20万アクセス記念!<憑依空間会議 第1回 憑依人編>

憑依空間がいよいよ20万アクセスになりましたー!
ありがとうございます!!

純粋に嬉しいです^^

今回は記念小説
「憑依空間会議 第1回 憑依人編」をご用意しました。

このサイトの憑依側の人物たちを記念に
一同に集めました。
※あくまでも物語上とも関係ない「if」のお話です!

※人物名のあとに()して登場作品を書いてあります。

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とある会場に男はやってきた。

憑依空間20万アクセス記念とやらで
半ば強引に召集されたのだ。

「---憑依人会議…か」

検死官・ジョー(悪の魂)は思う。

”ここには、ヤバイヤツらがいっぱいいるのだろうか” と。

「---恐れることはない」
ジョーは扉の前で呟いた。
そして、深呼吸して、会場の扉を開いたー。

そこにはーーー
大勢の人間たちが既に集まっていた。

豪華な料理。

豪華な会場。

”ようこそお集まりくださいました”

会場のスピーカーから声がする。

”今日は存分に楽しんでください。
 そしてーー存分に語り合ってくださいー”

「---語り合う?」
アルファ(憑依暗殺部隊)が首をかしげる。

前方にあるスクリーンに巨大な文字が表示された

「憑依とは何か―。」

”憑依とは何か―。
 これから3時間の間で、皆様にはその答えを出していただきます”

飲んで食べながら、
憑依とは何かについて、憑依人同士で語り合うーー

それがこの集まり
”憑依空間会議”の目的。

「憑依とは何か―か。くだらねぇ」

凶悪犯の室井(凶悪犯罪者・室井)がつぶやいた。

「憑依は生きるための糧だ。
 俺はよぉ、凶悪犯罪者だから、
 逃げるためなら誰にだって憑依するぜ!
 女の子限定だがな!」

室井が笑う。
周囲でも何人かの人間が頷いた。

「---逃げるため…か のんきでいいな」

白髪の男・相楽(ムスメの身代金)が失笑した。

「んだとコラァ!」
室井が叫ぶと、相楽は首を振った。

「私にとって、憑依とは”復讐”だよ。
 奪われたものをこの手で取り返すー。
 奪われた”娘”をこの手で取り返すための…な」

相楽の静かだが気迫のある言葉に室井は目を逸らした。

「ほ…ほぉ…まぁ、好きにしろや」

「ーー復讐か。奇遇だな…
 僕にとっても憑依とは復讐だよ…

 僕を笑った女の子たちの人生を壊すー。
 それが僕の憑依さ」

オタク男(暴走憑依男)が言うと、
室井は笑った

「くくっ…女に笑われた…か。
 その容姿じゃ仕方ねぇな!」

室井が言うと、オタク男は顔を真っ赤にして何か喚いている。

ジョーは”ヤバイやつがいっぱいいる”と思いながら周囲を見渡す。

何故か宴会場の隅に
謎の車が置かれている。

「あれはーー?」
ジョーは思う。あの車は何なのだろう?と。

ジョーは知らないことだが、その車のハンドルには亡霊(ダークドライブ)が
宿っていた。
ハンドルを握った人間に憑依してしまうのだ。

ジョーはさらに見回す。

何か売上について熱く語っている男が居るー。
”小牧店長(売上少女)” 
女性に憑依して売上を稼いだと豪語しているー。

優しそうな女子大生が居るー
”坂野 理沙(元カノの報復)”
ジョーは首をかしげる。
「女の憑依能力者も居るのかー」と。

「私は人を別れさせて金を稼ぐ」と
言っている奴もいるー。
”お別れ屋”だとか名乗っている。
まったく、頭のおかしなやつもいるものだ。

カードを持って医療を語っている男も居る。
Dr成宮(リアルデュエリスト)という男だ。
カードで医療…頭がおかしくなったのだろうか。

謎の女忍者(くノ一)や、
謎の昆虫(昆虫の逆襲)も会場に居る。
宇宙人みたいのも(スペースポゼッション)居る。

ジョーはワイングラスを手にぶどうジュースを飲みながら思う。
”まともな人間は私しかいねぇ…”と。

呆れ顔で、なるべく周りに関わらないようにしながら
ぶどうジュースを飲んでいると、背後から声をかけられた

「--久しぶりだな」

ジョーが振り返ると、
そこには赤渕メガネに赤い蝶ネクタイの胡散臭い男がいたー

ジョーが?という顔をしていると、
その男は笑った。

「あぁ…お前とあったのは、女支配人の姿でだったなー。
 私だよ…名倉…名倉俊之(ホテルノシハイニン)だー」

ジョーは青ざめた。

コイツはあの時のキチガイ!

「--私にとって憑依とは―
 ”幸せの上限値”を超えた人間の人生を終了させるためにあるのだがー、
 お前はどうだ?」

名倉が不気味に笑いながら言う。

「私はー」
ジョーが考えていると、どこからか怒声が聞こえた。

ジョーと名倉は振り返った。

憑依人が喧嘩を始めている。

変なヤツぞろいだから、仕方がないだろう…。

そんな殺伐とした会場の中、
男子高生の春田 雅史(夕暮れ時の涙)は戸惑っていた。

「…俺、、、場違いじゃないかな?」
雅史は…軽い気持ちで彼女の文香という女性に憑依してしまい、
結果、文香の魂を死なせてしまった悲運の高校生だ。

「--そうね…私も場違い感が凄い…」
近くにまともそうな女性がやってきた。

「あ、私、相原詩織(あなたに見せたくない)っていうのー。
 よろしくね」

詩織がほほ笑む。
どことなく、文香に似ているような気もしたー。

「私ねー。
 病気になっちゃってね…
 大事な彼氏に…弱っていく自分を見せたくなくて…
 憑依された演技をして、、彼と別れたの…

 彼、そういう作品好きだったから」

少し涙ぐんでいる詩織に、雅史は声をかけた

「--…その彼氏さんも喜んでるよ、きっと」
雅史が言うと、詩織は優しく微笑んだ

「だといいけど!」
詩織はそう言うと、「せっかくだから料理、楽しもう!」と言ってほほ笑んだ…

ぽぜもんた(クイズ・ポゼオニア)と
ビートつよし(憑依体験アンビリバボー)が座っているテーブルでは、
新庄 豊(失恋の報復)がサインを求めている。

ぽぜもんたはサインに応じたが、
ビートつよしは「サインなんてやらねぇよばかやろう!」と叫んでいる。

「そんなことよりよぉ、この集まり、
 もはや倫理とかそんなもん全部ぶっ飛んじまってんじゃねぇのか!」
ビートつよしが楽しそうに言う。

宴会は、盛り上がりを見せたままー2時間が経過した。

「さて、そろそろ話し合いませんか?」
東医師(まちのはいしゃさん)が言うと、
憑依人たちは中央の大きなテーブルに集まった。

「憑依とは何か…か」
暗殺部隊のデルタが呟く。

「私は…記憶を読み取る瞬間が快感ですけどね~」
同じ暗殺部隊のガンマが笑う。

「ははっ、決まってんじゃねぇか。
 俺達が快感を味わうためのもの! だろ?」
暗殺部隊のベータが言うと、

「おっ!話の分りそうなやつだな!」
と高校生の井浦(優等生の転落)が笑った。

「--快感か…気楽でいいよな」
鴛海(呪子高生)が呟く。

「僕はさ。
 ”復讐”だよ。」

鴛海の不気味な笑みに周囲が静まり返る。

「僕を自殺に追いやったやつらへの復讐ー。
 それが僕にとっての憑依だ。
 快感なんてどうでもいい」

鴛海の言葉に西条 健二(復讐のOL)もうなずいた。

「君の気持ち、分るよ。
 僕もさ、会社を無理やり解雇されて、
 その復讐のために憑依に手を出したんだ」

西条の言葉に鴛海は首を振る。

「会社を解雇ー?
 僕は”命”だよ。
 君と一緒にしないでくれるかな」

鴛海が言うと、西条がむっとした表情を浮かべる。

「---喧嘩外から失礼するよー」
FF外憑依を駆使する男ー
通称”ガイ”(FF外から失礼します)が会話に割ってはいる。

「--俺はさ、憑依ってのはやっぱ楽しむための…
 いや、自分の欲を満たすためのものだと思うぜ?

 女の体に憑依して好き勝手事件を起こす。
 そしてー、その事件がニュースになったのを
 新聞で読む!それが俺の快感さ」

FF男がそういうと、
隣に座っていた高校生・長瀬(彼色に染まる幼馴染)が頷いた。

「楽しむため。そりゃそうだな。
 俺は憑依能力で彼女を手に入れたぜ。

 俺は彼女を手に入れてハッピー、
 彼女は幸せを感じてハッピー。
 WinWinってやつよ」

長瀬が言うと、
反対側の和樹(夏空に消える花)が笑った。

「お前も彼女を憑依で手に入れたのか!
 奇遇だな、俺もだぜ!へへへ!」

長瀬が「おっ!仲間!」と呟くと、
和樹は得意げに説明した。

「友香って言う、可愛い子でさ。
 憑依能力を使って染め上げてやったんだけど、
 楽しかったぜ!

 ゲームで言う、、あれだよ!
 キャラクターメイキング!分るか?
 あれやってるような気持ちだったぜ!」

和樹が”ゲーム”について騙ると、
ひげだらけの汚らしい男、綿貫(ココロクラフト)がにやっとした。

「--ゲーム最高だよな!
 アンタ、マイクラってやるか?マインクラフト!」

綿貫が言うと、
和樹は明らかに汚いものを見る目で綿貫を見た。

「--わりぃ、マイクラはやらねーんだわ!」
和樹の言葉に、綿貫は舌打ちをしてうつむいた…。

「・・・変な人しか、、居ないじゃない」
詩織が呟くと、隣にいた雅史も呟いた

「俺達…絶対場違いだよな…」

”ホワイト”な憑依の二人は、もはや話についていけなかった…。

そしてー
検死官ジョーはぶどうジュースを飲みながら冷や汗をかいていた。

”ここには、ヤバイやつしかいないのかー”

そんなジョーの様子を見て、名倉が笑う

「おやおや、怯えているのか?」

名倉の言葉にジョーは「黙れ!」と名倉を振り払った。

「・・・・・・」
ジョーはさらに周囲に目をやるー。

コンビニバイトへの復讐のために、女子バイトに
憑依してやった!と自慢げに話す男ー

ペンダントを手に持ち、そのペンダントについて
ドヤ顔で語っている老婆ー。

フィギュアスケート選手はいいぞ!とニヤニヤしている男ー。

女子高生、北村加奈と”混ざり合った”経験を
嬉しそうに語る犯罪者。

同期のバイトに憑依して、変装してバイト先にクレームを
つけてやった!と笑っている男ー。

憑依して女の体で滅茶苦茶食べてやった!と叫んでいる
変なやつ…

もはや人なのかも分からない”赤いドレス”-。

女子高生に憑依して自転車に乗ってやった!と体を震わせながら叫ぶ男ー。

ジョーは正直”早く帰りたい”と思っていた。

「--”正義(ジャスティス)”は私だけか。」
ジョーはそう呟いて、ため息をついた…。

「で、結局どうなんだよ? 憑依とは俺達にとって
 何なんだ?」

森町(”狂”からわたしが世帯主)が、言う。

「---ま、俺にとっちゃ、憑依ってのは
 奪われたものを取り戻すためのものなんだけど…

 そうじゃないやつらもいそうだしな…」

その言葉に
羽村(マリオネット・ポゼッション)がうなずく。

「まぁ、そうだろうね…
 僕はさ、、可愛い子を”人形”にするのが楽しくてたまらない。。

 そしてその可愛い子の死に行く瞬間を見るのもね…。

 僕さ、おばあちゃんが死んだ瞬間…
 興奮したよ。
 あまりにも興奮して1回イッた。」

羽村の言葉には、、
誰も共感しなかった。

あまりにも変態すぎたようだ。

「-ーじゃあ、意見がまとまりそうにはないな?」
真瀬(ブラッド・ポルーション)が自分の席の前で、
スープをニヤニヤしながらかき混ぜている。

太郎(絶望の二択)がうなずく。
「そうだな。答えなんかでるわけがない」

「夢なんて人それぞれだし…」
小野坂 剛(家庭教師の甘い誘惑)が言うと

「…はは、それでいいじゃねぇか、夢なんて人それぞれ」
凶悪犯・室井が酒を飲みながら笑う。

「---憑依は夢…か」
アルファが失笑したように笑う。

そしてーーー

パーティは終わった。

”時間は終わりです。
 楽しめましたか?”

スピーカーから声が響く。

”では、最後に、
 皆様にとって憑依とはー?”

その声にこたえるようにして、
ホテルの支配人・名倉が立ち上がった。

「では、私がー」

周囲からは”なんでお前が仕切るんだ”のような
ブーイングも一部上がっていた。

「うさんくせぇ赤メガネ野郎が!」
凶悪犯 室井が叫ぶ。

だが、名倉はそれを無視した。

「--憑依とは、私たちにとって、
 夢でございますー」

名倉がホテルマン口調で言う。

「私にとっては、人間の”幸せ”のバランスを保つための夢ー」

名倉が周囲を見回す

「あるものはー恋人を悲しませないためにー」

”やさしい憑依”をした少女や、
彼氏に見せたくないーという想いから演技した少女、
彼女に憑依したことを後悔した高校生ー。

名倉はそれらを見つめた。

「あるものは欲望という夢を果たすために」

オタク男ー
凶悪犯罪者ー
歯科医の男ー
会場のテーブルに置かれたノート…。
あこがれの人生を奪った女性。

憑依人たちを見つめる名倉は、
さらに続ける。

「そして、あるものは復讐」

白髪男の相良や、
会場隅の赤いドレスを見つめるー。

「憑依とは、それぞれの夢をかなえてくれるものー」

名倉はスピーカーのほうを見て、不気味な笑みを浮かべた。

「憑依とは、夢ー。

 それがー、
 私たちの答えでございます」

名倉がホテルマンらしく礼をすると、
スピーカーから声が聞こえた。

”素晴らしい答えですー。
 
 今日はお集まり頂きありがとうございました。
 今後もぜひ、皆様にはご活躍していただきたいと思います

 では最後に、
 今日はありがとうございました”

スピーカーの声が消える。

「---待て、あんたは誰なんだ!?」
検死官ジョーが叫んだ。

だがーー
スピーカーの声は答えなかった。

ジョーがふと、周囲を見回す。

参加者達が、次々と”もとの世界”に帰っていく。

「---検死官ジョーだったかな…?
 次にあなたとお会いしたときー。
 あなたの人生は終了でございます ふふふ…」

名倉は不気味にそう微笑み、姿を消したーーー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ーーー

ジョーは気づくと、自宅に居た。

ワイングラスを手に持ちながら。

「--帰って来たのか…」
ジョーは”一安心”した。

ヤバイやつらだらけの恐ろしい世界だった。

だがー。

「--ああいう奴らの悪の魂が手に入れば
 面白かっただろうな・・・」

そうつぶやいて、ジョーは夜風に当たるためにベランダに出た。

「そういえば…」

あの「霧」の憑依人らしき人物は居なかった。
あの人の悪の魂を使ったときは大変なことになったものだ。

「--まだまだあの会議の参加者以外にもおかしなヤツがいると言う事だな」

ジョーは失笑した。

「まぁ、無駄な時間ではなかった。
 まともなのはーーー
 ”この私 ただ一人”
 それが分ったのだからー」

ジョーはそう呟くと、満月の月に向かって静かに微笑んだ…。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

20万アクセスありがとうございます!
改めて御礼申し上げます!

さすがに・・・
全憑依人は出せませんでした(笑)

いつか憑依された側の会議も書きたいところです

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小説

コメント

  1. 匿名 より:

    SECRET: 0
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    毎日更新楽しみに待ってます!20万アクセスおめでとうございます!

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > 毎日更新楽しみに待ってます!20万アクセスおめでとうございます!

    ありがとうございます!
    これからもよろしくお願いします^^