憑依空間が29万アクセス達成です!
ありがとうございます!
記念の短編小説や画像、情報なども
どんどん作らないといけませんね笑
今回は記念短編「姥捨て山」をどうぞ!
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「うっ…」
彼女が目を覚ますと、
そこは異臭のする、不気味な薄暗い部屋だった。
かなり広い部屋だ。
周囲には何も…ない。
「わたし……どうしてこんなところに?」
彼女は、自分の記憶を辿る。
確か、自分は部活を終えて、
下校中だったはず…。
下山 篤子(しもやま あつこ)が
自分の体を見て驚く。
「ひっ…どうしてわたし、こんな格好をしているの?」
篤子が叫ぶ。
篤子はーー
服を着ていなかった。
「な・・・何なの…
わたし、、どうしちゃったの!?」
篤子は、こうなる前のことを思い出す。
そう、自分は美術部の活動を終えて
下校中だった。
友達と別れて、そして
家を目指している途中で…。
「そうだ…わたし・・・」
下校中、背後から口をふさがれて、
そして…意識が遠のいてしまった。
そう、自分は誘拐されたのだ…。
「…逃げなくちゃ…」
篤子が立ち上がると、自分の体に違和感を覚えた。
「---な、、なに、、このお腹…!?」
篤子が驚いて自分のお腹を見る。
お腹はぽっこりと膨れていた。
「---に、、、妊娠…?」
自分は、妊娠しているのだろうか。
どうしてーー?
薄暗い異臭のする広い部屋。
篤子は脱出しようと歩き出す。
しかし、何かにつまずいてしまう。
「---い、、いやあああああ!」
篤子がつまずいたのはーー
自分と同じぐらいの女性のからだーー。
目を見開いて、死んでいるようだ。
「ひっ…な、、なんなの…ここ・・・
誰か…誰か!!!」
篤子はパニック気味に叫ぶ。
だが、返事は無い。
高校内では、おしとやかで男子達からの人気のあった
篤子が取り乱している。
「---助けて…」
篤子がその場に座り込む。
自分の体の胸や
秘所に違和感を感じる。
どうしてだろう…
”お目覚めかなー”
部屋にあるスピーカーから声が聞こえた。
「---…だ、、、誰!?
ここは何なの!?ねぇ!!!わたしを出して!」
篤子が叫ぶと、
スピーカーの声は笑った。
”そこは通称”姥捨て山”ー
きみは、理解できないだろうが、
きみが意識を失ってから、もう3ヶ月経っている”
「--うそ…」
篤子が唖然として言う。
”きみの体に憑依させてもらって
3ヶ月間、存分に楽しませてもらったよ!
最高だった。
けれどーーー。
きみの体は妊娠してしまった。
だからね…
もうきみの体は必要ない。
処分させてもらうことにした”
「---ふ、、ふざけないで!!
酷い!!!酷いよ!!!
わたしを出して!」
篤子が泣き叫ぶ。
しかし…
”そこは私の会社の地下室だ。
出口は無い。
私が使い終わったからだを”処分”するための
姥捨て山。
お友達がいっぱいいるだろう?”
篤子があたりを見回すと、
自分と同じように、この男に憑依されて、
処分されたと思われるからだがたくさん転がっていた。
「--いっ…いやあああああああああ!」
篤子は恐怖のあまり叫んだ。
”ごみはちゃんとゴミ箱にー。
では、これで失礼するよ”
スピーカーの音が消える。
「いやっ!出して!ねぇ!出してよ!お願い!
わたしをここから出して!ねぇ!!!」
篤子は泣き叫ぶ。
けれどーー
その声はもう、誰にも届かない
「いっいやああああああ!」
ーーーそこには、何もない。
出口も、友も、夢も、希望もー。
そう、まさにそこはーー
地獄のような空間だった。
おわり
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コメント
なんか凄くダークで怖い作品が出来上がりました…
普通の小説にするには「う~ん」という感じだったので
記念短編というカタチにしました!
コメント
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このダークっぷり好きです!
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> このダークっぷり好きです!
ありがとうございます^^
憑依事後でしたが、ダークさが伝わってよかったです!