希望かのように見えた惑星。
しかし、そこには、絶望が待ち構えていた。
医療スタッフのシンディが乗っ取られ、
仲間を失った艦長は、惑星からの脱出を目指して
奔走する。しかし…
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「あぁ…気持ち…いい♡」
日本人スタッフの魅音は、
仲間たちと共に走りながら、
快感を感じて、涎を垂らしていた。
謎のスライムのような生物に憑依された
状態の魅音。
魅音は、脳内に巣くうスライムに、
快感を感じる成分を、大量に分泌させられ、
快感の渦の中にいた。
「えへ…♡ えへへへへへ♡ へへへ」
いつでも魅音を完全に支配することができる。
しかし、スライム状の生物は、
魅音を不完全な支配下に置くことで、
遊んでいた。
「--くそっ!」
前を走っていた艦長のケネスが叫ぶ。
スライムのような生物に包囲されていたのだ。
「ど…どうするのよ!」
ブロンド美女のケイトが叫ぶ。
「--チッ」
戦闘班のジャックが銃を構える。
「--諦めなさい!」
スライムたちの真ん中から、
スライムに支配された医療スタッフのシンディが
現れた。
奇妙な音が聞こえる。
地球には居ない種類の虫の声だ。
その、奇妙な声が、
ケネスたち地球人の恐怖を刺激した。
「---この身体は、使い勝手がいい!」
シンディは叫んだ。
「--お前たちのことが気に入った。
お前たち、どこから来た?」
いつも控えめなシンディが
自信に満ち溢れた表情で言う。
「---…」
ケネスは恐怖した。
この謎の生命体が”地球”のことを知れば、
地球にやってくるかもしれない。
そして、シンディのように、女性たちが
スライムのような生き物に、憑依・寄生されてしまう。
「ーー、ああ、、ああ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」
シンディが突然白目を剥きながら
機械音のような音を発っした。
そして、ニヤリと笑う。
「ーーーそう、地球、ネ」
シンディがほほ笑んだ。
「--!!」
ケネスは悪寒を覚えた。
あのスライムの様な生き物は、シンディの記憶を読み取ったのだ。
絶対に、地球に行かせるわけにはいかない。
「-シ、シンディを返しなさいよ!」
ケイトが叫ぶと、
それを、暴走機関車の異名を持つ、戦闘班のトーマスが遮った。
「御嬢さん、ここは俺の出番だ」
トーマスはそう言ってほほ笑むと、
艦長のケネスに合図をする
”ここは俺が食い止める 先に行け”という合図だ。
ケネスは黙ってうなずいた。
「ーーー無事に帰れたら、
大きいハンバーガーが喰いてぇぜ」
トーマスが言うと、
ケネスが
「あぁ、いくらでも食わしてやる
生きて帰ってこい」
と言って、ケイト、魅音、ジャックに合図をし、
トーマスにその場を残して走り出した。
「ーーー」
ケネスには分かっている
”彼はもう助からない”
一人残されたトーマスは笑う。
「ーー仕方ねぇ、ハンバーガーはあの世で喰うとするか!
あの世にチーズバーガーってあるのかな?」
そして、乗っ取られたシンディとスライムたちの方を見る。
シンディは腰に手を当てて、挑発的な目線をトーマスに送る。
「--暴走機関車の力、見せてやるぜ」
マシンガンを手に、トーマスは笑った。
そして
「ポッポー!」と叫びながら、スライムたちのもとに突撃した。
ゴォォォォォォォー
トーマスが残った方角から、
爆発音が聞こえた。
「トーマス…」
ケイトが悲しそうにつぶやく。
その時だった。
急激に激しい雷雨が降り注いだ。
しかも、
雨の色は、不気味な緑色だった。
「--こいつはまずいな」
ケネスはそう呟き、ちょうどすぐ傍に見えた
洞穴にメンバーを避難させた。
緑色の雨ー
人体にどんな影響があるか分からない。
逃げ込んだほら穴から、
緑色の雨を採取して、
アドバイザーでもあるブロンド美女のケイトが、
調査を始めた。
「--少し休め」
艦長のケネスは、戦闘班のジャックと
日本人の魅音にそう指示をした。
「見張りは、交代でやる」
ケネスの言葉に、ジャックと魅音は頷いて、
ほら穴の奥へと向かった。
「ーー艦長!」
ケイトが叫んだ。
「やはりこの雨は危険です。
長時間当たっていれば、人体のあらゆる部分を
破壊して、死に至らしめる可能性があります」
ケイトの言葉に、ケネスは、ほら穴の外の
緑色の雨を見ながら呟いた。
「ーーどうやら人類は、この惑星に
歓迎されていないようだなー」と。
空が、不気味に緑色に輝いていたー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
緑色の雨が、滴り落ちる。
ダンボールがボロボロになっている傍で、
男が倒れていた。
謎の傭兵・ムネークは、
ダンボールをかぶったままスライムを
やり過ごしていたが、
緑色の雨に身体を蝕まれて、
全身をかきむしりながら、死んでいたー
「かゆい、かゆい」と呟きながらー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
洞穴の中で、
艦長のケネスは、じっと外を見つめていた。
ケネスは、元々特殊部隊の出身で、
とある部隊では体調を務めていたほどの人物でもある。
「---止まないな」
緑色の雨が止まない。
ケイトによれば、短時間なら問題ないものの、
長時間、この雨に人間が当たり続ければ、
確実に人体に悪影響を与えて、
死に至らしめるのだと言う。
「---…」
ふと、ケネスが腕時計を見て首をかしげた。
腕時計の針が猛スピードで回転している。
「--電子機器にも影響を与えるのか。
この星で、人間が暮らすのは、無理そうだな」
ケネスの言葉にケイトも「えぇ」と返事をした。
ケイトの持っていたデジタル時計も、
もの凄いスピードで、数字が進んでいた…。
一方、洞窟の奥では、
戦闘班のジャックと、日本人スタッフの魅音が
休んでいた。
「--ねぇ…ジャック…」
魅音が甘い声を出す。
「--魅音?どうしたんだ?」
ジャックが笑いながら言うと、
魅音は突然服を脱ぎだした。
魅音は一瞬だけ、”何をしてるんだろう”と
自分の行動を疑問に思った。
しかし、既に体内に入り込んでいる
スライムに、脳を刺激され、
性欲と興奮で魅音は支配されていた。
「ねぇ、わたしを、、抱いて」
そう言って、魅音はジャックを押し倒した
「お、おい!魅音!」
ジャックが言う。
しかし、そんなジャックの口を塞いで、
魅音は優しくキスをした。
「んはっ…」
ちょっとスケベな一面を持つジャックは
そのまま魅音を受け入れた。
そして、ジャックもその気になり、
魅音の脱ぎかけの服を脱がせ始めた。
「んふふっ♡ わたし…なんだか、、ゾクゾクしちゃう…
自分で、自分を、抑えられない…♡」
普段真面目な魅音のエッチな表情と声に
ジャックは誘惑され、すっかりその気になっていた。
「んはぁ♡ あぁ♡ もっと♡ もっとぉ♡」
魅音が、だらしない格好で、ジャックと身体を
絡めながら、喘ぎ声をあげた。
魅音の身体から、液体が飛び散る。
「はぁ♡ ジャック♡ もっと♡
わたし、、自分を抑えられないよぉ♡」
魅音が顔を真っ赤にして言う。
ジャックは魅音のアソコに、
自分のアレを突っ込もうとして、
ニヤつく。
「--人間、楽しみがなけりゃやってられないもんな」
ジャックが言うと、
魅音が喘いだまま頷いた。
しかしー
「--あぁああああああああああ♡
えへっ♡ えへへへへへへっ♡」
魅音が突然狂ったように喘ぎだすと、
口から、例のスライムのようなものを吐き出した。
性欲が、スライムを増殖させたのだ。
魅音の体内で繁殖したスライムが
魅音の口から吐き出される。
「--ありがとう…我ら、繁殖できたわ…」
魅音は完全に支配された。
魅音の記憶を使いながら、言葉を話すスライム。
「--な、お前!」
裸になっていたジャックは、
慌てて魅音から離れた。
しかし、既に手遅れだった。
大量のスライムが口の中に入り込み、
ジャックは、最初に犠牲になったセルゲイと同じように
”破裂”した。
「---きゃああああ!」
「--!?」
洞窟の奥から魅音の悲鳴が聞こえて
ケネスとケイトが振り返る。
魅音が慌ててこちらに走ってくる。
「ど、洞窟の奥からスライムが…!」
魅音が目に涙を浮かべながら言う。
「な、なんだと!」
狼狽えるケネス。
魅音の背後からスライムたちがやってくる。
ケネスは外を見る。
このままじゃ、死ぬ。
ケネスはそう思った。
ここから、乗ってきたダイダロス号までは
あと10分。
「--おい、魅音、ケイト…
できる限り、雨に濡れないようにして、
ダイダロスまで走るぞ!」
ケネスは叫んだ。
ここで死ぬなら賭けに出る。
緑色の雨の中、突破して、
生き延びる方にかける
「--10分も雨に晒されたら」
ケイトが言う。
しかし、他に方法はない。
「いいから走れ!」
ケネスとケイトは洞窟から飛び出した。
魅音も後に続く。
魅音は口元を歪めながらクスクスと笑う
「侵入者…苦しめ・・・!くふふうっふふふ♡」
魅音は嬉しそうに緑色の雨を浴びながら、
ケネスらの後を追うー
なるべく雨を浴びないように、
持っていた酸素マスクをかぶり、
ケネスとケイトは走る。
しかし、魅音は、そのままマスクをつけず、
微笑んでいた。
「どうした?魅音?」
ケネスが言うと、
魅音もしぶしぶとマスクをつける。
ダイダロス号まであと5分ほど。
大量のスライムが周囲を取り囲む。
だが、ケネスは卓越した射撃能力で
スライムを駆逐すると、
ついに、ダイダロス号へ駆け込んだ。
「--トム!」
ケネスが叫ぶ。
「この星はダメだ!離脱だ!」
そう言うと、操縦士のトムが「は、はい!」と叫び、
ダイダロス号を発進させた。
ダイダロス号に残っていた10名ちょっとの
スタッフに事情を説明するケネス。
惑星を見つけて希望に湧いていたクルーたちの
表情に絶望が浮かんだ。
「一度地球に帰還する」
ケネスが言う。
このことを報告し、被害を受けた分の整備や
自身の治療も必要だ。
「--ワープドライブを使って、どのぐらいだ?」
ケネスが問いかけると、
操縦士のトムは「3、4日で地球に到達できます」と答えた。
宇宙船の窓から、ケネスはスライムたちのいた惑星を見つめた。
「---くそっ…」
ケネスはそう呟いた。
ケネスの横では、ブロンド美女のケイトが
かゆそうに身体をかきむしっていた。
「大丈夫か?」
ケネスが問いかけると、ケイトは目を真っ赤に充血させて
「かゆい…かゆい…」とつぶやいた。
魅音は、微笑みながらその様子を見ていた。
「--地球…
くくく…楽しみ♡」
と、呟いて、魅音は自分の部屋へと向かうのだった。
③へ続く
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コメント
地球への帰還…。
乗っ取られたままの魅音の運命は…?
そして、衝撃の結末とは…!
明日をお楽しみに…!
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