<憑依>憑依好き②~拡散~

生徒会長の麻美が、
森松に忠実な女にされてしまった。

和馬に謝罪を要求する森松。

しかし、和馬は、屈しなかった。

そんな和馬に腹を立てた森松は、次なる行動を起こした・・・!

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昼休み。

教室の真ん中で平気で、抱き合ってキスをしている
生徒会長の麻美と不良の森松。

周囲は様々なうわさをしている。

「--ねぇ、黒田さん、どうしちゃったの?」
彼女の陽香が、心配そうに尋ねる。

「いや…分からない」
和馬はそう答えながらも、不安を覚えた。

憑依して、思考を書き換えられたなんて、
あり得ない。
だったら、考えられることは一つ。

麻美が、森松とグルで、自分を陥れようとしている、ということだ。

だが、
それでも、あの麻美が、こんなことを学校で平気でするか?
森松に脅されている可能性もある。
でも、それなら、あんなに嬉しそうに喘ぐか?

もしも、もしも、憑依が本当だったら・・・

和馬は一瞬、陽香の方を見る。

「-いや、そんなことはさせない。絶対に」

もしも、陽香が憑依されたら、和馬は
ブチ切れる自信があった。
森松をなぐり殺すことになっても、
陽香を助け出すだろう。

放課後。

「--おい!」
背後から森松の声がした。

「---何だよ?」
和馬は振り返る。
森松を睨みながら。

「--俺に謝罪する気になったか?
 土下座。」

笑いながら言う森松に、
和馬は言った。

「--だまされねぇぞ俺は!
 黒田さんとグル・・・
 それか、お前が黒田さんを脅してるんだろ!」

和馬は言った。
森松は笑う。

「--まぁ~そういう考えもあるわな。
 じゃあよ、証明してやるよ。ついて来いよ」

そう言うと、森松は、和馬についてくるように
促した。

和馬は、あえてその誘いに乗った。

そしてーー
連れてこられた場所は、演劇部の部室。

「--ここだ」

森松はそう言うと、乱暴に部室の扉を開いた。

「--ひっ!?」
中には大人しそうな眼鏡女子で、
1年の生徒・伊奈(いな)が居た。

「--あ、、、あの・・・何でしょうか?」
伊奈が、2年の森松や和馬を見て、
不思議そうに言う。

演劇部員は二人。
今、部室には伊奈一人だった。

「--今から、生で憑依を見せてやる」
森松が和馬を見て笑った。

「--なんだと?」

そう言いかえした直後、
森松が透明になった。

「---!!」

そして、戸惑う伊奈の方に走って行くと、
伊奈が「ひゃあっ!?」と声をあげて
身体をビクンとさせた。

「---くくく…憑依大成功~♡」
大人しい表情だった伊奈が邪悪な笑みを浮かべる。

「---お、、、おい、、ま、、まじかよ…」
和馬は信じられずに戸惑う。

だがー
目の前で森松が透明人間のようになり、
伊奈が豹変した。

憑依―。
他に説明しようがない。

「ほらぁ!わたし、こんなことしますかぁ?せんぱ~い!」
伊奈が身体をくねらせながら、
次々と制服を脱ぎ捨てていく。

破り捨てるかのように。

「お、おい!やめろ!」

「~~やめませ~~ん!
 先輩~、森松様に謝って、わたしを助けてください~
 うふふふふ…

 森松様に謝らないとぉ~
 わたし、このまま滅茶苦茶にされちゃいますよ~~?」

伊奈は眼鏡を投げ捨てて、
嬉しそうにそれを粉々に踏みつぶした。

ツインテールを無理やりほどき、
髪をボサボサにしながら笑う。

「----どうする?土下座するか?」
伊奈が低い声で言った。

「…ふ…くっ・・・」
目の前の大人しそうな女子生徒が
高飛車な様子で、自分を見つめている。

「--わたしの人生、壊れたら、
 お前のせいよ…?」

低い声で脅す伊奈。

しかしー。

「--俺は…お前みたいな不良野郎に
 謝ることは絶対にしない!

 悪いのは、お前だろうが!」

そう叫ぶと、
伊奈はニヤッと笑って
そのまま廊下に向かって走り出した。

「あっ…おい!」

すぐに廊下は大騒ぎになり、
裸で廊下を走った伊奈は、停学処分になった。

「--どうだよ」
背後から森松が姿を現した。

迎えにきた親に連れて帰られる伊奈は、
胸を触りながら大笑いしている。

「--あの子も変えてやったよ。
 えっちなことしか考えられない、哀れな女にな。

 これで、俺の憑依を信じる気になったか?」

森松が言うと、
和馬は、森松を睨んだ。

「--テメェ、恥ずかしくないのか…!
 無関係の子たちを巻き込んで…!」

和馬の言葉に、森松は笑う。

「はっ…お前が土下座しないのが悪いんだよ!」
森松が言う。

「--ふざけやがって…!
 そもそもお前が喫煙してたのが悪いんだろうが!」
和馬が叫び、森松を睨む。

森松も、和馬を睨み返した。

「--いつまで、その威勢が持つかな?」
森松はそう言うと、不気味な笑みを浮かべて立ち去って行った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「はぁ…」
疲れた様子で、自宅のリビングに座っていると、
妹の螺菜が茶化すように声をかけてきた。

「あっれぇ?お兄ちゃん、今日、元気ないね?
 失恋でもした?」

螺菜の言葉に
「ち、違うよ!」と和馬は返事をした。

螺菜はそんな兄を見ながら
微笑んで、自分の部屋に入って行った。

「---森松…」
和馬は、これ以上あいつの好きにはさせない、と
あることを考えるのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

一方、森松は、
いつものように兄の暴力を受けていた。

「おらぁっ!」

一方的に兄に殴られる森松。

暴力的で、学校にも通わず、
筋金入りの悪である兄。

「ーー」
歯を食いしばって、森松は兄の暴行を耐える。

兄は、どうしようもない男だ。
自分は、兄とは違う。

今回の憑依だってそうだ。
自分は、兄のように悪魔では無い。
和馬のやつが、土下座すれば、それで良い。
憑依して書き換えた女たちをそのままにしておくつもりもない。

やつが土下座すれば、全員をもとに戻すし、
和馬のやつにも特に何もしない。

ただ、ちょっとむかついただけだ。

だが、やつはなかなか土下座をしようとしない。

森松は、自分でもブレーキのかけ所に
困っていた。

暴行を受けながら、森松は、さらに和馬を追い詰める方法を
考える。

「---やはり…」
森松は兄に殴られながらも、笑みを浮かべた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

昼休みに廊下を歩いていると、
生徒会長の麻美が歩いてきた。

髪を茶色に染めて、
ピアスをしているー。

麻美は、本当に変わってしまった。

授業中も、スマホばかりいじっていて、
最近は先生たちにも注意されている始末だ。

「ねぇ…滝本くん」
麻美が笑う。

「--な、なんだよ?」
和馬が言うと、
麻美が突然和馬に抱き着いた。

「--わたしと一緒に、堕ちちゃおっか♡」

「な、何すんだよ…!」

麻美の胸が和馬にあたる。
そして、唇がー。

「--な、何をしてるの!」
別の方向から声が聞こえた。

担任の山崎祥子先生だった。

「--せ、先生!助けてください!」
麻美が突然叫んだ。

「--なっ?え?」
和馬が戸惑っていると、
麻美は山崎先生に向かって叫ぶ。

「きゅ、急に抱き着かれて…!」
麻美が目に涙を浮かべる。

山崎先生は、
和馬の方を見て、
少し迷った後に、生徒指導室に来るように告げた。

生徒指導室に連行される和馬。

「---あ、あの、俺は…!」
和馬は無実を主張する。

「--私に抱き着いたでしょ!この変態!」
麻美が口調を荒げて叫ぶ。

「---」
山崎先生は困惑していた。

最近の麻美の豹変を知っているからだ。
もしかしたら、狂言かもしれない、と
疑っているのだ。

「---あの、黒田さん」
山崎先生が麻美に声をかけた。

麻美は先生を睨む。

その時だった。

「よぉ~」
生徒指導室に森松が入ってきた。

「--も、森松!」
和馬が叫ぶと、森松が透明になり、
山崎先生の方に向かった。

「おい!やめろ!」
和馬が叫ぶと同時に、
山崎先生が「ひくっ…!」とうめき声をあげて、
そのまま動きを止めた

ニヤリ、と先生が笑みを浮かべる。

「--ふふふふ~和馬くん~~~!
 ダメじゃない、麻美ちゃんに抱き着いたりしちゃあ?」

山崎先生が色っぽい声を出して笑う。

「--貴様!先生にまで!」
和馬が叫ぶ。

「--うふふ♡ あ~大人の色気…
 ドキドキするなぁ」
いつも凛としている山崎先生が
表情をゆがめて笑う。

「--おい!森松!先生から出ていけ!」
和馬が叫ぶと、麻美が口を挟んだ。

「ご主人様に土下座しなさい」
麻美が腕を組みながら壁によりかかって言う。

「そう、土下座」
山崎先生も言う。

和馬は思う。
こいつは、土下座すれば、本当にみんなを解放するのか?と。

それに、自分hは何も悪いことはしていない。
ここで土下座をすることは理に適っていないのだ。

「---和馬ぁ、
 俺だって鬼じゃねぇ」

山崎先生が胸を触りながら男言葉で言う。

「---お前が土下座すれば
 み~んな元通りにしてやる。
 土下座して、今後俺の邪魔をしないと誓えば、な」

山崎先生は言った。

だがー。

「---」
和馬は思う。

森松は素行不良だが、確かに、約束は守る男ではある気がする。
しかし、100パーセントの保証はないし、
何より、こんな奴に下げる頭は無い。

「---ふざけるな!」
和馬が叫んだ。

すると、

「---あ~あ、和馬君のせいで私も、変えられちゃう」
先生は笑った。

「--恋人がいて、来年結婚する約束もしてるのに、
 わたし、変えられちゃう…クスッ!」

そう言うと、先生が突然苦しみだした

「あぁ…あ・・・♡あぁ…ああああああ♡
 あぁ…♡ いひっ いひひひひひひひひ♡」
もの凄く苦しそうな先生。
けれども、その顔には笑みが浮かんでいる。

「おい!やめろ!やめろ!!」
和馬は叫んだ。

「--いいじゃない、私も今、凄い幸せよ。
 女としての幸せにご主人様は気づかせてくれた」
麻美が笑いながら言う。

「---黒田さん」
和馬が絶望的な表情で麻美を見る。

「あぁ…♡ 
 あ・・・
 変えられちゃった♡」

先生が不敵に笑う。

気づけば、森松も横に立っていた。

「---先生よォ、結婚なんかする必要ないぜ」
森松がそう言うと、

「はい、ご主人様…♡」
と嬉しそうに言ってスマホを取り出した。

「あ、稔~?
 わたしだけど、
 あんたとの結婚やめるわ~
 くふふっ♡
 わたし~生徒の一人に恋しちゃったの!
 うふふふふふ♡」

それだけ言うと、
山崎先生はスマホを放り投げて、
大笑いし始めた。

「--せ、先生…」
唖然とする和馬

そしてー

「あなたは停学よ」と先生は告げた。

失意の和馬に、
森松は耳打ちした。

「気が変わったら、俺に電話しな。
 土下座すれば、許してやるから」

そう告げて、森松は麻美を抱き寄せて、
生徒指導室から立ち去って行った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

自宅。

和馬の妹、螺菜が、
うめき声をあげていた

「あ♡ あぁ、、、♡ あっ♡ あぁ♡」
制服姿のまま螺菜がもがいている。

「--あぁぁああ♡ うふぅぅぅぅ♡
 ぎ♡ ぎ♡ あぁぁああっ♡」

嬉しそうに苦しむと、そのまま螺菜は
意識を失った。

螺菜から、透明な男が出てくる。

ー森松だった。

「--妹も、変えてやったぜ…クク」

停学になり、帰宅する和馬を先回りして、
森松は、和馬の妹・螺菜に憑依して、
螺菜を変えてしまった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ただいま…」
和馬が元気なく帰宅すると、
制服姿の螺菜が、机に向かって座っていた。

「---お兄ちゃん♡」
螺菜が、和馬の方を見た。

「---お兄ちゃん~~~!」
突然、螺菜が、和馬の方にとびかかった。

「うわぅ!どうしたんだ螺菜!」
和馬が言うと、
螺菜は、涎を垂らしながら言った。

「--お兄ちゃん~~お兄ちゃん~~
 わたし、もうあの人のことしか考えられないよぅ♡」

幼い表情で、
大人の微笑みを浮かべる螺菜。

「あ、、そうだ、お兄ちゃん…
 ”ご主人様から伝言”」

螺菜の言葉に、和馬は凍りついた。

「ま、まさか、螺菜、お前・・・!」

螺菜は微笑む。

「--次は、お前の大切な”陽香”だ
 だって♪ うふふっ…」

螺菜が意地悪そうに笑う。

陽香ーー。

和馬の、大切な彼女…。

「くそっ!」
和馬は怒りの声をあげた。

伝言を伝え終わると、螺菜は、
制服姿のまま、エッチなことをし始めた。

「--おい、やめろ!」
和馬が叫ぶが、
螺菜は言った。

「--うっさいわね!黙ってなさいよ!
 わたしはご主人様のために、エッチな身体になるの!」

螺菜が語気を強めた。

「やめろって!」
和馬が螺菜を抑えようとすると、
螺菜が和馬を殴りつけた。

「邪魔よ!わたしは、エッチなことと、
 ご主人様のことしか考えられないの~~
 うふ、うふふふふふっ♡」

螺菜が笑う。

「ほら、出てって!」
螺菜に部屋から閉め出されて、和馬は頭を抱えた。

夜ー
和馬はもう一つの異変に気付いた。
母親と父親も一見普通だが、
螺菜の異常な行為に、何も口だししない。

恐らく、森松に何かされているー。

和馬は、彼女の陽香に、気を付けるようにLINEを送った。
今のところ問題はなさそうだ。しかし…

「謝るしか、ないのか…」
和馬の心は折れかかっていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜。

森松は、笑う。

明日は、あいつの彼女、陽香に
憑依してやるー。

あいつも、それで絶望するだろう。

あいつが、土下座をすれば、俺の勝ちだ。

女どもは、全て解放してやる。

だが、プライドの高いやつは、
永遠に苦しむことになるだろう。

ガチャ。

背後の扉が開く。

また、兄貴か。
森松はため息をついた。

森松を見て、兄も、笑みを浮かべる。

また、いつもの暴行が始まる。

まぁ、いいさ。
明日、和馬のやつを謝らせて、
兄貴からの暴力でたまった
ストレスも発散させてもらおう。

森松は、そう考えながら、
不敵にほほ笑んだ。

③へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

次回は、意外な結末が待ち構えているかも…?
明日はお楽しみに!

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