ホームレスに憑依された桃花は、
親友の麻江を巻き込み、
好き放題やり続けるー。
桃花を救おうとする麻江。
しかし、その言葉は届かない。
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桃花が憑依された翌日。
桃花は学校に登校していた。
周りの女子高生たちをイヤらしい目で
見つめては笑みを浮かべている。
「--ん?桃花?どうしたの?」
他のクラスメイトが桃花の視線を不審に思い、
桃花に尋ねる。
「----」
昨日の夕方ー
麻江は桃花によって、ホームレスたちに
弄ばれつくした。
泣きじゃくる麻江に、
桃花は事実を打ち明けた。
自分が、ホームレスであり、桃花のからだを乗っ取った、
ということを…。
それで、麻江の精神は壊れると、
ホームレスは思ったからだ。
けれど、
そうはならなかった。
麻江は、桃花がホームレスに憑依されたことを知って、
”助けなければならない”と決心したー。
親友が憑依されているという事実は、
ホームレスたちに乱暴されたショックから麻江を救い出してしまった。
「ーーー桃花、わたしが必ず助けるから」
麻江は桃花の方を見る。
「--うふふ!えっちなからだね♡」
他の生徒たちにそんな言葉を投げかけて
笑みを浮かべている桃花。
周囲は若干引いている。
麻江は、その日1日の桃花の様子を観察した。
流石に、服を脱いだりだとか
そういうことはしないつもりのようだけれど、
やはり、行動がおかしい。
周囲が桃花の事を気味悪いと思い始めるのは
時間の問題だろう。
昼休み。
麻江は桃花に話しかけた。
「---ねぇ…いい加減にしなさいよ」
怒りをにじませる麻江。
「はぁ?”わたしのからだ”なんだから
何しようがわたしの勝手でしょ?」
挑発的な視線を投げかける桃花。
「--ねぇ、お願い!桃花を返して!」
麻江は叫ぶ。
桃花は、小学生時代から一緒の唯一の生徒。
小学校から高校まで一緒の、ただ一人の生徒。
小さいころから、麻江は、実の姉かのように
桃花のことを見守ってきた。
だからこそー、
こんな風に好き勝手されるのは許せなかった。
「---返す?わたしが桃花だよ♡」
甘い声で囁く桃花。
「ふざけないで!昨日言ったよね?
あんたは桃花じゃない!
早く出ていきなさい!」
麻江が言うと、
桃花が突然、麻江の胸倉をつかんで
睨みつけてきた。
「---調子のんなよ、小娘が…。
俺がその気になりゃ、この女は
喜んでビルからでも飛び降りるだろうよ。
わかってんのか?あ?」
桃花に睨まれて、麻江は一瞬恐怖を感じた。
けれどー、
それでも麻江は桃花を睨み返した。
「---そんなことさせない、ゼッタイに!」
麻江に睨み返された桃花は、
不機嫌そうに黒髪のロングヘアーをかきむしり、
壁を蹴って廊下へと出て行ってしまった。
「桃花…必ず助けるから…待っててね」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
だがーーー
翌日から、信じられないことが起きたー。
麻江と仲の良かった
別の女子二人の態度が突然変わったのだ。
「友里(ゆうり)? 芙由子(ふゆこ)?どうしたの?」
呼びかけられた二人は笑う。
「どうしたのって?アンタがうざくなったのよ」
スポーツ少女の友里が吐き捨てるように言う。
「そうよ!いつもいつも偉そうに!」
メガネ女子の芙由子も怒り心頭だ。
「--わ、、わたし何かした?」
焦る麻江。
そんな麻江の様子を、桃花は遠目から
笑いながら見ていた。
昼休みに、麻江は桃花に駆け寄った。
「あの二人に何をしたの!?」
麻江が言うと、桃花は笑う。
「--前々からさぁ、
俺たちのこと、お前らは、気味悪そうな目で
見てたよな」
桃花が言う。
ホームレスたちの住む河川敷。
確かに気味の悪い存在ではあった。
けれどー。
「---復讐だよ。
お前たちへのー。
自分たちが”嫌悪”していたホームレスに
からだを奪われるという屈辱をお前たちに
味あわせてやるんだよ」
桃花の言葉に、麻江はぞっとした。
「まさかー」
桃花は、いつもの口調に戻り、ほほ笑んだ。
「そう!大正解!
麻江のお友達二人にも、ホームレスさんが
憑依しちゃったの!うふふ♡
今じゃみ~んな、ホームレスさんたちのために
からだを捧げる覚悟よ!」
桃花は笑ったー。
ホームレスのテツさんは、
ホームレス仲間に憑依薬を提供した。
”自分たちを笑った女子高生たちに目にもの
見せてやろう” と。
そしてー、
下校時に河川敷を通る女子高生たちに
次々と憑依したのだ。
「---あの二人だけじゃないよ…」
桃花は微笑んだ。
「え?」
麻江が恐怖に満ちた表情で桃花を見る。
「---ふふふ」
桃花はそれ以上答えなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日。
登校すると、
麻江の机がボロボロに破壊されていた。
桃花が腕を組んで、
机を破壊しているクラスメイトたちを見ている。
「ちょっと!何やってんの!」
麻江が叫ぶと、
生徒会長の双海(ふたみ)が麻江を睨んだ。
「あんた、このクラスの風紀を乱そうとしてるから
制裁を加えてやってるのよ」
「--双海ちゃん…」
麻江は思うー
生徒会長の双海はこんなことをする子じゃない…。
まさか…
女子生徒たち7,8人が
麻江を取り囲んだ。
「な、何よあんたたち!
みんなあそこに居たホームレス!?」
麻江が叫びながら
全員の顔を見る。
「---ホームレス?何のことかしら?」
セミロングの子が笑う。
「--わたしたち、女子高生よ!女子高生!
うふふふふ♡」
不気味に笑うクラスメイト。
桃花が、その輪を割って、
中に入ってきた。
「どう?麻江?あなたにもう味方はいない。
今の気持ちは?」
桃花が勝ち誇った表情で言う。
「---ふざけないで…」
麻江が桃花を睨む。
「---わたしは、あんたたちのことを
許さない!」
麻江が叫んだ。
「--酷いと思わないの?
みんなのからだを好き勝手にして!!
何も感じないの!?」
麻江の悲痛な叫びを
女子生徒たちはニヤニヤしながら聞いている。
そして、一人が笑った。
「酷いよねぇ。
こんな風に好き勝手されちゃって」
その子は、制服のボタンをはずして、
自分の胸をニヤニヤしなが揉み始めた。
「---や、やめなよ!」
麻江が止めようとするも、
他の女子生徒が麻江を抑えた。
「離して!」
麻江は叫ぶ。
しかし、もう、このクラスメイトたちの心に
麻江の言葉は届かなかった。
桃花の指示で、麻江は服を全て脱がされて
8人の女子生徒たちにまるでおもちゃのように
弄ばれ続けた。
先生もー
男子生徒も、助けてくれなかった。
どうして…。
翌日から、麻江は学校に登校できなくなってしまった。
姉の柚奈(ゆな)が心配そうに麻江の方を見つめる。
「だいじょうぶ…麻江?」
麻江は、そんな姉の優しさにこたえることすらできないほどに、
心を痛めてしまっていたー
「-----」
蹲って泣き続ける日々。
桃花はー
クラスのみんなは、あのホームレスたちに奪われてしまった。
河川敷には10数名のホームレスが居た。
あのあと、確認しに行ったときには、ホームレスは居なかった。
と、いうことは全員が…。
ピンポーン
インターホンが鳴った。
「おら!出てこいよ!負け犬!」
クラスメイトの友里が叫んでいる。
玄関をもの凄い勢いでたたきながら。
「な、何なの?」
姉の柚奈が驚く。
「あんた、もしかしてイジメでも?」
柚奈が言う。
「--そんなんじゃないよ。
でも、無視して」
麻江がそう言うと、柚奈は頷いた。
執拗に叩かれる玄関の扉。
その音は鳴りやまない。
恐怖すら感じるほどにノックされる玄関。
「おら!出てこいよ!」
友里が、玄関を蹴り飛ばしている。
近所が騒然となり始めた。
「--警察呼ぶわ」
姉の柚奈が警察を呼んだ。
すぐに警察は駆け付け、
友里は取り押さえられた。
「あはははは!クソ女!
お前のせいでわたし、逮捕されちゃうよ?
いいの?いいのかな~?
あははははははっ!」
大声で笑い続ける友里。
「---」
麻江は窓からその姿を見つめた。
友里が突然ガクッとうなだれて、
意識を失う。
そして、数秒後に意識を取り戻した。
「え…なに…え、、、な、、なにこれ?いやぁ!?」
目を覚ました瞬間に
取り押さえられて連行されていることに気付いた友里は
悲鳴をあげた。
「---ゆ、、友里…」
麻江は窓の外を見つめながら
どうすることもできない
自分の”弱さ”を呪った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「逃げてちゃダメー」
翌日。麻江は再び学校に登校した。
やはり、ホームレスたちをどうにかしなくては
ならない。
事実を知っているのは、
動けるのは、自分だけー。
学校につくとー
そこではーーー
「うふふ♡ あはぁ♡ あぁん♡」
「あああああっ♡ 気持ちいい♡」
「うふふふふ♡ ふふふふふふふふふふっ♡」
女子生徒たちがお互いを抱きしめて、
猛烈な行為を行っていた。
教室には液体が飛び散り、
甘い声が響き渡っている。
男子生徒たちは喜んでそれを見ていた。
「--も、桃花!」
桃花も裸で別の女子生徒と抱き合っていた。
「--あらぁ、また来たのぉ?」
桃花が涎を垂らしながら振り返る。
「じ、自分が何してるか分かってるのあんたたち!」
麻江が叫ぶ。
けど、女子生徒たちは無視して、
行為を続けていた。
「イク、イク、イクゥゥゥゥゥぅぅ♡」
まじめな生徒会長の双海が叫んでいる。
「-ーーー」
麻江は怒りに拳を震わせて桃花の腕をつかんだ。
「今すぐ、やめさせなさい!」
けれどー
麻江の言葉を桃花は聞き入れない。
「--そうだ。麻江、いいこと教えてあげる」
桃花がイヤらしい液をたらしながら笑う。
「--西地区の廃墟に住んでたホームレスたちにも
憑依薬配っちゃった!
あんたとかかわりのある人に憑依することを条件にーね?」
桃花が不気味に笑った。
「えー?」
戸惑う麻江。
「今頃、家も大変なことに・・・」
桃花が言い終える前に麻江はその意味を察して、
慌てて走り始めた。
まさか、家族までー。
家に辿り着いた麻江。
姉の柚奈が慌てる麻江を見て笑う。
「どうしたの?麻江?」
姉の柚奈から声をかけられてほっとした様子を見せる麻江。
「お、お姉ちゃん!変な人来なかった?
ホームレスとか!!」
麻江が慌てて叫ぶと、
「来てないよ」と柚奈はほほ笑んだ。
そしてー
突然、麻江にキスをしてきたー。
「お、、、お姉ちゃん?」
「--可愛いよ、麻江…
お姉ちゃん、興奮してきちゃった」
突然服を脱ぎだす柚奈。
「ま、、まさか…いやっ!」
麻江は柚奈を振り払って、
母がいるキッチンへと向かうー。
しかしーー
母はそこで、晩御飯の調理に使うはずの
ウィンナーをあそこに突っ込み、顔を真っ赤にして
喘いでいた。
「いやああああああっ!」
麻江は悲鳴をあげて家を飛び出した。
「---そ、そんな・・・そんな!」
麻江は大粒の涙を流しながら走ったー。
麻江には、まだ頼れる人が居たー
彼氏の海保(うみやす)。
ホームレスたちは男には憑依しないはずだー。
ならば・・・
麻江は最後の希望を抱いて、海保の家へと走った・・・
③へ続く
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コメント
今日も体調がイマイチ!
こんな日は誰かに憑依したいところです。
コメント
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毎日投稿お疲れ様です!
ここのサイトを知ってから毎日読ませていただいてます。ほんとに憑依空間さんの小説が好きです!
お身体壊さないようにお大事にしてくださいね。
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