<憑依>Preppy③~告げられた真実~

お嬢様ライフを送る五郎。

自分の人生は負け組なんかじゃない。
自分は勝ち組だ。
勝ち組の人生を、勝ち取ったのだ。

しかし、そんな彼に、告げられた真実とは…。

※フォロワー様のЯain様(@TohoBlueRain)との合作です!
原案=Яain様 小説=無名 です!

--------------------------

2日目の朝。

「--お疲れ様」
颯爽と廊下を歩きながら、
不夜は、メイドたちに挨拶をしていた。

高飛車な様子であいさつをするだけで、
メイドたちは嬉しそうに頭を下げる。

いつも、頭を下げるだけだった自分が…

いや、わたしはーー
わたしは、不夜。
お嬢様なのよ。

今も昔もないー。

不夜の身体で過ごせば過ごすほど、
五郎と不夜の境界線があいまいになっていく。

まるでー
生まれた時から、不夜お嬢様であったかのような
感覚になっていくー。

お嬢様としてのマナーも、自然と身についてきている。

そしてーー
この不夜というお嬢様は、言動はきついが、
内心では結構メイドたちのことまで気遣っていることも分かった。

意外と優しいようだ。
ツンデレお嬢様なのだろうか。

「---ふふふ…いただきます」
専属のシェフが作った料理を前に、
不夜は微笑む。

昨日のように、戸惑いはない。
テーブルマナーも、自然と自分の中に
流れ込んできて身についた。

次第に、不夜とひとつになっているような、
そんな、感覚を感じる。

「---お嬢様」
執事の黒畝が食堂に入ってきた。

「--あら?黒畝?どうしたの?」
不夜は、不思議そうに返事をする。

そう言えば、昨夜、アダルトPCゲームを
大量に黒畝に頼んだばかりだった。

もう、手配が完了したのだろうか。

「---あら?例のモノ、もう手配できたのかしら?」
不夜が髪をいじりながら言うと、
黒畝は無言で近づいてきた。

お嬢様としての振る舞いは完璧だ。
彼女の身体で2晩を楽しんだ今、
彼女の全てが自分に流れ込んできたと言ってもイイ。

「--ー用件はなに?」
用件をなかなか口にしない黒畝に対して
苛立った様子で、不夜が言うと、
黒畝は一礼してから呟いた。

「--お嬢様、失礼します」

と。

「---!?」

ハッとした直後に、首筋に激しい痛みを感じ、
不夜はそのまま倒れた。

黒畝が突然の手刀で、不夜を気絶させたのだ。

「---…!?」
シェフの男が驚いているのを見て、
黒畝はいつものように、優しい笑みを浮かべた。

「--これは、これは、失礼いたしました。
 お嬢様を運ぶのを、手伝って頂けますか」
礼儀正しく言う黒畝。
シェフの男は、震えながら頷くしかなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「-----!!」

目を覚ますと、
そこには、見覚えのある天井があった。

周囲を見渡すと、
汚らしい部屋ー
薄汚れたベット。
好きなキャラクターの抱き枕。

アダルトPCゲームの山。

「---こ、ここは…」
五郎は叫んだ。

「俺の、、部屋だ!」
五郎はパニックになる。

自分は、お嬢様の不夜として、
楽しむはずだった。

なのに、何故?
自分の身体に戻っている。

あの執事、俺に何をした?

スマホにメッセージが入る。

悪友の嘉市からだった。

”おい、昨日から全然応答ねぇけど
 大丈夫か?
 エロゲーの山にでも押しつぶされて
 窒息でもしたのか?”

「はぁ…」
五郎はスマホを放り投げた。

優雅なお嬢様生活から逆戻りか。
くそっ、
俺はこれからどうすれば。

ガン!

扉が勢いよく蹴り開けられて、
五郎は心臓が飛び出るほどに驚いた。

恥ずかしい事に、少し失禁してしまう。

そこにはーーー
自分が憑依していたお嬢様、
不夜が腕を組んで立っていた。

まるで、”ゴミ”を見下すかのような目で。

「あら、あら…」
不夜が、五郎の方を見ながら言う。

「--あ、あんたは…!」
五郎はわけもわからずに声をあげる。

「--あんたとは失礼ね。
 私のお父様のこと、ご存知なくて?」

不夜が言うと、
五郎は「こ、ここは俺の家だぞ!」と叫んだ。

金持ちのお嬢様だろうが、何だろうが、
人の家に勝手にあがることは許されない。

「---あら?あなたが私に何をしたか。
 忘れたとは言わせないわよ
 なんなら、通報しても良くってよ?」

不夜の言葉に、五郎は焦りを隠せない。

「---黒畝!」
不夜が叫ぶと、
執事がやってきて、五郎を柔道の技で
投げ飛ばすと、そのまま五郎を拘束した。

「は…離せ…!」
五郎が叫ぶ。

「---御免」
黒畝はそう言うと、五郎に手刀での一撃を加え、
五郎はそのままこん睡状態に陥った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「うっ…」

五郎が目を覚ますと、
そこは暗い地下牢だった。

「あら?お目覚め?」
不夜の声がする。

「----」
周囲を見渡す五郎。

自分は暗い牢屋の中で手と足を繋がれ、
磔状態にされていた。

不夜と、執事の黒畝がこちらを見ている。

「ーーーっておい!」
五郎は叫んだ。

自分が”全裸”で磔されていたことに
怒る五郎。

「---ふふふ、良い身体だこと」
不夜が、表情をゆがめて言う。

このお嬢様ー
変態なのか?と五郎は一瞬思った。

「黒畝、下がりなさい」
不夜はそう言うと、黒畝は
「お嬢様、あまり御戯れすぎないよう…」とだけ
呟いて、その場を後にした。

「く…くそっ!お前たちは、何者だ!」
五郎は叫ぶ。

こんな監禁する設備があるなんておかしい。

「--私の身体でずいぶん好き勝手してくれたものね」
不夜がほほ笑む。

「ニオイを嗅いだり、髪の毛を舐めたり、
 この変態男!」

お嬢様は、何故自分が憑依していた間にやっていたことを
知っているのか。

五郎はそんな風に想いながらも、お嬢様の次の言葉を待った。

すると、お嬢様が口を開いた。

「Future Story Cop.・・・」
父の会社の名前を呟く不夜。

「--何の会社だか、ご存知ないの?」
不夜に言われて、
五郎は首を傾げる。

言われてみれば聞いたことがあるような、
ないような…

「私のお父様の会社は、
 TSF関連の商品を作る会社…。
 憑依、皮、入れ替わり。
 そんなロマンを叶える会社よ」

その言葉を聞いて、五郎は固まった。

「な…なに…?」

「まぁ、あなたが知らないのも無理はないかもね。
 会社の活動内容上、あまり大々的に
 宣伝はしていないから。

 あなたはそんな会社の娘に憑依したの。
 ”お父様の会社の憑依薬を使って”ネ?」

お嬢様の言葉に五郎は思う。

Future Story …

「…お、おれが憑依薬を買ったサイトの名前だ…!」
五郎は、あろうことか、このお嬢様の父親の会社の
憑依薬を購入し、お嬢様に憑依してしまっただった。

「TSFの文字を含めて
 Future Story Cop.・・・
 お父様と、お父様のお友達が共同で立ち上げた会社よ」

不夜は、地下牢の壁に飾られている、
不夜の父と、
青いレインコートを着た男が一緒に写っている
写真を指さした。

「--それにしても、やってくれたものね…
 あなたが不夜?冗談じゃない。
 あなたは落田五郎。ただの落ちこぼれよ!
 成果をあげることもできず、会社をクビになったただの
 落ちこぼれ。

 私に成りすまそうなんて、千年早くってよ?」

不夜は勝ち誇った表情で言う。

「--くそっ…お前には分からないだろうさ!
 諭吉さんに愛されて育ったお前の様なお嬢様にはな!
 お前に、10円玉のありがたみが分かるか?
 分からないだろ??
 俺にとってはな、野口さんだって偉大なんだ!
 お前みたいなやつに、下々の暮らしは分からない!」

五郎は感情に任せて叫んだ。
するとお嬢様は「黒畝!」と叫んだ。

背後から執事の黒畝が入ってきた。
何か得体の知れないものを持っている。

「そんなに女の身体が好きなら、
 あなたに、いい話があるの」

不夜は、黒畝から何かを受け取り、
それを見せた。

皮のようなモノー

「これはね…女の子の身体を模した皮よ…
 お父様の会社の新商品。
 まだ試作段階のね…」

皮…
五郎は「皮モノ」と呼ばれるジャンルのエロゲーを
遊んだこともあった。

「これは、ロリメイドタイプの皮ね…
 あなたには、これを着てもらいますわ」
不夜が笑う。

「ふ、ふざけるな…俺は!」

「拒否する権利などありませんわ!黒畝!」
不夜がそう叫ぶと、
牢屋の扉が開かれ、
自分の身体よりも小さい皮に、無理やり五郎は
おしこめられた。

「や、、やめ…やめろぉ!」
五郎が叫ぶ。

しかし、黒畝の強い力によって、
五郎は皮に入れられてしまう。

不夜よりも一回り小さい
女の子…
メイド姿の女の子にさせられてしまった五郎。

「そうね…あなたは今日からメイちゃんよ…」
不夜が笑いながら近づいてくる。

「ふ、ふざけるな!俺は五郎だ!」
可愛らしい声で叫ぶメイドー。

「ーーーふふ」
不夜が突然、五郎の、いや、メイの胸を触り始めた

「やめろ・・・ひやぁ♡ あぁん♡」
メイの口から自然と可愛らしい声が出てしまう

「どう?気持ち良い?
 わたしのお父様の新商品、
 凄いでしょ?」

不夜はそう言いながら胸を触り続ける。

「あぁ…♡ やめ…♡ やめろぉ♡ お、、おれは♡」

さらに、不夜は、メイとなった五郎に口づけを始める。

「あぁ…♡ あぁああああっ♡」
脳が快感で満たされて、メイは次第におかしくなっていく

「お…わたしは…おとこ…!わたしはおとこなの…♡」
五郎の意思に反して、どんどん口調が変わっていく。

「わたしは…わたしはメイなんかじゃないもん…!」
そう叫ぶ五郎。

脳が浸食されて、
男であると主張しても、口調や仕草が
メイドのそれになってしまう。

「あ・・・あ・・・」

戸惑う五郎を離して、
不夜は笑う。

「あなたは、今日からわたしのメイド。
 ちゃんと、私の世話をするのよ」

そう言って笑うと、
「黒畝、この子を、部屋に案内しなさい!」
と言って、不夜は地下牢を後にした。

「--わ、、わたしは、、わたしは男の子だもん!」
完全に脳を浸食された五郎は、
そう叫ぶことしかできなかった・・・

④へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

憑依から皮モノへー。
Яain様の原案もなかなか恐ろしいものです(笑

最後にはЯain様も驚く無名スパイスを
用意していますよ…

ちなみに、今日の③で一旦終了です!
続きの④は8月1日から!
お楽しみに★

PR
憑依<Preppy>

コメント

  1. 匿名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    なんと予想外な展開…でもこの展開も好きです!

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > なんと予想外な展開…でもこの展開も好きです!

    ありがとうございます!この先も予想外があるかも、
    ですよ~!

  3. 柊菜緒 より:

    SECRET: 0
    PASS: 06d4345433bb864e39ea7b5d0c72cf32
    まさかの予想できない展開に!?

  4. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > まさかの予想できない展開に!?

    この後も予想できない展開は続きます~!

  5. 144 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    いいですね!!

  6. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > いいですね!!

    ありがとうございます!
    嬉しいデス!