「生徒会を支配する」
そう宣言した不良生徒の三園によって、
生徒会長の志穂が、変えられてしまった。
聡は、三園の魔の手から、
幼馴染の夕紀や、後輩の彩月を守ろうとするも…。
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「貴様!!!まさか夕紀たちを!!!」
夕紀たちをも狙っているー。
三園からそう言われた聡は怒りを露わにする。
「くそっ・・・!」
聡が慌てて生徒会室から飛び出そうとした。
「----おい、待てよ!」
三園が聡を呼び止めると、
笑いながら言った。
「ははは、必死すぎだろ。冗談だよ」
肩に手を乗せる三園。
「---ふざけやがって!」
聡が叫ぶ。
「--安心しろよ。俺はお前の大事な夕紀や、
後輩の彩月には手を出さない。
俺には志穂が居れば十分だからな。」
そう言うと、志穂を抱き寄せてキスをする。
志穂も嬉しそうに、三園を受け入れて、
二人で、濃密なキスをし始めた。
「んふぅ…♡
わたし、、変えられちゃったけど、、、
今、、とっても幸せ♡」
志穂が言う。
「---夕紀ちゃんや、彩月ちゃんにも
この幸せ、教えてあげたい…うふふふ♡」
志穂が、三園から唇を離すと、
興奮しきった表情で言った。
「---ーーー!」
志穂の言葉を聞いて、聡は思う。
”まさかー” と。
聡の表情に気付いた三園は笑う。
「約束は守るぜ。
”俺”は手を出さないってーーな。」
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翌日。
「---わたし、諦めない…」
夕紀が、後輩の生徒会書記、彩月と登校中に
話をしていた。
「ーー志穂は、あんなことする子じゃない。
絶対に三園のやつに何かされたに決まってるわ!」
夕紀が怒りを露わにする。
「---でも…そうだとしたら、
先輩まで…」
彩月が不安そうに言う。
ショートヘアーで儚げな、守ってあげたくなるような
雰囲気の彩月を見て、夕紀は言う。
「--大丈夫よ!
私は、あんなやつに負けない!」
夕紀はそこまで言って思う。
”次は、彩月が狙われるのではないか” とー。
「---彩月…あなたも気を付けてね」
夕紀が言うと、
彩月は微笑んで頷いた。
「わたしは心配ないですよ!
こう見えても、世渡り上手ですから」
二人は、仲良く微笑み合った。
これが、最後になるとも知らずに…。
「--あ、夕紀!良かった!」
背後から聡が走ってきた。
「あ、聡!良かったって何が?」
夕紀が言うと、
聡が「いや、三園のやつに何かされてたらって思ってさ」と
心底安心したように言う。
「大丈夫よ!何かされそうになったらはり倒してでも
逃げて来るから」
夕紀が言うと、
聡は「はは…」と笑う。
「--三園やつが宮渕さんに何かしたのは
間違えない。夕紀も気をつけろよ」
聡が改めて夕紀に注意を促すと、
夕紀はうなずいた。
「---榎本さんも。」
後輩の彩月にも、聡が言うと、
彩月は「はい、ありがとうございます」と頭を下げた。
彩月の顔が少しだけ赤らんでいた。
それに気づいた夕紀が笑う。
「あれ?彩月、もしかしてコイツのこと…」
夕紀が聡を指さしながら言う。
「おい!コイツっていうな!」
聡が苦笑いしながら言うと、
彩月が「あ、いえ、、」と目を逸らした。
「ふ~ん、聡のこと、好きだったりするの?」
夕紀が尋ねると
彩月は「いえいえいえいえ、お二人の邪魔はできませんから!」と
顔を真っ赤にして否定…
否定にすらなっていない言葉を口走った。
「ふふ…」
夕紀は微笑ましく彩月の様子を見守った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
放課後。
「---なぁ、夕紀」
聡が夕紀を呼ぶ。
「---ん?なぁに?」
夕紀が返事をすると、
聡は難しい表情で言う。
夕日が差し込む教室で話す二人。
「--いや、今日は生徒会の話し合い行かなくていいのかな?ってさ」
聡が言うと、
夕紀が悲しそうに笑った。
「うん・・・
先生に言って、しばらく近寄らないことにしたの。
彩月にもそう言っておいた…。
ほら…やっぱり…
何かされるかもしれないから」
夕紀が言う。
「---志穂だって…芯の強い子だった。
その志穂があんな…」
また目に涙を浮かべる夕紀。
「---そうだよな…」
聡が言う。
夕紀の涙を見て、とても悲しそうに呟く聡。
「--決めた!」
聡が立ち上がる。
「え?」
「--俺、やっぱり三園のやつとちゃんと話してくるよ!
アイツをぶちのめしてでも、宮渕さんを救う。
ほら、他の生徒会のやつら、頼りないんだろ?
だったら俺の出番だぜ!」
聡が言うと、
夕紀がほほ笑む。
「---大丈夫かなぁ?聡に任せとくとなんか不安!」
夕紀の言葉に
「頼りにされてないな~俺!」と
自虐的に呟く聡。
「---ふふ、そうね」
夕紀が笑うと、聡の方をまっすぐ見て言った。
「--わたしも行く。
今日は志穂を助けるまで帰らない」
夕紀が強い決意のまなざしで聡を見つめた。
聡は
「夕紀―」とだけ言って、
少し考える仕草を見せたあとに頷いた。
「--分かった…
一緒に宮渕さんを助けようー」
生徒会長の宮渕 志穂。
聡にとっては密かに好意を抱いている女性。
夕紀にとっては高校1年からの友人。
このままにしておくわけにはいかなかった。
生徒会室に向かう二人。
だがーーー
「ふふ・・・」
”それ”は邪悪な笑みを浮かべたーーー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
生徒会室に入ると、
そこには志穂がイスに色っぽく座っていた。
イヤらしい笑みを浮かべて。
「---志穂!」
夕紀が叫ぶと、志穂は「ふふ♡ こりない女」とつぶやく。
「----」
聡が教室を見回す。
「--あいつはどこ!」
夕紀が叫ぶと、志穂が笑った。
「--三園くん?
”あいつ”って言い方はないんじゃないの?」
志穂が怒りっぽく言う。
その片手は常に方胸を揉んでいて、
すっかり性欲に溺れてしまっている。
「---あんなやつあいつで十分よ!」
そう叫ぶと、志穂は笑った
「”本人”の目の前でそんなこと言うなんてーネ?」
志穂の言葉に、
夕紀はゾクっとした。
「---まさかアンタ!」
志穂の中に、三園がいるーーー?
そう思った、その時だった。
突然、横から力強くつかまれて、
壁際まで押されて、壁ドンのような状態にされてしまう夕紀。
「--さ、、、聡…?」
一緒に生徒会室に来た聡が”豹変”した。
「---テメェ、調子こくんじゃねぇぞ」
聡が今までに見たこともないような恐ろしい表情で言う。
「---ひっ…ま、、まさか…
ね、、ねぇ、、聡…冗談はやめ…」
パチン!
聡が容赦なく、夕紀の頬を思いっきり平手打ちした。
「いたいっ…」
目に涙を浮かべる夕紀。
「--ふふふ、昨日の放課後なぁ、
俺はコイツに憑依してやったんだよ!」
聡が言う。
聡は、昨日の放課後、
三園に憑依されていたー。
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「約束は守るぜ。
”俺”は手を出さないってーーな。
手を出すのは…
おまえだ…聡…!ククク」
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昨日のことを思い出して笑う聡。
「俺、憑依されちゃったんだよ 三園のやつに!
ひははははは!
夕紀ィ?どうだった?俺の演技!
聡そっくりだっただろう!」
聡が叫ぶ。
「--や、、やめてよ…お願い…」
夕紀が恐怖のあまり、目を涙で濡らす。
「-あらぁ、さっきまでの態度はどうしたの」
志穂が歩み寄ってくる。
「---怖がらなくてもいいのよ?
もうすぐ夕紀ちゃんも”わたしと同じ幸せ”を味わえるわ」
志穂が言うと、
夕紀は悲鳴をあげた。
「---憑依の宴の始まりだ!」
そう言うと、聡は夕紀にキスをした。
「---むぐっ…!!!」
夕紀と聡は、そのまま力を失い、床に倒れた…。
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「ほら!起きなさい!」
体を蹴られて、意識を取り戻した彼は
もうろうとした意識で周囲をうかがう。
「---お、、、俺は…」
憑依から解放された聡が狼狽える。
その視線の先にはーーー
勝ち誇った表情で聡を見下す
幼馴染の夕紀の姿があった。
腕を組み、
蔑むような目線で聡を見つめる。
「---ゆ、、、夕紀…まさか!」
聡が叫ぶと、夕紀が笑った。
「くふふふふ♡
そのまさかよ!
三園くん…ううん、ご主人様に体を乗っ取られちゃった!
わたし、憑依されちゃったぁっ!あはははははは♡」
夕紀が面白そうに笑う。
「いい胸じゃん!うふふ♡」
制服のブレザーを引きちぎるようにして脱ぎ捨てると、
両手で胸をわしづかみにした。
「こんなエッロイ幼馴染がいるなんて、
聡もずるいよねぇ! あぁん♡ すげぇや うふっ♡」
夕紀が甘い声を出し始める。
「貴様ぁ!夕紀には手を出さないって言っただろうが!」
聡が叫ぶと、
夕紀は笑う。
「ふふふ・・・
手、出してないんだよなぁ!
お前が勝手に俺を、夕紀に憑依させたんだぜ!」
夕紀が男言葉で笑う。
「そうよーー
あなたが夕紀ちゃんに無理やりキスをして、
ご主人様の魂を、夕紀ちゃんに憑依させたんじゃない」
志穂が言う。
「---お、、、俺が・・・」
聡はその場で膝を折る。
「--アンタ、夕紀ちゃんのこと、思いっきり叩いてたじゃない。
夕紀ちゃん、泣いてたわよ…?」
志穂が見下すような視線を投げかける。
「違う!それは、俺じゃない!三園!お前が俺に憑依して
好き勝手やっただけだろうが!」
聡が叫ぶ。
「---でも”俺”は手を出してないぜ?
手を出したのはお前のからだだ。
お前が勝手に俺を夕紀に憑依させたんだ。
夕紀を、お前が地獄に追いやったんだ!」
髪の毛を狂ったようにかきむしって
興奮した様子で足をじたばたさせる夕紀。
「くぅぅぅぅぅふ♡
もう、我慢できなぁい!」
夕紀が壁に体を押し付けて
お尻や胸の快感を味わっている。
「ふぅん♡ あふっ♡ うふふ♡
気持ちいい♡」
喘ぎ声をあげる夕紀。
「や、やめろ!夕紀にそんなことさせないでくれ!」
目に涙をためる聡。
「ーーーーお前の好き勝手に夕紀を弄ぶな!」
そう叫ぶと、
夕紀は振り返って笑う。
「---わたしは、三園くんの女ー。
三園くんのためなら何でもするー」
呟き始める夕紀。
「---や、、やめろ!」
聡には分かった。
これが三園の言う”カスタマイズ”
夕紀が、夕紀でなくなるー。
「やめろ!やめろ!やめてくれ!!!」
「--わたしはーーー」
そう言うと、ボーっとした様子で天井を見つめる夕紀。
「--ふ~~ん、聡、わたしアンタのこと
大好きだったみたい…!
うふふ・・・でも、この感情を、三園くんへの愛に
書き換えちゃお!
で、三園君への嫌悪を、聡に書き換えちゃお!!うふふ♡」
聡は雄叫びをあげた。
「うああああああああああ!」
夕紀に殴りかかろうとする聡。
しかし、
背後から志穂に抱き着かれた。
志穂の胸が聡に当たる。
だが、そんなことを喜ぶ気にはなれない。
「話せ!宮渕さん!話してくれ!」
聡がもがく。
「---邪魔しちゃだ~め♡」
甘い声で囁く志穂。
「邪魔をするなぁ!!!」
もがく聡。
「---わたし、、、変えられちゃう♡
でも、、、でも、、、幸せ♡」
夕紀の目から涙がこぼれるー。
あの涙は、夕紀のー。
「どけええええええええ!」
聡が志穂を殴りつけた。
もう、無我夢中だった。
もう、どうでもよかった。
とにかく、夕紀を助けたい。
吹き飛ばされて机に激突した志穂。
それでも、志穂は笑っている。
「----夕紀!」
夕紀は意識を失って倒れていた。
「---ん…」
夕紀が少しずつ意識を取り戻していく。
「---夕紀…夕紀…ごめん…
俺、、あいつに憑依されて、夕紀を危険な目に」
聡が涙をこぼしながら言うと、
夕紀は言った。
「-----触らないで」
と。
「--ゆ、夕紀…」
聡は現実を受け入れられずにいた。
三園が夕紀の体から出て行ったということは、、もう…
「---汚い!最低っ…
あんたみたいのと、わたし、何で親しくしてたんだろ?
…さ、、寒気がする!あっち行って!」
汚物を見る様な目で叫ぶ夕紀。
「違う!夕紀!俺は・・・」
「---キモい!うざい!近寄らないで!」
ーーその言葉に聡は酷くショックを受ける。
そして、
部屋に三園が入ってきた。
「---よ!聡く~ん!」
ふざけた様子で言う三園。
「---貴様あああああああああ!」
殴りかかろうとする聡。
聡の拳が強烈に、
叩きこまれたーーー
だがーー
殴った相手はーー
三園ではなく、、
三園をかばった夕紀だった。
「---ゆ、、、夕紀!」
聡に殴られて吹き飛ばされる夕紀。
「---あ、、あんた最低!」
敵意をむき出しにして聡を見つめる夕紀。
「--ゆ、、夕紀!やめてくれ…
そいつは、、そいつは…!」
聡はその場で悔しくて、悲しくて、
涙を流しだしてしまう。
「---夕紀」
三園が夕紀に近づくと
「三園くん・・・♡」
と、ものすごく甘えたような声を出す夕紀。
心底嬉しそうだ。
「--”言ってやれ”」
そう三園が言うと、
夕紀は微笑んで、聡に近づいて、
顔を覗き込んだ。
「---聡ぃ~?
世界が終わる10秒前みたいなカオしちゃって…
マジでうけるんだけど!」
バカにしたように、
蔑むように言う夕紀。
夕紀が、落ち込む聡を励ますときに、小学生時代から
言っていたセリフー。
「---ゆ、、、ゆき・・・」
聡の顔は涙でぬれている。
「---出てけ!出てけ!」
三園が手を叩きながら「出てけ」コールを始めた。
夕紀と志穂も満面の笑みでコールを始めた。
「出てけ!出てけ!出てけ!出てけ!
出てけ!出てけ!出てけ!出てけ!」
勝ち誇った表情の三園ー
敵意むき出しで笑う夕紀ー
見下すような視線を送る志穂ー。
「----うあああああああああっ!」
聡がその場に蹲る。
「--おら、早く出てけよ」
三園が言う。
「もう、終わりだ。
俺は夕紀と志穂と毎日セックスしながら
日々を堪能するぜ! なぁっ!」
三園が背後にいる夕紀と志穂に語りかける。
「嬉しい♡」
夕紀が顔を赤らめて言う。
「---はい♡楽しみです!」
志穂が嬉しそうに言う。
「--もうお前には何もしねぇ
”怒られちまう”からなー。
俺は、ここまでだ」
三園が言うと、聡は負けじと三園を睨んだ。
「逆らったら…後輩の彩月ちゃんも、
俺の手ごまにしてやるぜ?」
聡はその言葉を聞いて、
志穂と夕紀の二人を見た。
もう、、、無理だーーーー。
助けられない。
このままじゃ彩月も…。
「---二度と俺らに関わるな!
そしたら、あの可愛い後輩ちゃんだけは助けてやるよ」
三園が言うと、
聡は夕紀の方を泣きながら見つめた。
勝ち誇った表情の夕紀。
「出てけ!出てけ!」とコールをしている。
夕紀の目を見るーー
夕紀ならーー
”彩月ちゃんだけでも助けてあげて”と言うー。
そんな気がした。
「くっそぉぉぉぉぉぉぉ!」
聡は生徒会室から飛び出した。
「くくく…負け犬が!」
三園が叫ぶと、
夕紀と志穂は二人とも、狂ったように笑い始めたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数日後。
「ごめんなさい…わたしのせいで」
事の結末を聞かされた後輩の生徒会書記・彩月が悲しそうに言う。
「--いや、いいさ…。
あれ以上、食い下がってたら、榎本さんまで
あいつに…」
聡はそこまで言うと、涙を目からこぼした。
「--泣かないでください 先輩」
彩月が言うと、聡はうなずいた。
あの翌日、
三園と志穂、夕紀は退学届を出し、行方をくらました。
志穂と夕紀の両親が何も言わないところを見ると、
三園に何かされたのだろう。
放課後の夕暮れ時。
道を歩きながら聡は言った。
「…榎本さんのことは、俺が守るからー」
志穂もー
夕紀も守れなかった。
ならせめて…
彩月だけでも。。。
「---先輩」
彩月が嬉しそうに言う。
「じゃ、また明日な」
二人は手を振り、それぞれの家に向かう。
「・・・・・・・・」
一人歩く彩月。
背後から声がした。
「---本当、怖いよな、女って」
三園の声だ。
「---あら…先輩」
彩月が振り返る。
「--ま、俺は嫌いじゃないけどな」
三園はそう言い、さらに続けた。
「まさかーーー
好きな先輩の聡を手に入れるために、
邪魔な二人の女子を排除しようとするなんて…
怖すぎるぜ…」
三園の言葉に彩月は笑った。
「ふふ・・・わたし、先輩…
ううん、聡のこと、大好きですから。」
彩月はーーー
聡が好きだった。
けれど、聡は生徒会長の志穂に想いを寄せていた。
そして、幼馴染の夕紀は聡が好きだったー。
だからーー
手近な不良生徒に憑依薬を渡して、
夕紀と志穂を排除してもらったー。
「ねぇ、三園先輩、知ってます?
女って、愛のためなら何でもするんですよ?」
冷たい声でほほ笑む彩月ー。
「--怖いねぇ…
ま、俺はかねてから狙ってた志穂と夕紀の体が
手に入ったから、細かいことはどうでもいいけどな!」
三園が笑う。
そして、さらに続ける。
「---ところで、憑依薬ってヤツ…
どこで手に入れたんだ?」
三園の言葉に彩月は微笑む
「---聞かない約束、ですよね?」
「--冷たいこと言うなよ。
教えてくれなきゃ、彩月ちゃんに俺が憑依して、
記憶を読み…」
そこまで言って、三園は言葉を止めた。
「---わたしの、、邪魔をするのーーー?」
彩月が、この世のものとは思えない
恐ろしい表情で、冷たく、言い放った。
「---------ひっ!」
不良の三園は思わず情けない声を出した。
「---じょ、、、冗談だよ…」
そう言うと、彩月は微笑んで
「じゃあ、失礼します。
三園先輩は二人の女の子と、存分に楽しい人生を
送ってくださいネ!」
と言い、そのまま三園に背を向け、立ち去って行った。
「ーーーーこれからはず~~~っと一緒だよ…
せ~んぱい♡」
彩月は、聡のことを思い浮かべながら、歪んだ笑みを浮かべて呟いた…。
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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歪んでしまいました。
何もかも。
もう、戻れません。
お読み頂きありがとうございました!
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