憑依されたお嬢様に誘惑されてしまった
執事の酒井。
そして、ついに解放の時がやってきたー。
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「お嬢様!!お嬢様ぁ!!!」
理性を失った酒井が、智恵の服を引きはがしながら叫んでいる。
「安心しなさい。
わたし本来の意識は眠らせてあるからー♡」
智恵が言う。
こんなことをしてはいけないことぐらい分っていた。
けれどー
目の前で美少女が、自分を誘惑し続けているのだ。
孫娘のようでもあり、主でもあり、
同時に年頃の美少女でもある智恵が、
いつもとは違う一面を見せて誘惑しているー。
いくら自分が年だと言っても、
酒井とて男だった。
もう、無理だった。
勝ち誇った表情で、そんな酒井のことを見つめる智恵。
「あん♡ やめて♡ 酒井♡ あぁん♡」
嬉しそうに喘ぎ始める智恵。
智恵の喘ぎ声が酒井をさらに興奮させた。
「あぁああああん♡
さかい♡ きもちいい♡ わたし、、わたしも
興奮しちゃう♡ あぁあああっ♡」
智恵が顔を赤らめながら
嬉しそうに声を出している。
「お嬢様ぁ!お嬢様ぁ!」
嬉しそうに叫ぶ酒井。
だがーーーー
「--あぁん♡ やめて♡ やめてぇ♡
酒井!!!やめてぇぇぇ♡」
嬉しそうに、けれども否定の言葉を
口にする智恵。
酒井は、それを智恵の”一つの趣向”だと判断した
酒井は智恵のからだを攻めていく。
「やめてぇ♡ たすけてぇ♡
さかい!!離れて♡ 離れてぇ♡
あっ♡ あぁああああああん♡ あぁん♡ あっ♡ あっ♡」
からだを震わせながら涙をこぼし始める智恵。
その表情は欲情しきっている。
「--はふっ、はっ、、お嬢様、失礼いたしますぞ」
酒井はそう言うと、
さらにお嬢様のからだを攻め始めた。
「いやぁああああああああっ♡
わ、、わたし、、イッちゃう♡
あぁあ♡ やめ♡ やめ♡ やめてぇ♡」
ビクン ビクンと智恵の体が震えている。
「お、お嬢様ぁああああああああ!」
酒井が大声で叫んだ。
酒井のそれが盛大に智恵の体内に
送ってはいけないもの送り込んでしまう。
「ふっ…ふぇええええええええっ♡」
智恵が大声で喘ぎ声をあげた。
今までのどんな声よりも大きく。
・・・・・
「はっ…♡ はっ…♡
はぁ…♡ はぁ…♡」
智恵は窓際を見つめて余韻に浸っていた。
「----お、、お嬢様…」
酒井は突然現実に引き戻された感覚を覚えた。
やってはいけないことをやってしまった。
罪悪感に苛まれる。
「---酒井……よかったわよ」
びっしょりと濡れているからだを立ち上がらせる智恵。
「---いいわ…気が変わった。
明日、解放してあげますわ… ふふふ♡」
智恵が笑った。
「ほ、本当ですか!」
酒井が叫ぶ。
しかし、その表情は、少し寂しげだった。
「あらー?
わたしの方が魅力的に見えてきた?」
智恵が意地悪っぽく尋ねる。
「--い、いえ、滅相もございません」
酒井は慌てて首を振った。
「---ふふ、冗談」
智恵は不気味にほほ笑んだ。
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夜。
「----」
智恵が口をきいてくれないことに酒井は違和感を覚える。
夜は智恵が、元の智恵が意識を取り戻している
時間のハズ。
まさか、昼間の事が…?
実際には夜も”憑依している男”が智恵のフリをしているだけなのだが
それを知らない酒井は焦っていた。
憑依した男は、それを分って
わざと不機嫌な態度を示すことで、
酒井を焦らせてその反応を見て楽しんでいた。
「----お、、お嬢様…」
酒井がたまらず声をかける。
「-----ごめんなさい。一人にさせてくださる?」
智恵のふりをして男が言うと、
酒井は落ち込んだ様子で出て行った。
「ぷっ…バカなじいさんだ!
俺が憑依してから、ずっとこのお嬢様のからだは
俺のものなのによ!
はははははっ!
さ、、今日もバイブってからねよっかな!」
そう言うと、”大人のおもちゃ”を取り出して
智恵が再び喘ぎ始めた。
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翌日 朝。
お嬢様の智恵から呼び出された酒井は
その場所に向かう。
屋敷内の、ダイニングテーブルがある場所だ。
「---解放…」
酒井は呟く。
いよいよお嬢様が解放される。
けれどーー
お嬢様はーー昨日の昼間の事を…?
「---酒井様」
背後から、同じく智恵に仕える執事、益実が声をかけてきた。
「---これは…どうかされましたか?」
酒井が尋ねると、益実が口を開いた。
「昨日の昼ごろ、お嬢様の部屋から、
何やら…その…」
益実が言いにくそうにしている。
「----喘ぐような声が聞こえてきたのですが…
なにか、、ご存じないですか?」
益実の言葉に酒井はドキッとした。
「い、、いえ、、私はなにも」
酒井がそう言うと、益実は
「そうですか…」と言って会釈をした。
酒井も会釈を返し、そのまま指定の場所へ向かう。
慌てて立ち去る酒井を見つめながら、
益実は微笑んだ。
「--お嬢様を誰よりも案じているのは、このわたしだーー」
と…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
約束の場所につくと、
父親の光男と、お嬢様の智恵が立っていた。
おしとやかな雰囲気の智恵。
いつものお嬢様だ。
「----酒井」
光雄が低い声で言う。
「は、はい!」
酒井がかしこまって言うと、光男は口を開いた。
「昨日の昼のことは、どういうつもりだ?」
光雄が言う。
「---」
智恵が涙ぐんだ目でうつむいている。
「--は、、、ひ、、昼でございますか?」
酒井はとぼけようとした。
だがー、光男の表情は怒りに満ちていた。
誰かに言えば、
智恵は外で大暴れさせられてしまうーー
けれどーー
もう、言うしかない。
そんな状況だと悟った。
憑依の事をーーー。
「---お嬢様は憑・・・」
「ひどい!!!!」
酒井の言葉を遮って智恵が叫んだ。
「---!?」
酒井がびっくりして智恵の方を見る。
「信じてたのに…、
酒井のこと、信じてたのに・・・
ひどい・・・酷過ぎますわ・・・」
ボタボタと涙をこぼす智恵。
「---え、、ちょ、、ち、違います!ご主人様!」
酒井が頭を下げながら憑依のことを口に
しようとする。
だがーー
智恵のスマホが机に置かれていた。
そこにはーー
昨日の昼間の映像が流れていた。
「やめてぇ♡ たすけてぇ♡
さかい!!離れて♡ 離れてぇ♡
あっ♡ あぁああああああん♡ あぁん♡ あっ♡ あっ♡」
昨日の行為の映像。
映像を見ながら酒井はゾッとしたーー
昨日、智恵が言っていた言葉は
”否定の言葉”だったーー。
甘い声だったから、気にしなかったが
これはーーー”罠”
この映像を第3者が見れば
嫌がっている智恵を酒井が襲っているようにしか見えない。
「-----酷い・・・酷い・・・」
智恵が泣きじゃくっている。
「---貴様ぁ・・・目をかけてやっていたのに、
私の娘に乱暴を働くとは。
既に警察に通報した。間もなく警察がやってくる」
光雄が言う。
「---違います!わたしは、、わたしは!!」
酒井が、智恵の顔を見てハッとする。
邪悪な笑みを浮かべているーーー
「-----!!!」
酒井は悟る
”それ以上言ったら、このからだで暴れるぞ”
そう言っているように見えた。
「------」
酒井は唇をかみしめた
「も、申し訳ございませんでした!!!」
酒井は涙をこぼしながら土下座した。
お嬢様を守る為ならーー
例え自分が汚名を被ってもーーー。
ほどなくして警察がやってきた。
連行される直前、
涙を拭きながら智恵が近付いてきた。
”ご苦労様、これが”解放”よ。
あなたを執事の役職から”解放”してあげたの
うふふふふ♡”
立ち去って行く智恵。
「-----!」
酒井は思う。
”解放”とはーー
智恵のことじゃなくて・・・
「お、お嬢様!!!お嬢様ーーーーー!」
智恵が解放されないと悟った酒井は叫んだ。
けれど、そのまま連行されてしまった…。
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翌日。
智恵の第1執事だった酒井が解任されたことにより、
後任として益実が選ばれた。
「---お嬢様、愚かな酒井に代わり、私めが
責任を持ってお世話させていただきます」
益実が言うと、智恵が少し怯えた様子でほほ笑んだ。
「はい・・・よろしくお願いします」
益実は微笑む。
そして、メガネの下の瞳を不気味に輝かせた。
そんなことに気付かない智恵は、そのまま益実を残して
自分の部屋へと戻って行った。
智恵が部屋に戻ったのを見て、益実は笑う。
「---これから末永く、よろしくお願いいたします」
益実が智恵の部屋に向かって頭をさげた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「-------」
部屋に戻った智恵の表情が歪んだ。
「----次はあなたよ・・・益実・・・」
智恵がつぶやく。
智恵に憑依している男の標的は
解任された酒井ではない。
本当の標的はーーー
「---ぜんぶ、わたしが壊してあげますわ♡」
智恵はからだを震わせて笑い出す。
「うふふふふふふふふ♡
おほほほほほほほほ♡
あ~~~はははははははははっ♡」
笑い続ける智恵ーー。
智恵の本性を知らない執事の益実にも、危機が迫っていたー。
おわり
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コメント
憑依している男は正体不明のままでした!
一体誰だったのでしょうネ?
ご覧いただきありがとうございました!
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