39万アクセス記念短編!「変装クレーマー ~傷跡~」

憑依空間が39万アクセスを達成しました!
いつもありがとうございます♪

今回は記念短編
「変装クレーマー~傷跡~」をお送りします。

随分前の作品、変装クレーマー(こちら)の後日談です!

-----------------------------------—

わたしが、わたしで無くなっている…。

なぜー?

わたしの体なのに?

どうして、動かないの?
どうして、嬉しそうに、自分の体を触ってるの?

ねぇ、どうして…

わたしのからだ、返して…
お願い…

わたし、そんなこと…したくない!

わたしの体を・・・
返して!!!!

「-----はっ!?」

ーーー女子大生の山村 李緒は
自分の部屋で飛び起きた。

「はぁ…はぁ…」
体中に冷や汗をかいている。

「---……」
李緒は恐怖に身を震わせた。。

3ヶ月前のあの悪魔のような日々が忘れられない。

バイト先で、
バイト仲間の坂東という大学生に憑依されて、

”変装して自分のバイト先にクレームをつけたら
 みんなは気づくのか”という
坂東の勝手なおかしな性癖のために、
李緒の体は弄ばれた。

李緒は、あの時、
暗闇の中で、必死に叫んでいた。

”私の体を返して”と。

あの時の夢をー、
今でも見る。

「---」

落ち着くために、コップに水を入れて
それを飲む李緒

「ひどい・・・」
目から涙が零れ落ちる。

あの日の映像をーー
店長が後日、見せてくれた。

長かった髪を切り、
メガネをコンタクトレンズに変え、
メイクや化粧の雰囲気を替え、
ピアスをして、
ミニスカートに胸元を強調した服装…

そんな格好で自分は
自分のバイト先であるコンビニにクレームをつけていた。

信じられなかった。

でもーー、
それが真実だった。

店長とエッチなことをさせられて、
喘いで、イッてしまう自分の姿が監視カメラの映像に
残されていた。

「どうして…」
李緒はあれから、精神的に病んでしまい
バイトを辞めた。

自分に憑依した坂東のことを憎んだ。

けれどー、
もう、とにかくかかわりたくなかった。

あれから、李緒は、男性恐怖症になってしまった。

”どうせ、みんな、エッチなこと考えている”

”そういう目でしか見ていない”

いつしか、李緒はそんな風に思うようになってしまっていた。

「----はぁ…
 わたし、、、」

でも…

あの時の憑依は李緒 にもう一つの影響を残していた。

「----」
鏡を見つめる李緒 。

今日も欲求があふれ出てくる。

「んあっ…♪」
李緒 が自分の胸を触って声をあげる。

自分の髪の毛のニオイをくんくんと嗅ぎ、
足をこすり合わせて、不気味に笑い、
色っぽいポーズをとってみるーー

李緒 は、正気だ。

憑依されているわけではない。

けれどー
”あのとき”憑依された際に、
憑依していた男、坂東は
李緒 の脳を使って、色々とエッチなことを考えていた。

だからーーー
李緒 の思考が、少し捻じ曲げられてしまった…。

性欲が強くなってしまったー。
我慢、できなくなってしまった。

今では毎日のように、複数回、ひとりでコトを済ませている。

前は、こんなことしなかったのに

「んっ…♡ はぁっ♡ あぁん…♡」

愛液を溢れさせながら
ひとり、幸せをかみ締める李緒ー。

確かに、憑依からは解放されたー。

ただ、あの時の憑依は李緒をキズつけただけでなく、
李緒を、歪めてしまった。

今の李緒は、大学で女子大生を見ると
無性に抱きつきたくなってしまうようになった。

坂東の性欲が、憑依していた間に、
”影響”を与えたのだー。

「---わたし…どうしてこんな…」
李緒はそう呟く。

我に返って後悔することも多い。

李緒は歪んでしまった。

憑依した本人の、坂東が後悔しても、もう遅い。

李緒はもう、変わってしまったのだから・・・

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

頭の中にはあったものの、本編では描かなかった
後日談を改めて書いて見ました!

…それにしても、私がいうのも変ですが、
「変装クレーマー」 懐かしいです笑

PR
憑依<変装クレーマー>

コメント