生徒会長の晴美が憑依されて、
豹変したー。
副会長の京香は晴美に違和感を感じながらも
学校の秩序を保つため、晴美と真っ向から対立する。
しかしーー
生徒会は次第に”汚染”されていくー。
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翌日。
昼休みに話し合いのため、生徒会室を訪れると、
信じられない光景が広がっていた。
生徒会長の晴美が、制服を脱ぎ捨て、
スカートだけの姿になって、男子生徒二人を前に
微笑んでいた。
「---ふふっ♡ 触ってもいいよ」
晴美が言うと、
坊主頭の男子、田口と、もう一人の生徒会男子が、
ニヤニヤしながら晴美の胸を触っていた。
「あぁん♡
生徒会長なのに、
わたし、、、こんなことしちゃってるぅ♡」
聞いたこともないような、甘い声を晴美が
出している。
京香が怒鳴る。
「--ちょっと晴美!いい加減にしなさい!」
メガネの下の瞳には怒りがにじみ出ている。
京香が晴美と、田口たち二人の男子生徒の間に割って入ると、
晴美がほほ笑んだ
「あ~あ、堅物ねぇ…。
ホラみて、私の胸、おっきいでしょ?
アンタのプレートみたいな胸とは違うのよ!」
晴美が挑発的に言う。
京香は胸が無いほうだった。
別に気にしてはいないが、
指摘されると腹が立つ。
「だから何なの?
自分のしていること、分かってるの!?」
京香が晴美を睨む。
だが、晴美は笑みを浮かべるだけで、
悪びれる様子はない。
服を手に止ると、
イライラした様子でそれを着て笑う。
「--ま、いいや…話し合い、はじめよっか。」
バカにした様子でほほ笑む晴美。
京香は「恥を知りなさいよ!」と
怒りを露わにして叫んだ。
「まぁまぁ、村瀬さん」
今まで、晴美の胸を揉んでいた田口が京香をなだめる。
京香は怒りを露わにして叫んだ。
「なんなのよ!あんたも生徒会の一人でしょ!
どうして止めないのよ!
男女の乱れた関係は、いけないことでしょ!」
京香が叫ぶ。
だが、田口ともう一人の男子は笑うだけだった。
晴美はその光景を、腕を組みながら見つめて微笑んだ。
あの二人を落とすのはカンタンだったー
”思考を染める”必要すらなかった。
晴美の体で誘惑してやれば一発だった。
晴美の体を使えば、副会長・京香への復讐などたやすいことだ。
けれどー。
あと二人。
晴美(万次)の側についていない者が居た。
一人は1年の女子生徒 吉田 茉莉。
明るく、幼い印象の彼女は、晴美にとっても、副会長の京香にとっても
可愛い存在だった。
そしてもう一人、同じ2年の生徒会書記のイケメン男子、
目黒 達昭(めぐろ たつあき)。
彼はー女の体で誘惑しても失笑するだけで”堕ちなかった”
晴美はその二人の顔を思い浮かべて笑う、
そしてー。
「ごめんなさい!遅れちゃいました!」
茉莉が笑いながら生徒会室にかけこんできた。
生徒会メンバーの6人が揃い、話し合いが始まった。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
話し合い後。
京香は茉莉と二人で下校していた。
「…あの…」
いつも元気な茉莉が控えめに口を開いた。
「…どうしたの?」
京香がほほ笑んで茉莉の方を見る。
気が強い彼女も、本質的には優しい女子生徒で、
後輩の茉莉の前ではそうした優しさを垣間見せることも多い。
「ーーー朝倉先輩と何かあったんですか?」
生徒会長の朝倉晴美ー。
後輩の茉莉も、昨日からその様子がおかしいことは悟っていた。
「---ううん…晴美を怒らせることは何もしてないと
思うんだけど…」
京香が困った様子で言う。
「------」
茉莉が言いにくいことを言おうとして、口を閉ざす。
京香は「…どうしたの?」と優しく先を促した。
「--今日の話し合い中…
朝倉先輩、ずっと、自分のスカートの中に手を突っ込んで
小さく喘いでいたんです。。
わたし…隣に居たから、分かるんです…
わたし…それを見て怖くなっちゃって…」
茉莉が目に少し涙を浮かべている。
確かに、慕っていた先輩が突然そんな行動をし始めたら、
恐怖するだろう。
「---…教えてくれてありがとう」
京香は思う。
晴美とは一回しっかりと話し合わなくちゃいけない。
晴美が、どういうつもりなのか聞き出さなきゃいけない。
「じゃ、また明日!
会長のことは気にしないで。
私がなんとかするからー」
京香がそう言うと、茉莉は安心したように微笑んだ。
別れて、道を進む二人。
二人の道はー
このとき”永遠に別れてしまった”のかもしれないー
「----茉莉ちゃん」
背後から声がした。
「---はい?」
茉莉が振り返ると、
そこには、邪悪な笑みを浮かべた晴美が立っていたーーー
「せ、、、先輩!? ひっ!?」
晴美に口を抑えられ、茉莉はそのまま路地に引きずり込まれた。
「---私が、、変態になっちゃった理由、
知りたい???」
晴美が狂気に満ちた表情で茉莉を見る。
「や、、、やめて!」
ただならぬ気配を感じた茉莉は泣き叫んだ。
だが、晴美は笑う。
「---私ね…
この前停学処分になった万次くんに…
体、乗っ取られちゃったのぉ~うふふふふふふ♡」
自分のスカートをぐしゃぐしゃに触りながら
足をドタバタさせて笑う晴美。
「えっ…」
茉莉の顔色が青ざめていく。
「私の意識は、心の奥底に封じ込められちゃった!
今の私は、万次くんの、、、ううん、万次様の
操り人形なの!えへへ…!」
晴美はそう言うと、
自分の胸を揉み始めた。
「だからぁ…何をしようと思いのまま!
路上でスカートをめくることだってできるの♪
うふふ・・・」
晴美の異様な行動。
茉莉は、晴美の言葉を信じるしかなかった。
「酷い…朝倉先輩を返して!」
茉莉は叫んだ。
「---私がこんな風にされちゃったのは
誰のせいだと思う~?」
晴美が、顔を赤らめながら笑う。
「副会長…あいつのせいだよ」
低い声で、脅す様にして言うと、
茉莉は恐怖で震え上がった。
「そして…
茉莉ちゃんにも…
手伝ってもらうからね!」
ガクガクと恐怖に震える茉莉を見て笑う晴美。
「いっ・・・いやああああああああ!」
茉莉の悲鳴が路地に響き渡ったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日。
生徒指導室で、
生徒会担当でもある、若き美人教師、
原坂 妙子(はらさか たえこ)は、
生徒指導室で書類の整理をしていた。
彼女は、田久保 万次を停学処分に決めた
張本人でもある。
厳格な父のもとで育てられた彼女にとって、
学校の風紀を守ることは、何よりの使命だった。
父も、教員として、多くの生徒と体当たりでぶつかっていた。
彼女は、そんな父を誇りに思っていたし、
自分もそうありたいと思っていた。
彼女も、若いなりに、父の背中を追い、
生徒指導部の活動を中心に、素行不良の生徒たちを
構成させようと躍起になっていたのだ。
コン コン
ノックする音が聞こえた
「どうぞ」
原坂先生が言うと、
生徒会長の晴美がほほ笑みながら入ってきた。
「あら、朝倉さん」
原坂先生も信頼する生徒会長の晴美。
晴美を見て、先生は微笑んだ。
全ての生徒は彼女のようであって欲しい。
そんな風にさえ思うー
「でけぇ胸だなーー。
スーツがはち切れそうじゃない うふふ・・・」
晴美の口からとんでもない言葉が発される。
「---あさ、、、くらさん?」
先生は唖然として晴美を見る。
晴美はそんなこと、気にも留めずに、
応接用の机に足を乗っけて、腕を組んだ体勢で
先生を見下すように見つめた。
「--ちょっと、何してるの!?」
先生が声を荒げる。
生徒会長の晴美が、どうしてー?
違和感を感じる先生。
しかしー。
「どう?私の胸もなかなかよね?
毎日揉んでたら、どんどんイイからだつきになってきちゃった♡」
晴美が自分の胸を触り始める。
「---朝倉さん!ふざけないで!」
先生が叫ぶ。
”何をしているの?この子は?”
そう思った。
「……復讐」
晴美がつぶやく。
先生の表情が変わる。
「--アンタ、俺を、事実確認もせずに停学にしたよなぁ!
副会長の村瀬の言葉だけを信じて!」
机を蹴り飛ばして乱暴な目付きで先生を見つめる晴美。
「--な、、、何を…言って…?」
先生が戸惑いの表情を浮かべる。
「お前らに復讐するために、俺はこの女―、
生徒会長の晴美の体を乗っ取ってやったんだよ!
可愛そうになぁ!
本人は何にも悪くないのに、
俺に好き勝手されて、人生滅茶苦茶にされようとしてる!」
晴美が男言葉で叫ぶと、
先生が負けじと叫び返した。
「--ふざけないで!
朝倉さん!性質の悪い悪戯はやめなさい!」
あくまでも”憑依”という現実を受け入れない先生ー。
「なら見せてやるよ…」
晴美がそう呟くと、、
生徒指導室に、悲鳴が響き渡ったーーー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昼休み。
今日も文化祭の話し合いが行われる。
生徒会室に到着した
副会長の京香。
中に入ると、
晴美と、後輩の茉莉が、馬鹿にしたような目で京香を見つめた。
「---あら、先輩…」
茉莉が昨日までとは違い、少し妖艶な雰囲気を醸し出している。
「--今日は、早いのね。茉莉ちゃん」
京香は違和感を感じつつ、平静を装う。
いつも、茉莉は遅刻することが多い。
「ーーーねぇ、、アンタもやる?」
晴美がバカにしたようにして笑う。
「---やるって何を?」
京香が鋭い目付きで聞き返す。
すると、突然晴美は、茉莉を抱きしめ、そのまま押し倒し、
激しいキスをし始めた。
「ちょ、何やってんのよ!」
京香が叫ぶ。
「--茉莉ちゃんから離れなさい!」
京香が言うと、茉莉は言った
「えへへへへ…せんぱい・・・
もっと私を気持ちよくしてください♡」
うっとりとした表情で晴美を受け入れている茉莉。
「---ちょ…茉莉ちゃん!?」
京香が驚いて叫ぶ。
「ふふっ…
堅物のアンタなんかの言うこと聞くより、私とエッチしている方が
楽しいよね?茉莉ちゃん?」
晴美が茉莉の方を見つめて言うと、
茉莉は嬉しそうに「はい!」と答えた。
「わたし、昨日の夜、家で弟を襲ってみたんです!
すっごい気持ちよかった!えへへへへ…」
弟思いの茉莉から信じられない言葉が放たれる。
「ま…茉莉ちゃん…」
京香の頭が真っ白になる。
晴美と茉莉が抱き合い、喘ぎ狂っている。
田口ら2名の男子は、それを見てニヤニヤしている。
イケメン男子の目黒は興味なさそうだ。
「----いい加減にしなさい!」
頭に血が上った京香はスマホを取り出して
その様子を「録画」した。
「---原坂先生に報告するわ!
それでもいいの!?」
京香は思う。
やむを得ない。
学校の秩序を守るために、
こんな乱れた女子がいることは許されない。
「どうぞ。お好きに」
晴美が言う。
「いつも先輩ヅラしちゃって、超うざいんですけどぉ~?
好きにすれば~?」
茉莉がバカにしたようにして言う。
「----ふざけんな!」
京香が叫んで生徒会室を飛び出す。
なんなのこれは?
京香の目から涙があふれるー。
みんなで、良い学校を守っていくって
言ってたのに…
なんなのーーー?
京香が生徒指導室にかけこむと、
そこには、原坂先生がーーー
自分の胸を揉んで、
喘ぎながら、床に潮を噴いて倒れていた。
「--あっ♡ あ♡
村瀬さんじゃないのぉ♡
あなたも一緒に…」
規律を重んじていた原坂先生とは思えない
乱れた姿ーー。
「わたし・・・先性になっちゃったぁ~
うふふふふふふ~♡」
京香は恐怖に体を震わせた。
「いっ・・・いやぁぁああ!」
先生まで???どうして???
そう思いながら生徒指導室を飛び出す。
泣きながら廊下を走る京香。
体は恐怖で震えていた。
みんなの憧れだった晴美。
可愛い後輩だった茉莉。
頼れる先生ーーー
どうして???
「---おい!」
一人の男子生徒が、
泣き叫びながら走る京香をつかみ、自分の方に引き寄せた。
「---、どうしたんだよ?」
生徒会のイケメン生徒、目黒 達昭だった。
ーー京香は目に涙をためながら叫ぶ。
「みんな!みんな!おかしいよ!
晴美も、茉莉ちゃんも、先生も!!
どうしちゃったのよ!
私は…私はただ、、学校を…」
そこまで言い、泣き崩れてしまう京香。
目黒はそんな京香に言った。
「--会長の事だよな…
確かに最近変だ・・・
俺もそう思ってた」
目黒の言葉に、京香は顔を上げる。
「---今日は茉莉ちゃんも変だったし…
俺もおかしいと思ってた。。
何かしってるのか?村瀬さん…」
目黒の優しい言葉に、
京香は涙を拭いて、
今までのことを説明する。
”突然”晴美が豹変したことー
昨日までは普通だった”茉莉”までおかしくなったことー
そして先生までも-。
何故は分からない、ということも。
「---そっか。。。
先生までなぁ…」
目黒は言う。
そして、ほほ笑んで、京香の方を見た。
「ーー俺も色々調べてみるよ。
村瀬さん一人に抱え込ませるわけにはいかない」
その笑顔は、仲間を失った京香にとっては
まさに”最後の心の支え”だった。
同じ生徒会の男子、坊主頭の田口はすっかり
晴美にデレデレであてにならない。
「--うん…ありがとう」
京香はお礼を言う。
そんな京香に目黒は手を差し伸べた。
「--俺は、村瀬さんの味方だよ。
一緒にーー、学校を守ろう」
そんな目黒の手を、京香も涙ぐんだ目で
微笑みながら握り返した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
放課後。
生徒指導室で、
晴美が、意思なく立ち尽くす、茉莉と原坂先生を前に笑う。
”この二人は染め上げてやった”
昨日、路地で、一時的に茉莉に憑依して、
茉莉の脳の思考を塗り替えてやった。
”自分は万次様の下僕だと”
そして、
エロいことで脳を塗りつぶしてやった。
今や茉莉は弟に対してエッチな行為を強要する”メス”
になってしまった。
そして先生はーさらに酷い。
常に性欲があふれ出るように、脳を塗りつぶしてやった。
もはや”性獣”と言ってもいいぐらいだろう。
だがー”晴美”の精神は塗りつぶさずに残してある
”最後のステップ”のためにー。
晴美に憑依している
田久保 万次は、心の中で”最後の地獄”を思い浮かべて微笑んだー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日。
今日は土曜日。
家で一人、晴美たちのことを考える京香に
LINEが届いた。
”今から会えるか?”---
生徒会のイケメン男子、目黒からだった。
京香は1時間後に約束をし、
1時間後、目黒と合流したー
「--村瀬さん、急に悪いな」
目黒が挨拶をすませると、真剣な表情で言う。
「--会長たちの豹変の理由が分かったんだ。」
「えっ?」
京香が驚いて声をあげると、
目黒が言う。
「”豹変の犯人”をこの先の倉庫に呼び出してある。」
そう言うと、目黒は倉庫の方を向いた。
「---豹変の犯人ーー」
京香がつぶやく。
京香は一瞬、”何でこんな人気のない倉庫に?”と首をかしげた。
だが、目黒の優しい笑みを前に、その不安はかき消された。
「何があっても村瀬さんのことは守るから、安心して」
そう言うと、目黒は倉庫の方に歩き出した。
京香もあとに続く。
その倉庫でーー
京香は地獄を見ることになるーー
”最後の地獄”をーーーー
③へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
次回で最終回です!
待ち受ける地獄とは?
明日をお待ちください!
コメント
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これは憑依されてるかもともと協力者だったかの可能性
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あ、一部名前が茉莉ではなく麻理になってるところがありました。
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> これは憑依されてるかもともと協力者だったかの可能性
怪しい雰囲気が漂いすぎですね!
心が弱ってると信じてしまうのでしょう…
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> あ、一部名前が茉莉ではなく麻理になってるところがありました。
ありがとうございます!
確認してみます!
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エッチな行為を共用する
共用→強要
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> エッチな行為を共用する
> 共用→強要
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