リアルデュエリストVol9 リーフの悦びの番外編です。
カードをリアル化させる力を持つ、リアルデュエリストが存在する世界。
そこに現れた一人のリアルデュエリストの物語…。
フォロワー様のリーフ様がゲスト出演される小説です。
ご本人様のリクエストによる作品の番外編を
ご本人様の誕生日を記念して書いてみました。
※番外編のため、憑依要素なしなので、ご注意ください。
今日の憑依小説は「拘束少女②」で別途投稿ずみです!
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リアルデュエリストの力を持つ人物、
リーフ。
今日もリーフは、とある道端に身をひそめ、
道行く人々の姿を変えて楽しんでいた。
リーフが今日手に持っているカードは
「調律の魔術師」
調律の魔術師のカードは、リーフにとって、
夢の結晶だった。
「--と、いうわけよ」
男子生徒二人が笑いながら歩いてくる。
リーフはそのうちの一人に狙いを定めた。
”調律の魔術師”のカードをかざす。
すると、男子高校生の一人が、
”調律の魔術師”の姿に変わる。
「---!?」
一緒に居た男子生徒が驚く。
ピンクの髪に愛らしい容姿となった男子生徒は
それに気づいていない。
「--お、お前・・・」
もう一人の男子生徒が指をさすと、
本人もようやく気付いた。
「え?、う、うわっ!なんだこれ!?」
口から可愛らしい声が出る。
「ひっ…お、、俺…な、、お、おい!どうなって?」
パニックになった調律の魔術師が言うと、
もう一人の男子高校生が言う
「お、おれだってわかんねーよ!」
周囲にギャラリーが集まってくる。
「何アレ?コスプレ?」
「いや…急に姿変わったけど…」
「調律ちゃんじゃん!」
周囲に色々な声が響き渡る。
「---~~~~~」
調律の魔術師となった男子高校生は
顔を真っ赤にして走り去った。
「お、おい!」
もう一人の男子高校生が唖然としている。
草陰でその様子を見ながら、
リーフは笑う。
そして、リアルデュエリストの効果がなくならないよう、
カードをスリーブに入れた。
さらに
SPYRAL GEAR-ドローン のカードを使い、
走り去った男子高校生を追跡させる。
ドローンを通じて、調律の魔術師となった
彼の様子を見るのだ。
ーーー
彼は慌てて自宅にかけ込もうとした。
だがーーー
「---あなた誰ですか!?」
「え…俺は・・息子の弥一郎(やいちろう)だよ!」
可愛らしい声で叫ぶ。
「--警察呼びますよ!」
彼の母親が言うと、
調律の魔術師は困り果てた表情で走り去る。
裏路地にかけこんだ調律の魔術師は、
自分の服を脱ぎ捨てた。
「ど…どうしたんだよ この体…」
彼はそう呟くと、
必死に自分の体を”剥がそうと”した。
そういう問題ではないー。
リアルデュエリストの力は、着ぐるみではない。
そんなことをしても無駄なのだ。
「くそっ…めくれろ・・・めくれろ!」
自分の体が、調律の魔術師の姿の下にあると
考えた彼は、必死に体を剥がそうとする。
だが、ダメだった。
再び服を着て、
慌てて病院にかけこむ。
とりあえず適当な偽名と住所を書いて、
なんとか診察室にかけこんだ彼。
しかしーー
「はは~コスプレですか」
病院の医師が笑う。
「実は私も、調律デッキを組んでましてね」
笑う医師。
だが、調律の魔術師は叫んだ。
「お、、俺の体が急に調律に!!
お願いです!助けてください!」
涙ながらに叫ぶ。
けれどー。
「ごめんな。
コスプレごっこなら余所でやってくれるか?」
先生は笑いながらそう言うと、
次の患者を呼んだ。
「----どうしよう!どうしよう!」
調律の魔術師はパニックを起こして泣きながら走る。
背後にはリーフが放ったドローン。
「----何をニヤニヤしている?」
----!?
リーフの背後に警官が立っていた。
調律の魔術師を見ながら、不覚にもニヤニヤしてしまっていた。
「----!!」
リーフは「カードカーD」のカードを発動、
自らの体を車に変えて、そのまま走り去って行った。
これからがおもしろいところだったのにー。
そう思いながら、リーフは、明日のことを考えるのだった。
おわり
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コメント
リーフ様の誕生日だそうなので、
リーフ様用に作りました。
いかがでしたでしょうか?
お読み下さりありがとうございました。
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