42万アクセス記念!「憑依空間インタビュー 森田 亜優美 編」

憑依空間が42万アクセスを達成しました!
ありがとうございます!!!

今回は、憑依空間インタビュー第2弾を書いていきます!
第2弾は「ムスメの身代金(こちら)」で登場した
憑依されてしまった娘・森田亜優美編 をお送りします。

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ーー今日は、インタビューへのご協力、ありがとうございます。

亜優美は、記者に促されて
椅子へと着席する。

相手の記者は、めがねをかけた可愛らしい女性だった。
だが、どこか大人びていて、淡々としている印象だ。

亜優美は、オファーがあった時、このインタビューを受けるか
迷った。
けれど、”憑依の酷さ、辛さを伝えるため”そして、
”自分のような人間を出さないため”
インタビューを引き受けることにしたのだった。

早速、女性記者はインタビューを始めた。

ーーまずは…アナタにとって、憑依とは、何でしょう。

「…憑依・・・
 酷いです…。
 私、大好きなお父さんに酷いこといっぱいさせられたんです…!
 絶対に許せません・・・」

亜優美が言うと、
女性記者は拍手した。

ーーそうですよね~
 憑依された側はそう思いますよね
 
 …憑依されている間は、どんな感じでしたか?

「わたし…、、ずっとずっと、心の中で叫んでた気がします。
 自分が自分じゃない…
 酷い事をしているのに、、、、」

亜優美が目から涙を流し始める。

「---ごめんなさい…
 あの時のことを思い出して…」

ーーその後、お父さんとの関係はどうですか?

記者は亜優美の涙を気にも留めず、
そのままインタビューを続行した。

「…お父さんとは、今も仲良しです。
 わたし、あれだけ酷い事をしたのに…
 お父さんは”仕方ないさ”笑って許してくれたんです…。」

ーー良いお父さんですね?

記者が言うと
「はい…」と亜優美は可愛らしく微笑んだ。

しかし、亜優美はここで違和感を感じた。

女性記者の雰囲気がーー
どうにもおかしい気がするのだ。

外見と中身が合わないと言うか…

まるで…
”あのときの自分”のように…

亜優美が少し怯えたような表情をしていると、
記者は続けた…。

ーーあなたは一度、憑依していた男に、心を染められて、
  その男の娘に一時的にされてしまってたみたいですけど、
  その間はどんな感じでしたか?

「・・・わたしなのに、、私じゃない…そんな感じでした…。
 お父さんが、あの白髪の人のように思えてしまって…
 本当のお父さんのことを、、、うざいって思ってしまって…。。。」

亜優美が再び涙をこぼす。

憑依された経験の持つ亜優美にとっては
酷な質問が続いていた。

ーー憑依している人たちを、どう思いますか?

「はい…絶対に許せません・・・
 ヒトの体を好きなように使うなんて…」

ーーでも、、憑依したくなるような
 体をしてるほうが、悪いんじゃないですか?

女性記者の質問に、亜優美は耳を疑った。

「---そ、そんなのおかしいです!」
亜優美が声を少しだけ荒げた。

ーーーもしも、友達が憑依されたら、
    あなたは助けますか?

「---もちろんです。
 憑依される辛さは、よく知ってますから…」

亜優美が悲しそうに外を見る。

記者は一息つくと、
基本的な質問を始めた。

ーー好きな食べ物は?

「・・・・・・え?…あ、はい、、私、ヨーグルトが好きなんです」
亜優美が答える。

ーー嫌いな食べ物は?

「え、、えと、、ごめんなさい…人参が苦手で…」

ーー趣味は?

「読書です…あ、あと絵を描くのも好きですよ」

ーー好きな映画は?

「…映画…ですか?あまり観に行かないんですよね…」

ーーお母さんとも、関係は良好ですか?

「----はい。お父さんともお母さんとも仲良しですから」

亜優美は、憑依外の質問になったことで、
少しだけ笑顔を取り戻した。

そして、記者は
”では、最後の質問です”と告げて言った。

ーー私に何か、質問はありますか?

微笑む記者。

亜優美は、どうしても気になることがあった。

”どうして、この人は、憑依に詳しいのかー” と。

「あの…
 ど、どうして憑依について、取材をしているのですか…?」

美人記者に尋ねた。
20代前半に見える。

彼女は、微笑んだ。

ーーご想像に、お任せします。

と。

そして、
「今日はありがとうございました」というと
彼女は颯爽と立ち去っていった。

「あの!」
亜優美は叫んで立ち上がった。

”この人、、、誰かに憑依されているんじゃ??”

そう思った。

女性記者が笑って振り返る。
その目はーー”これ以上、聞くな”と言いたげだった。

「---い、、、いえ、ありがとうございました」
亜優美はそう言って、お辞儀をした。

女性記者が立ち去って行く。

亜優美はその後ろ姿を見て、
不安そうな表情を浮かべていた…。

インタビュー 終了

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機会があればまた第3弾も!
改めて、42万アクセスありがとうございます!

小説
憑依空間NEO

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