<憑依>電子の反乱③~鎮圧~(完)

電子の意識に憑依された
同級生の梨音。

その梨音とエッチを初めてしまう信夫。
二人の運命は、そして反乱の結末は?

--------------------------

「--あっ♡ あっ♡ あぁっ♡」
梨音がビクンビクンと身体を震わせながら
気持ちよさそうな声をあげている。

「--えへへ、、り、、梨音ちゃん、
 可愛い声出すじゃん!」

信夫は欲望にまみれた顔で
梨音の胸を触っている。

電子体に憑依されてからずっと無表情だった梨音も、
女の身体の魅力には、快感には勝てないのか、
喘いで、表情をゆがめている。

「-あふっ♡ あぁ♡ あぁぁん♡ あっ♡ あっ♡」
下着姿の梨音の
下着は、既にグッショリを塗れている。

「うわぁ…すげぇ…」
信夫は、初めてみる女の子のエッチな姿に
興奮と驚きを隠すことができなかった。

「---こ、、、これが…
 これが…人類征服と…
 何の関係が…♡」

梨音が鋭い口調で言う。

「--処女を捨てることで、
 人間は強大な力を手に入れるんだよ!」
信夫はでまかせを呟いた。

「--処女のままだと、真の力を発揮
 できない…!
 そしたら、人類征服にも大きなハンデに
 なっちゃいますから…
 だから、処女を捨てる必要があるんですよ!」

信夫はそこまで言って、
少し意地悪な気持ちになった。

「嫌なら、やめますけど?」
信夫が言うと、
梨音は、一瞬、悲しそうな表情を浮かべた。

「--ぞ、、続行し、、しなさい」
人間の言葉遣いになれていないのだろう。
少し変な言い回しでエッチの続行を促した。

「--ふふ」
信夫は笑った。

次はキスだ。

信夫は、この年まで、キスをしたことがない。
したことがあるキスと言えば、
親戚のおばさんとのチューぐらいだ。
それも小さいころの。

「---り、、り、、梨音ちゃん」
信夫はハァ、ハァと言いながら
あおむけで顔を赤らめている梨音を見た。

「--ききききき、キスしちゃうよ」
信夫はそう言って、
一想いに梨音の唇を奪った。

梨音の唇はぷるんとしていて
気持ちがよかった。

「んっ♡ んっ♡ んんんんんっ♡」
梨音が、気持ちよさそうに声を出す。

その声が、信夫をさらに興奮させた。

信夫はさらに強引にキスをすると、
梨音は「んっ♡あぁぁあああああっ♡」と
大きな声を出した。

「--こ、これが女の子の喘ぐ声か…」
正直なところ、一度もエッチをしたことがなかったし、
エロ動画なども見たことのなかった信夫は、
女の子の喘ぐ声、というものを、今、初めて耳にした。

こんなに妖艶で、
ドキドキしてーー

ふと、手にねちょっとしたものが触れたー。
梨音の身体から流れ出ている液体だった.

「--ふぇ…り、、梨音ちゃん、
 エロすぎだぜ」

その液体をちょっとなめてみる。

「ふぁぁ…りおんちゃん…」
信夫はあまりの幸せにその場で悶えた。

しかし、信夫はそう言いながらも、
梨音本来の意識が眠っている間に、こんなことを
させてしまう、
ということに少し罪悪感を感じた。

同時にー
梨音が解放されたとき、
もしもこのことを覚えていたらー
”人生 詰みではないか?”と
少し不安になった。

しかしー

「はぁぁ…♡ あぁ…♡ あぁ…♡」
梨音が興奮しきった様子で
顔を赤らめながら、甘い吐息を漏らしている。

その姿に信夫のドキドキは止まらなくなった。

「--人類を征服するため…♡
 するため…♡
 するため…♡」

あまりの快感に、本来の目的を
見失いそうになっているのだろうか。
梨音は、自分に言い聞かせるかのように、
その言葉を繰り返している。

「---今なら」
信夫が涎を垂らしながらふと想像した。

今なら…梨音ちゃんの
あそこに、あれを入れることができるのではないか…と

最後までヤッちゃうことができるのではないか…と。

「---」
濡れ濡れの梨音の下着を見つめる。

いいのか?と
自問自答しながらも、
信夫は梨音の下着に手をかけた。

下着を触るのなんて初めてだ。
しかも、これから自分がしようとしていることは…

それを下ろそうとした瞬間だった。

「---きさま…」
梨音が突然呟いた。

「--本当に、、、これが人類制服のために
 役に立つことなのか…!」

梨音がガバッと起き上がる。
その表情は再び無表情に戻り、
怒りすら感じさせる

「そ、、そ、そ、そうですよ…
 俺とエッチをすることで、処女が…」

「---ボン!」
パソコンの警告が出るときの音を口にする梨音。

そしてー

「この人間の記憶を読み取った…
 処女についても、この女に記憶に記録されていた」

梨音が信夫を睨む。

信夫は、身を凍らせた。

し…しまった…!
嘘がばれてしまった。

そうだー、
今、梨音を支配している電子体は、
梨音の記憶を引き出せるんだ。

なら、当然…。

「--ひぃぃぃぃぃぃぃっ!」

信夫はびびって壁の端の方に走っていく。
自分の机に置いてあるノートパソコンの
電源ボタンを信夫は押して、梨音の方を見た。

「--愚民が…削除に値する」
梨音はそう言うと、再び電流を放ち始めた。

「---くそっ!こうなったら」
信夫は梨音の方に向かっていき、
梨音の髪の毛を思い切り引っ張った

「ごめん…寺井さん!」
そう叫ぶと、力強く自分の机の方に、
梨音のアゴを叩きつけた。

「ぐびっ!」
梨音が変な声を出す。

そして、信夫はUSBケーブルをノートパソコンに
接続して、さらには梨音の口に無理やり
USBケーブルを突っ込んだ。

「ぐぼぼぼぼぼぼっ!」
梨音がもがきながら変な声を出している。
とても苦しそうだが…

これも、梨音のため。

信夫の思った通り、
パソコンにメニューが表示された。

USBケーブルを刺しこんだときなどに
表示されるやつだ。

信夫は「フォルダーを開いてファイルを表示」を
選択した。

するとー
梨音の脳の中のデータが表示された。

「どうなってんだこりゃ?」

梨音の思い出らしき記憶の名前がついたフォルダや
色々なフォルダがある。

そしてー
明らかに一つだけ、怪しいファイルがあった。

恐らくこれが、コンピューター室で
梨音に入り込んだ電子の意識

「ああああああ、ぁあああああっ」
梨音は白目を剥きながら
激しく痙攣している。

梨音を救えるのは、自分しかいない。

error そう書かれたデータを
削除すれば、梨音を支配している
謎の存在は消えるはず

「いやーー」
信夫は呟く。
表示されているフォルダやデータ。
他はすべて日本語の言葉になっている。

怪しいのはerrorだけ。

しかしー
もしも、もしもこれが、
梨音の記憶だったら?

間違えて消したら大変なことになるのではないか。

そう思った信夫は、梨音の中の
error を、削除ではなく、切り取って
自分のパソコンの中に移動させた。

ふと、信夫は他のデータを見つめる。
”恋愛”と書かれたファイルがある。

どうして、人間の記憶をこんな風にPC上で
見ることができているのだろうか。
やはり、梨音に憑依した電子の存在の影響だろうか。

「----恋愛」
信夫はつい、下心が湧いてきて、そのファイルを見た

すると、そこにはーーー

ガタン!
梨音が、激しく痙攣をしている。

信夫は慌てて、梨音の口からUSBケーブルを
外すと、梨音はそのまま倒れた。

「--はぁ…はぁ」
梨音は、元に戻ったのだろうか。

その時だった。

パソコンの画面にー

しはいしはいしはいしはいしはいしはい と
体調に表示された。

そしてー
そのあとに♡♡♡♡♡という文字の羅列が。

人間の身体に憑依し、エッチを経験したことで
電子のデータがおかしくなったようだ。

画面は♡で埋め尽くされた。
スピーカーから、喘ぎ声の電子音みたいのが
聞こえてくる。

「くそっ…」
信夫は自分のパソコンが使い物にならなくなったことを悟る。
こんななら、消しときゃよかった!

舌打ちしながら、信夫はパソコンのバッテリーを
引っこ抜き、パソコンは動作を停止した。

「--ふぅ」
梨音に巣くっていた電子データは取り除いた。

これで一安心…

「---!!やべっ」
信夫は倒れたままの梨音を見る。

制服は破れて、
愛液にまみれている梨音。

「--しかも、ここ、俺の部屋じゃん…!」
信夫は絶望した。

そしてーー
梨音が、目を覚ました。

「--あ、、、あれ、、、わたし…?」
梨音がうつろな目で周囲を見渡す。

そしてーー
自分が、、下着姿で…
ねっとりした液体まみれなことに
気づいた

「いやああああああああああああああっ!」
梨音が大声で悲鳴をあげた

「違うんだ!違うんだ!寺井さん!違うんだ!」
信夫は叫ぶ。

自分で”何が違うんだ”と自問自答しながら…
こうなってしまったら、もうどうにもならない。

「寺井さんは、コンピューターに意識を乗っ取られて・・・!」
信夫がそう言うと、
梨音は泣きながら「最低!」と叫んで、部屋から
飛び出してしまった。

「----・・・終わった」
信夫は、自分の部屋で膝をついた。

梨音を助けるにはこうするしかなかっただろう。
しかし、梨音を助けたのに、その梨音に
嫌われてしまった。

さっき覗いた梨音の脳の中の記録にはー
”坂石信夫くんが好き”
と書かれていた。

両想いだったのに…

「くそっ…助けたのに、これかよ…」
信夫は、悲しそうにそう呟いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

文化祭の話し合いのために、
話し合いの教室に行くと、
他のメンバーや梨音が既に集まっていた。

そして、始まる話し合い。

一見、梨音は普通に振る舞っている。
昨日のことを騒ぐ様子もない。

「---」
信夫はちょっとだけ期待を抱く。
梨音は、自分が電子の存在に乗っ取られていたことを
覚えていて、信夫に対して怒っていたりだとか、
そういうことはないのではないか、と。

話し合いが終わり、
昨日の作業の続きをするために、
信夫と梨音はコンピューター室に移動した。

梨音は、無言で作業を進めている。

「あのさ…」
信夫が声をかけると、
梨音が口を開いた

「話しかけないで!」
梨音が強い口調で言う。

「--き、、昨日のこと…」
信夫は真相を説明しようとした。

しかしー

「いいよ、坂石くんがどういう人だか
 よくわかったから…!」

梨音は怒った様子で
パソコンをいじっている。

「---いや、、その実は
 昨日、寺井さんは…
 コンピューターに乗っ取られて…!」

そこまで言うと、
梨音はため息をついた。

「---バッカじゃないの」
敵意むき出しでそのまま、パソコン室から
出て行ってしまう梨音。

信夫は膝をついた。

「--俺が何をしたってんだ。」

目の前で初恋の相手が電子データに憑依され、
なんとか助けようとして、
近所のおばさんには変な目で見られ、
挙句の果てに、梨音ちゃんを助けたのに嫌われた。

「---ふざけやがって…
 何が反乱だよ…」

信夫はその場で悔しそうに頭を抱えた。

突然変異した電子の意識の反乱は1日で終わったー。
誰も知ることなく、終わった反乱。

電子の反乱が残したものは一つだけ。
それは、信夫が「変態」というレッテルを貼られただけだった。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

同級生を助けたのに報われなかった信夫くん。
…こんなこともありますよね…(?)

PR
憑依<電子の反乱>

コメント

  1. より:

    SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    やはり欲を出し過ぎたのがまずかったのかもしれませんねえ
    まあ何はともあれハッピーエンドで良かったと思う。