”娯楽”の楽園、遊園地。
楽しいはずのその場所に悲鳴が響き渡る。
4人の少女の手が、血に染まるー。
遊園地の暗殺任務、完結!
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「あは、、あが、、、かっ、、、
はは、ひひひっ、、ひっ!」
琴枝がだらしなく涎を垂らしながら
ゆるみきった表情で虚空を見つめている。
「あ、、お、、おい?
琴枝!琴枝!」
ジェットコースターから降りるときも、琴枝は
腰が砕けたのか、自ら立ち上がることができず、
彼氏である木田が、寄り添うカタチで無理やり
ジェットコースターを降りたのだった。
琴枝の手が、体を触る。
スカートがめくれているが、琴枝は気にも留めず
奇声をあげた
「あ~~~あっ、、あ!」
ジェットコースターを指さして無邪気に笑う琴枝。
「お、、、おい、、どうしたんだよ!
琴枝!琴枝!」
金髪男の木田はうろたえている。
”急にどうしたのかー?”
ジェットコースターに乗るまで、普通では無かっただろうか?
琴枝は、ジェットコースターに乗っている最中に
中に潜む、憑依暗殺部隊員・デルタによって
全ての記憶を消されてしまった。
デルタはいつも、仲間たちに記憶を消す理由を
こう説明する。
「俺はー
その少女が十数年かけて、培ってきたものを
一気に消すときに快感を感じるんだ。
分かるか?
子供が苦労して積んだ積木を崩すあの瞬間と同じだよ-
憑依した女の記憶が、一瞬にして”無”に帰すあの瞬間。
真っ白な画用紙のようになるあの、瞬間。
それに俺は快感を感じるんだー」
デルタは、
他の隊員とは違い、憑依した対象の記憶を消す。
”自分が人を殺した”
そのことに苦しむ必要もないー。
記憶を消されるのは、
憑依された人間にとって、せめてもの幸か、それとも・・・
「・・・ん?待てよ」
金髪男、木田がニヤついて、
琴枝のスカートから覗く太ももを触った。
琴枝は奇声をあげるだけで反応しない。
木田はそのままスカートの中に手を突っ込んだ。
「へへっ・・・
いつも気の強い琴枝は絶対こんなこと
させてくれねぇ、
たまんねぇぜ」
木田は事態を重く考えずに、
自分の欲望に身を任せた。
琴枝を抱きしめ、琴枝の髪や服のニオイを
思いっきり嗅いだ。
いいニオイだ。
木田は満面の笑みを浮かべた。
完全にヘンタイである。
だが、琴枝はいつまでたってもおかしなままだ。
「--チッ・・・面倒くせえな」
木田は周囲をキョロキョロした後に、
琴枝から手を離した。
「---バックレるか」
自称バックレ王の木田は
”また”逃げる道を選んだ。
琴枝を置いて遊園地から立ち去る。
また、彼女は作ればいい。
木田が歩き出したその時だった。
背中に鋭い痛みが走る。
木田が驚いて振り向くと、
そこには鋭い目つきの琴枝がいたーーー。
デルタが琴枝の体を乗っ取ったのだ。
「そんなにバックレしたきゃよ・・・」
木田は驚いて目を見開く。
「この世からもーーバックレしちゃいな!」
直後、木田は刃物で喉元を掻き切られ、
そのまま絶命した。
木田を切りつけた琴枝は、
そのままだらしなくその場に座り込み、
いつまでも奇声をあげ続けた・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
メリーゴーランドの上で
若い男女が激しく腰を振っている。
「あぁん!あっ、、、あ♡」
ツインテールの少女、友美が
激しく喘いでいる。
既にショートパンツからは
大量の愛液が流れ出ている。
友美の体を快楽が襲い、
あまりの心地よさに友美は大声で喘いだ
「んんんんっ、、、
ああぁあああぁっん~~♡」
茶髪男・室伏は服を脱ぎ捨てて
友美を激しく興奮させていた。
時にスマホを取り出して
室伏は自分のSNSに友美との行為を投稿した。
「彼女とメリーゴーランド上でプレイなう♡」
完全に馬鹿だった。
室伏のツイッターは既に炎上しているが、
夢中な室伏はそれに気づかない。
「ははははあはっ、、、
たまんない、、たまんない!」
友美が言う。
そして、友美が叫んだ
「たまんねぇよ!お前!
最高だ!」
突然、男言葉で叫んだ友美に
室伏は唖然とする。
そう、友美の中にはベータが憑依していた。
「なぁ、お前もたまんないと思わないか!
こんな可愛い子が、こんな場所で喘いでる!
興奮してこのショートパンツもぐしょぐしょだ!」
友美(ベータ)は濡れたショートパンツを手で触る。
そして手についた液を妖艶に舌で舐めた。
唖然とその様子を見る室伏。
「お、、、おいどうした?友美?」
メリーゴーランドは回っている。
周りの客が、困惑してその様子を見ている。
遊園地の係員も同様だ。
人間、あまりの光景を目にすると
体が動かなくなるのだ
「私の意思じゃないのに~
こんな風に勝手に体を興奮させられて、
こ~んなにぐっしょぐしょ!
喘ぎ声まで出さされて、
でもぉ、そんな瞬間ほど興奮するよね!」
笑いながら言う友美。
友美は胸を乱暴にもて遊びながら喘いでいる
「感じているのは、わたしじゃないのに、
わたしは感じている!
ひひひひひ!
これこそ、憑依の醍醐味だよ!
全てを支配していると、実感できる瞬間!
そうだよ、この子の興奮という感情をも
支配している!
あっはははははは!」
友美の足には次々と液体が
流れ出ている。
「すっげぇやこの女!
すっげぇよ、はははは!」
「ーーーと、とも・・・み?」
室伏は唖然としている。
友美は、自分のツインテールを乱暴に
引きちぎるようにしてほどいた。
髪がフサッと下に降りる。
いつもと違う友美の姿。
「ははっ、たまんねぇな!」
友美は体を震わせて、自分の体を抱きしめた。
一人で興奮して、体がガクガク震えている。
ショートパンツから覗く綺麗な足を
友美はベタベタを触りまくる。
顔を真っ赤にし、
狂った雌の表情で、室伏を見る
「そろそろさぁ、
メリーゴーランド終わっちゃうから、
終わらせよっか」
友美(ベータ)がそう言うと、
室伏に馬乗りになり、
友美自身の快感を刺激した
「あ、、、っあ、、、あ、、、ああああ♡
すごい、、もう、、この体、だめぇ!
いっちゃう!いっちゃう!!
なにこの快感!
今までのどの女よりもすげぇ!!!
狂っちゃう!くるっちゃう!
わたし、くるっちゃうよぉぉぉぉぉぉぉ♡」
もの凄い勢いで、
濁った色の液体が周囲に飛び散る―。
そしてーーー
同時に赤い液体もーーー。
”絶頂”の瞬間、
友美(ベータ)は、いつものように室伏の喉元を
掻き切った。
おわりだー。
あまりの快感に崩れ落ちる
友美。
自分のばらまいた液体の上に
だらしなくうつ伏せに寝転ぶ。
”楽しかったぜー”
ベータはそう呟き、
友美から離脱したー。
この室伏ってヤツもなかなかの変態野郎だったー。
相手が変態であれば、ヘンタイであるほど、燃えるぜー。
ベータはそのまま、遊園地から離脱し、自分の体へと
戻っていった・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
観覧車。
「ねぇ、夏目君・・・
わたしの全部、知りたいでしょ?」
和歌子(ガンマ)が言う。
経験のない流石は、突然観覧車の中で服を脱ぎ始めた
和歌子に戸惑う。
パサッと音を立ててスカートが床に落ちる。
ーーービクッ
体が痙攣した。
和歌子(ガンマ)は笑う。
”強い拒否反応”
和歌子本人の意思が悲鳴を上げている。
和歌子は、こういうことが苦手な子だった。
ううん、苦手だ。
ガンマは、和歌子の全てを手に入れていた。
”何十年もかけて、積み重ねた人生を
一瞬にして、自分のものにするー。
その人の体だけでなく、
記憶も、いや、人生そのものも奪う―”
和歌子(ガンマ)はあまりの興奮に、
自分の体をうっとりと見つめた
「これが、、、わたしのじんせい・・・」
流石は裸になった和歌子を前にパニックを起こし、
財布を開き、夏目漱石の1000円札を自分の口の中に
突っ込んだ。
パニックを起こしたゆえの奇行だ。
”1000円札を食べれば、夏目漱石と一体になることが出来て
この窮地を乗り越えられるかもしれない”
そう思ったのだ。
だが、、、そんなことはなかった。
「わ、、、わがあ、、、、わが、、、わが、、、わが、、わが、、、わがががががが
がががががが」
無表情で呟く流石に、和歌子は襲いかかった。
「ねぇ、私がこんなことすると思う?」
和歌子が問いかける。
流石の耳には既にそんな言葉、届いていない。
どうしていいか分からない。
「わたし、今、別の人に体を好き勝手されてるの。
だから、私、いつもよりエロいことも何でもしちゃうの!
うふふ・・・?わかる?流石くん♡」
ガンマはいつも、相手に本人の口調で「憑依されている」ことを
告げる。そして行為を楽しんだ後に暗殺するのだ。
流石はうなずいた。
パニックで何もわかっていない。
和歌子は乱暴に流石のズボンを降ろすと、
手で、胸で、そして口で、
流石のそれを刺激した。
うっとりとした表情で流石を見つめる
和歌子。
体が2回、3回と痙攣する。
和歌子本人の意識の”拒否反応”だ。
和歌子はそれに気づいて笑う。
「うふふっ、”わたし”は黙って!
今は、体も、記憶も、人生も、ぜんぶわたしのものなんだから!
あはははははっ♡」
流石のソレを躊躇なく咥えてしまった。
流石はつけ髭を落とし、
茫然として、体を震わせていた。
そして、
「わ、、、わ、、、吾輩は、、、吾輩は
気持ちいのである~~~~」と叫んで
そのまま和歌子に液体を大量に発射した。
そのままあまりの気持ちよさに流石は、放心状態で倒れ込んだ。
観覧車は頂上に辿り着く。
和歌子は微笑んだ。
「---流石くん、
どうだった、わたし・・・♡」
和歌子が恥ずかしそうに言うと、
流石は立ち上がった。
「-ーー天は人のうえに人を作らず!
けれども、、、けれども君は、、、人の上に立つ存在だ!!
う、、、う、、、美しい!」
和歌子は内心でそれは”漱石じゃないだろう”と失笑
しながら言う。
「じゃあー、
”最後の晩餐”楽しんだよね?
わたしね、相手を殺す前に必ず最後に楽しませてあげるの。
うふふふ・・・♡
十分楽しめたみたいで、よかった♡」
そう言うと、和歌子はワイヤーを取り出して
流石の首を絞めた。
悲鳴を上げる流石。
そんな流石に和歌子は耳元でささやいた。
「天国でーー漱石さんに会えるかもね♡
いってらっしゃい」
そしてーー
流石はその場に崩れ落ちた。
「--ふぅ・・・最高でしたね」
和歌子(ガンマ)はそう呟くと、和歌子の体から離脱したーーー。
”記憶が流れ込む瞬間は、
その女の子の人生数十年を一瞬にして手に入れる瞬間”
ガンマはー
ニヤッと笑みを浮かべてそのまま帰還した。
流石が漱石に出会うことはないー
何故なら、彼が行く先は、地獄なのだからー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ひっ、、、ひっ・・・」
西郷が涙目でおばけ屋敷を失踪している。
「---やめてくれ~やめてくれ~」
背後からメガネっ娘の華が追ってくる。
無表情でー。
”今にも人を殺しそうな目でー”
「わ、、、悪かったぁ!」
床に倒れ込む西郷。
「浮気したこと怒ってんだろ?
もう、、もう、全員と縁を切るから!
順子とも、いっちゃんとも、中重さんとも、
郁代ばあちゃんとも、別れるから!」
西郷は浮気していた。
それも、5股。
「---そんなんじゃない」
華が無表情で呟く。
そして西郷のアゴをつかんで
華が言う。
スタイルが良くー
可愛い顔立ちでー、
可愛らしい服装の華がー
今は、悪魔に見えた。
「---”依頼”があったから”殺す”
それだけだー」
華が冷たく言い放つ。
「ヒッ、、やめて、やめて、、、やめて、、、
ご、、、ごめん!ごめん!マジごめん!」
西郷が叫ぶ
だが、華は目を閉じて
”あくまで事務的に”
毒カプセルを西郷の口に放り込み
”処理”したー。
”眠れ”永遠にー。
華(アルファ)はそう呟いて
おばけ屋敷を後にした。
華は端末を確認する。
他の3人から”ミッションコンプリート”の連絡が来ていた。
「---フム。さすがだな」
華は少しだけ微笑むと、
フッと体の力が抜けてその場に倒れ込んだ。
憑依暗殺部隊。
彼らに狙われたものは、決して逃げ切ることができない。
決してーーー
倒れた華の先で
可愛らしい黒ドレスを着た女が、
スマホを手に誰かと話していた。
「--今のが”憑依暗殺部隊”?」
女は尋ねる。
”そうだ、
殺し屋のアンタに奴等の暗殺を頼みたい”
電話先の男は言う。
「ふぅん・・・いいけど、どうして?」
ベンチで足を組んでいる女が問う。
すると、男は言った。
”ウチの会社の会長が、アイツらに殺されたんだよ!
そのせいで、専務だった私は人生を壊されたー
その、復讐だ!”
男は叫んだ。
男はかって、憑依暗殺部隊に始末された
真柴一家の経営していた会社、真柴工業の専務だった。
真柴一家の死後、会社は倒産した。
そして、全てを失った専務は裏世界のことを調べるうちに
憑依暗殺部隊の存在に辿り着いたのだった。
「ふぅん・・・」
電話を受けていた女は笑う。
”あんた以外にも、3人の殺し屋を雇った。
たのむ、アイツらを殺してくれー
加奈さんー”
男の嘆願に、加奈と呼ばれた女は
邪悪に口元をゆがめて「いいわよ」と返事をした。
電話を切った彼女は笑うー
かって普通の真面目な女子高生だった彼女ー。
凶悪犯罪者の意識と混ざり合い、
殺し屋となってしまった彼女ー。
北村加奈は、冷たい目線で先ほどまで
憑依されていた女子高生、華を見つめて呟いた・・・。
「-ーー憑依暗殺部隊ーーね」
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
今回も無事に暗殺成功のようです!
アルファさんは性格上、いつもあっさりと
やってしまうので、
TSF好きの皆様には物足りないかもしれませんね!
時期は未定ですが
「憑依暗殺部隊VS殺し屋集団」を書く予定です!
そのうち書きますので期待せず待っててください!(笑)
混ざり合う意思の
北村加奈を含む、4人の殺し屋に狙われるようですが・・・(汗)
ご覧いただきありがとうございました!
コメント
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これまたどうなるのか……楽しみ!
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> これまたどうなるのか……楽しみ!
ありがとうございます^^
内容はもう考えてあるので、そう遠くないうちには!