<憑依>隠された秘密②~真実~

彼女が自分を避ける理由を知りたい。
そう思った彼氏は、彼女に憑依した。

しかしー。
女の身体を手に入れて、欲望に溺れてしまい…?

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「んあぁ♡ あっ♡ あぁっ♡ あーっ♡」
幸恵は、部屋の中で、一人、女の快感を
味わい、喘ぎ声をあげていた。

「-こ、こんなに気持ちイイなんて…!」
幸恵に憑依した本来の目的を忘れ、
女の快感に身をゆだねる遼平。

「はぁ…はぁ…はぁ…」
幸恵の愛液を舐めながら、
部屋を見渡すと、幸恵の高校時代の制服があった。

「---あぁぁあ~制服~♡」
幸恵は乱暴にその制服をとると、
スカートを頭からかぶった。

「---ふへっ♡ うへっ♡ えへへへへへ♡」
スカートをかぶったままの幸恵が不気味に笑う。

「-----…」
窓の外から、宙に浮かんだ老人ー、
遼平に憑依薬を渡した老人は
呆れた表情でそれを見ていた。

「--目的を完全に忘れておる」
呆れた様子で老人は首を振った。

部屋の中には、荒い鼻息の音と、
幸恵の興奮しきった声が響き渡っていた。

「----あぁあああああ~~~~!
 たまんねぇ~~~~!」
幸恵は叫ぶ。

スカートを顔にこすりつけて、
何度も何度もニオイを嗅ぐと、
ようやくスカートから顔を離し、
そして幸恵は自分の着ている服を乱暴に脱ぎはじめた。

狂ったような手つきで「はぁはぁ」と言いながら
高校時代の制服を着ると、
鏡には女子高生になった幸恵が映っていた

「--あはは、まだ全然行けるじゃん!」
幸恵の姿は現役の女子高生と言っても
通用しそうだった。

「イェイ!わたしは幸恵!JK2年で~す☆」
ピースしながら、ほほ笑む幸恵。

こんなこと、本当の幸恵なら絶対にしない。
ゾクゾクがとまらない。
遼平の意思か、
それとも、幸恵自身が興奮しているのか。

幸恵の身体が、憑依されて動かされていることに
興奮しているかのようー。

「やばい…やばい…やばい…!」
幸恵は心臓のドキドキを抑えられず
自分を思いっきり抱きしめた。

「うふふふふふふ~
 あふふふふふふ~~
 えっへへへへへへへ~♡」

嬉しそうに自分を抱きしめたまま、
床に寝転ぶ幸恵。

「わたしは女子高生の幸恵よ!
 あは、はははははははは」

女子大生が高校時代の制服を着て、
自分は女子高生だと叫んでいる異様な光景。

数分後、
ようやく興奮が落ち着いてきた幸恵は立ち上がる。

そしてー
今度は机の角で、角オナと呼ばれるものを
楽しもうと、微笑んだ。

「-----!?」

突然、身体に激痛が走った。
激しく咳き込む幸恵。

ーーー!!

咳と一緒に、血が吐き出された。

「---こ、、これ・・・は?」
驚く幸恵。

さらに苦痛は続き、結構な量の血を
吐いてしまう。

「ど、どういうことだ?」
幸恵の中に憑依している遼平は我に返って叫んだ。

「--ひ、憑依薬の副作用か…?」
一瞬、そう思った。

だが、最近、幸恵が自分を避けていることを
思い出して、慌てて、憑依直前まで
幸恵が書いていた手紙を見た。

すると、そこにはー

”遼平くんへ
 
 これを読んでいるということは、
 わたしはもう、この世にいません”

と書かれていた。

「---!!」
焦った様子で続きを読むと、
そこにはーーー

幸恵が”病気”あること、
余命あと半年と宣告されたこと、
そして、そのことをしれば過保護な遼平は、
過剰に心配しちゃうだろうから、
心配かけないために、何も告げずに
引っ越ししたこと

が書かれていた。

「引っ越しー?」
幸恵は、慌てて周囲を見つめる。

幸恵の部屋のカレンダーの
来週の部分に「引っ越し☆」と書かれていた。

「--ま、、まさか…」

幸恵は慌てて走り出した。

そしてーーー
うっかり女子高生の制服を着たまま、
”憑依薬をくれた老人”と出会った公園に辿り着いた。

「---来たか」
老人は、そこにいた。

「---な、、なぁ、、、
 あんたに頼みがある」
幸恵としてではなく、遼平としての頼みー

憑依薬を作れるような老人だー。
もしかしたら幸恵の病気を…
咄嗟にそう思って、この公園に走ってきたのだ。

ふと、老人の顔を見ると、
老人は泣いていた。

「--やっぱ…可愛いな…幸恵」

老人の言葉に、幸恵は首をかしげる。

「--わしは…
 50年後の未来から来た、おまえだー遼平。」

老人はそう告げた。

「な…何?未来の・・・俺?」
遼平は、自分が幸恵に憑依していることも忘れて
そう叫んだ。

老人は悲しそうに目をつぶった。
「そうだ…未来のお前だ」

老人はー
未来の遼平は言う。

50年前、大学で幸恵に避けられ始めて、
老人…遼平は、首をかしげつつも
何もすることはできなかった。

そして、幸恵は何も告げずに引っ越した。

それで、彼女との仲は終わったと思った。
彼女のことを忘れかけていたころ、
手紙が届いた。

それは、幸恵からの手紙だった。

”遼平くんへ
 
 これを読んでいるということは、
 わたしはもう、この世にいません”

幸恵は、病気になり、
過保護な遼平に心配をかけないために、
何も告げずに遼平の前から姿を消したのだった。

手紙の最後には
”本当は何も言わないまま消えれば一番良かったんだけど、
 どうしても、一言、言いたくなっちゃって…

 ありがとう ごめんね”

と書かれていた。

彼は、死ぬほど後悔した。
彼女の辛さに気付いてやれなかったことを。

そして、それからは、彼は研究者になった。
人生の全てを、研究に捧げた。

そうして完成させたものが3つー。

一つが憑依薬ー。
過去の自分に、彼女である幸恵の真実を知らせるためー。

もう一つはタイムマシン。
過去に戻って、過去の自分に会うため。

そして、最後の一つはー。

話を聞き終えた幸恵に憑依している遼平は
驚いたまま固まっていた。

「未来の…俺」

だが、その言葉を信じるだけの
説得力があった。

未来の自分は、幸恵を失い、
幸恵のために50年間研究を続けて、
過去の自分に会いに来たのだ。

もしも、もしも自分が同じ立場なら、
確かに同じことをするかもしれないー

だから、この老人が未来の自分だと言うことも、
信じることができた。

「---な、何でこんな回りくどいやり方を?」
幸恵に憑依した遼平が言う。

わざわざ幸恵に憑依させなくても、
未来から来た自分が、幸恵の病気のことを
教えてくれればそれで…

「---いきなり現れた老人が
 ”未来から来た”なんて言って、信じるか?」
老人が笑う。

「---そうだな」
幸恵に憑依した遼平は答えた。

確かに、実際に憑依薬を渡されて、
幸恵の身体で吐血して、手紙を見たからこそ、
この老人を信じたのだ。

「---なぁ…幸恵を助ける方法はないのか?
 そのために、未来から来てくれたんだろ?」

そう言うと、
老人はうなずいた。

「--ある。ただしー」
老人は暗い表情で言った。

「---お前が、死ぬことになるー」

老人の言葉に、幸恵に憑依したままの遼平は青ざめた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その日は、老人と別れた。

老人によれば
”幸恵が引っ越すまであと1週間”
なのだという。

幸恵の身体から抜け出し、
遼平は家で、一人考えていた。

老人は50年間、幸恵を助ける方法を
考えて考えて考え抜いた。

だが、50年でも、幸恵の病気の治療法は
見つけ出すことができなかった。

しかしー
老人、未来の遼平は、
ある手段を思いついた。

”病原体を移す”方法をー

そう、老人の言う幸恵の救う方法は、
”幸恵の病気を、自分が受け取ること”
だった。

それ以外に、方法はないのだという。

そして、老人は言った。

「3日後ー、返事を聞こう」

と。

遼平は家で悩んでいた。
しかし、もう答えは決まっていた。

未来の自分が、その話を自分にしたということは
彼にも分かっているのだろう。

過去の自分がー
”Yes”ということをー。

自分の命で、幸恵のことを救えるのであればー。

遼平は、遊園地で撮影した
幸恵と一緒に写っている写真を見つめて微笑んだ。

「---幸恵、俺が助けるからー」

そう呟いて、遼平は涙を流したー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3日後。

老人と公園で合流した遼平は、
頷いた。

老人は笑みを浮かべた。

「---答えは分かってたよ…
 自分がお前の立場なら、同じ答えを出すー」

そして、老人は、紫色の薬を差し出した。

これを使え―。
これを飲んで相手とキスをすることで、
相手の病気を、吸収することができるー。

その言葉に、遼平はうなずいた。

老人は、その姿を確認すると、
微笑んで、立ち去ろうとした。

「---なぁ、あんた…、いや、俺…
 幸恵のいない50年間は、幸せだったのか?」
遼平が尋ねると、
未来の自分は微笑んだ。

「--幸恵のために研究に捧げた50年間ー
 悪くは無かったよー」

そう呟いて、老人は、そのまま、
消えるようにして居なくなった。

最後に「もう時間だー元の時代に戻るよー」と言って。

遼平は”ありがとう”とつぶやき、
幸恵に連絡を入れた。

LINEやツイッターやブロックされたが、
まだ電話は出来る。

「---幸恵。今から会えるか?」
遼平が言う

「-----私に関わらないでって言ったでしょ?」
幸恵が冷たく言う。

本当はつらいのだろう。
だから、泣いていたのだろう。
他の男とわざと仲良くしている風に見せているのは
自分から遠ざかるためだろう。

「---大事な話があるんだ。
 -----幸恵の病気のことで」

そう言うと、
幸恵が「え…どうして・・」とつぶやいた。

「いいから、会えるか?」
遼平が言うと、
幸恵は泣きそうな声で「うん…」と呟いた。

紫色の薬を飲んで、
遼平は、幸恵の家に向かうのだった…

③へ続く

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彼女の「隠された秘密」を知った遼平。
結末はどうなるのでしょうか!

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憑依<隠された秘密>

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