彼にとって、女性とは何なのだろう。
彼にとって、それは
己の欲望を満たすための「いれもの」でしかない。
彼にとって、
ジャンパーを着るのと、
女性に憑依するのは、同じことなのだー。
F F 外 か ら 失 礼 し ま す!
※過激な描写注意! フィクションです。
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俺の名は夫雄呂 外(ふおろ がい)。
酷い名前だと思っただろう?
もちろん偽名だ。
ネットで本名を名乗るほど、俺はバカではない。
まぁ、ガイとでも呼んでくれ。
ゲイではないぞ?
さて、いきなりだが、俺はSNSを見ている人間に
画面を通して憑依する力を持っている。
俺がツイッターを開いている時、同じくツイッターを開いている相手に、
画面を通して憑依できるって能力だ。凄いだろう?
ん?どこでこの力を手に入れたかって?
簡単に教えるわけないだろうが!
ググってみろってんだ!
…さてさて。
俺は4種類の新聞の定期購読を申し込んでいる。
何故だと思う?
読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、東スポ。
…新聞オタク?
いや、違うな。
ニュースを見るためだ。
ホラ、このニュース。
「誕生日会の最中に女児暴走 2人死傷」
可愛い小学生の女児が突然、ケーキ用の
刃物を持って暴れ出したという痛ましい事件だ。
ーー今の子はおかしな子が多い?
いや、違うな…
これはな…
俺が昨日、ツイッターを通して憑依した結果だ。
この女児に俺が憑依して、俺が体を好き放題して
暴れてやったんだよ。
俺の趣味はなー。
SNSを通して女の人生を滅茶苦茶にして、
翌日の新聞でその記事を読んだり、
ニュースを見ることだ。
自分でも”異常”な性癖だと思うぜ?
憑依して楽しんだ後に、
翌日ニュースになっているのを見て抜く。
我ながらヘンタイだ。
ん?女性が可愛そう?
はは…
俺にとって女は
「骨と皮と肉のかたまり」だ。
そう、例えるならジャンパーを着るのと同じだよ。
使い終わったジャンパーを捨てるとき、
泣くやつがいるか?
いや、いないはずだ。
それと同じだ。
使い終わった肉のかたまりを捨てて何が悪い?
俺は知り合いには憑依しない。
見ず、知らずの人間にだけ憑依する。
つまりツイッターで例えるならFF外からの憑依だ。
FF外のやつなんて、どうなったって、俺には知ったこっちゃねぇよ。
・・・。
前置きが長くなったな。
もう、あんたに話しかけるのはお終いだ。
この俺、夫雄呂 外の憑依を少しだけ見せてやるぜ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
夫雄呂 外は、ツイッターの画面を開いた。
適当なアカウントを検索する。
そしてー、めぼしいアカウントを見つけた。
”あきこ@新人ママ”
プロフィールには25歳 新人ママです♪と
書かれていた。
「くくく…コイツで遊ぶか」
ガイは呟いた。
そしてーー
ガイは目を閉じて精神統一した。
”憑依”できるタイミングは、今、ガイが見ているツイッターアカウントの主が
ツイッターを開いたとき。
その時、画面を通してガイはその相手に憑依するのだ。
そして、ガイは必ず、憑依する前に相手にメッセージを送る。
”FF外から失礼します” と。
別に言わなくても憑依はできる。
だが、この言葉を言うのが礼儀だと、ガイは考えていた。
彼なりの美学ー。
「----!!」
ガイがカッと目を見開いた。
”相手”がツイッター画面を開いたのを感じたのだ。
「---よし、行くぜ!」
ガイが叫んだ。
ガイは”あきこ@新人ママ”のツイッターに対して
リプライを送った。
「FF外から失礼しますー」 と。
そしてーーガイの幽体はPCに吸い込まれていった…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ひっ!?!?」
スーパーで買い物中、一休みしながらスマホでツイッター画面を
開いていた栗原 亜希子(くりはら あきこ)は突然身を震わせた。
「おかーさん?」
3歳の娘が心配そうに母の様子を見る
だがーー、亜希子は突然笑い出した
「うふふふふふふふっ!
はははははははは!」
亜希子の狂ったような笑いにおびえた顔をする娘。
「あははははは!まさかスーパーで買い物中だったとはな!
あははっ、あは!
おっ、意外とまだまだ可愛いじゃん!25歳も捨てたもんじゃねぇな!」
鞄の鏡を取り出して、
ニヤニヤと自分の顔や胸を触る亜希子。
優しい母のオモカゲは無い。
「--おかあさん?」
娘が心配して、よたよたと歩きながら母に近づいた。
しかしー
「邪魔よ!どけ!」
亜希子は容赦なく大切な我が子を蹴り飛ばした。
蹴られた娘が大泣きを初めて、
周囲のヒトが集まり出す。
だが、亜希子はお構いなしだった。
「---いひっひっひ…
一回やってみたかったんだよなぁ!」
亜希子は下品にそう叫ぶと、
スーパーのカートを持って、猛スピードで走り始めた。
「ひゃっほぅ!」
亜希子が髪を振り乱しながら爆走している。
唖然とする買い物客ー。
若い女性が、汚らしい笑みを浮かべながら
買い物カートで爆走しているのだ。
唖然として当然だろう。
そして亜希子はスーパーの陳列棚に容赦なくぶつかり始め、
商品を次々と倒し始めた
「きゃー!」
「な、、、なんだよアレ!」
次々と棚から落ちていく商品。
タマゴの棚を、お菓子売り場を、青果売り場を、、
精肉売り場をーーーカートで爆走しながら
滅茶苦茶に破壊した―。
「くふっふっふっふー」
亜希子は乱暴な様子で、弁当売場に辿り着くと、
乱暴に弁当を開けてその場で貪り始めた
「ふぅふ…
女の体で喰う弁当ってのも悪くねぇな…
あきこ、べんとうだいすき♡」
商品陳列棚を倒した際に、亜希子は手を切ってしまった。
ビール瓶などの破片が手に刺さったのだ。
流れる血。
だが、今の亜希子にはそんなことすら関係ない。
ただただ、ガイの意思に従って店を破壊するだけの
”いれもの”と化しているのだ。
騒然とするスーパー。
店長らしき人物が
「な、、なにやってんだ!」と叫ぶ。
気の弱そうな男だ。
亜希子は店長に近づき、抱き着いた。
「あなたが!好き!」
突然の言葉に店長は動揺する。
動揺した店長を見て笑った亜希子は
「んなわけねーだろ!」と乱暴に言い放ち、店長を突き飛ばした。
陳列棚に激突する店長。
さらに亜希子は弁当売場の台の上に飛び乗って、
その上でタップダンスを始めた。
弁当を踏みつぶしながら。
「あははは、亜希子の人生!めっちゃくちゃぁ~♡
新婚台無し!お母さん失格!家庭崩壊!!!
明日の新聞 超・楽しみ♡」
踏みつぶした弁当の具材を四つん這いになりながら舌でペロペロと舐めた。
「お、、、お母さんーーーお母さん…」
娘が泣きわめいている。
亜希子は、具材で汚れた服で、娘に近づくと、
そのまま娘に
”たかいたかい”をし始めた。
「もう泣かなくていいよぉ~」
そう言うと、亜希子は
実の娘を”天井めがけて”たかいたかい したーーー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
よぉ、昨日はよく眠れたか?
夫雄呂 外だ。
さって、昨日は楽しかったな。
ん?やりすぎ?ハハッ、
どうせFF外だから俺の知り合いってわけじゃねぇんだ。
俺がやってるってばれる心配もねぇし、
好き放題やってナンボだろ?
さてさて、新聞が届くころだな。
ま、正直 東スポには俺の起こす事件、載ってないことも
多いんだけどな。
…お、載ってる載ってる!うへへへへ!
「1児の母がスーパーで暴走」って書いてあるよ!
あーあ、あの子、最後のたかいたかいで意識不明の重体だってさ。
可愛そうにぃ…。
あ、俺が鬼畜だって?
いいじゃねぇか!どうだって。
俺には関係のないことだ。
ホラ、見ろよ新聞記事。
昨日の亜希子って女の暴走が細かく書いてある。
しかも、コイツ、容疑を否認してるんだってよ!泣きながらな!
あーんなに自分で嬉しそうに暴れてたくせによ…ひひひ…
ま、やったのは俺なんだけどよ。
うへへ…興奮してきたぜ!
俺はよ、
暴走した女のニュースを見て興奮するんだぜ~~~
やっべ、もう我慢できねぇ!じゃあな!
あ、そうそう、
今日も1回憑依すっから、またあんたに見せてやるぜー!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・彼は、再びPCの前に座っていた
「美緒」というツイッターアカウントを開いている。
”女子高生”のようだ。
「----!!」
ガイはカッと目を見開いた。
美緒がツイッターを開いた!
”FF外から失礼します”
彼はいつものようにメッセージを送りーーー
画面を通して、美緒に憑依したー。
「うっ…」
美緒がうめき声をあげる。
「---やっぱJKっていいからだしてるよな…うへへ」
美緒が小声でつぶやいた。
「悪いなぁ…君の人生滅茶苦茶にしちゃうけど、
許してくれるか?
…うん!美緒、人生滅茶苦茶にされてもかまわないよ!
はは、そうか!じゃあ遠慮なく!」
美緒は一人芝居を続ける。
不審に思った近くの生徒が「大丈夫?」と声をかけると
美緒は突然「大丈夫じゃな~い!」と叫び机を蹴り飛ばした。
「な、、なにやってんだ!高崎!」
先生が叫ぶ。
「---みんな!みんな!助けて!」
美緒が突然泣き出した。
「わ、、、わたしの体が勝手に、、、勝手に動くの!」
泣く演技 をしながら美緒が叫ぶ。
他の生徒たちは笑っている
「どうしたんだよ~高崎~!」
「勉強しすぎでおかしくなったの?」
「み、、美緒ちゃん?」
反応は様々。
美緒はそのまま4階の教室のベランダに通じる扉を開く
「みんな!いや!たすけて!たすけて!」
ただならぬ気配にー
次第に周囲は笑顔を失っていく。
「---おい、高崎!」
先生が叫ぶ。
「---わ、、わたしのからだ、、、
校長先生に操られてる!お願い、助けて!」
そう言いながら美緒は、自分の制服を脱ぎ始めた
「やめて!やめて!校長先生が、、、頭の中で言ってる!
丸裸になって散れって…!
”花は散るときがもっとも美しい”って」
泣きわめきながら制服をベランダで脱ぎ捨て、
外に放り投げた美緒。
教室ではパニックが起き始めていた。
「---助けて、、、飛び降りさせられちゃうよ!
わたし、まだ死にたくないよぉ!助けて!助けてぇ!」
ベランダの手すりを飛び越えようとする美緒ー。
ーーーもちろん、校長先生は無関係だ。
ガイの演技。
”女子高生が校長に体を乗っ取られた、と叫びながら
飛び降りしたらどうなるか?”
ガイはそれが見たかったのだ。
「----こ、、、殺される!
い、、、いやだ、いやだよぉ!」
手すりの上にまたがった美緒が泣きわめいている
「美緒っ!」
さっき声をかけた女子生徒が美緒の手を引いた。
しかしーーー
その瞬間美緒は邪悪な笑みを浮かべた
「いっしょにーー逝こ!」
美緒は思い切り、その女子生徒の手を引っぱりーー
そのまま二人とも4階から転落してしまったーーー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昨日もなかなかスリリングだったぜ。
どうも夫雄呂 外だ。
ん?そろそろ俺のことぶん殴りたくなってきた?
それとも、もっとやれと思っている?
まぁ、どっちでもいいや。新聞見てみようぜ。
ーーーひゅう!
すげぇや。
見てみろよ
”女子高生二人、飛び降り自殺
校長が関与か” だってさ!
あはは!
校長は何も関係ねぇのになぁ!
…心が痛まないのかって?
愚問だな。
あんたは今までに潰した虫の数を覚えているか?
今までに着て捨てた服の数を覚えているか?
俺は、覚えていない。
いちいち使い捨てた”いれもの”の数なんて覚えてないぜ。
はははっ!
じゃ…
俺は疲れたから寝るぜ。
また、明日あたり、俺のFF憑依、見せてやるぜ、じゃあな。
②へ続く
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コメント
どうしようもないヤツですね、彼は…
ちなみに、彼は私の分身ではありません。
私は優しいので^^
コメント
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このやりたい放題な感じすごく好き
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> このやりたい放題な感じすごく好き
ありがとうございます^^
明日もやりたい放題です!
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今までで一番の外道かもしれない
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> 今までで一番の外道かもしれない
私はガイさん、嫌いなのですが、
たまにはそういうキャラも(笑)