<憑依>狂っちゃえ!①~女子中学生編~

憑依界に、危険な男が居た。

彼は”30分”しか憑依できない。
しかしー、彼は憑依能力者の中でもとびきり危険な男だ。

何故なら彼は、
憑依した女性を”30分”で
”どれだけ狂わせることができるか”に挑戦している
危険人物なのだから…。

今日も、どこかで少女が叫ぶ。
狂 っ  ちゃえ! と…。

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彼は、憑依能力を持っていた。

とある研究機関で、その力を授けてもらったのだ。

だが、彼の憑依能力には欠点があった。

それはー。
同じ人間には”30分”しか憑依できない、ということだ。

普通の人間であれば、
「何で俺だけ30分なんだ!?」と嘆くかもしれない。

だが、彼は違った。

「短い時間こそ、美しい―」
彼は、そう呟いたのだ。

そして、彼は”歪んだ楽しみ方”に辿り着く。

”30分の間で、憑依された子を
 どれだけ狂わせることができるか”

彼の憑依の楽しみはそこだった。

30分という短い時間を、
いかに濃密な憑依時間にするか。

その30分でいかに憑依した女性を狂わせるか。

彼は、憑依した女性の体で叫ぶ
”狂っちゃえ” と。

ーー「92」

彼の部屋にデカデカと貼られている数字だ。
これは、最高得点だ。

彼が今までに30分で、たたき出したハイスコア。
彼は、憑依終了後、その女性をどれだけ狂わせたか、
”自己採点”を行うのだ。

彼にとって、憑依はスポーツだ。
30分間の憑依。彼はそれを”憑依スポーツ”と呼んでいる。

そして、今日も彼は「ターゲット」を見つけ、
毎日1回と決めている”憑依スポーツ”にいそしむのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ねぇ、弓香(ゆみか)、いい加減にしなさいよ」

とある中学校の昼休み。

教室で陰険そうな女子生徒が
大人しそうな生徒、笹森 弓香(ささもり ゆみか)の
髪を引っ張っている。

「や…やめて…」
弓香が目に涙を浮かべる。

中学3年の教室では、”いじめ”が行われていた。

ちょうど、彼女らは”受験”で大切な時期だ。
しかし、それゆえにストレスを溜め、
一部の女子生徒たちが、過激化、
大人しくて真面目な生徒の弓香を苛めていたのだ。

優しい微笑みが似合う弓香は、
とてもかわいらしく、それゆえに男子生徒からも人気の高い子だった。

だからー

だから余計にイジメグループの女子たちには
腹が立って仕方がなかったのだ。

「もうやめなよ~」
周りの女子生徒が笑っている。

いじめの中心人物である紗江(さえ)はまだ気が
収まらず、弓香を睨んでいる。

「アンタ、いつもいい気になってんじゃないわよ!
 先生にもちやほやされて…」

紗江がどなりつけると、
弓香が悲しそうにつぶやく

「そ…そんなつもりじゃ…」

紗江が弓香の髪を引っ張って弓香を睨む。

「じゃ、どんなつもりなのよ?え?」
陰険そうな顔つきの紗枝が弓香を睨むと、
弓香はただ「ごめんなさい…」とつぶやく。

紗江がイラついた様子で弓香の髪から手を離す。

「ごめんなさい…ごめんなさい…」
弓香が泣きながら
謝り続ける。

「ごめんな……っ…ひっ…!?」

…ふいに弓香の体がビクンとなり、
紗江がそれに気づく。

「--何よ?」
紗枝が言う。

だが弓香は返事をしない。
俯いたままだ。

「---何なのよ!」
紗枝が苛立った様子で弓香に近づいた時だった。

弓香が満面の笑みで紗枝の方を見た。

目にはまだ涙が浮かんでいるがーー
とても楽しそうな”笑顔”だったー。

「--えっ?」
紗枝があまりの不気味さに動きを止める。

「---うふふっ…狂っちゃえ…♡」

弓香が今までとは打って変わって、
狂気的な笑みを浮かべて微笑んだ。

「---な、、、なによアンタ」
紗枝がそう言いかけると、弓香が突然立ち上がって。
紗枝の髪をもの凄い力で引っ張り始めた。

「あひっ…ひっ…な、、何するのよ!」
紗枝が悲鳴を上げる。

「うふふふふふふっ!
 アンタさ、人の髪引っ張っておいてさ~
 自分がやりかえされないとでも思ってんの?」

弓香が強い口調で言う。

「--ひっ…弓香…??
 ご、、ごめん!ごめん弓香!」

紗枝が驚いて、必死に謝る。

「--ダメ、許さない。
 わたし、もう狂っちゃったから♡」

満面の笑みでそう言いながら弓香は紗枝の髪を引っ張りながら
教室の前方へと移動した。

クラスメイト達がざわついている。

「--ちょっと、弓香!やめてあげて!」

「笹森さん!落ち着いて!」

だが、弓香はその場で唾を吐き捨てた。

「いつもお前らもわたしを馬鹿にしてるんでしょ!?
 もう私”狂っちゃう”ことにしたの!
 黙ってなさい!」

強い口調で怒鳴る弓香。

クラスメイト達が委縮する。

ゴン!

ゴン!

紗枝の髪を引っ張りながら黒板に叩きつけ始めた弓香。

「あはははっ!どう!?どう!?
 いじめてた子に逆に、こういうことされるの?」

弓香がとても楽しそうに笑う。

「どう?今の気分は!?ねぇ、聞かせてよ!
 狂っちゃったわたしを見てどう??

 あんたがくるわせたのよ!?
 えへへへ…」

ゴン!

「やめ……痛い!痛いよ!やめて」
紗枝が悲鳴をあげる。
その声は既に涙ぐんでいる。

「--今のわたしはね~
 ”狂っちゃったの”

 もう、わたしの将来なんてどうでもいいし、
 お父さんやお母さんやみんなにどう思われたって関係ない!

 今のわたしは”何でもするよ”
 うふふふふふ♡」

紗枝の頭から血が流れる。

そんな様子を見て、
弓香は紗枝を教室の床に押し倒した。

「ホラ!教室の床なめて
 私にごめんなさいはっ!?」

弓香が怒鳴るようにして言う。

「---ひっ…やめて…」

紗枝の取り巻きだった生徒たちは皆、
ビクビクして震え上がっている。

「--できないの?」
この上ない、低い声で弓香が、
紗枝を見下しながら言う。

「--できねぇのかよっ!?」
弓香が激しい口調で言うと、
紗枝が泣きながら「やります、やりますから!」と叫んで
教室の床を舐め始めた。

「あはははははっ!最高!最高!!!
 みんなぁ、見たぁ?
 わたしをいじめるとコイツみたくなるの!

 超ウケるんだけど、
 うっひゃひゃひゃひゃ!!!」

弓香が体を不気味に反り返らせながら
大笑いする。

「さ、、、笹森さん…」
クラスの幼馴染の男子生徒が唖然としている。

弓香とは小学生時代からの付き合いだ。
その弓香がこんな…。

弓香が乱暴にチョークをつかむと、
紗枝の頭をわしづかみにして、
チョークを力強くその顔に押し付けた。

「クソ女」

そう赤いチョークで力強く、
書き込むと、
紗枝をそのまま教室の床にたたきつけた。

「うふっ♡」
嬉しそうに微笑む弓香。

「---ちょっと!笹森さん!いくらなんでも酷いよ!」
幼馴染の男子生徒、渡真利 楽人(とまり がくと)が叫ぶ。

「--何が?」
弓香が愛想なく答える。

「-ーー確かに紗枝ちゃんは酷いけどさ…
 そこまで、、そこまでしなくても…」

そこまで言いかけて楽人は目を疑った。

弓香が、自分のスカートの中に手を突っ込んで、
自分の下着を脱ぎ、手に持っている。

「----…さ・・・笹森・・・さん?
 何してるの…」

渡真利が唖然として言うと、
弓香は微笑みながらそれを自分の口に押し込んだ。

「うーーーん!!美味しい!!!
 わたしの味がする!おいしい!!

 えへへへへ…」

クラスメイト達は唖然として動かない。

口の中に弓香が無理やり自分の下着を押し込んでいる。

「んっ…んっ…んんんんんっ♡」
弓香が満面の笑みで、顔を真っ赤に赤らめて
笑っている。

「--ちょっと!やめろよ!」
渡真利が声を荒げて弓香に手を触れる。

「--んんんんっ んんんっ!
 ごちそうの邪魔 しはいへ…」

口に下着を詰め込んでいる弓香が
変な発音で否定の言葉を口にする。

「--笹森さん!もうやめて!」

渡真利が無理やり口から下着を引っこ抜く。

「…っ…邪魔すんじゃねーよ!」
弓香が声を荒げる。

その目はーー
”明らかに正気を失っていた”

いつもの大人しく、
けれども、優しい微笑みがその表情からは失われていた。

弓香が時計をちらりと見つめる

”20分”

弓香は歩き出して突然、教室の机を蹴り倒し始めた。

「あははっ!こんな教室ぶっこわしてやる!」

弓香が次々と椅子や机を乱暴に投げたり、
蹴り倒したりしていく。

スカート姿で足を振り上げているため、
スカートの中身も丸見え。

一部男子はこんな状況でもそれを喜んでみていた。

「あぁ、ああっ!壊れろ!壊れろ!壊れちゃえ!」
弓香が激しい呼吸をしながら、教室内の机をなぎ倒し、
邪魔する生徒を殴りつけて、
椅子を窓から外に投げ飛ばした。

「ひいいいいいっ!」
他の生徒たちはパニック状態だ。

「狂う!狂う!わたし、もっと狂う!うふ、、うふふ、、うふふふ」
弓香が周囲を見渡すと、
すっかり周囲のクラスメイトは”恐怖”のまなざしで弓香を見つめていた。

「アンタら何びびってんの?
 本当に、笑えるんだけど!?

 大人しい私がこういうことするのがそんなに意外!?

 うふふっ、、、まぁ、、そうよね!
 わたしだってこんなことしたくない!
 本当は泣き叫んでるの!!!

 本当はしたくないことをしちゃう…あぁ…興奮してきた…

 うふふふふ、あっはははははは! あは、、あはは!?」

弓香がなぎ倒した机に躓き、
そのまま顔面から転倒する。

「---笹森さん?」
渡真利が言うと、弓香は笑いながら顔を上げた。

鼻から血を流し、
頬に打撲ができている。

だがーそれでも弓香は笑っていた。

「ちょっと!保健室に行こう!笹森さん!」
渡真利が弓香の手をつかむ。

弓香の手はーー
擦り傷や打撲だらけになっていた。

綺麗なその白い手が徹底的に汚されていた。

「---笹森さん…」
唖然とする渡真利に蹴りを喰らわせた弓香は
時計を確認した。

”25分”

クライマックスだ。

弓香は叫んだ

「あははははは!私、もっともっと”狂っちゃえ!”」
そう叫ぶと、弓香は乱暴に他の生徒の机に入っていた
ハサミを取り出すと、そのハサミで自分の制服を切り刻み始めた。

「うふふふふっふふふふぅん♡」

よどみきった笑みを浮かべて、
楽しそうに制服を切り刻んでいく。

瞬く間に制服は切り刻まれて
弓香の綺麗な肌が露出した。

「な、、、なにやってんだよ…!」

「きゃあああああ!」

他の生徒が悲鳴をあげる。

弓香は「えい!」と可愛らしく叫びながら
ベランダから自分の制服を脱ぎ捨てた。

自分の胸を狂ったように揉みながら
近くに転がっていたボールペンを容赦なく
自分の秘所に思いっきり差し込んだ

「ぐっ…ひっ…あぁあああああひぃぃっぃぃぃ♡」

一度に襲ってきた強烈な快感に、
弓香は表情をゆがめて、
盛大に喘ぎ声をあげて、
体を反り返らせた。

さらに手で体のあらゆる部分を刺激していく。
発展途上の体ではあるが、
中学3年ともなっていれば、十分だった

「うぎぎひぃぃぃぃっ!?
 あ、、、あは、、、すげぇ、、、すげ、、、ひひひひっ
 ひひひひひひひひひひひひっ♡」

血がポタポタと流れているがそれもお構いなしに
弓香は喘ぎ狂った。

仕上げに強烈な刺激を加える

「んっ…んーーーーーーー♡」

最早、声にならないほどの絶頂を味わって、
体のありとあらゆる場所から液体を放出した。

「ふぇは…あ、、、っ…わたし…
 狂っちゃったぁ…」

恍惚の笑みを浮かべてその場に下着姿で倒れる弓香。

クラスメイトたちは最早言葉を失っている

だがーーまだ1分あった。

「んんんんんっはぁ!」
弓香が奇声を上げながら液体まみれの体を起こした。

ゆらゆらと不気味な歩き方をして、
教室隅の水槽に歩いて行く。

「狂っちゃえ!わたし、もっと、、、もっと狂っちゃえ!
 うふ、いひ、ひひひひひひ!」

そう言うと、弓香は水槽から金魚をわしづかみにし、
そのまま金魚を口の中に放り込んだ。

「きゃああああああ!」
教室内で悲鳴が上がる。

「んめぇ!!!うへへ!
 私の体、どうなっちゃうんだろぉ!?」

そして弓香は水槽のフタをあけて、少し大きめの水槽だったため、
そのまま水槽に頭を突っ込んだ。

綺麗な髪が、虚しくそうに乱れていく。

そして、
「ぐぶっ…ふっ…」

”30分”

弓香の体が突然、糸が切れたかのように
崩れ落ち、水槽ごと、床に崩れ落ちた。

水槽が割れ、
顔面水浸しなった弓香が意識を失っている

「さ、、、笹森さん!?笹森さん!」
クラスメイト達が恐怖しながら、
倒れた弓香に近づいた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

彼女はこれからどうなってしまうのか。

そんなことはどうでもいい。

これはスポーツだ。

スポーツには
国籍も人種も思想も関係ない。
全ての人間が平等であるべきだ。

彼はそう思った。

「87点ーーー。」
彼はそう呟いて、自宅の壁を見つめた。

92----。

「くそっ!あと5点足りなかった!」

彼には自分なりの採点基準がある。
それに沿って採点しているのだ。

「---可愛い子が狂っていく様は美しいー。

 だがーーー
 ”100点”を目指さなくては。

 ”美の絶頂”を目指さなくてはーー」

彼はそう呟き、
”仕事前のスポーツ”を終え、
午後から出勤の仕事に向かうのだった…。

②へ続く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

30分だけ…とはいえ恐ろしいですね。
こんな人には憑依されたくないですね!

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憑依<狂っちゃえ!>

コメント

  1. 柊菜緒 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    世も末ですな( ˘ω˘ )

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > 世も末ですな( ˘ω˘ )

    憑依能力があふれ出たらこうなります!