<外伝>リアルデュエリストVol9.5 リーフの愉悦

リアルデュエリストVol9 リーフの悦びの番外編です。

カードをリアル化させる力を持つ、リアルデュエリストが存在する世界。
そこに現れた一人のリアルデュエリストの物語…。

フォロワー様のリーフ様がゲスト出演される小説です。
ご本人様のリクエストによる作品の番外編を
ご本人様の誕生日を記念して書いてみました。

※番外編のため、憑依要素なしなので、ご注意ください。
 今日の憑依小説は「拘束少女②」で別途投稿ずみです!

------------------------------–

リアルデュエリストの力を持つ人物、
リーフ。

今日もリーフは、とある道端に身をひそめ、
道行く人々の姿を変えて楽しんでいた。

リーフが今日手に持っているカードは
「調律の魔術師」

調律の魔術師のカードは、リーフにとって、
夢の結晶だった。

「--と、いうわけよ」
男子生徒二人が笑いながら歩いてくる。

リーフはそのうちの一人に狙いを定めた。

”調律の魔術師”のカードをかざす。

すると、男子高校生の一人が、
”調律の魔術師”の姿に変わる。

「---!?」
一緒に居た男子生徒が驚く。

ピンクの髪に愛らしい容姿となった男子生徒は
それに気づいていない。

「--お、お前・・・」
もう一人の男子生徒が指をさすと、
本人もようやく気付いた。

「え?、う、うわっ!なんだこれ!?」
口から可愛らしい声が出る。

「ひっ…お、、俺…な、、お、おい!どうなって?」
パニックになった調律の魔術師が言うと、
もう一人の男子高校生が言う

「お、おれだってわかんねーよ!」

周囲にギャラリーが集まってくる。

「何アレ?コスプレ?」

「いや…急に姿変わったけど…」

「調律ちゃんじゃん!」

周囲に色々な声が響き渡る。

「---~~~~~」
調律の魔術師となった男子高校生は
顔を真っ赤にして走り去った。

「お、おい!」
もう一人の男子高校生が唖然としている。

草陰でその様子を見ながら、
リーフは笑う。

そして、リアルデュエリストの効果がなくならないよう、
カードをスリーブに入れた。

さらに
SPYRAL GEAR-ドローン のカードを使い、
走り去った男子高校生を追跡させる。

ドローンを通じて、調律の魔術師となった
彼の様子を見るのだ。

ーーー

彼は慌てて自宅にかけ込もうとした。

だがーーー

「---あなた誰ですか!?」

「え…俺は・・息子の弥一郎(やいちろう)だよ!」

可愛らしい声で叫ぶ。

「--警察呼びますよ!」
彼の母親が言うと、
調律の魔術師は困り果てた表情で走り去る。

裏路地にかけこんだ調律の魔術師は、
自分の服を脱ぎ捨てた。

「ど…どうしたんだよ この体…」

彼はそう呟くと、
必死に自分の体を”剥がそうと”した。

そういう問題ではないー。

リアルデュエリストの力は、着ぐるみではない。

そんなことをしても無駄なのだ。

「くそっ…めくれろ・・・めくれろ!」

自分の体が、調律の魔術師の姿の下にあると
考えた彼は、必死に体を剥がそうとする。

だが、ダメだった。

再び服を着て、
慌てて病院にかけこむ。

とりあえず適当な偽名と住所を書いて、
なんとか診察室にかけこんだ彼。

しかしーー

「はは~コスプレですか」

病院の医師が笑う。

「実は私も、調律デッキを組んでましてね」
笑う医師。

だが、調律の魔術師は叫んだ。

「お、、俺の体が急に調律に!!
 お願いです!助けてください!」

涙ながらに叫ぶ。

けれどー。

「ごめんな。
 コスプレごっこなら余所でやってくれるか?」

先生は笑いながらそう言うと、
次の患者を呼んだ。

「----どうしよう!どうしよう!」
調律の魔術師はパニックを起こして泣きながら走る。

背後にはリーフが放ったドローン。

「----何をニヤニヤしている?」

----!?

リーフの背後に警官が立っていた。
調律の魔術師を見ながら、不覚にもニヤニヤしてしまっていた。

「----!!」

リーフは「カードカーD」のカードを発動、
自らの体を車に変えて、そのまま走り去って行った。

これからがおもしろいところだったのにー。
そう思いながら、リーフは、明日のことを考えるのだった。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

リーフ様の誕生日だそうなので、
リーフ様用に作りました。

いかがでしたでしょうか?

お読み下さりありがとうございました。

コメント