真面目な女子高生の聖美ー。
彼女は、バイト先でとある男に憑依されていた。
そうとも知らずに、彼女は日々の生活を送っていた。
次第に、思考が汚染されていることも知らずに…。
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古野 聖美(ふるの きよみ)はー、
閉店後のバイト先で、一人、不気味な笑みを浮かべていた。
閉店後の店内には、彼女、一人。
カウンターの角に身体を押し付けて恍惚の表情を
浮かべている。
「うぅん…♪ あぁ…♪」
涎をたらしながら嬉しそうに声を出す彼女はー、
第3者が見れば、完全な変態だろう。
しかし、彼女にそれを気に留める様子はない。
続けて聖美は、嬉しそうに、自分の胸をわしづかみにして、
大声で甘い声を出しながら、それを揉み始めた。
一体、彼女は何をしているのか。
第3者から見れば完全に変態の彼女は、
高校2年生。
学校では学年3位の成績を誇る優等生だ。
しかし、そんな彼女は、
今、嬉しそうに自分の手を舐めまわしている。
ーーそれは、彼女の意思ではないー。
彼女は今、
同じバイト仲間の男、
磯崎 順平(いそざき じゅんぺい)に憑依されていたー。
順平は、閉店後、彼女と2人になる日を
楽しみにしていた。
20時には閉店となる小さな小物屋ー。
その閉店後、聖美と2人になるタイミングこそー、
順平にとっては最高の瞬間だった。
夜のシフトが、聖美と二人きりなのは、
週2回ー。
その2回とも、順平は閉店後に聖美に憑依しては
楽しんでいる
”憑依薬”
小さい頃に、祖父から渡されたこの薬で、
聖美を操り、自分のものにして、
楽しんでいるのだった。
22時ー。
「そろそろ時間かな…ふふっ!」
これ以上遊んでいると、聖美は未成年のため
外出時間的にもアウトになる。
いつも、順平はこの時間に聖美から、抜け出し、
記憶を適当に加工して、閉店から2時間も
バイト先に居たことに対して、違和感を
感じさせないようにしていた。
「--閉店後の店内で遊んでいるだけだ。
別に聖美ちゃんの名誉に傷がつくわけでも
身体を傷めているわけでもない。
何も問題はねぇだろ」
憑依から抜けだした順平は、そう呟いた。
”閉店後の2時間を消費させている”
その引け目からか、バイト先で先輩にあたる順平は
何かと聖美に親切にしていた
”週2回の2時間憑依ー
合計4時間分の対価として”
彼は-、
紳士的な憑依を心がけていたー。
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翌日。
「あ、おはよう聖美!」
クラスメイトの由宇(ゆう)が聖美に声をかける。
「おはよう!」
聖美も優しく挨拶を返す。
「ーーそういえばさぁ、昨日の夜、変な男に
追いかけられちゃってさ…
流石のわたしもちょっと怖い思いしちゃった」
ポニーテールが特徴的な由宇がウンザリした
様子で言う。
「--変な男?」
聖美が尋ねると、由宇は答えた。
「うん。たぶん変質者の類ね。
酔っ払いかもしれないけど・・・
なんか、可愛いねぇ、って声かけられてさ・・・」
由宇が、身震いしながら言う。
「---そう…でも、無事で良かった!」
聖美が笑顔で言うと、
由宇も笑った。
そのあとに、すぐに真顔で、聖美の方を見て言った。
「あんたもつけなさいよ。聖美。
あんた、わたしより可愛いんだから」
由宇の言葉に、聖美は顔を赤らめた。
「い、、えっ…そんなことないよ?
由宇ちゃんの方が可愛いと思うな」
そう言うと、由宇は謙遜、謙遜、と
言いながら自分の座席へと戻って行った。
「-----」
聖美はふと、違和感を感じた。
”男に襲われそうになった”
おぞましいことのはずなのに、
何故だかーー
それが、うらやましく思えた。
”襲われて、滅茶苦茶にされてみたい”
そんな風に一瞬、思った。
「---何考えてるんだろうわたし…
疲れてるのかな?」
そう呟きながら、聖美は1時間目の授業の準備を
進めるのだった。
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金曜日。
小物屋でのバイト。
「--あと30分ですね。
今日は、もう誰も来ないかなぁ…」
聖美が外を見つめる。
「---そうだね」
バイト先の先輩、順平が優しく微笑む。
今日は大雨ー。
だから、こういう店にはあまり客が来ない。
「--まぁ、聖美ちゃんは、奥の事務所で
ゆっくりしててもいいよ。
あとは俺がやっとくから」
順平が優しく言うと、
聖美が「いえ、大丈夫です。わたしも何かしますから」と
返事をして、お客さんの居ない店内の掃除を始めた。
そんな聖美の姿を見ながら、順平は微笑んだ。
「--今日も、楽しませてもらうよー」
と。
1時間後…
店の前には聖美の姿があったー。
聖美に憑依して、外に出るのは初めてだー。
けれどー。
別に人前で恥ずかしい事をさせるつもりはないし、
そもそも店は大通りに面しているわけではないので、
夜の9時にもなれば、人通りは少ない。
「うふぅ…♡」
聖美は両手を広げて、大雨に打たれていた。
「一度…女の子の身体で、ずぶ濡れに
なってみたかったんだよなぁ…♡」
聖美が嬉しそうな表情を浮かべながら、
大雨にその身をゆだねている。
長い髪から滴りおちる水滴に、
濡れたロングヘアーの感触。
男では決して味わえないその感覚に、
聖美は興奮を隠せなかった。
そして、濡れるミニスカートに、
雨粒が自分の太ももに当たる感触。
全てが新鮮だった。
聖美はー、バイト先にミニスカート姿で
来ているわけではないものの、
聖美に憑依する日は、順平が自分の鞄の中に
聖美の身体で着たい服を持参している。
いつも、聖美に憑依すると、それに着替えるのだ。
「よしーー」
ずぶ濡れになった聖美が、店内へと戻っていく。
鏡でずぶ濡れになった自分を見て微笑む。
「うふふ・・・♡ わたし、濡れちゃった♡」
イヤらしい意味にも聞こえるセリフを聖美に
言わせる。
そして、濡れた服の上から胸を触ってみる。
「うぅん…びちゃびちゃして気持ちわるぃ…
でも…それも興奮する!」
聖美が顔を真っ赤にして微笑むと、
今日も、熱い夜を楽しみ始めるのだった…
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「うぅ…」
翌日。
聖美は自宅で寝込んでいた。
昨日、雨に当たったことで、風邪をひいたらしい。
「---どうしてわたし…
傘ささなかったんだろう…?」
聖美は一瞬疑問に思った。
けれどー
すぐに思い出した。
傘を途中で、壊してしまって、
そこに置いてきてしまったのだと。
順平に”作られた記憶”を思い出し、
疑問を払しょくしてしまうー。
「ーーーふぅ…」
ため息をつく聖美。
熱も少しある聖美は、
ベットの上でうとうとしていた。
そんな聖美は夢を見たー
「あぁ…♡ あっ…♡ 気持ちいい♡」
自分が、自宅の部屋で、エッチなことをしている夢ー。
聖美はーー
恋愛は、エッチなことに関しては非常に奥手な
女子高生だった。
こんな夢、今までに見たことがないー。
けれどー
目を覚ました聖美の下着は、
少し、濡れていた。
「---はぁ…はぁ…」
思わぬ夢に、驚く聖美。
ーーー
少しして、聖美は呟いた。
「--気持ちよかった…♡」 と。
聖美が嫌いなジャンルの夢のはずなのに、
何故だか今日は、夢の中での快感をー
とても心地よいものに思った。
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月曜日ー
登校した清美は、
少し違和感を覚えた。
通学中に歩く女子たちの、
スカートをン何故だか凝視してしまう
自分が居ることに気付く。
しかも、なんだかドキドキしてしまう。
「-ーーどうしたの?顔、赤いよ?」
一緒に登校中の由宇が不思議そうに言う。
「---え、あ・・・ううん、大丈夫。
ほら、一昨日熱出てたから…」
「あ~そういえばLINEで言ってたねー」
由宇が笑う。
ふと、由宇の唇が目に入る。
澄んだ、綺麗な唇ー。
「-----!!」
聖美は一瞬、この場で由宇の唇を奪ってやりたいと思った。
「----あ、、、あのさ…」
聖美はたまらず口を開く。
「ゆ、由宇ちゃんの唇、綺麗だね…」
そうでも言わないと、自分の中の何かが爆発して
由宇をこの場で襲ってしまいそうだった。
「へ?あ、、、うん、ありがと」
由宇は戸惑いながらそう返事をした。
同じ女子とは言え、
急にそんなことを言われたら戸惑うのも当然かもしれない。
「---あ、、ご、ごめん。わたし、変なこと…」
「ううん…いいよ、気にしないで」
その日はーーー
聖美の頭から”綺麗な唇”が離れなかったーー
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「あぁん…♡ あぁっ♡ うぅぅ♡」
聖美が店内のショーケースの角の部分に
自分の身体を押し付けて、叫んでいる。
ショートパンツ姿の聖美は、
この日、1時間以上、角を使って
自分の身体を興奮させていたー
「はぁっ♡ はぁっ♡ はぁぁぁっ♡」
乱れきった聖美が、身体を動かして
その都度、甘い声を出すー。
聖美の脳はーー
興奮と快感に満ち溢れていたー。
そしてーーー
脳に、その興奮は刻み込まれていくーーー
その興奮と快感は、
次第に彼女を蝕んでいくー。
次第に、彼女をーー変えて行くー。
少しずつ、けれども、確実に。
②へ続く
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ツイッターのタイムラインを見ていて思いついた小説です!
自分の知らないところで、影響を受けていく…
本人は違和感を感じつつも溺れていく…
このあとどうなるかはまた明日デス。
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