そのノートには”悪魔”とも呼ぶべき意識体が憑依していた。
ノートを手にした人間は、
ノートの意のままに行動する操り人形になってしまう。
そう、全てはノートの意のままにー。
-----------------------------------
とある高校。
今日も穏やかな日常が流れている。
それほど、偏差値が高いわけでもないけれど、
低いわけでもない。
そんな”ごく普通”の高校。
今日もその高校ではいつもの日常が流れていた。
何の変哲もない1日。
そんな高校の一角で、ノートを手に持ち、
震えているショートカットの女子生徒の姿があった。
「はい……分かりました」
うつろな目で彼女はノートを広げて見つめている。
ノートには
”そろそろしもべを切り替えたい。
お前が一番可愛いと思う子にこのノートを渡せ”と
書かれていた。
少女は、うつろな目で周囲を見渡す。
そしてーー。
少女の目の先には同級生の
高校2年
内川 夏葉(うちかわ なつは)の姿があった。
可愛らしい顔立ちに整ったロングヘアーと
メガネがトレードマークの子だ。
生徒会書記を務めていて、男子たちからの人気も高い。
「---あの子でいい…?」
ショートカットの子が訪ねると、
ノートに文字が浮かび上がった。
”構わないー。
ノートを渡せ”
と。
少女は邪悪にほほ笑んで、夏葉の方に歩き出した。
「---夏葉ちゃん!」
呼ばれて振り返ると、
同じ学年の窪塚 留美子(くぼづか るみこ)の姿があった。
彼女は、ちょっと変わりモノで、素行不良・奇行で
何度か生徒指導も受けている人物だ。
「窪塚さん?どうかしたの?」
夏葉がほほ笑みながら問いかけると、
留美子が笑った。
「--ねぇ、夏葉ちゃん!
わたし、このノートいらなくなっちゃった!
みてみて、ちょっと珍しいデザインでしょ?」
ノートの表紙は黒と白のツートンカラーで
何も書かれていない。
「そうね…あまり見ないデザインだけど…。
でも、、ごめんね。わたし、今ノート足りてるから、
他の困っている人にあげて!」
夏葉は留美子の機嫌を損ねないように言う。
正直、ノートを受け取ると、後から何か言われそうで
こわかった。
だから、受け取らずに、この場を立ち去りたかった。
しかし…
「ねぇ、お願い!ノートを受け取ってよ!」
留美子がしつこく食い下がる
「ご、、ごめん…わたし今、急いでるんだ」
半分本当で、半分嘘。
確かに用事はあったが、急ぎではない。
夏葉が”早く切り抜けたいなぁ”などと思っていると
突然、留美子の表情が険しくなった。
「つべこべ言わず、ノート受け取れっつってんだよ!
クソ女が!」
ーーーー!?
留美子の豹変に驚く夏葉。
そして同時に留美子の手からノートを押し付けられて
夏葉は咄嗟にノートを手に取ってしまう。
「-------!?」
心臓がドクンと鼓動した気がした。
目の前の留美子が急に笑みを浮かべる
「な、、夏葉ちゃん…ほ、、本当にありがとう…!
わ、、わたし、、今までずっと・・・ずっと…」
涙を流し始める留美子。
「入学式の時からずっと……
ご、、、ごめんね…夏葉ちゃん!本当にごめんね!」
急に弱弱しい雰囲気になった留美子は
そのまま両手を合わせて立ち去ってしまう
「え?ちょっと、窪塚さん!どういうこと!?」
その時だった。
ドクン…
心臓が再び不気味に音を響かせた。
「何よー。
このノート…」
夏葉がノートを開くと、
そこにはーーー
”所有権は今日からお前に移った”
とノートに書かれていた。
「え??
何これ気持ち悪い…」
夏葉がノートを捨てようとしたその時だった。
”お前は、今日から俺のしもべだー”
ノートに文字が浮かび上がった…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2-D生徒の
出川 勉(でがわ つとむ)は、
隣のクラスに居る彼女の夏葉に話しかけた。
同じ生徒会書記として活躍する勉は、
生徒会活動を通じて、知り合い、意気投合
告白して付き合い始めたのだった。
夏葉はとてもまじめで、
勉にとっては鏡のような存在だった。
今日の放課後は二人で、軽くご飯を食べに行くことに
なっている。。
「--あ、夏葉!」
廊下を歩いていた夏葉に話しかける勉。
しかし…
夏葉は一瞬、勉の方を見たものの、
すぐに目を逸らしてしまった。
「夏葉!夏葉!」
何度か呼びかけるとやっと夏葉はハッとした様子で
勉を見つめた。
「あ、、勉くん…
ごめん、なんか、ボーっとしてて…
どうしたんだろ?私・・・」
「おいおい、熱でもあるんじゃないのか~?」
勉が茶化すように言うと、
夏葉も少しだけ笑みを浮かべて
「大丈夫、そんなことないよ!」と明るく振る舞った。
「--そういえば、今日の放課後だけどさー」
勉が言う。
夏葉も楽しみにしていた放課後。
夏葉がほほ笑んでその言葉にこたえようとした
その時だった。
右手に持つ、閉じられたノートの中に
文字が浮かび上がった…。
”今日は、俺がお前の体をじっくり観察してやる。
そんな男とのデートは断れ” と…
「---ごめん。…急に今日予定入っちゃって…」
夏葉は咄嗟に口にした。
「え?マジ?」
勉が言う。
夏葉は目を泳がせながら言う。
”あれ?何で、わたし、、楽しみにしていた
デートを…???”
わけが分からず言う
「と、、とにかく、、ごめん!
わたし……、今日は帰らなくちゃ!」
夏葉の言葉を聞き、
勉は混乱しながら訪ねた
「え??せ、、せめて理由だけでも…
急用?」
勉が言うと、夏葉が挙動不審な様子で言う。
「ノ、、、ノートに、、そう書いてあるから…
うん、、そう。。そう書いてあるの」
夏葉の言葉に勉は首をかしげた。
そうこうしているうちに、夏葉は足早に自分の
教室へと入って行ってしまった。
「---夏葉???」
勉は訳も分からず、その場に立ち尽くすことしかできなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
放課後。
「お、内川!」
生徒指導部の先生が夏葉を読んだ
「はい?あ、先生!」
夏葉が愛想よく答える。
先生は笑いながら言う
「悪い。今日の放課後だけどさ…
ちょっと文化祭の準備で手伝ってもらいたいことが
あるんだけど、30分ぐらい頼めないか?」
先生が言う。
「あ、はい、いいでーーー」
夏葉が言いかけたその時…
鞄の中のノートに文字が浮かび上がった。
”お前は俺に体を披露するんだ。
そんなことしてる場合じゃないだろうが”と。
”断れ!断れ!断れ!”
ノートに記入された文字は、しもべとなった
夏葉の脳に響き渡る。
「あー、、ごめんなさい先生…
わたし、今日はちょっと」
夏葉が突然、申し訳なさそうに断る。
「---ん、、ダメか??
頼めないかー?内川…」
食い下がる先生。
ノートに”手段を選ぶな”と浮かび上がった。
「---うっせぇんだよ!」
夏葉は突然激しい口調で、先生を怒鳴りつけた。
今までの人生で一度も口にしたことのない言葉をーー。
そのまま不機嫌そうに立ち去る夏葉。
「---…??」
先生は唖然とその場に立ち尽くしていた。
「…わ、、私・・・どうして…?」
立ち去りながら夏葉は、自分の今の行動に
疑問を感じていた…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
自宅。
夏葉は、自分の持つ服の中で一番短いスカートを
はいて、ベットの上に座り、鏡の方に向かって
足を組んで微笑んでいた。
短すぎるスカートから下着が覗いている。
夏葉の手にはノートがある
”もっとだ!もっと、お前のエロいところを
見せてみろ!”
ノートに書かれている文字を見た
夏葉は微笑む。
わざと服をはだけさせ、
唇に指を当て、妖艶なポーズをとってみせた。
普段の夏葉なら絶対にしない行動だ。
”ククク…エロい子だ…
俺好みのな…”
このノートには”悪魔”が憑依していた。
20年前、この高校で、ある事故があった。
屋上で悪ふざけをしていた男子生徒たちの一人が、
屋上から転落してしまい、死亡したという事故だ。
その生徒は、その直前の授業で使っていた”ノート”を
手にしていた。
そのノートは、校舎の隙間に上手く落ち、
長い間、誰にも見つけられることはなかったというー。
いつしか、生徒の残留思念は、
ノートに憑依した。
普通のノートだった、そのノートの表紙は
黒と白に染まった。
そして、長い年月を経て、憑依した男子生徒の残留思念は、
悪魔化した。
…5年前。
肝試しをしていたある女子生徒がノートを手にした。
その日から、悪夢は始まったー。
ノートは気まぐれに、女子生徒をしもべにしては弄び、
飽きたらしもべを切り替えて、また新しい女子生徒を
しもべにするー
「わ…私・・・、、、な、、なんでこんなこと…」
顔を赤らめる夏葉。
「--いっ、、いやっ…」
だが、ノートはすぐさま、次の命令を出した
”余計なことは気にするな。
俺の命令には絶対服従だ。
疑問に思うな。命令こそが全てだと思え”
ノートを見た夏葉はすぐに
うつろな目になり
「はい…」と答えた。
そして、ノートは続けた。
”お前の全てをさらけ出せ。
服なんて邪魔だー。
全てを見せろ。
服を破り捨てろ” とー
それを見た夏葉は笑いながら服を破りはじめた。
うつろな目でー。
だが、それではノートにとってはつまらなかった。
ノートは、こう文字を発現させた。
”お前はこの世で一番の美人だ。
自分の美に酔いしれろ。
自信を持て。
お前はエロい女だー” と。
すると夏葉は突然、笑いだし、
先ほどよりも勢いよく自分のスカートや
ブラウスをびりびりと破り始めた。
「あはっ、、あははっ、、、
わ、、私って、、すっごく可愛い!
あはははははは♡」
服を全て脱ぎ捨て、メガネまで放り投げた
夏葉は、自分の体に見とれていた。
”喘ぎ狂え”
ノートのその文字を見た
夏葉は自分の胸や秘部を狂ったように
弄び始めた
「あっ、、、や、、やめて、、、
あ、、いやだ、、、わたし、、まだ…!」
感じている声を出しながら
拒否の言葉を口にする夏葉。
ノートの”所有者”となった人間は、
自我を失うわけではない。
あくまで自我を残したまま、徐々にノートに
浸食されていくのだ。
「うっ…あ、、気持ちいい♡
わ、、私、こんなにエロかったっけ♡
うふっ♡」
床に膝をつき、
ガクガクと身を震わせながら
ボタボタとイヤらしい色の液体を体から流している
「あぁん…っは…♡
わたし…感じちゃう…
うっ…あっ、、、ダメ、、ダメ、、、だメぇ!」
”激しくイケ!”
ノートに赤い字で文字が浮かび上がった。
と、同時に夏葉が体中の感じる場所を次々と
刺激した。
「んっ…あっ、、あああぁあっあぁああ、、
ああッ! あっあっッ、あっ♡」
夏葉が喘ぎ声をあげ、
大量の液体を吹き出し、
そのまま、その場に体を折り曲げて幸せそうな表情を浮かべている。
「あっ…あ、、、、あぁ…」
ノートは思う。
”存分に見せてもらったぜ お前の体” と。
そしてー
”新しいしもべにふさわしいー”と。
「お、、、お姉ちゃん…?」
タイミング悪く、絶頂を迎えた
姉の”女の快感”をちょうど目撃してしまった
妹の英玲奈(えれな)は立ち尽くしていた。
裸の姉ー。
そこら中に散らばる液体。
甘い息を吐きながら恍惚の表情で横たわる姉。
「な、、、、何…してるの?」
妹はそれを言うのが精いっぱいだった。
英玲奈に気付いた夏葉は笑う
「だ、、、だって、、、ノートに書いてあったからー」 と。
②へ続く
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
ノート恐るべし!
…このあとどうなってしまうのでしょうか!
続きはまた明日書きます。
コメント
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
続きたのしみです!
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
どうなるのか!
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
> 続きたのしみです!
ありがとうございます!!
それにしても恐ろしきノート…
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
> どうなるのか!
ノート憑依…
恐ろしいですね!
(書いていてどことなく女王様と働きアリに似ている感がありますけど笑)
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
名付けて憑きノート。
このノートを手にしたら即終了。でも今の所狙われるのは可愛い娘だけだから、巻き込まれなければ他の人たちは心配無いのか
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
> 名付けて憑きノート。
> このノートを手にしたら即終了。でも今の所狙われるのは可愛い娘だけだから、巻き込まれなければ他の人たちは心配無いのか
ノート次第ですね…
ノートさんが男に目覚めたら…笑