お嬢様ライフを送る五郎。
自分の人生は負け組なんかじゃない。
自分は勝ち組だ。
勝ち組の人生を、勝ち取ったのだ。
しかし、そんな彼に、告げられた真実とは…。
※フォロワー様のЯain様(@TohoBlueRain)との合作です!
原案=Яain様 小説=無名 です!
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2日目の朝。
「--お疲れ様」
颯爽と廊下を歩きながら、
不夜は、メイドたちに挨拶をしていた。
高飛車な様子であいさつをするだけで、
メイドたちは嬉しそうに頭を下げる。
いつも、頭を下げるだけだった自分が…
いや、わたしはーー
わたしは、不夜。
お嬢様なのよ。
今も昔もないー。
不夜の身体で過ごせば過ごすほど、
五郎と不夜の境界線があいまいになっていく。
まるでー
生まれた時から、不夜お嬢様であったかのような
感覚になっていくー。
お嬢様としてのマナーも、自然と身についてきている。
そしてーー
この不夜というお嬢様は、言動はきついが、
内心では結構メイドたちのことまで気遣っていることも分かった。
意外と優しいようだ。
ツンデレお嬢様なのだろうか。
「---ふふふ…いただきます」
専属のシェフが作った料理を前に、
不夜は微笑む。
昨日のように、戸惑いはない。
テーブルマナーも、自然と自分の中に
流れ込んできて身についた。
次第に、不夜とひとつになっているような、
そんな、感覚を感じる。
「---お嬢様」
執事の黒畝が食堂に入ってきた。
「--あら?黒畝?どうしたの?」
不夜は、不思議そうに返事をする。
そう言えば、昨夜、アダルトPCゲームを
大量に黒畝に頼んだばかりだった。
もう、手配が完了したのだろうか。
「---あら?例のモノ、もう手配できたのかしら?」
不夜が髪をいじりながら言うと、
黒畝は無言で近づいてきた。
お嬢様としての振る舞いは完璧だ。
彼女の身体で2晩を楽しんだ今、
彼女の全てが自分に流れ込んできたと言ってもイイ。
「--ー用件はなに?」
用件をなかなか口にしない黒畝に対して
苛立った様子で、不夜が言うと、
黒畝は一礼してから呟いた。
「--お嬢様、失礼します」
と。
「---!?」
ハッとした直後に、首筋に激しい痛みを感じ、
不夜はそのまま倒れた。
黒畝が突然の手刀で、不夜を気絶させたのだ。
「---…!?」
シェフの男が驚いているのを見て、
黒畝はいつものように、優しい笑みを浮かべた。
「--これは、これは、失礼いたしました。
お嬢様を運ぶのを、手伝って頂けますか」
礼儀正しく言う黒畝。
シェフの男は、震えながら頷くしかなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「-----!!」
目を覚ますと、
そこには、見覚えのある天井があった。
周囲を見渡すと、
汚らしい部屋ー
薄汚れたベット。
好きなキャラクターの抱き枕。
アダルトPCゲームの山。
「---こ、ここは…」
五郎は叫んだ。
「俺の、、部屋だ!」
五郎はパニックになる。
自分は、お嬢様の不夜として、
楽しむはずだった。
なのに、何故?
自分の身体に戻っている。
あの執事、俺に何をした?
スマホにメッセージが入る。
悪友の嘉市からだった。
”おい、昨日から全然応答ねぇけど
大丈夫か?
エロゲーの山にでも押しつぶされて
窒息でもしたのか?”
「はぁ…」
五郎はスマホを放り投げた。
優雅なお嬢様生活から逆戻りか。
くそっ、
俺はこれからどうすれば。
ガン!
扉が勢いよく蹴り開けられて、
五郎は心臓が飛び出るほどに驚いた。
恥ずかしい事に、少し失禁してしまう。
そこにはーーー
自分が憑依していたお嬢様、
不夜が腕を組んで立っていた。
まるで、”ゴミ”を見下すかのような目で。
「あら、あら…」
不夜が、五郎の方を見ながら言う。
「--あ、あんたは…!」
五郎はわけもわからずに声をあげる。
「--あんたとは失礼ね。
私のお父様のこと、ご存知なくて?」
不夜が言うと、
五郎は「こ、ここは俺の家だぞ!」と叫んだ。
金持ちのお嬢様だろうが、何だろうが、
人の家に勝手にあがることは許されない。
「---あら?あなたが私に何をしたか。
忘れたとは言わせないわよ
なんなら、通報しても良くってよ?」
不夜の言葉に、五郎は焦りを隠せない。
「---黒畝!」
不夜が叫ぶと、
執事がやってきて、五郎を柔道の技で
投げ飛ばすと、そのまま五郎を拘束した。
「は…離せ…!」
五郎が叫ぶ。
「---御免」
黒畝はそう言うと、五郎に手刀での一撃を加え、
五郎はそのままこん睡状態に陥った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「うっ…」
五郎が目を覚ますと、
そこは暗い地下牢だった。
「あら?お目覚め?」
不夜の声がする。
「----」
周囲を見渡す五郎。
自分は暗い牢屋の中で手と足を繋がれ、
磔状態にされていた。
不夜と、執事の黒畝がこちらを見ている。
「ーーーっておい!」
五郎は叫んだ。
自分が”全裸”で磔されていたことに
怒る五郎。
「---ふふふ、良い身体だこと」
不夜が、表情をゆがめて言う。
このお嬢様ー
変態なのか?と五郎は一瞬思った。
「黒畝、下がりなさい」
不夜はそう言うと、黒畝は
「お嬢様、あまり御戯れすぎないよう…」とだけ
呟いて、その場を後にした。
「く…くそっ!お前たちは、何者だ!」
五郎は叫ぶ。
こんな監禁する設備があるなんておかしい。
「--私の身体でずいぶん好き勝手してくれたものね」
不夜がほほ笑む。
「ニオイを嗅いだり、髪の毛を舐めたり、
この変態男!」
お嬢様は、何故自分が憑依していた間にやっていたことを
知っているのか。
五郎はそんな風に想いながらも、お嬢様の次の言葉を待った。
すると、お嬢様が口を開いた。
「Future Story Cop.・・・」
父の会社の名前を呟く不夜。
「--何の会社だか、ご存知ないの?」
不夜に言われて、
五郎は首を傾げる。
言われてみれば聞いたことがあるような、
ないような…
「私のお父様の会社は、
TSF関連の商品を作る会社…。
憑依、皮、入れ替わり。
そんなロマンを叶える会社よ」
その言葉を聞いて、五郎は固まった。
「な…なに…?」
「まぁ、あなたが知らないのも無理はないかもね。
会社の活動内容上、あまり大々的に
宣伝はしていないから。
あなたはそんな会社の娘に憑依したの。
”お父様の会社の憑依薬を使って”ネ?」
お嬢様の言葉に五郎は思う。
Future Story …
「…お、おれが憑依薬を買ったサイトの名前だ…!」
五郎は、あろうことか、このお嬢様の父親の会社の
憑依薬を購入し、お嬢様に憑依してしまっただった。
「TSFの文字を含めて
Future Story Cop.・・・
お父様と、お父様のお友達が共同で立ち上げた会社よ」
不夜は、地下牢の壁に飾られている、
不夜の父と、
青いレインコートを着た男が一緒に写っている
写真を指さした。
「--それにしても、やってくれたものね…
あなたが不夜?冗談じゃない。
あなたは落田五郎。ただの落ちこぼれよ!
成果をあげることもできず、会社をクビになったただの
落ちこぼれ。
私に成りすまそうなんて、千年早くってよ?」
不夜は勝ち誇った表情で言う。
「--くそっ…お前には分からないだろうさ!
諭吉さんに愛されて育ったお前の様なお嬢様にはな!
お前に、10円玉のありがたみが分かるか?
分からないだろ??
俺にとってはな、野口さんだって偉大なんだ!
お前みたいなやつに、下々の暮らしは分からない!」
五郎は感情に任せて叫んだ。
するとお嬢様は「黒畝!」と叫んだ。
背後から執事の黒畝が入ってきた。
何か得体の知れないものを持っている。
「そんなに女の身体が好きなら、
あなたに、いい話があるの」
不夜は、黒畝から何かを受け取り、
それを見せた。
皮のようなモノー
「これはね…女の子の身体を模した皮よ…
お父様の会社の新商品。
まだ試作段階のね…」
皮…
五郎は「皮モノ」と呼ばれるジャンルのエロゲーを
遊んだこともあった。
「これは、ロリメイドタイプの皮ね…
あなたには、これを着てもらいますわ」
不夜が笑う。
「ふ、ふざけるな…俺は!」
「拒否する権利などありませんわ!黒畝!」
不夜がそう叫ぶと、
牢屋の扉が開かれ、
自分の身体よりも小さい皮に、無理やり五郎は
おしこめられた。
「や、、やめ…やめろぉ!」
五郎が叫ぶ。
しかし、黒畝の強い力によって、
五郎は皮に入れられてしまう。
不夜よりも一回り小さい
女の子…
メイド姿の女の子にさせられてしまった五郎。
「そうね…あなたは今日からメイちゃんよ…」
不夜が笑いながら近づいてくる。
「ふ、ふざけるな!俺は五郎だ!」
可愛らしい声で叫ぶメイドー。
「ーーーふふ」
不夜が突然、五郎の、いや、メイの胸を触り始めた
「やめろ・・・ひやぁ♡ あぁん♡」
メイの口から自然と可愛らしい声が出てしまう
「どう?気持ち良い?
わたしのお父様の新商品、
凄いでしょ?」
不夜はそう言いながら胸を触り続ける。
「あぁ…♡ やめ…♡ やめろぉ♡ お、、おれは♡」
さらに、不夜は、メイとなった五郎に口づけを始める。
「あぁ…♡ あぁああああっ♡」
脳が快感で満たされて、メイは次第におかしくなっていく
「お…わたしは…おとこ…!わたしはおとこなの…♡」
五郎の意思に反して、どんどん口調が変わっていく。
「わたしは…わたしはメイなんかじゃないもん…!」
そう叫ぶ五郎。
脳が浸食されて、
男であると主張しても、口調や仕草が
メイドのそれになってしまう。
「あ・・・あ・・・」
戸惑う五郎を離して、
不夜は笑う。
「あなたは、今日からわたしのメイド。
ちゃんと、私の世話をするのよ」
そう言って笑うと、
「黒畝、この子を、部屋に案内しなさい!」
と言って、不夜は地下牢を後にした。
「--わ、、わたしは、、わたしは男の子だもん!」
完全に脳を浸食された五郎は、
そう叫ぶことしかできなかった・・・
④へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
憑依から皮モノへー。
Яain様の原案もなかなか恐ろしいものです(笑
最後にはЯain様も驚く無名スパイスを
用意していますよ…
ちなみに、今日の③で一旦終了です!
続きの④は8月1日から!
お楽しみに★
コメント
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なんと予想外な展開…でもこの展開も好きです!
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> なんと予想外な展開…でもこの展開も好きです!
ありがとうございます!この先も予想外があるかも、
ですよ~!
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まさかの予想できない展開に!?
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> まさかの予想できない展開に!?
この後も予想できない展開は続きます~!
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いいですね!!
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> いいですね!!
ありがとうございます!
嬉しいデス!