幼稚園の時から一緒だった幼馴染。
高校1年の冬ー。
彼は意を決して幼馴染に告白するー
しかし、彼は知ってしまう。
衝撃の事実をー。
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戸川 丸夫(とがわ まるお)は、
クラスメイトの可愛らしい女子生徒を見つめていた。
メガネがよく似合う、真面目そうな生徒。
生徒会書記をやっており、
周囲からも信頼されている子だ。
汐崎 智枝美(しおざき ちえみ)
幼稚園の時代からずっと一緒の子だ。
最初は”友達”だった。
でも、今は”異性”として見ている。
他のどんな子よりも”女の子”らしさに溢れている。
仕草も、おしゃれも、言葉遣いもー。
とにかく女の子って感じの子だ。
男っぽい要素は”不自然”なまでに何一つ、ない。
「-----」
丸夫は決意していた。
今日こそ、智枝美に告白すると。
彼は、勇気を出して智枝美に声をかけた。
「あのさ…」
丸夫が言うと、智枝美がほほ笑みながら振り返る。
「ん?なぁに?」
優しく微笑む智枝美。
丸夫は、唾をゴクリと飲み込んだ。
ずっと幼馴染だったからこそー、
”近いけど、遠い”距離間。
彼は今、それを覆そうとしていた。
「---あ、、あのさ、、
昼休み…話があるんだけど…
大丈夫かな?汐崎さん…」
丸夫が言うと、
智枝美はわずかな時間、考える様な仕草をして
「うん、大丈夫。
どこで、お話しする?」
と、微笑みかけてくれた。
丸夫は空き教室を指定した。
小学生のころまでは”智枝美”と呼んでいたのに
異性と意識するようになってからは
”汐崎さん”と呼ぶようになっていた。
智枝美は
「今まで通りでいいよ~」なんて笑っていたけれども…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昼休み。
指定した空き教室に智枝美がやってくる。
「お待たせ~~
どうしたの?丸夫君?」
不思議そうな笑みを浮かべて
丸夫の方を見る。
今日も笑顔が眩しい。
「---汐崎さん…
お、、、俺さ…」
丸夫が顔を真っ赤にして言う。
「----?」
智枝美が不思議そうな顔をしている。
たぶん、告白すればOKしてくれる。
そんな気がしていた。
智枝美は、男子からの告白を何度か断っている。
中学時代に1回、高校で2回。
一度、丸夫と親しい男子が告白した際に
丸夫は何故振られたのか聞こうとしたが
友人は口を開こうとしなかった。
「----俺… 俺…」
”汐崎さんのことが好きなんだ”
と叫びたい。
ーー口を開こうとしたーー。
「---そういうの、やめてくれる?」
呆れた様子で言う智枝美。
「--え?」
あっけにとられて、丸夫が智枝美の方を見た。
「--わたしに告白しないでくれる?
…面倒臭いから…」
智枝美がうんざりした様子を見せる。
いつもと雰囲気が違う。
「---ご、、ごめん…」
”告白する前に振られた”
そう思って、丸夫は気を落とした。
「あ~あ、
丸夫君とはずっと”おさななじみ”で
居たかったんだけどなぁ~」
心底がっかりした様子で言う智枝美。
「私ね…
告白されたら、
せめてもの”礼儀”として
ほんとうのこと、教えてあげることにしてるの」
智枝美が、いつもより自信に満ち溢れた表情で
丸夫を見る。
まるで…別人だった。
「---ほんとうのこと?」
丸夫は思う。
あぁ、、、もう彼氏いるのかーーと。
「---そう、わたしのことが好きだった男に
”本当のことを”告げた時の絶望した表情ーーー」
智枝美が表情を歪めた
「ほんっっっっとうに最高!」
邪悪な笑みを前に、丸夫がうろたえる。
「---わたし…
実は”智枝美”じゃないの。
”汐崎 智枝美”じゃない」
智枝美がバカにしたようにして笑いながら言う。
そして、1枚の写真をスマホに映し出した。
そこには、
”憑依薬”と呼ばれる薬が映っていた。
「--憑依・・・薬?」
丸夫は、事態についていけず、混乱する。
「--そう。憑依薬。
これで、わたしはね…
汐崎 智枝美は、
幼稚園 年中のとき、
からだを奪われちゃったの!
憑依されてね!うふふふ♡」
智枝美の言葉に丸夫は思う。
智枝美のいつもの悪戯だー、と。
ちょっと茶目っ気もある智枝美は良く
悪戯をするーー。
「ーー信じてない顔ね…
なら…」
そう言うと、智枝美は突然、
スカートをバッとめくり上げた。
「うふふふふ、
わたしがこんなことする~?」
智枝美は満面の笑みを浮かべながら
スカートをめくりあげ、
下着と綺麗な足が大胆に露わになった。
丸夫は思わずドキッとしてしまう。
「--ふふふ、女の子のからだって綺麗よね。」
そう言うと、智枝美は咽てから、
低いトーンで話し始めた。
「俺はさ…
モテない40代独身男だったわけよ。
でもな…”あの日”俺の人生は変わった。
突然、郵便受けに身に覚えのない封筒が入っていた。
その中に入っていたのがー
”憑依薬”だ
俺は、自分の人生を変えようと思った。
女になってみたかった。
で、たまたま近くの幼稚園に通う子に、
とても可愛い子が居たー。
そうーーー
それが、この女・・・」
智枝美が自分の事を他人のように言い、
自分の胸を触っている。
「楽しかったぜ…
幼稚園児から女子高生にまで成長するのは。
女の子としての人生、存分に味あわせてもらったよ」
ーー丸夫は思う。
智枝美が誰よりも”女らしかった”のは、
中身がーー男だから???
”女になりたい男”が、女の子を演じていたからー?
「うふふ・・・
それでね、わたし、普段は真面目な優等生の
女の子として、生活しているの!
で、家に帰ったらやりたい放題。
毎日一人でえっちしまくってるし、
派手な服を着て、一人ファッションショーをしたり、
休みの日には少し遠くで、メイドカフェのバイトもやってる!
うふふ・・・女の子って最高よ!」
智枝美が口を開いたままの丸夫を見て笑う。
「--ずっとあんたと一緒に居たのは、
よくある”幼馴染の男女”気分を味わいたかったから。
でもザンネンね。それももうお終い!」
女の子らしい仕草をいちいち交えながら
言葉を続ける智枝美。
「--どうしたの?
驚いて声も出ない?それとも信じてない??」
智枝美が煽るような口調で言う。
「こ~んな可愛い私が
あんたなんかと付き合うわけないでしょ?
冗談は顔だけにしてよ!」
くすくすと笑う智枝美。
智枝美はこんなこと言わない
智枝美はこんなこと言わない
ちえみはこんなこと言わないーー
思考が乱れる丸夫。
幼稚園のある日のことを突然、思い出した。
出会ってすぐの頃ーー
ある日の朝、突然言われた。
「智枝美ちゃん おはよう!」
丸夫がそう声をかけたときのことだった。
「---あなた、誰?」
確かに、あの時、智枝美はそう言った。
その日の智枝美は変だった。
”何も分からない”ような感じだった。
もしかすると、智枝美はあの時からずっとーー
「----この前さぁ、
お金のためにおっさんと寝たんだけどさ、
わたしのエッチ、すっごい気持ちよかったって!」
智枝美が笑う。
「そりゃそうだよね!わたし、風俗はよく行ってたから、
男の人のどこを責めれば気持ちイイかよく知ってるんだもん!
きゃははははははははっ!」
ーー今まで告白した3人もー
智枝美から、この事実を打ち明けられている。
そして智枝美から”口封じ”もされている。
うわさが広まったら
”乱暴された”と校舎中に広める、と。
智枝美は真面目で、大人しい部類のイメージだ。
先生からの信頼も厚い。
その智枝美が
”乱暴された”と周囲に泣き付けばー
男子がどうなるか、結果は明らかだった。
だからーーー
「--丸夫くんさぁ、
その顔でわたしに告白とかウケるんだけど!」
智枝美が丸夫を馬鹿にし続ける。
丸夫は、顔は別に良くはない。並だ。
「---でもあるよねぇ、そういうこと。
ついつい行ける気がしちゃうなんてこと」
智枝美がなおも笑う
「でもやめた方がいいよ。
わたし、家ではタバコすぱすぱ吸ってるし、
毎日ビール飲みながら新聞読んでるし、、
ははっ、中身はおっさんだからね!」
丸夫が言葉を失い手を震わせる。
ーー今まで見てきた智枝美は全部ーー
こんな、エッチな雰囲気を滲み出させていて、
中身がおっさんな智枝美がーー
本当の姿だなんて…。
「わたしが本当の智枝美だったらよかったね?
そしてら告白も成功してたかも!?
あ、本当のわたしに会いたい?
ふふっ、でも幼稚園児の時にわたしの時計は
止まってるから、急に目を覚ましたら
どうなっちゃうかなぁ~」
煽り続ける智枝美。
「---あれぇ~
ショックで言葉も出ないの?
きゃははははははは♡
わたしの裸でも見せてあげよっか!
哀れな哀れな丸夫君」
その時だったーーー
「-----!?」
智枝美が丸夫のズボンのふくらみに気付く。
アレがもの凄い大きさになって
ズボンを盛り上げていた。
「---イイ」
丸夫の表情は歪んでいた。
「--ーえ?」
智枝美が間抜けな声を出した
「イイ!イイ!イイ!
汐崎さん!!!すっごい興奮するよ!
そのギャップ!!!!」
興奮しきった様子で、丸夫が近づいてくる。
「中身が誰だって関係ないよ!
智枝美は智枝美だ!
いや…、むしろ最高だよ!!
表の智枝美を知ってるから、
すっごい興奮するよ!
あぁ、、、イイ、、、イイよ!イイ!」
興奮で手がつけられない様子の
丸夫を見て、智枝美は言う。
「--ちょ、、、?あ、、頭、大丈夫?」
「大丈夫さ!!
ってことは智枝美、男の俺を楽しませるテクを
何でも知ってるんだよな?
うわぁああああ~~~いいな~~~」
丸夫の言葉に智枝美が後ずさる。
「---タバコ吸うって言ってたよね?
ビール飲むって言ってたよね!
くぅ~~~~~~~!」
智枝美のその姿を浮かべてさらに興奮する丸夫。
「それにメイド!!!!
みったいなぁああああああ!!智枝美のメイド姿」
彼は、目覚めてしまった。
ーー性癖にーー
女の子が憑依されるという性癖に。
「-----はぁぁああああああ…我慢できねぇ!」
丸夫はその場でズボンを脱いで、
一人、行為を初めてしまった。
「---・・・」
智枝美が嫌そうな顔をして目を逸らす。
女として10年以上生きてきた。
だからーー
思考は女のものになりつつある。
「---付き合おう!なぁ!付き合おう!」
丸夫の目には狂気すら宿っていた。
「--ちょ、、、離して・・・!」
さっきまでの威勢は無くなり、戸惑う智枝美。
丸夫は智枝美を押して、
壁ドンして、智枝美を見つめた。
もう、限界だった。
あふれ出る性欲で、自分の歯止めが利かなくなっていた。
「---付き合えよ」
丸夫が言うと、智枝美は身を震わせた。
「-ーだ、、、だからわたしは、、憑依され…」
「---それがいいんだよ!」
そう言うと、丸夫は智枝美を抱きしめた。
「きゃっ、、、は、、、離して!離しなさい!」
だが、丸夫は離れなかったー
そして…
「---俺と付き合わなきゃ、
全校に憑依のことをばらす」
丸夫が智枝美を狂気の目で見つめた。
丸夫の中の”獣”が目を覚ましてしまった。
「---」
智枝美は恐怖すら感じて、
そのまま頷いた…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「---智枝美!今度、メイド姿見せてよ!」
丸夫が言う。
「---う、、うん」
智枝美は戸惑いながら言う。
丸夫は、
あれから、憑依の虜になった。
智枝美に男言葉や男の仕草、
ファッションショーなどを強要したり、
好き放題している。
彼は目覚めてしまった。
禁断の性癖に。
「----こんなはずじゃなかったのに!」
智枝美が涙ぐみながら悔しそうにつぶやく。
「----ん?」
丸夫がほほ笑みながら智枝美を見る
「え、い、ううん、何でもないー」
智枝美は慌てて返事をすると、丸夫の方に向かった。
眠れる獅子を目覚めさせてしまった智枝美。
彼女はもう、女の子を楽しむどころでは無くなってしまっていた・・・
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
頂いたリクエストを元に作った小説です!
1話だとこんな感じですね^^
リクエストありがとうございました!!
コメント
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税所は”友達”だった。
税所→最初
( ˘ω˘ )b
そのうち憑依仲間になったりしないかな
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ヤッてる最中に急に憑依をといてもらったりして色々楽しめる。やっぱり中身がおっさんの女性は最高ですね
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> 税所は”友達”だった。
> 税所→最初
>
> ( ˘ω˘ )b
> そのうち憑依仲間になったりしないかな
なるかもしれません!
税所…ありがとうございます(汗)
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> ヤッてる最中に急に憑依をといてもらったりして色々楽しめる。やっぱり中身がおっさんの女性は最高ですね
そうですね!
色々と夢が膨らみそうです^^
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確かに、憑依されてから知り合って好きになったということは中身含めての好意なのでこうなりますよね笑
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> 確かに、憑依されてから知り合って好きになったということは中身含めての好意なのでこうなりますよね笑
その通りですね(笑)
そもそも元々の子のことなんて知らないわけですし・・・