<憑依>ホームレスの憎悪~在るべき場所~

とある河川敷で生活していたホームレスたちに目をつけられ、

ある学校のクラスの女子とその周辺の人物が
憑依されてしまったー。

しかし、ホームレス達の中には
”在るべき場所”に帰ろうとするものもいた。

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とある学校のとあるクラス。
このクラスの女子達は、ほとんどがホームレスたちに
憑依されていた。

しかしー
その中の一人、
芙由子は、女子高生として生きるのに疲れてしまった。

この体は気に入った。
だが、学校は面倒くさい。

そう思うようになったのだ。

ある日、芙由子は意気揚々と、学校に対して
退学届けを提出し、家族に対して、家出することを
告げたのだった。

その数週間後、
別の地域の河川敷では、
ミニスカート姿の少女が居た。

「ーーふぅ~今日もおわり!」
ボロボロのテントの中でビールの缶を開けて
それを飲みだす芙由子。

「--はぁ、やっぱり落ち着くわぁ」
彼女は、ホームレスに憑依されている。

しかし、彼女に憑依している男は、
女子高生の生活に適合できなかった。

桃花に憑依した、リーダー格のホームレスをはじめ、
他の全員は、今もあのクラスで楽しんでいる。

だがー

「俺…いや、わたしにとっては
 こういう生活の方が落ち着くの!ふふふっ!」

女子高生に慣れたことは嬉しいし、
芙由子として振舞ってはいる。

けれどー
暮らしはホームレス。

毎日、近くで暮らすホームレスたちと一緒に
体を楽しみながら暮らす日々。

自分にはこれが似合っている。

「--ふふ…
 この女の子、デザイナーを目指してたみたいだけど、
 そんな夢・・・
 どうでもいいよね…」

芙由子の家から持ってきた鏡を見ながら
呟く。

「だって今は、”わたし”の体なんだし!
 ふふふっ」

嬉しそうに言うと、芙由子は着替え始めた。
女らしさを強調した色っぽい服装に。

「---お、芙由子ちゃん、今日も可愛いネェ」
周りのホームレスは、芙由子が憑依されていることを知らない。

「ふふっ♪ありがとうございます」

家出少女がホームレス生活をしている。

そう思わせておけば、この男たちは
何かとチヤホヤしてくれるし、
何かと都合の良い、便利な存在なのだ。

「--じゃあ、今日も稼いできます」
可愛らしくポーズすると、ホームレスの男は
顔を赤らめた。

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繁華街の夜。
可愛らしい格好でナンパすれば、必ず誰かが釣れる。

釣った男から、金を巻き上げる。

「--ふふ、女子高生ホームレス…
 最高じゃない」

髪を自信に満ちた表情で結んで
ポニーテールを作ると、彼女は、今日の獲物を
探し始めた。

金を持っていそうなエロそうな男に声をかける。

そしてー
”ある程度”の金銭を要求する。

そうすればー
男たちは、必ず釣れる。

真面目だった芙由子は、
今や夜の繁華街で男を誘惑する少女になってしまったー。

「---ねぇ…わたしと遊ばない?」
チャラそうな男を見つけた芙由子は、早速男を誘惑した。

「え…?俺?」
男がニヤついて言う。

「うん。そう、お兄さん、イケメンだなって。
 どう?わたしと遊ばない?」

誘惑するような甘い声で男を誘う芙由子。

男はすっかりその気になって、
下心丸出しで頷いた。

「ふふっ…」
芙由子は嬉しそうに微笑んだ。

ラブホへと移動しながら芙由子は思う。

みすぼらしいオッサンだった自分が
大人しそうで、こんなに可愛い少女になれるなんて、
思ってもみなかった。

本当に、夢のようだ。

そして、同じホームレスと言う立場なのに、
17の少女と言うだけで、相手の反応は違う。

ホテルについた芙由子は、男に胸を触られながら
微笑んだ。

「実はね、わたし、ホームレスなの。」
イヤらしい笑みを浮かべながら言うと、男は言った。

「マジかよ?こんなに可愛いのに?」
男が言う。

「--ふふ、わたし、可愛いでしょ?」

そういうと、男は顔を赤らめて頷いた。

「--この体があればね、
 ホームレスやってたって、お金がいくらでも入ってくるの」
芙由子が言うと、男は「へへ…すげぇ女だな」と
嬉しそうに言った。

もしもー
元のおっさんの体で、こんなことを言ったら、
その場でサンドバックだろう。

いやー
男を誘った時点で、サンドバックだろうが。

「ーーーあん…♡ 気持ちイイ…♡
 今日はわたし…お兄さんのために
 いっぱい声を出しちゃう♡
 んふっ・・・んあぁっ♡」

芙由子がイヤらしい声で喘ぎ出す。

男は獣のような表情を浮かべて、
芙由子の体を弄ぶ。

「--んあぁっ♡ あっ♡ あぁん…♡」

芙由子は興奮したー。
男の攻めにも、
そして、自分自身の口から出ているエッチな声にも。

「あぁんっ♡ あっ… わたし、、今、
 すっごく幸せ…♡」

真面目な少女だった芙由子が
女の本能に支配され、ホームレスの男の欲望に支配され、
妖艶に喘ぎまくっている。

もはや、真面目だった彼女の面影は、そこには、ない。

「…ま、、また会えるか?」

行為を終えた男が荒い息で言う。

「--うん。毎回”5”くれれば、
 何回でも会ってあげる!ふふっ!」

芙由子が微笑む。

「--ご、5万…?」
男が恐れながら尋ねる。

「ううん!5000円!
 わたしも気持ちいいから、
 大サービス♪」
芙由子は甘い声で囁いた。

男は、喜んで5000円を差し出した。

あえて、”高額を要求しない”

芙由子は、ホームレスだし、5000円もあれば
十分に1日遊んで暮らすことができる。

その上、自分自身も女としての身体を
楽しむことができるし、
男は喜んでリピーターになるだろう。

「--じゃ、またね」
芙由子が言うと、
男は顔を赤くして頷いた。

「--やった!ちょろいちょろい!」
芙由子が嬉しそうにスキップしながら微笑む。

「--女子高生でホームレスなんて、
 刺激的よね…♪ ふふふっ」

芙由子はスマホをチェックする。

”両親”は芙由子を溺愛していた。
芙由子が家出したにも関わらず、
スマホの料金を払い続けている。

芙由子が家出したのに、
干渉してこない理由は、
他のホームレスに協力してもらって
”徹底的に脅した”からだー。

「---ー」

”ねぇ 芙由子、
 どうしちゃったの?返事ぐらいしてよ!”

学校の隣のクラスメイトだった少女からのLINE。

芙由子が居たクラスの生徒達は、ほとんどが
ホームレス仲間に憑依されている。
しかし、隣のクラスの生徒は、何も知らない。

だから、たまにこういうLINEが届く。

「ふんー。」
芙由子が”友達”だったであろう隣のクラスの少女からの
悲痛な叫びに対して画像を送りつけた。

自分が一人でえっちしてる時に自撮りした写真だ。

「---」
それに対して既読はついたが、
返事はなかった。

「ふふっ…わたしの身体を見て、
 声も出ないのね」

芙由子はそう解釈して、
自分の”テント”へと戻っていった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

テントに戻ると、自分のテントの中に
”今”のホームレス仲間たちが居た。

「やぁ芙由子ちゃん」
「おかえり」

3人のホームレスがテントの中に居る。

「あ、皆さんこんばんは!」
女子高生のふりをして、愛想を振りまく芙由子。

しかしー。

「--芙由子ちゃんさぁ…
 俺達からしてみると天使のような存在なんだよな」

ホームレスの一人が言う。

「--ちょっとさ、ちょっと1回だけさ…」

別のホームレスがテントの入り口を閉める。

「--俺達にも、遊ばせてくれよ!」
男の一人が、芙由子を押し倒した。

「きゃあっ!」
女の子風に悲鳴を上げてみせる芙由子。

もっとも、今は女の子なのだけれども。

「--や、やめて離して!」
男たちが、自分のスカートを引き剥がしていく。

獣のような目つきの男3人が、
服を脱がそうとしている。

”気持ち悪い”
芙由子はそう思った。

自分だって、元々は同じようなものだ。

しかしー
気持ち悪い。
今は、そう思った。

「やめ…ろ!離せ!」
芙由子は大声で怒鳴った。

”芙由子”の仮面を脱ぎ捨てて、叫んだ。

「離せ!やめろ!この変態どもが!」
芙由子が乱暴な口調で叫ぶ。

けれど、
その言葉は、既に男たちには聞こえていない。

胸を揉まれ、
足をつかまれ、
男たちが、体を弄んでいく。

「やめろ…んっ・・・あっ・・・あぁっ♡」

男たちに触られて、体が興奮してしまう。

「やめっ…やめて!!!やめてぇ!!!」
芙由子は必死に叫んだ。

”無理矢理乱暴なことをされる”

それがどんなに辛いことかー。
分かった気がする。

自分が、生理的に受け付けないと
見下していた”ここのホームレスたち”

確かに女の体は気持ちよかった。
それに、元は男の自分にとって、
芙由子の体は気持ちが良かった。

けれどー。
”望まない行為”はしたくないー

今は、自分の体なのだから。

「あっ…やめて・・・やめてよぉ・・・」
芙由子は、気付けば、本当の女子高生のように
涙を流していた。

しかし、3人のホームレスは、なりふり構わず
芙由子を弄んだ。

「あぁあああああ…っ… あぁんん♪」

声が自然に出てしまう。
本当は、イヤで、イヤで仕方がないのに。

自分も、彼らの立場だったら同じことを
したかも知れない。

けれどー。

もう、彼は、芙由子として、女としての
感情を身に付けてしまっていた。

「やめてぇ…やめてえええええ!」
芙由子の叫び声と喘ぎ声が、響き渡った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「うっ…うっ…」

翌日の夜。

川辺の隅っこで、女子高生が涙を流していた。

「--きみ、大丈夫か?」
見回り中だった警察官が声をかける

「--ぐすっ…」

芙由子だった。
乱暴されまくった挙句、
彼女はすっかり、怯えてしまっていた。

「---何があった?」
警察官が優しく尋ねる。

「---わ、、わたし…乱暴されました…」
芙由子は涙を流しながら言った。

ホームレスだったはずの芙由子に憑依している男は、
今やすっかり”女の子”になってしまっていた。

立場が変われば、考えも変わっていくー
…の、かもしれない・・・。

芙由子は、保護された。
そして、家庭へと戻っていく。

家出する際に、家族達を脅した。

けれど、
今の芙由子にそんな元気はもうない。

すっかり”女の子”になってしまった彼は、
芙由子として生きていくのだったー

芙由子の在るべき場所はー
家族のところだったのだ。

おわり

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コメント

自分が乱暴される側になってしまった
芙由子に憑依していたホームレスは、
すっかり気弱になってしまったようです!

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