<憑依>FF外から失礼します② ”★”(完)

彼は今日も、FF外から女性の肉体に憑依するー

彼にとって憑依した女性がどうなろうと関係無い。
何故なら、憑依する相手は他人。

そう、FF外の人間なのだからー。

F F 外 か ら 失 礼 し ま す!

※過激な描写注意! フィクションです。

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どうも。夫雄呂 外だ。
前も言ったが偽名だ。

俺の本名なんて、アンタには興味のないことのはずだ。
勿論、俺も名乗る気はないがな。

しかし…
アンタも好きだな。

俺の憑依がそんなに気になるか?

それとも、自分も憑依したいのか?

ふふ、言わなくても分っているぞ。
憑依したいのだろう?

だが、ザンネンだなぁ!

そう簡単には憑依能力っていうのは手に入らない!

ま、今日も俺の憑依みせてやるから…
我慢してくれや。 な?

さーてさてさてさて今日は!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ガイは、ツイッターを適当に検索し始めた。

そしてーー
とある店員らしきツイッターを見つけた。

「りなりな@携帯ショップ店員」 

そのツイートを見る限り、
そのツイート主は若い女性で、
かなりストレスを溜めているようだった。

携帯ショップというのは、
横暴な客も多い。

「----ふふっ、楽しめそうだな。
 りなりなちゃんには、明日の新聞に載ってもらうか!」

そう言うと、彼はツイッターを注視した

”昼休み…つかれました…”

りなりながそうツイートした!
”よし、今なら彼女がツイッターを見ている証”

ガイは早速いつものリプライを送った。

”FF外から失礼します”   と。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「うっ……あ、、、あ…」
急に胸が息苦しくなり、竹中 莉那(たけなか りな)は
胸を抑えた。

「----ひっ!?」
莉那の体がビクンとなり、、、、
そして、不気味な笑みを浮かべた。

「へっへっ…可愛いじゃねぇか。20中盤かな」

鏡を見ながら笑う莉那ー。

ここで服を全て脱ぎ捨てて
激しく喘いでやろうかとも思ったが、
ガイが今回したいのはそんなことではないー。

休憩時間終わりまで、ガイは莉那の体で色々な
ポーズをとって遊んでいた。

挑発的なポーズ、
ヤンキー座り、
可愛らしいポーズ。

机の上に飛び乗って足を組んでみたり、
モデル歩きをしてみたり。

全てがガイの思うままだ。

「ははっ…こんな大人しい顔つきしちゃって…
 だからストレスも溜まるんだよ!」

莉那が吐き捨てるように言う。

そしてー
「-ーうふふ♡
 もう、莉那、我慢するのやーめた!」

そう言いながら莉那は休憩時間を終えてお店に向かって行った。

「----あのさぁ」
おばさんが、莉那に話しかける。

「このアイフォンさぁ、おかしいんだけど!」
おばさんがまくしたてる。

電源が入らないというのだ。

莉那は愛想笑いを浮かべてアイフォンを確認すると…
充電が切れていた。

「あの、充電が切れてますが」
そう言うと、おばさんは露骨に嫌そうな顔をした。

「--充電?知らないわよそんなこと!
 このアイフォン、おかしいんじゃないの?
 ねぇ、今すぐ起動してみせなさいよ?ほら!」

聞けばおばさんは数日前にアイフォンを購入したばかりだと言う。

”充電”しないと使えない、ということすら認識していないようだ。

おばさんは自分の非を認めずに
喚きだした。

「---充電するために多少のお時間を…」

莉那が言うと、おばさんは怒鳴った

「あんたねぇ!ちょっと可愛いからって
 調子に乗ってんじゃないわよ!
 今すぐ直せってんの。わかる?
 
 どーせアンタみたいな子、ちやほやされてるんでしょうけど、
 私は騙されないわよ!

 このおかしなアイフォン、今すぐ直しなさいよ!」

おばさんがなおも、怒鳴る。

莉那本人ならー
泣いてしまうかもしれない。

だがー。

「おかしいのはテメェだろうがクソババア!」

莉那が突然激しい形相で叫んだ。

「----!?」
おばさんが驚く。

「ちょ、、、な、、何よお客様に向かって
 その口の利き方は!」

なおもわめくおばさん。
莉那はカウンターから飛び出して、おばさんの方に歩いて行く。

「ちょ、ちょっと、竹中さん!」
同僚が莉那をたしなめようとするが、莉那は聞かなかった。

「おいババア!りんごみてぇな顔して
 アップル製品使ってんじゃねーよ!」
莉那が吐き捨てるように言うと、
おばさんは喚いた。

「ちょっと!どうなってるのよ この子!
 責任者、責任者を  ひっ…!?」

莉那が睨みつけながらおばさんの胸倉をつかんだ

「調子こいんてんじゃねーよ!クレームババア!」
莉那が言うと、おばさんは顔に恐怖を浮かべた

そしておばさんを投げ飛ばす

「あははははっ!マジ最高なんだけど!
 もう、私、我慢なんかしない!
 うぜぇ客にホンネ言うの、ほんっとうに最高!」

莉那は長い髪を邪魔そうに払いのけながら笑う。

そしてー

「お前みたいなヤツがアイフォンなんか使ってんじゃねーよ!」
莉那はおばさんのアイフォンを床にたたきつけ、
容赦なく、何度も何度も踏みつけた

「いひひっ、あは、、、あはははははっ!」
莉那の表情は完全にゆがんでいる―。

あまりのことに唖然とする周囲。

そしてーー
子供が泣き出した。

「泣くんじゃねーよ!ガキ!」
莉那が叫ぶ。

そしてーー
莉那は粉々に割ったアイフォンをつかんだ

「そうだ!莉那、
 休憩途中だったから、おなかすいちゃった!」

そう言うと、里奈は自分の口の中に無理やりアイフォンを突っ込んだ

「ちょ!やめなさいよ!」
同僚が叫ぶ。

だが莉那は、目から涙をあふれさせて、
苦しみの表情を浮かべながら自分の喉の奥底にアイフォンを押し込み、
あまりの苦しみに失神して、そのままその場に崩れ落ちた

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…よぉ、夫雄呂 外だ。

昨日は凄かったぜ?
アンタも見たか?

あの子がどうなったか、新聞で見るのも楽しみだぜ。

どれどれ…

「都内携帯ショップ店員、クレーマーに逆切れ」 か。

ふむふむ・・・
別の新聞は…と

「携帯ショップ店員、アイフォンを喉につまらせ緊急搬送」

はっははは!
何だこの見出しは!傑作だぜ!

・・・と、、

今日も一人、良いターゲットを見つけたんだ。

また失礼させてもらうぜぇ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ガイはツイッターを開く。

”琴音”と書かれたツイッターアカウント。

最近人気の清純派アイドルだ。

「これから握手会♡
 ファンの皆さんに会うのが楽しみです!」

とツイートしている。

「---クク、どうせオタクばかりだろ。
 俺が代わりにホンネを代弁してやるぜ」

そう言うとガイは、
”FF外から失礼します”と琴音のアカウントにメッセージを
送ったのだった…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーそろそろ時間です」
マネージャーに案内されて、握手会の会場に向かう琴音。

「---うっ…」
琴音が一瞬フラッとした…。

が、、マネージャーはそれには気づかなかった…。

琴音が笑顔を浮かべて会場に姿を現す。

適当に無難な挨拶を済ませる琴音。

「ことねちゃーーーーん!」
会場からファンたちの声援が飛ぶ。

琴音はいつものように可愛らしい笑みを浮かべた。
そしてーーー。

「---うわっ…キッモ!」
琴音が可愛らしい衣装、可愛らしい笑顔で、そう呟いた。

その表情には嫌悪が浮かんでいる。

「---え」
静まり返る会場

「---あのさぁ、マジできっもいんだけど!
 何が「ことねちゃん」だよ!」

琴音はそう言いながら最前列に居たデブ男を指さす

「アンタ、自分の顔 鏡で見たことあるの?」
琴音が言う。

「え…そ、、それは」
デブ男は額から汗をボタボタ流しながら挙動不審な動きをする

「---うわぁ…そういう反応もキモい!
 吐き気がするんだけど…」

琴音が嫌悪感まるだしで言うと、
スタッフが駆け寄ってきて琴音を止めようとした。

「どけっ!」
琴音が止めに入ったスタッフを殴り倒した。

「お前らさぁ、
 私の前に姿現していい人間だと思ってるわけ!?

 ホラぁ、みなさいよ!
 私、こんなに可愛いのよ!

 それが何?
 あんたらのその顔、その身なり。

 笑わせないでよ!
 マジで超きもいんだけど!」

琴音の言葉に会場は静まり返ったー。

そしてーー
我に返ったファンたちが怒りの声を上げ始めた

「ホラ!どうしたの!?
 私を殴りたいの!?
 ホラ、殴りたいなら殴ってみなさいよ!
  
 あ?そっか?それもできないか?
 あははっ、あはははははははは!

 男のくせに何にもできないか?
 あははっ!」

琴音がファンたちを挑発した。

ガイはーー
見たかった―。
人気アイドルが突然、ファンを馬鹿にし始めたらどうなるのかー。

「お?お前?やんのか?私を殴るのか?」
琴音が指で相手を挑発しながら言う。

可愛らしい琴音は…
もはやヤンキーかのようだった。

「うあああああああっ!」
怒りくるったファンが琴音に殴りかかったーーー

そしてーー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「うっ…わたし…わたし…何も覚えてないんです…
 わたし…どうしよう…
 本当に、、本当にごめんなさい・・・」

クク…どうだよ?
昨日の握手会の件で、あのアイドルが
謝罪会見してるぜ?

そりゃあ、本人にとっちゃ、
わけがわからねぇよな。

目覚めたら顔がはれていて、
しかも大バッシングを受ける立場になっていたんだからよ。

たまんねぇぜ。

こうやって翌日にニュースを見るこの瞬間!
すげぇ興奮するぜ!うへへへへへへへ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ガイはその後も連日、FF外から憑依を続けた。

”自分とは全く関係のないヒトたち”

つまり、FF外の人間。

そういう人間たちがどうなろうと、ガイの知ったことではない。

その日、ガイは高校の新人女性教師に憑依していた。
かなりの美人だ。

「---ねぇ、自殺ってどんなところが悪いと思う?」
教師・恋香(れんか)が笑う。

もちろん、既にガイに憑依されている。

「---えーっと、周りが悲しむこととか…」
生徒の一人が答えたのを見て、恋香は微笑んだ。

「そうね…」
恋香はいつもスーツ姿で授業をしているが、
今日はスーツを脱いで、授業を行っていた。
わざとボタンをはだけさせているー。

「…じゃあ、今から私が実演するわねー」

ーーー?

生徒たちが不思議そうな顔をする。

すると突然、恋香が鞄から
刃物を取り出し、自分の腹部に刃物を突き立てた

「--せ、、先生!?」
生徒たちの間で悲鳴が上がる。

「うふふっ…♡
 みぃんな、見てみてぇ…これが自殺よ♡」

恋香は笑いながら、何度も何度も自分に刃物を突き立てた。

体から力が急速に抜けていく

「うふふっ…うふふっ…
 FF外の女の人生・・・めっちゃくちゃぁ…
 こうふんするぅ…♡」

まもなく死んでしまうというのに恋香は幸せそうだ…

それどころか、興奮して顔を赤らめている。

「せ、、、先生!先生!
 だ、、だれかぁ!」

生徒が廊下に飛び出した。

がーーー既に曾根原 恋香先生は
息絶えていたー

満面の笑みを浮かべながらーーー

ガイは来る日も、来る日も、
FF外憑依をつづけたー。

女子大生に憑依し、
全裸でマラソンをしてやったー。

婦警に憑依して、
捜査情報をネットにリークしてやったー。

小学生に憑依して、
近くのタクシーを奪い、爆走してやったー。

おばあさんに憑依して、若者の格好をして
街を歩き、周囲をドン引きさせたー。

優等生の女子中学生に憑依して、
校則と言う校則を全てやぶってやったー。

ガイは、、、やりたい放題だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ある日、ガイは
ターゲットを定めて微笑んでいた。

”★なっち★”というツイッターアカウントで
女子高生だ。

平気でエロい話題を口走っている子ー。
ツイートから察するにかなりおしゃれのようだ。

「ククク…今日はお前だ!」
ガイが叫んだ。

そしてー

”FF外から失礼します”

彼はそう叫びながらリプを送ったー。

・・・・・。

・・・・・・・・。

「ゲェェェ!」
ガイは…いや、、、、中年の冴えないおじさんが叫んだ。

「ふ、、、ふざけんじゃねぇよ!
 何が”★なっち★”だよ!

 おっさんかよ!男じゃねぇか!」

中年おじさんー
いや、ガイは叫んだ。

女子高生を自称していた”★なっち★”は男だったのだ。

「--ふ、、、ふざけやがって!
 ふざけやがって!

 ゆるさねぇ!」

ガイはーー
いや、中年男は、怒り心頭といった様子で、いつまでも叫び続けた…。

おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

やりたい放題すぎなFF外さん…。

まぁ、最後のように
外すこともありますよね…。

彼は今後も欲望のまま、やりたい放題をしていくようです!

ご覧いただきありがとうございました!

コメント

  1. 柊菜緒 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    wwwww
    ざまぁ m9

    衝撃のラストw

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > wwwww
    > ざまぁ m9
    >
    > 衝撃のラストw

    ガイさんは絶望しました^^

  3. 七味とうがらし より:

    SECRET: 0
    PASS: cdfb0fb4007f6bca181bb017f54c00b0
    いやあ、やられたなあ。
    この作品どうオチを付けるんだろう?と思っていたら、コロコロコミックの漫画のオチみたいなの来たんですよ(褒めてます)。

    『どこか際どいところに豪速球をズバーンと投げ込んでくるんだろうな』と肩に力入れて待ち構えていたら、山なりのスローボール投げ込んできてボテボテのゴロ打たされた気分です。
    いっそ爽快な肩すかし具合でしたねw

    ただただ『ある憑依能力者の日常』を書ききったまでで、そこに天網恢恢的な教条主義など持ち込まない。善人ぶらない。
    私はそこにシビレたんです。

    もう普通に『次回10/15発売11月号につづく』でいいじゃないですか。
    ガイさんの次の活躍を期待します!

  4. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > いやあ、やられたなあ。
    > この作品どうオチを付けるんだろう?と思っていたら、コロコロコミックの漫画のオチみたいなの来たんですよ(褒めてます)。
    >
    > 『どこか際どいところに豪速球をズバーンと投げ込んでくるんだろうな』と肩に力入れて待ち構えていたら、山なりのスローボール投げ込んできてボテボテのゴロ打たされた気分です。
    > いっそ爽快な肩すかし具合でしたねw
    >
    > ただただ『ある憑依能力者の日常』を書ききったまでで、そこに天網恢恢的な教条主義など持ち込まない。善人ぶらない。
    > 私はそこにシビレたんです。
    >
    > もう普通に『次回10/15発売11月号につづく』でいいじゃないですか。
    > ガイさんの次の活躍を期待します!

    ありがとうございます^^
    今回はひねらず、拍子抜けするような結末にしました(笑)
    いつも私の小説は意味深な終わりのものも多いですし、
    今回はあっさり風味で終わらせました!

    ガイさんは…今後も登場すると思います!