<憑依>あなたが犯罪者①~発生~

幸せな大学生カップル。

しかし、とある男が、悪魔のような憑依により、
二人の幸せを壊す。。

「---あなたが犯罪者です」

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とある大学生カップルが、
久しぶりの家デートを楽しんでいた。

二人とも、一人暮らし。

今日は、彼氏の赤坂 幸保(あかさか ゆきやす)の家に、
彼女の西崎 秋穂(にしざき あきほ)が遊びに来ていた。

秋穂は、大人しい雰囲気とは裏腹に
結構活発で元気な女子大生で、
そのギャップから人気も高い。

「---で、大丈夫なのか?」
幸保が言うと、
秋穂が頷いた。

「大丈夫大丈夫!
 ほら、わたしって、こんな感じだし、
 弱弱しくみられることも多いのよね…」

顔立ちや雰囲気がおしとやかで、大人しそうな
美少女スタイルなため、
どうにも秋穂は勘違いされやすい。

「---なら良かった」
幸保が言う。

今日の秋穂は、ミニスカート姿に、
可愛らしいセーター姿だった。

「---そのストーカー、営業マンなんだっけ?」
幸保が尋ねる。

秋穂はーー、
ストーカーに付きまとわれていた。

自宅を訪ねて来た営業マンの
中田 雄太(なかた ゆうた)。

秋穂に一目ぼれしたのか、
一度自宅にネット回線の営業に来て以降、
何かと付きまとうようになっていた。

最初は、秋穂も
「ごめんなさい…」だとか
「困ります…」だとか、外対応モードで相手をしていたが、
キリがなかったため、
この前、付きまとわれた際に
「いい加減にしてくれる!?わたし、アンタに興味ないの!」と
怒りを露わにした。

その日を最後に、
中田の付きまといは終わったのだった。

ガチャ ガチャ

「…ん?」
幸保が玄関の音を察知して違和感を感じる

「--え?今日誰か来るの?」
秋穂が尋ねると、
幸保が首を振った。

「いやぁ、そんな予定はないはずだけど」
幸保の言葉に秋穂が意地悪そうな笑みを浮かべる。

「まさか浮気してないよね?」

「してるわけねーだろ!」
幸保が笑いながら言うと、
「誰だ誰だ?」と言いながらインターホンの方に向かおうとする。

ガチャ…

鍵が開いた。

「なっ…」
玄関の方に向かっていた幸保が立ち止まる。

「か…鍵を持ってるってことは…
 そうか!オヤジだな!
 勝手に来るなっていつも言ってるじゃないか!」

幸保がそう叫ぶ。

だがーー、
玄関に入ってきたのは”オヤジ”では無かった。

「--どうも。初めまして」
営業マン風のスーツを着た男。

「あ、あんた…」
奥に居た秋穂が声をあげる。

「---まさかお前・・・!」
幸保はすぐに男の正体に気付いた。

「---はい。秋穂さんの彼氏の
 中田 雄太と申します」

名刺を渡す中田。

幸保は中田の名刺を振り払った。

「ふざけるな。
 秋穂は俺の彼女だ。
 
 聞いたぞ?
 お前、秋穂につきまとってるらしいな。
 
 …つーか、何で俺の家の合鍵
 持ってんだよ!」

幸保が怒鳴ると、中田は笑った。

「秋穂さんの事は全部調べたんですよ…ひひひ。。
 当然、彼氏を名乗るあなたのことも…ね」

中田はそう言うと、不気味な笑みを浮かべて続ける。

「---合鍵は、私が勝手に作らせて頂きました」

「--ふざけるな!」
幸保が叫ぶ。

「犯罪だぞ!」

だが、中田は意にも介さず、秋穂の方を見た。

「ほら…秋穂さん、ダイヤの指輪です。
 …私と、結婚しましょう」

中田が指輪のケースを開いて、秋穂に差し出す。

「---や、、やめてって言ったでしょ!
 どうして私に付きまとうの!」

秋穂が恐怖から涙ぐんで叫ぶと、
中田は言った。

「…泣かないでください。
 あの男が怖いのですよね。
 わたしが、守ってあげます」

自分に”都合の良い”方向にしか解釈しない中田が笑う。

「---違うわよ!あんたが怖いのよ!」
秋穂が泣き叫ぶと、中田の表情が曇った。

「---おい!お前!いい加減に…!」
幸保がそう言うと、中田が舌打ちした。

「--そうか、そうか。
 つまりお前が、秋穂さんを洗脳してるんだな」

中田が敵意をむき出しにして幸保を睨む。

「てめぇ…何を言ってやがる…!」
幸保が負けじと中田を睨み返す。

だが、中田はそれを無視して、
秋穂の肩に手を触れた。

「--秋穂さん!目を覚ましてください!
 あなたはあの男にいいように利用されているんです!
 秋穂さん!秋穂さん!」

だがー、
秋穂は洗脳などされていない。

全て、この中田と言う男の”思い込み”だ。

「---やめてって言ってるでしょ!」
秋穂が中田を突き飛ばし、
幸保の方に駆け寄る。

「--ちっ、ちっ、ちっ、ちっ」
中田が舌打ちを繰り返す。

「--許せない…!」
中田が幸保の方を見る。

「秋穂さんを洗脳して!!
 思いのままに操って!!!

 …それに、、そんな男に洗脳されて、
 好き勝手にされる秋穂さん!
 あなたのことも許せない!」

中田がヒステリックにわめく。

「--秋穂、警察だ!」
幸保が言うと、中田が叫んだ。

「---お前を殺す!」
幸保の方を指さしている。

「--ふざけるな!やってみやがれ!」
幸保が叫び返すと、
中田はニヤリと笑みを浮かべる。

「---えぇ、やってやりますとも。
 ただし…、私は罪を犯しませんがね」

中田が言うと、
中田の体が透明になっていく。

「--ひっ…」
人間が透明になっていくと言う光景を見て
恐怖を覚えた秋穂が慌てて警察に電話をする。

「--あなたが、犯罪者ですー」
中田が秋穂の方を指さすと、中田の姿が消えた。

「--な、、何なんだあいつは!
 と、とにかく警察を!」

幸保が叫ぶ。
秋穂はうなずいて、110した。

しかしーーー

「--もしも・・・ うっ…!?」
秋穂の体がビクンとなって、動きを止める。

相手の警察官が
どうしました?と、繰り返し呼びかけをする。

ーー少しして…
秋穂の口元が歪んだ。

「---何でもありません。ご迷惑をおかけしました」

そのまま、赤色のスマホの電源を切る秋穂。

「---あ、秋穂…?」
幸保が違和感を感じて呼びかける。

「---ふふふふふふふ♡
 幸保…わたし、、これからあなたを殺すね♡」

甘い声で呟いた秋穂。

「---は!?な、、何言ってるんだよ!」

秋穂は微笑みながら、台所に向かい、
包丁を取り出した。

「ちょ、、、待て!な、、何だよ急に!」
幸保がパニックを起こして叫ぶ。

「--ふふ、許せない。
 お前のことも…、お前にたぶらかされた、わたし自身も!」

秋穂が幸保に近づく。

「---おい!どうしたんだよ!おい!」
壁際に追い詰められた幸保が叫ぶ。

だが、秋穂はーー
中田に憑依されていたー。

意識もからだも、完全に支配されて、
秋穂は中田の思うが儘だった。

「秋穂、これから犯罪者になっちゃうの!
 うふふ、
 でも仕方ないよね!
 お前みたいな人に騙されたわたしが悪いんだもん!」

包丁を幸保に向ける秋穂。

「---ま、、まさか!」
幸保が”最悪のこと”を頭に浮かべる。

しかしーーー

「---あははははははははははっ♡」

秋穂が容赦なく、幸保に刃物を振り下ろした。

「ぎゃあああああっ!」
幸保が、必死に秋穂を振り払おうとする。

けれどー
無理だった。

”守るべき彼女”に対して、どこか躊躇のあった幸保は、
満足に抵抗できないまま、めった刺しにされてしまった。

「ふぅぅぅぅぅぅぅぅ~♡」
満足そうに声を漏らしながら、幸保の血がついた刃物を
嬉しそうに放り投げる秋穂。

返り血を浴びた手を、ペロペロと舐めはじめる。

「うふふふふ♡
 わたし、彼氏を殺しちゃった!

 わたしがやりました~~~♡
 な~んて!あはははははははっ!」

近くにあった鏡を見つめて、秋穂は微笑む。

「秋穂さん…
 ううん、、わたしが秋穂…
 うふふふふ♡
 わたしが、秋穂!
 わたし、秋穂!!!」

何度も何度も自分の名前を呼んでは、
嬉しそうな笑みを浮かべる秋穂。

「--うわぁ…秋穂さんの…
 ううん、わたしの足だ~
 きれい~~~~」

うっとりとした表情で秋穂が自分の足を見つめる。

両手で足をこするようにして
撫で回す秋穂。

その表情は獣のように歪み、
あまりの興奮に涎を垂らしている。

「あふふふふっ♡
 大好きな彼氏、殺しちゃった
 
 あふふふふっ♡」

俯いた秋穂は、からだを震わせている。

自分のしたことの重大さに気付いたのだろうか。

それとも…。

「ーーーくくくくくく♡
 殺しちゃった♡

 うふふふふふふふ、あははははははははははは!」

震えは歓喜の震えだった。

目からは涙を流しているー。
歓喜の涙か、それとも秋穂本人の意思かーー

「ぶっ殺してやったぜ!!!ああはははははははは♡」

自分の体を思いっきり抱きしめながら、
”大好きな彼氏を殺した”という興奮から、
秋穂の下着はびしょ濡れになっていて、
太ももにまで、液体が流れ出はじめていた。

「うわぁぁ、、わたし、興奮しちゃってる!!
 人殺ししたのに、興奮してる!!!
 あは、変態、変態ぃぃ!!!!」

興奮をこらえきれずに、自分の胸を狂ったように
揉み始める秋穂。

「いひひひ♡ あん♡ あぁん♡
 壊れちゃう!!!秋穂、、壊れちゃう♡
 ひぃん♡ あぁん♡ あんっ♡ あぁあああああん♡」

大声で喘ぎまくる秋穂。

髪を振り乱し、
セーターをかきむしるようにして滅茶苦茶にして、
スカートも乱れきっている。

「ふぅぅぅ♡ ふふ♡ あぁん♡
 秋穂♡ あきほ♡ あきほぉぉ♡」

顔を真っ赤にして、大声で産声をあげる秋穂。

「わたしはあきほ♡
 わたしがあきほ♡
 あきほあきほあきほあきほあきほあきほ♡
 あきほあきほ♡ あぁあああああああ~~~♡」

大声で狂ったように喘ぎ続けている秋穂。

興奮でどうにかなってしまいそうだった。

完全にあたまがおかしくなりそうだった。
いや、もうおかしくなっているのかもしれない。

「---たすけて…あきほを…たすけて…!」

声が聞こえた。

秋穂が我に返り、振り向くと、
まだ死んでいなかった幸保が、警察に電話していた。

「あきほを…あきほを…たすけてやってくだ…」

「----舐めたマネしてんじゃねぇよ!」
秋穂が大声で怒鳴りつけて
幸保を蹴り飛ばした。

「---うっふぅ~♡
 幸保~~~~ばいばい!!!」
そう言うと、今一度幸保に刃物を突き立てて、
幸保は動かなくなった。

「---ふぅぅぅぅぅぅ♡」

警察が来てしまう。

だが、まだ時間はある。

「わたしの全て、楽しんじゃおっと♪」
秋穂はそう言うと、セーターを脱ぎ始めた…。

②へ続く

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コメント

この先に待つのは絶望のみ・・・ですね(汗)
どうなるのかは明日です!

憑依<あなたが犯罪者>
憑依空間NEO

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