とある女子高は、
一人の男によって次第に支配されていく…
憑依され、精神を汚染される少女たち。
次第に”花園”は、男のものになりつつあったー。
-------------------------—-
「な…なんか、今日変じゃない?」
昼休み。
妃奈子が、春華に声をかける。
春華は教室の端っこで、あぐらをかきながら
カレーパンを頬張っていた。
「変?そう?普通じゃん」
春華はそう言いながら、スカートの中が
見えることを気にも留めずに、
カレーパンを食べている。
いつも、カロリーがどうだとか、
気にしている春華とは思えない。
傍らには、ポテトチップスの袋も置かれている。
「そ…そう…ならいいんだけど」
妃奈子はそう答えるしかなかった。
同級生だけど、憧れの存在である春華。
しかし、今日の春華はまるでー。
そう、”男みたいだ”
どうしてしまったのだろう。
「--そういえばさ、文化祭だけど」
春華が、ニッと笑いながら言う。
「うちのクラス、メイドカフェやることにしたから」
春華が言う。
「へ…?な、なんでそんな?」
妃奈子が途方に暮れる。
クラスの出し物は、合唱と劇を楽しめる
ミニコンサートだったはず。
「--どうしてって?興奮するじゃん!」
春華が、クラスメイトのメイド服姿を
想像しながら笑う。
「ふふふ…妃奈子ちゃんのメイド服姿、
見てみたいなぁ~
ゾクゾクしちゃう!」
春華がニタリと笑い、涎を垂らしている。
妃奈子には、その姿がまるで、
”エロいことを考えているオヤジ”に見えた。
「--ど、、どうしちゃったの…春華?」
妃奈子が恐る恐る尋ねる。
そんな、妃奈子の様子を見て
春華が立ち上がって、妃奈子の方に近づいた。
「---どうしちゃったのかって?
うふふ・・・妃奈子ちゃんにも教えてあげる」
春華はそう言うと、妃奈子を抱きしめた。
「ちょ…春華!?」
春華の胸が妃奈子にあたる。
だが、妃奈子にそんな趣味はない。
憧れているのは、あくまでも”人間”として。
けれどー。
春華の身体を通じて、
妃奈子に”何か”が流れ込んできた。
「--あっ…あ・・・」
妃奈子は今まで経験したこともないような
不思議な感覚を味わう。
”男”が妃奈子に流れ込んでくる。
(な…なにこれ・・・?)
妃奈子は戸惑う。
一瞬”このままじゃ、自分が自分でなくなっちゃう”という
恐怖を感じた。
しかしー
すぐに妃奈子の不安は消えた。
そして、今の妃奈子は、
春華の胸が触れているこの状況に興奮していた。
「あっ…♡ んふふふふ・・・っ
そうね…メイドカフェ、やりましょ!」
妃奈子はそう言うと、春華を抱きしめた。
教室で抱き合う二人の女子生徒ー。
周囲には目もくれず、
二人は熱いキスを交わすのだったー。
そしてー
既に、3割の生徒はその様子を気にすることもなく、
むしろ、春華と妃奈子を見て、興奮していたー。
彼女たちは、既に”源左衛門”側の人間ー
精神が男性してしまっていたー。
その様子を影から見ていたメガネ女子の夕美は、
静かに微笑んだ。
源左衛門に憑依されている彼女は、口笛を吹きながら、
教室を後にするのだった…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
夜ー。
真面目で大人しいイメージの夕美は
制服姿で鏡の前に立っていた。
「--ふふふ…”この身体”で遊ぶか」
夕美は呟いた。
源左衛門は、汚染しつくした女子高の
頂点に立つことを”ゴール”と考えていた。
この身体が気に入った源左衛門は、
自分好みにー
支配者にふさわしい女として、夕美を改造することにした。
「---ふん」
鏡に映る夕美は、真面目そうで、大人しそうな雰囲気だ。
このままでも良いが…と源左衛門は
思いつつも、夕美を変身させることを決意する。
「わたし、変身しちゃいま~す♡」
夕美はそう言うと、
眼鏡を外し、それを乱暴に踏みつけた。
「--ふふ・・・眼鏡をとるだけでもイメージ違う!」
夕美は嬉しそうに言うと、
続けて、普段あまりしない化粧をし始めた。
化粧品は、帰りに夕美のお金を使って
たくさん買い込んだ。
口紅をつけて、色っぽい雰囲気に
変身していく夕美。
「くふふふふふふ…いいぞいいぞ」
夕美は、荒い鼻息で、笑みを浮かべる。
豹変していく夕美。
制服のスカート丈を短くして、
足を組んで見せる。
身に着けていた清楚な感じの落ち着いた腕時計を
ゴミ箱に投げ捨てて、買ってきたおしゃれな腕時計を
身に着け、さらにペンダントを身に着けた。
続けて髪をいじって、
お嬢様のようなおしゃれな髪型にし、髪色を薄い茶色に染めるー。
可愛らしいイヤリングを身に着けて、
夕美はもう一度、鏡を見た。
「ふふ・・・わたしじゃないみたい」
鏡の中の夕美は生まれ変わっていたー。
妖艶で自信に満ち溢れた女に―。
「--わたしが、学園の女王になるの♡」
そう言うと、
”大人しい少女”だった夕美は、
腰に手を当てて、自信に満ち溢れた表情で鏡を見つめた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日。
校舎内を堂々と、まるで自分が女王かのように
歩く女子生徒が居た。
夕美だ。
昨日までとは違う、
豹変した夕美を見て、
”まだ、正気な女子生徒”は戸惑った。
夕美は、教室に到着すると、
春華の方に向かった。
「どう?」
今まで、おどおどした様子だった夕美は
偉そうに春華に尋ねた。
既に汚染されている春華は
それを気にする様子もなく、笑った。
「半分は、仲間になったぜ」
春華があぐらをかいたまま言う。
「--ふぅん。ご苦労様」
夕美は、髪をかき上げると、
春華に言い放った。
「--もっと、仲間を増やしなさい。
それと、わたしの前では女らしくしなさい。
興奮できないじゃない」
夕美はそう言って、そのまま教室から立ち去った。
「--先生たちも、支配しておかなくちゃな」
夕美はそう呟くと、颯爽と職員室へと向かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
春華は、ポケットに手を突っ込みながら
歩いていた。
隣のクラスの教室に目をやり、ほほ笑む。
「--ふふ」
春華が教室に入ると、
イヤらしい笑みを浮かべた。
「--くふふふふ…
みんなみんなエロすぎでしょ?
くくく…興奮しちゃう…
もう我慢できない…
くくく…」
春華が、顔を赤らめながら
舐めまわすようにして、そのクラスの生徒たちを見つめた。
「---ど…どうしたの?春華?」
そのクラスの生徒の一人が、
春華に声をかけた。
「---どうって?
みんなのえっちな身体みて興奮してたの」
春華が言うと、その生徒は「な…何言ってるの?」と
引いた目で春華を見た。
男の精神に浸食された春華は、
女子高に潜り込んだ男かのように、
イヤらしい笑みを浮かべている。
「--あぁ…もう…もう我慢できねぇ!」
春華は”女としての振る舞い”もなぎ捨てて
その女子生徒に襲い掛かった。
周囲から悲鳴が上がる。
「---や…やめ…やめて!」
泣き叫ぶ女子生徒。
春華にキスされながら胸を揉まれて悲鳴をあげている。
しかし…
その悲鳴は次第に喜びの声へと変わっていた。
「あぁ…♡ なんか・・・すごい…♡
なんか・・・すっげぇ♡ 気持ちイイ…!」
精神が男性化してしまった少女は
”世界が変わった”
自我も記憶もそのまま。
けれどー
急速に男性化した精神は、
欲望に飲み込まれ、源左衛門の思念と交じり合い、暴走した。
「---うふふふふふふ♡」
「あははははははは♡」
抱き合う二人を見て、唖然とする周囲。
そして春華は、その女子生徒から離れると、
次の女子生徒に向かって歩き始めた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「--な、何してるんだ?」
職員室に入ってきた夕美が、
次々と、先生たちにキスをしていく。
相手が男でも、女でもなりふり構わず。
精神男性化ーー
ではなく、先生たちには、別のものを送りつけた。
”源左衛門の持つ負の感情”。
源左衛門の強すぎる負の感情を流しこまれた
先生たちは、廃人になってしまった。
あまりの悪意に、心が耐え切れず、押しつぶされてしまうー。
うつろな目で立ち尽くす先生たち。
そして、最後の一人になった先生がおびえる。
「---ゆ、、夕美ちゃん…ど、、どういうこと?」
比較的若く、夕美と仲の良かった女性教師が言う。
変わり果てた姿の
強気な夕美が、見下すようにして言った。
「--先生、命乞い、する?」
夕美が不気味に笑う。
臆病で、弱弱しく、優しかった夕美とは
思えない威圧感。
「い…命…ごい?」
先生がおびえながら聞くと、
夕美は足を差し出して言う。
「--わたしの靴、汚れちゃったの。
先生の舌で舐めて掃除して」
夕美が愛想なく言う。
まるで、命じるかのように。
「そ…そんなこと…」
先生が戸惑う。
「いいから舐めなさい!」
夕美が先生を怒鳴りつけると、
先生は鳴き声をあげながら、靴を舐めはじめた。
そして、靴を舐めているうちに、
先生の精神は男性化していく。
「---あ・・・うう…
わ、、わたし…JKの靴を舐めてる…
うふふふふ・・・ふふふふふふふふ♡」
先生は次第に喜びを感じ始めた。
「--さて」
夕美はその様子を見つめながら笑う。
そろそろ次の段階に進むか、と。
「--どけ」
夕美が先生の顔面を蹴り飛ばして先生をどかすと、
そのまま放送室へと入っていく。
放送室に入った夕美は、微笑んだ。
「---」
放送機のスイッチを入れて、
夕美は高らかに宣言した。
「さぁお前たち…!
花園を汚せ…壊しつくせ!」
夕美が全校舎内にそう放送した。
既に、源左衛門に憑依されているものー
そして、源左衛門の影響で精神男性化したものー
全ての源左衛門の影響化にある人間に”指令”を送った。
それぞれの女子に潜む、源左衛門の思念が、
放送に呼応して、一層強まるのだったー。
夕美は放送を終えると、
制服をその場に引きちぎるようにして
脱ぎ捨てて、近くのゴミ箱に押し込んだ。
そして、持参した
イヤらしい服をそのまま着ると、
鏡を見て微笑んだ。
もう、夕美の面影は全くない。
今、鏡に映っているのは、
エッチの快感に溺れた女だー。
先生を支配した今、
もう、制服を着る必要なんてない。
ここのルールは、自分が決める。
「---仕上げだ」
夕美はそう微笑むと、
露出度の高い服を着たまま、
放送室から外へと飛び出したー。
憑依されたままの夕美の精神はーー
浸食され続けていたー。
源左衛門から解放されたとき、夕美は
どうなってしまうのか…。
それは、源左衛門にも分からない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「---いやああああ!助けて!」
校内放送で刺激された
精神男性化した女子生徒たちは、次々と周囲の女子を襲っていた。
次第に汚染されていく校内。
もう、正気を保っている生徒は、2割ほどにまで
減っていた。
がに股で歩き回る女子生徒たち-
お互いに抱き合う女子生徒たちー
もはや、地獄絵図。
「---」
けれども、希望を失わない生徒たちも居た。
「--誰も居ない 今なら行ける」
「---だいじょうぶかな…」
不安そうに話をしているのは、
生徒会長春華と同じクラスだった生徒二人。
理津奈(りつな)と亜佳音(あかね)。
彼女たちは、校舎の外に逃げるため、
昇降口を目指していたー。
地獄と化した、花園から脱出するためにー。
③へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
女子高全部が精神男性化…
果たして脱出は出来るのでしょうか。
でも…実際のところ、男子が居ない空間だと、
元々男化している人も居たりしますけどネ笑
コメント