<入れ替わり>所詮は外見①~略奪~

人が見るのは外見か、中身か。
優等生と、不良生徒が入れ替わってしまい…?

※リクエスト作品です!
成績もスタイルも良く、その上心優しい女子と不良男子が
入れ替わる話が読みたいです! というリクエストをもとに書きました!

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人間が、その人をその人だと決める要素は
何だろうか。

外見か、それとも中身か。あるいは、両方か。

外見が同じでも、中身が違えば、
それは、違う人と言えるのだろうか。

外見は違っても、中身が同じなら、
それは、その人間と言えるのだろうか。

もしも、
人間同士の身体が入れ替わってしまったら-

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とある高校。

「--いつも本当に、一生懸命だよね、純奈(すみな)は。」
一人の女子が、図書室で本を整理していた女子に
語りかけた。

「--え~そんなことないよ…」
彼女の名は、北原 純奈(きたはら すみな)。

心優しい性格の持ち主で、真面目で、スポーツもできる。
それでいて、性格の明るく、誰からも愛される
そんな女子生徒だった。
容姿もとても可愛らしく、密かにファンも多いのだとか。

しかし、純奈自身は、それを自慢するようなタイプではなく、
あくまでも控えなことから、
人望も併せ持っていた。

「--そういえば、また問題起こしたみたいよ?」
女子生徒が言う。

純奈は図書委員会の仕事をしながら、
友達の話に耳を傾けた。

「--ほら、B組の辻林(つじばやし)」
友達の言葉に、純奈は、
「あ~辻林くんがどうしたの?」と尋ねる。

辻林 輝明(つじばやし てるあき)。
B組の生徒で、
純奈たちのD組とは別のクラスの生徒だ。

しかしながら、
その輝明の悪名は、D組、いや、
同学年なら知らない生徒はいないだろう。

何故なら彼は、半年前に、
数学の教師だった、厚盛先生に注意されたことに
腹を立てて、その厚盛先生を半殺し状態に
したことがあるのだ。

「--辻林くん、今度は何をしたの?」
純奈が尋ねると、友達の女子生徒は答えた。

「今回は、女子の着替えを覗いたみたいね。
 それで生徒指導室につれて行かれたみたい」

友達の言葉に、純奈はため息をついた。

そして、呟いた。

「辻林くんも、心を入れ替えてくれればいいのになぁ…」

相手が問題児であっても、決して悪口を言わない。
純奈はそんな性格だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

放課後。

廊下を歩いていてると、
大声で叫ぶ女子の声が聞こえてきた。

「ちょっと!何なのよ!」

純奈が振り返る。

そこには、生徒会副会長で、B組の生徒、
花美(はなみ)と、問題児である輝明の姿があった。

「---お前、むかつくんだよ!
 いつも俺のことに対してイチイチ何か言いやがって!」
輝明が叫びながら花美の髪を引っ張っている。

辻林輝明は、女子供、老人にも容赦しない。
筋金入りのワルなのだ。

「きゃあっ!」
花美を殴りつける輝明。

花美は、いつも輝明に対して厳しい態度をとっており、
輝明の悪い部分を先生に報告するなどもしていた。

そのため、輝明の怒りを買ってしまったのだ。

「--ちょっとやめなよ!」
純奈は、放っておけず、二人の間に割って入った。

「ーーなんだぁ?邪魔すんじゃねぇよ!
 外野は引っ込んでな!」

輝明が叫ぶ。

「---だ、だめよ!暴力なんて!」
純奈が言う。

本当は怖い。
こんなことをすれば、自分だって、
この輝明に殴られてしまう可能性は高い。

でもーーー

「花美ちゃんは、もう行っていいよ!」
純奈が言うと、
花美は「せ、先生を呼んでくる」と叫んで
廊下を走って行った。

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花美は、職員室に駆け込み、
先生を呼んだ。

このままじゃ、純奈が自分の代わりに殴られてしまうかもしれない。

そんなことは、ゼッタイに、させない。

先生と共に、
騒動のあった廊下へ戻った
花美は、信じられない光景を見た。

それはー
不良の輝明が倒れていて、
純奈が、怯えている様子だった。

周囲の生徒たちもざわついている。

「純奈…?」
花美が恐る恐る尋ねると、
純奈は身体を震わせながら、花美の方を見た。

「--き、急に…辻林くんが倒れて」

花美と一緒にやってきていた先生も
困惑した様子で、純奈の方を見る。

周囲の生徒たちも
「突然辻林のやつが倒れて」と
状況を説明する。

「--と、とにかく、辻林くんを保健室に」
先生は指示をした。

「-だいじょうぶ?けがはない?」
花美がそう言うと、
純奈は目に涙を浮かべながら頷いた。

目の前で不良生徒が突然倒れたのだ。
無理もない。

「--ごめんね。迷惑をかけて」
花美が、自分をかばってくれたことに対しての
お詫びをすると、
純奈は「うん、大丈夫よ」と少しだけ微笑んだ。

不良の輝明が保健室に運ばれていく。

花美と純奈は他愛のない話をしたあとに、
別れた。

別れた純奈はーー
身体をまだ、震わせていた。

「---くふふふ…
 ふふふふ、
 俺の演技…完璧じゃねぇか」

純奈は口元をゆがめた。

「--ひひひひひ、はははははは!
 あははははははははは!」

純奈が震えていたのは、恐怖からではない。
これは”歓喜”の震えー。

純奈は生徒手帳に書かれていた住所を頼りに
”自分の家”に帰宅した。

足早に部屋へと戻った純奈。

純奈は乱暴に鞄を投げつけると、
部屋にあった鏡を自分の目の前に持ってきた。

「--ふふふ、本当に純奈になってやがる」

純奈は、歪んだ笑みを浮かべる。

輝明は、
不良仲間から手に入れた
「入れ替わり薬」という薬を服用していた。

本当は、花美と入れ替わって
花美の人生を壊してやろうと考えていたのだが、
誤算があった。

心優しい純奈が乱入してきたという誤算が。
服用後、身体に5秒間触れ続けることで、
対象と入れ替わることができる薬。

輝明は、純奈が乱入してきたことで計画を
変更した。

何でもできて、容姿も最高で、
誰からも慕われる純奈。

その身体を手に入れて、花美を地獄に
落としてやるーと。

顔をベタベタ触りながら笑う。

「--私は、純奈…わたしは純奈…
 くふふふ、今日から私は、
 生まれ変わるのよ…くくく…」

純奈に自分が
言葉を”言わせている”
この事実に輝明はたまらなく興奮した。

「--アイツ、マジでうぜぇ!
 人生ぶっ壊してやる!」

純奈の可愛らしい声で、とんでもない
言葉を口にさせる。
鏡に映る純奈は、輝明の意のままに
怒りに満ちた表情を浮かべている。

「くくく…こんな表情もできるのか」

純奈は、今までの人生で
したこともないであろう、
邪悪な表情で呟いた。

「--あのクソ女・・・
 人生、滅茶苦茶にしてやるぜ」

そう言うと、純奈は笑みを
浮かべて、

「その前に、わたしの身体をチェックしなくちゃね!」
とほほ笑んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

保健室で、輝明が目を覚ます。

「---大丈夫?」
保健室の先生が、輝明の方を
心配そうに見た。

いくら不良生徒とは言え、
心配なモノは心配なのだ。

「--え…わたし…
 ----!?」

輝明は、違和感を感じる。
自分の声が、変だと。
倒れたことによる影響?
そもそも自分は何故倒れたのか?

「---だいじょうぶ?」
保健の先生が、様子のおかしい輝明に
不思議そうに尋ねる。

輝明は、ふと保健室にある鏡を見た。
そこにあったのは
”自分”の姿などではなく、
不良生徒の、輝明の姿だった。

「いっ・・・いやああああああああ!」

保健室に、輝明の悲鳴が響き渡った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーあふふ…♡
 気持ちいい…♡
 すげぇよ…♡」

一方、純奈は自宅で
自分の身体を堪能していた。

顔を真っ赤に赤らめながら、
甘い声を出して、
快感に身をゆだねている。

乱暴に脱ぎ捨てられた制服が
部屋の中に散乱し、
下着姿の純奈は、
机の角に、自分の身体を押し付けて
快感を感じていた。

「ふぁ…♡ あふっ♡ ひゃん♡」
純奈が喘ぐ声をはじめて聞いて、
身体を支配している輝明は、さらに興奮する。
その興奮が、純奈の身体を支配して、
さらい純奈は甘い喘ぎ声をあげる。

「あふっ…♡ ふふふふふふっ♡
 あはははは♡ あぁあぁああああっ♡」

純奈の喘ぎ声が、部屋中に響き渡った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

純奈が登校すると、
輝明が、姿を現した。

「ね…ねぇ…!辻林くんなんでしょ…?」
輝明が女言葉で言う。

「--何のことかしら?」
純奈は挑発的に返事をする。

「わ、、、わたしの身体を返して!」
輝明が、純奈にしがみつく。

純奈は鬱陶しいなぁ、と思いながら
笑みを浮かべた。

「きゃあああああああああっ!」
大きな悲鳴。

周囲の生徒たちが、
振り返る。

「---!」
輝明がまずい!という表情を浮かべて手を離す。

純奈は笑みを浮かべて、小声で囁いた。

「俺に触れるなよ。
 今じゃ、俺が純奈だ。
 この意味、分かるよな」

それだけ言うと、
純奈は鼻で笑って言った。

「--お前の身体、最高だったぜ」

と。

不気味な笑みを浮かべながら立ち去っていく純奈。
輝明は目に涙を浮かべた。

昨日、目を覚まして、
自分が輝明になってしまったことを知った純奈。

保健室の先生に、必死になって信じてもらおうとしたが、
当然のことながら、”中身は純奈だ”なんて、
とんでもないこと、誰も信じるわけがなかった。

それどころか、頭のおかしなヤツだと、
周囲から白い目で見られた。

当然、自分の家にも行った。
「わたしが純奈!」と何度も母親に訴えた。
自分しか知らないことをインターホン越しに
伝えた。

けれど
”純奈しか知りえないことまで調べ上げた
 ストーカー”と思われたのだろう。

純奈の母親は
「警察呼びますよ!」と叫んだ。

輝明になってしまった純奈は、
仕方が無く、生徒手帳を頼りに
輝明の家に行き、失意の一晩を過ごしたのだった。

「おはよう」
廊下を歩いていた純奈は、花美に挨拶をした。
輝明の邪魔をいつもする花美。

「あ、純奈!おはよう!
 昨日は大丈夫だった?」
屈託のない笑顔で話す花美。

純奈は「大丈夫よ」とほほ笑んだ。

たまらないー。
これから純奈として、お前の人生を壊してやる。
この身体なら、お前なんて、
どうにでもできるー。

「--地獄を見せてやる」
純奈は小声でつぶやいた。

「えー?」
花美が不思議そうに、聞き返す。

「--ううん、何でもない」
純奈は、そう答えると、笑みを浮かべて立ち去って行った。

花美には彼氏が居る。
まずは、誘惑して彼氏を奪う。
そして、次に、花美にある濡れ衣を着せて、
孤立させる。

最後にー
この学校から追放ーーーいや、この世からーーー。

放課後。
純奈は花美の彼氏へと接触しようとした。

しかしーー

「--ねぇ!身体を返してよ!
 わたしの身体で変なことしないで!」

輝明が背後から叫んだ。

「---またかよ」
純奈はイライラした様子で綺麗な髪の毛を
掻き毟った。

「---邪魔くせぇやつだな!」
純奈はそう叫ぶと、
突然、輝明に抱き着いてキスをした。

「---えっ!?」
輝明が唖然とする。
純奈は笑いながら、キスをして、
さらに自分の服をわざとグシャグシャにしてはだけさせた。

そしてーー

「いやああああああ!助けて!助けてぇ~!」
純奈は叫ぶ。

輝明を引っ張り、
廊下に倒れて、
輝明が純奈にのしかかっている体勢を作り上げる。

純奈の悲鳴を聞いて、
すぐに生徒たちが駆け付けた。

純奈はわざと泣いて見せる。

「--ちょ、ちょっと!」
輝明は叫ぶ。

しかしー
その状況は、誰がどう見ても、
不良の輝明が、純奈を襲っているようにしか、
見えなかった。

すぐに先生が駆け付けて、
輝明はー”退学”になった。

「---邪魔ものは排除した・・・」
純奈が笑う。

「さぁ、、花美ちゃん…
 地獄の始まりよ」

純奈は、悪い笑みを浮かべながら、
唇をペロリと舐めた…。

②へ続く

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コメント

入れ替わりモノのリクエストにお応えして書いています!
王道的な内容ですが、
最後までぜひお楽しみ下さい!

入れ替わり<所詮は外見>
憑依空間NEO

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