憑依空間が72万アクセスを達成しました!
ありがとうございます!
前は1万アクセスごとに記念短編小説を書いていましたが
最近は目の調子が悪くてかけていません・・・!
でも、今回は特別に書いちゃいますネ。
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カードを現実化させる力、”リアル”の力。
それが、この世に流れ込んできてから、既に1年以上が
経過した。
カードを現実化させる力を持つ
”リアル・デュエリスト”は各地に存在する。
けれど、俺は疑問に思うー。
人はなぜ、力に溺れて、
悪いことにそれを使うのか。
俺は、何人かのリアルデュエリストを知っている。
けれど、
そいつらは皆、リアルの力を悪いことに使った。
女性を洗脳して彼女にしたり、
好き放題やって贅沢な暮らしをしたり、
カードで罪を犯したり。
もはや、やりたい放題なのだ。
俺にとっては、信じられないことだった。
強大な力を持つからこそ、
それを、良い方向に使うべきなのではないか。
そう、思うのだ。
「--わぁ、幸佑、ありがとう!すごい!」
俺の彼女、佑香が嬉しそうに景色を眺めている。
今、俺たちはリアルの力で現実化させた
”青眼の白龍”に乗って、上空を散歩している。
ドラゴンに乗って、夜景を楽しみながらのデート。
彼女の佑香は、とても喜んでくれている。
リアルの力とは、こういうことに使うべきものなのだ。
「--佑香に喜んでもらえてよかった」
俺は微笑みかける。
「うん。ありがとう!幸佑!」
彼女はとても嬉しそうだ。
「一生分の幸せを味わっている気分!」
ここまで喜んでもらえるなんて、本当にうれしい。
人間には”対価”が必要だ。
モノを買うときにはお金を払う。
人に何かをお願いするときには、相応のお礼や見返りを用意する。
それが世の中というものだろう。
「---ギャォォォ」
青眼の白龍が雄叫びをあげる。
俺は、佑香にばれないように、青眼の白龍の背中を蹴った。
”言うとおりにしろ”と。
こいつはーー
”俺の元彼女”だ。
俺の浮気に腹を立てて、泣いていたー。
毎日毎日
気が狂いそうだと、そう叫んでいた。
だから、ドラゴンに変えてやった。
カードの力で。
嬉しいだろ?
これが、俺の優しさだ。
リアルの力は、良い事に使わなくてはいけない。
ドラゴンの姿なら、俺たちとずっと一緒にいれる。
俺たちの”道具”としてー
そして、もう、苦しむこともない。
これが、優しさだ。
そしてー
俺は”洗脳ブレインコントロール”のカードを手に取った。
「---ふふふ、これからもずっと一緒だよ、幸佑」
嬉しそうに言う佑香。
「あぁ、”ずっと”一緒だよ」
前の彼女は、付き合いが長くなるにつれて口うるさくなってきた。
”俺のため”と言っていたが、そんなこと、彼女に望んじゃいない。
だから、俺は浮気した。
今度はそうならないように。
彼女を悲しませないために。
「--佑香。ごめんな」
そう言って、俺は洗脳ブレインコントロールのカードを発動した。
一生分の幸せを俺はプレゼントした。
洗脳して一生を奪う対価を与えた。
”最後の夢”は楽しかったかい?佑香。
そう問いかける俺の前に立つ佑香は、
もう、俺の操り人形だった…。
おわり
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コメント
久々のアクセス数記念短編です!
定期的に色々書けるように頑張ります!
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