は、今日も学校では
見せない様な派手な格好をしていた。
「--あれ?ご両親は?」
香澄が不思議そうに聞く。
「--わたし、一人暮らしなのよ」
麻美が笑いながら答える。
明人は、そんなやりとりを
見ながら、香澄との今までのことを
思い出していた。
小学生時代から、今に至るまでをー
「香澄…」
女の子になれるー
確かに、それは魅力的だー
けれどー
「---ダメだ!!香澄!!!逃げて!!!」
明人は大声で叫んだーー
明人はー
自分の欲を捨てて-
大事な幼馴染を守る道を選んだー
③へ続く
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次回が最終回です!
麻美の悪魔のような誘惑に、
明人は、ついに…?
お楽しみに~
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