<憑依>シンリ(逆)①~憑依~

とある男子大学生は、彼女の女子大生に憑依した。

欲望に身を任せ、彼女のからだを弄ぶ彼は知らなかった。
”真実”をー。

彼が驚愕の真実を知ることになるそのときに
待っているものは一体何かー。

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「くふふふっ…♡
 あはははははははっ♡」

女子大生の平島 雪乃(ひらしま ゆきの)は、
散らかった部屋で笑みを浮かべていた。

「うふふふふふ・・・!
 すごい!!すごいよ!この太もも!
 あはははははっ!
 これが全部自分のものだ!あはははははは!」

雪乃が笑いながらスカートをめくり、
自分の太ももを見て足をじたばたさせて
大喜びしている。

顔を赤らめて、
涎を垂らしながら笑うその姿は
完全に変態だ。

だがー。
普段の雪乃はこんな人間ではない。

大学の中でも上から数えた方が早いぐらいに
”可愛い”とされている雪乃。

穏やかで心優しい彼女は、
普段、こんなことを絶対にしない。

彼女は今、彼氏の望月 吉輝(もちづき よしてる)に
憑依されていた。

「---ふふっ♡
 憑依ってサイコー!」

雪乃は叫んだ…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

吉輝と雪乃は、大学で出会った。

最初は何の接点もなかった二人だが、
体調不良で、吉輝が休んでいた際に、雪乃が親切に声をかけたことが
始まりだった。

二人は、次第に繋がりを深めていき、
”昨日”吉輝が告白し、二人はカップルとなった。

そして、今日は初めてのデートの日だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

吉輝は、
初デートの日だというのに、雪乃に憑依していた。

所詮、体目的だったのか。

それは、本人にしか分からない。

けれどー。

「---くふふっ…
 最高だよな 雪乃って…!」

色っぽく部屋の中を歩き回りながら笑う。

鏡を見つめると、
そこには可愛い雪乃の顔があった。

「おれ…本当に…
 い、、いや…
 わたしは…平島 雪乃…」

そう言って、ウインクしてみせる。

「うふふふふふぉぉぉぉぉぉぉ!」
悦びのあまり奇声をあげる雪乃。

「あはははははははっ!
 俺が雪乃だ!俺が、俺が雪乃なんだ!
 あはははははははははっ♡」

表情と声は可愛らしいのに、
言っている言葉は、汚らしい。

雪乃は大笑いしながら、自分の手持ちの服を
確認した。

「うふふ♡ 雪乃、ファッションショーしまーす!」

今着ているスカートを乱暴に脱ぎ捨てる雪乃。

「くぉぉぉぉぉぉっ!雪乃ちゃんの下着姿~
 あはははははっ!」

涎を垂らしながら笑う雪乃。

下品極まりない。

ロングスカートを身に着けて
清楚な雰囲気で鏡の前に座り、色っぽくポーズをとってみる。

ミニスカートをはいて、足を組んで
椅子に座り、挑発的な表情をしてみる。

ショートパンツをはいて、綺麗な生足を
ひたすらこすりまくってみる。

「んん~~はぁ~~っ・・・・♡」

幸せそうな表情で、ショートパンツ姿のまま
ベットに飛び込む雪乃。

「はぁぁ~~さいこう…
 女の子のニオイだぁ・・・」

今度はベットのニオイをくんくんと嗅ぎ始める。

「-----ん」
雪乃は一瞬、違和感を感じた。

「……なんか、今、変なニオイがしたような…」

雪乃はふと我に返って
立ち上がる。

「そういえば俺…
 どうしてデート初日なのに、
 雪乃に憑依なんかしちゃったんだろう」

ふと、自分のしたことの重大さに気づいたのだろうか。
彼は、雪乃の綺麗な姿を見ながら思う。

「------」

憑依薬という薬を使って憑依した。

ーー吉輝は、TSFと呼ばれるジャンルが密かに好きだった。

その自分が、こうして彼女に憑依できるなんて
思ってもみなかった。

自分も、ついに憑依薬を手に入れたのだろう。
そして、欲望に負けて、こうして雪乃に憑依したのだろう。

でも、なぜだろうか。

憑依薬をどうやって手に入れたのか。

そして、憑依するまでのいきさつがイマイチ思い出せない。

確か…デート中に憑依して、
そのまま雪乃の家に来たんだったと思うけど…。

雪乃も吉輝も一人暮らし。

だから、家族にばれたりする心配はない。

「---ま、いっか!せっかくの憑依だ!
 楽しまないとねー!」

ふと、部屋の隅にある、
雪乃の高校時代のものと思われる
セーラー服を見つけた。

「--うはっ!さいこう!」
クンクンとニオイを嗅ぐと、雪乃は笑みを浮かべて、
ショートパンツを脱ぎ捨てた。

「--あはははっ!こ~んな乱暴に服を脱ぎ捨てるなんて
 わたしったら、おかしくなっちゃった!うふふっ♡」

そして、上着を引きちぎるようにして脱ぎ捨て、
高校時代の制服に袖を通す。

まだ20歳の雪乃は、
高校生と言っても通用する容姿だった。

「うふふっ!
 高校2年生の平島 雪乃ですっ♡」

可愛らしく挨拶をしてみる。

「くふぅぅぅぅぅ~~~たまんねぇ~~~」

もう限界だった。

理性がはじけ飛びそうだ。

こんなに興奮するなんて…

ズキッ!

「いってぇええええええええええ!」
雪乃は突然、激痛を感じてうずくまった。

「こ…この痛みは…?」
雪乃は我に返り思う。

そうだ…
憑依薬には副作用があると聞いたことがある。

吉輝は思い出す。

自分が今までに読んだ憑依小説の中にも、
憑依薬の副作用で、酷い目にあった!みたいな作品があった気がする。

記憶があいまいなのもおそらくは…。

「---くそっ!俺は楽しむんだ!」

そう言って胸を両手でわしづかみにして
勢いよく揉み始めた。

「うふぁぁっ♡ あっ♡ やっばぁ~い♡
 快感♡ すごい!!!すごい!すごいよぉ♡」

初めて感じる快感に雪乃が身を悶えさせる。

「あはは♡ うふっ♡ あぁ~~~
 女の子の胸、きもちいい~~~♡」

顔を真っ赤に赤らめて笑う雪乃。

「ふふっ♡ ふふふ♡ あはははははははっ♡」

太ももに液体の感触がした。

あまりの興奮に、下着から愛液が漏れ出ている。

「うふふぁぁ…
 わたし、、わたし感じちゃってる!

 あはははは♡
 わたしの意思じゃないのに、わたし・・・
 感じちゃってる!」

雪乃の理性がさらにはじけ飛ぶ。

近くにあった、棒状のものを手に取り、
それを下着の下のあそこに突っ込んだ

「むぐぅ…♡
 んっ、、あっ、、あああああぁあああああん♡」

近所にも聞こえてしまいそうなほど、大きい声で
喘ぐ。

「ああぁぁああっ♡
 んっ♡ あっ…あぁあああああああっ♡」

激しく体を動かしながら、さらに快感に身をゆだねる雪乃。

「あああっ♡ あん♡ あんっ♡ あぁあああん♡」

声がどんどん大きくなっていく。
女の快感はどこまでーーー。

「ひっ…!?
 あっ…んあああああああああああっ♡」

あまりの快感に液体をそこら中にぶちまけて
放心状態になる雪乃。

「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」

凄すぎる…。

雪乃はしばらくその場に倒れたまま、
不気味な笑みを浮かべていた。

10分後。
我に返った雪乃は、
ふと外を見る。

そういえば、今、何時だろう?

時計を見ると
時刻は夕方だった。

そうだ。昼食を終えたあとに、憑依したんだ!

吉輝はおぼろげながら憑依したときのことを思い出した。
…気がする。

「--はぁ…」
乱れた髪を整えながら、濡れてしまった制服を脱ぎ捨てる。

そして、手近にあったブラウスとミニスカートを着て、
とりあえずベットの上で一息つく。

「ふぅぅ…すごかったぁ…」

天井を見つめる。

「---女の子って凄いなぁ…」

吉輝は思う。

何故だか、
もう、これで雪乃とは終わりのような気がした。

「いや…当たり前か…」
雪乃がつぶやく。

まだ、息遣いが少し荒い。

「--こんな風に、体を好き勝手しちゃったら…
 当たり前だよな」

そう呟く。

「いや…待てよ…
 このまま俺が雪乃として生きていくっていうのも…」

吉輝に邪悪な感情が芽生えた。

このまま、雪乃を…。

ズキッ…

突然 激痛が走った。
頭痛だ。

「うぎっ…いたっ…いた…
 いってええええええええ!」

思わず叫ぶ吉輝。

「----ねぇ…早く出て行きなさいよ!」

脳から声が聞こえた。

彼女のーー雪乃の声だった。

この痛みは、雪乃が…

そう思った直後、激しい衝撃に襲われた。

「--ぐふっ!」
吉輝が衝撃の痛みをこらえながら体を起こすと、
そこには雪乃がーー

そして、制服などが散らかった光景が広がっていた。

「--ゆ、、雪乃」

雪乃の体からはじきだされた吉輝。

雪乃は呆れた様子で吉輝を見つめている。

「---最低っ」
自分が憑依されていたことを知り、吐き捨てるように言う雪乃。

「ーーーご、、、ごめんよ」
吉輝がお詫びをする。
許してもらえるとは思っていない。

でもーー。

外が暗くなり始めていた。

もう、夜か。

「---雪乃…その…今のは・・」
釈明しようと口を開く吉輝に、
雪乃は冷たく言い放った。

「言い訳なんか聞きたくないーー
 出て行って!」

強い敵意が向けられていた。

「---い、、いや、、待ってくれ!
 い、、今のは、今のは謝るから…!」

吉輝が言うと、
雪乃が少しだけ笑った。

「---まったくもう…
 憑依だのなんだのが好きな吉輝くんらしいね…」

何故か懐かしむような口調で言う。

「---ご、ごめん 本当に。
 でも…ゆ、、雪乃の評判を落とす様なことはしてないから!」

吉輝が叫ぶ。

「---……いいから、出て行って!」
雪乃が叫んだ。

「何でだよ、話ぐらい聞いてくれたって…」
自分勝手なのはわかっている。
憑依したのだから、嫌われて当然だ。

けれどー。

「---出てけってんのよ!」

雪乃が怒鳴ったー。

心優しい雪乃が…

「--ゆ、、雪乃…」
1度も見たことない、彼女の怒りの表情に戸惑う。

「--吉輝くんには失望しちゃった。
 もう、顔も見たくない 会いたくもない。
 早く、出て行って」

言い訳を聞くつもりもなさそうだ。

だがーー。

吉輝は、何故だか
”ここから出てはいけない”気がした。

出て行ったら、このまま恋人関係が解消される気がした。

「---いやだ!俺はお前と居たい!」
吉輝が叫ぶ。

その言葉に雪乃は一瞬、困ったような表情を浮かべたが、
またすぐに、怒りの表情に戻った。

「いいから出て行って!
 もうアンタの顔なんて見たくない!」

空の色が失われていくー。
もう、夜。

「--ー憑依したことはあやま…」

そこまで言うと、雪乃が言葉を遮った。

「--いい、謝らなくていいわ。
 憑依のことは別に怒ってないし、どうでもいいの!

 とにかく、今すぐここから出て行って!」

雪乃が必死に叫ぶ。

「--ど、どうしてだよ!どうして俺をそんな風に」

そこまで言いかけて吉輝は”とある違和感”を感じた。

「-----!?」

そんな吉輝を余所に、雪乃はもう一度叫んだ。

「いいから、さっさとわたしの家から出て行って!!!!!!!!!!」

ーーーと。

②へ続く

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この話に隠された真相は…?
明日、真相が明らかになります。

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