<憑依>女子高生ニート① ~堕落~

大学受験を控え、
毎日必死に勉強していた、女子高生。

努力家で心優しい彼女は、真面目にコツコツと
勉強していた。

しかし…彼女は全てを奪われてしまう。
ニート男に憑依されて、彼女はニートになってしまう…。

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女子高生、長野 香織(ながの かおり)が、
自分の部屋で髪の毛のニオイを嗅いでいた。

綺麗なストレートヘアーを嬉しそうに嗅ぐ香織。

「ふふふ…いい香り…」
香織が嬉しそうにほほ笑む。

さらに鼻息を荒くして、自分のニオイ…
女子高生の髪のニオイをうっとりとした表情で嗅ぎまくる。

高校の制服は乱れきっていて、
少しはだけている。

彼女はーーー
”さっきまで”優等生だった。

だが、今の彼女はーー”ニート”だ。

何故なら…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2日前…。

夕暮れ時に。
一人の男が、道端を歩いていた。

冴島 良哉(さえじま りょうや)
彼は25歳のニートだ。
実家暮らしをしている。

彼の信念は「働いたら負け」

大学卒業後に就職したが、彼は、上司から残業を頼まれた際に
「残業?それって美味いのか?」と返事を返し、孤立。
2か月後に辞職願を叩きつけてバックレしたという伝説を持つ男だ。

「---毎日大変だね~」

女子高生二人組が、良哉の近くを歩いている。

「--ううん、将来のためだし、頑張らないと!」
優しそうな、ロングヘアーの女子高生が言う。

ーー良哉は、彼女の名前を知っている。

香織(かおり)-。
友達が彼女をそう呼んでいた。

一度、彼女を見かけてから、良哉はいつもこの時間、
この辺りを散歩するようになった。

もちろん、何もするつもりはない。

ただ、彼女を見つめていたいだけだ。

「---お母さんのこと、早く楽させてあげないと
 いけないから…」

香織が友達に向かってほほ笑む。

彼女の父親は、病気で他界している。
そのため、母子家庭で育った香織は、
母親思いの優しい子だった。

バイトもしながら、大学受験の準備と、
忙しい日々を送っている。

「----いい子だな」
良哉はそう呟くと、友人との待ち合わせ場所に向かう。

今日は、バーで友人と飲む約束があった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

グラスの中に入った氷が、グラスにあたり、
音を立てる。

「---お前は、まだ無職か?」
幼馴染の友人、貝瀬 亘(かいせ わたる)が言う。

「うるせぇな、ほっとけよ」
良哉が言うと、貝瀬は呆れた様子で言う。

「はは、お前みたいな小太りニート男なんて
 流行らないぜ?

 お前がもし可愛い女の子だったら、
 ニートでも誰も責めないだろうし、
 結婚っていう道もあっただろうけどな」

貝瀬が笑いながら言う。

「---誰が小太りニート男だって?」
良哉が舌打ちをする。

「--お前だよ」

冗談を言い合う中。
だが、貝瀬は大手薬品会社の新薬研究部に所属しており、
エリートコースだ。

良哉とは立場が違った。

「--ちょっと、かわや」
何故かトイレのことを「かわや」と呼ぶ貝瀬が立ち上がり、
トイレに向かう。

「--なんか、面白い新薬はねぇのかよ」
貝瀬がトイレに行っている間、
良哉は貝瀬のカバンをあさり始めた。

良哉は手癖が悪い。

「---おっ!」
貝瀬のカバンから、新薬らしきものを見つける良哉。

その新薬はー。
「憑依薬・・・」
良哉がつぶやく。

近くに入っていたメモ書きを見つめる。

”人の体に憑依することができる薬”

「---マジかよ!
 貝瀬のやつ、なんてモン作ってやがるんだ」

そう呟いて、鞄に薬を戻そうとした良哉。

しかしーー
さっきの言葉を思い出した。

 お前がもし可愛い女の子だったら、
 ニートでも誰も責めないだろうし、
 結婚っていう道もあっただろうけどな

「くく…そっかそっか、そうだよな」

良哉はそう呟く。

そしてーーー
いつも見かける下校中の女子高生、香織を思い出す。

「あんな可愛い子なら…
 ニートでも良いってことだよな…」

彼はそう呟くと、
憑依薬をポケットにしまい、代金も支払わずに、
そのまま店を出た。

数分後。
貝瀬がトイレから戻ってくる。

「--あれ?あいつは?」
居酒屋の店主に尋ねる貝瀬。

さっき出て行った、と聞かされて首をかしげる。

「---おいおい、少しぐらい金おいて行けよ」
貝瀬がつぶやきながら、鞄から財布を
取り出すために鞄をあさる。

そして…
”気づいてしまった”

「---お、、、ちょっ…
 まさかアイツ!」

貝瀬は会社で研究中の「憑依薬」が盗まれたことに
気づき、慌てた様子で叫んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2日後。

準備はできた。

香織の家に”荷物”を発送した。

そして、下調べも済んだ。

今日、香織の母親は仕事で遅くなる。
”憑依”するには絶好の機会だ。

これから俺は、女子高生の香織として生きる。

美少女、ニートとしてな…!

良哉はそう呟くと、
憑依薬を飲み干した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「---はぁ…勉強、頑張らなくちゃ!」
可愛らしいマグカップでお茶を飲み終えた香織は、
自分の机に向かう。

セーターと控えめなロングスカート姿の彼女は、
机に向かい、難しい表情をする。

「あぁ~…歴史とか苦手だなぁ…」
そう呟きながら
勉強を再開する香織。

しかし…
既に、”悪魔”が部屋に侵入していた。

そうー
憑依薬を飲んで霊体となった良哉が・・・。

「---女子高生ニートか…
 楽しみだぜ!」

そう言うと、彼は霊体を香織の方に向けて
突進させた。

「---ひっ!?」
香織の体が激しくビクン!とい跳ね上がり、
椅子ごと後ろに倒れてしまう。

「あっ…あっ、、、な、、、なに…」
香織は身動きをとることができず、
突然襲ってきた激しい頭痛に頭を抱える。

「うっ…う……い、、、いたい……」
香織がスマホの方に手を伸ばそうとする。

この痛み、尋常じゃない。
香織はそう思った。

救急車を呼ばなくちゃ!
そう思った。

「---うっ…」
香織が胸を抑える。

何故だか息苦しい。

そしてーー
突然激しい痙攣が始まった。

「うっ…うああっ…あああっ…あっ…あああ!」

激しく上下する体。
床にあおむけの状態で、体がビクンビクンと跳ね上がる。

「---た、、たすけーーーー」

その言葉を最後に香織は意識を失った。

香織が白目を剥き、痙攣して泡を吹いている。

しばらくすると、痙攣が止まった…。

そしてーー

「----くくく…激しい…憑依だったぁ…」
目に涙を浮かべ、口元から泡を吹いた状態で香織が立ち上がる。

綺麗なロングヘアーが乱れてしまった。

「ん・・・くふふ、マジで憑依できるなんてな…」

そう言って、鏡を見つめる香織。

「確かに…この姿なら、ニートでもやっていけるかもな…」
自分の口から出る、高く、可愛い声。

「つーか、やべぇなこの声!
 香織ちゃんに俺が声を出させているってだけで、
 興奮がやべぇ!」

涎をだらしなく垂らしながら笑う香織。

「---ーーうふふっ♡ わたしは香織!」

可愛らしいポーズを決めてみる。

もしも良哉がこんなことをしたら周囲の人間は
不快感を現して、罵倒するだろう。

だがーーー

「あははっ!こーんなポーズが決まるなんて、
 面白すぎるぜ!」

香織はそう言うと、
自分の机を乱暴にあさり始めた。

生徒手帳を見つけて微笑む香織。

「へぇ…長野さんか…」

そして、鏡に向かって、
もう一度、あざといポーズを決める。

「わたしは、長野 香織♪
 今日からニートになっちゃいまーす♡」

部屋の隅にある、
高校の制服を見つけた香織は呟く。

「---こんなに可愛いのに、
 控えめなセーターとロングスカートとかありえねぇよ……」

そこまで言って言葉を止める。

「--コホン、コホン」
喉の調整をして、彼女は再び口を開いた。

「わたし、こんなに可愛いのに
 こんな控えめな服装とかありえないよね!
 もっと、女を楽しまなくちゃ!」

そう言うと、香織はセーターとロングスカートを脱ぎ捨てて、
そのまま手近な袋にゴミのように投げ捨てた。

こんな服は、必要ない。

そして、香織は制服に目を向ける。

「うふふ・・・♡ 香織、勉強なんてやーめた!」

これからは、自分が香織として生きていく。
だから、良哉は香織になりきることにした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そしてーーー

香織は高校の制服に着替えて、髪の毛のニオイを
嗅いでいた。

「っ…はぁ~~~~♡」
甘い息を吐き出す香織。

「たまんねぇ…ううん、たまらない…」
香織が、普段見せないようなエロい表情でつぶやく。

顔をベタベタと触る。

唇を色っぽくなめてみる。

スカートから覗く太ももをこするようにして触りまくる。

そして、胸をイヤらしく触ってみる。

「んあっ…♡」
変な声を出して微笑む香織。

「くふふふふ・・・
 わたしのからだ、興奮しちゃってる!
 こんなこと絶対普段はしないだろうけど、
 興奮しちゃってる!!!

 俺の意思で!うははははは♡」

笑うと、香織がさらに胸を触りまくって喘ぎ声をあげる。

「えへへへへへっ♡
 あははははっ♡ あぁんっ♡
 わたしは、わたしは♡ かおりぃ!!」

嬉しそうに胸を揉みまくり、
最後にはそのまま満面の笑みで、
その場に倒れ込み、
大笑いしながら、自分の体を抱きしめた。

少しして、落ち着いた香織は立ちあがった。

「---」
机の方を見る。

「---東大合格…か… うふふっ♡」

机の近くの壁に
「東大合格!」と可愛らしく書かれた紙が
貼られていた。

香織が自分で目標を立てたのだろう。

香織は笑みを浮かべながらそれに近づいた。

そしてーーー

「ばっかみたい!!!!!!!!!!!」

そう叫ぶと、その紙をびりびりに破り捨てた。

「---人生、働いたら負けよ♡
 うふふっ♡」

香織はーーー
将来有望な優等生からーー
転落した。

香織がこれから進むのはーーー
堕落した道ー。

香織のニート生活が始まる…。

②へ続く

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コメント

今年の小説第1号、スタートです!
明日は香織が、堕落したニート生活を満喫します!

スナック菓子を寝ころびながら食べたり、
エロゲーをプレイして、興奮したり…

お楽しみに!

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憑依<女子高生ニート>

コメント

  1. ステン より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    なんとなく干物妹うまるちゃんみたいですねw

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > なんとなく干物妹うまるちゃんみたいですねw

    次回以降の内容は…
    …あ、ここでは言わないでおきます!