<憑依>理不尽な取り調べ

リクエストを頂きました

婦警X成りすまし をテーマにした
憑依小説が完成しました!
(取調室の取り調べにしました)

お待たせしました!
それでは、どうぞ!

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その日、その署では、
結婚詐欺の男の取り調べが行われる予定だった。

「--さて、行くかな」

40代半ばの警察官、
北条 宗雄(ほうじょう むねお)が言う。

「お疲れ様です」
まだ20代前半で、初々しさの残る婦警、
城戸 美佐枝(きど みさえ)が笑顔で、これから
取り調べに向かう、北条に言葉をかけた。

北条は少しだけ笑みを浮かべて、取調室に向かう

”大変そうだなぁ、取り調べなんて…”

まだ、新人と言った方がしっくりくる年齢の
美佐枝は、そう思いながら廊下へと出た。

とある書類をコピーしに行くためだ。

その時だった。
「はひっ!?」
突然、体に謎の衝撃が走った。

「んっ…あっ…な、、何?何かが入ってくる…?」
ふと見ると、耳元に、何か透明な煙状のものが浮かんでいるのが見えた。

「---な、、、何これ!」
可愛らしい制服姿の美佐枝が声をあげる。

しかし、その煙は耳の中へと吸い込まれていった

「あっ…あ、、、、、あ、、、、
 な…に…こ・・・・・・・れぇ」

美佐枝はガクッとうなだれて
その場で意識を失った人形のように立ち尽くした。

ーーそして…

突然、顔をあげた美佐枝はニヤッとする。

「---悪く思うなよ…
 これも、復讐のためだから」
美佐枝が可愛らしい声で呟く。

「おっと、いけない。
 あくまでも”はじめる”まではこの女・・・いや、
 美佐枝のふりをしなくちゃな」

近くにあった鏡を見つめて、
美佐枝はウインクしながらピースポーズを決めてみた

「うふっ!わたしは城戸美佐江☆」

可愛らしくポーズを決める美佐枝の姿を鏡で
見て、美佐枝は自分で顔を赤らめた

「な~んて、、ことするのかな?
 ま、いっか。
 さ、取調室にいこっと!」

可愛らしくささやきながら美佐枝は
取り調べ室を目指したー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「おう!いい加減白状しろや!」
北条が机をたたく。

結婚詐欺で逮捕された男、
桃原 仗助(ももはら じょうすけ)は
ふてくされた様子で言う

「だからぁ、結婚詐欺じゃないって
 言ってんでしょう?
 俺と彼女は同意の上で結婚して、
 別れたのさ。 分かる?」

仗助が言う。

北条が机をたたく。

「ふざけるな!証拠はそろっているんだぞ?」

仗助は北条を見て笑う。

「刑事さん、ドラマみたいにカツ丼の一つや二つ
 振る舞ってくださいよ~?」

その仗助の態度に、北条の怒りが頂点に達する。

「貴様ぁ…俺を侮辱するのもいい加減にしろ!
 俺を誰だと思っている?
 ”取り調べのダイナマイト”と呼ばれた北条宗雄だぞ!」

北条が怒鳴り散らす。

「…ハハッ、今にも爆発しそうな頭してやがんな」
仗助が、少し薄くなった北条の頭を指さす。

「きっ…さまぁ!」

その時だったー
可愛らしい婦警の、美佐枝がお茶を持って
入ってきた。

「---お?どうした?」
北条が怒りっぽい表情のまま美佐枝に言う。

「ヒュー、こんな可愛い子がいるのか。
 どうせならこんなオッサンより、
 可愛い子に取り調べしてもらいたいねぇ」

仗助が言うと、
美佐枝は微笑んだ

「--喜んで」

美佐枝の言葉に仗助も北条も
耳を疑う

「えーー?
 アンタが取り調べ変わってくれんのかい?」

仗助が言う。

すると北条がたしなめるようにしていった。

「城戸ー。 これは遊びじゃないんだ。
 取り調べは俺がやるからーー」

「--黙ってろよ ジジイ」

美佐枝が突然冷たい声で北条を睨みつけた。

「---あ?」
北条が怒声を上げる。

「--ここは、私がやります。
 ジジイは引っ込んでていただけますか?」

美佐枝が北条を睨みつける。

可愛らしい顔ながらー
”異様な迫力”があった。

「---お、、、、、おう、、」
北条は気圧された。

威勢はいいが、北条はビビりだった。
現場にも出るが、いつも後輩に危険なことは任せていた。

「---ま、、また30分後に見に来るわ」
北条はそう言うと、足早に退散した。

「ひゅー、やるねぇ」
仗助が笑う。

美佐枝も微笑む。

だが、次の瞬間、美佐枝は信じられない行動に出た。

取り調べ室の机に座り、
その上で足を組んで、見下すようにして
仗助の方を見つめた。

「あ、、、あんたーー」
仗助が美佐枝の太ももの方を見つめて
顔を赤くする

「---やっとお前と二人になれた」
美佐枝が乱暴な言葉遣いで言う。

「へー?」
仗助が疑問の言葉を口にした次の瞬間、
美佐枝がお茶の入った湯呑を仗助に叩きつけた

「あ、、、あっちぃ!何すんだよ!」

叫ぶと同時に、美佐枝の手が仗助の髪を引っ張る。

「ねぇ、白状しますよね?
 結婚詐欺、
 あなたがやったんでしょう?」

美佐枝の声は震えている。
仗助はつばを飲み込んだ。

「俺と、、、あいつは、、同意の上で結婚して、
 同意の上で…」

すると美佐枝が不気味にほほ笑んだ。

「うふふ…
 冗談はやめてください

 わ・た・し
 ちゃんと知ってるの。

 ちゃ~んと答えた方が、
 身のためですよ♡」

甘い声で言う美佐枝。
しかし、その目には狂気が宿っている。

「ち、、違う!俺は!」

突然、仗助の頬を衝撃が襲った。

「---ヒッ!」
仗助が悲鳴を上げる。

美佐枝が足で仗助の顔面を蹴り飛ばしたのだ。

椅子ごと、ひっくり返る仗助。

「--ふざけんなよ!このハイエナが!」
美佐枝は激しい形相で倒れた仗助の上にのしかかると
さらに仗助を1回、2回と叩いた。

「--な、、何なんだよアンタ!やめてくれよ!」
仗助が涙ぐむ。

すると美佐枝は笑った

「あはは!いい!イイ!イイィイ!
 その顔!」

美佐枝は髪の毛を振り乱しながら
乱暴に仗助を叩き続ける。

「ーーー今この娘はなぁ、
 ”俺”に憑依されてんだよ!

 お前に近づくためにこの体をちょいと拝借してなぁ!

 何でこんなことするか、分かるか!?」

はぁ、はぁ、と息を切らしながら美佐枝が
ひたすら仗助を叩き続ける。

元々体力があまり無い美佐枝の体で乱暴なことを
しているため、美佐枝の体が疲労を感じているのだ。

「はぁ…はぁ…
 俺は!お前の結婚詐欺の被害にあった
 芽衣子(めいこ)の父だ!

 芽衣子はなぁ、心を病んで自殺したよ!」

驚く仗助。
憑依?そんなことが本当にあるのかー?と。

「俺はな!お前への復讐のため、お前に近づく
 方法を考えた!」

取調室に美佐枝の怒鳴り声が響き渡る。

「そして見つけたよ!憑依煙…。
 自分の体を煙に変換して人の耳から
 その人間に憑依する道具だ!

 ちと高かったがな!
 お前に復讐するためなら、
 俺は何だってする!」

叩かれ続けた仗助が悲鳴を上げる

「す、、、すまなかった、、
 俺は、俺は!許してくれ!」

恐怖のあまり土下座する仗助。

しかし、美佐枝は乱暴に服を脱ぎ捨てて叫んだ

「俺の娘と、こうして色々やったんだろうが!?
 え???」

美佐枝の体のことなど父にはどうでも良かった。

復讐さえできれば。

美佐枝は狂ったように喘ぎながら
仗助に襲い掛かった。

「うぐああああっ、、や、、やめてくれ」

仗助に乱暴に襲いかかる
美佐枝。

美佐枝は顔を真っ赤にして
盛大に喘いでいる。

そして濁った色の液体をそこら中にばらまいた。

「ああっ…はっ、、、こうやって、、、
 することもやって、、、
 それで金だけとって、、、ポイか?

 ああ???」

感じた表情のまま、下着姿の美佐枝が仗助を睨む。

「ヒッ…も、、もうやめてくれ!
 その婦警さんにも、悪いだろうが!」

仗助が叫ぶ。

しかし美佐枝は笑った

「へへへへ!笑わせんなよ!
 俺の娘を死に追いやって
 この子のことは心配すんのかよ?
 あ???

 俺はどうだっていいんだよ、他人のことなんてな!」

そう言うと、美佐枝は仗助の首を絞めはじめた。

「いひひひひひひひっ
 ひひひひひひひっ!」

首を絞めながら笑う美佐枝。

そこにはもう、可愛らしい婦警のオモカゲはない。

「---何してんだ!」
取り調べをしていた北条が戻ってきた。

すぐに美佐枝は取り押さえられた

「テメェ!必ず!地獄の果てまで
 追っかけてやるからな!覚悟しとけ!あぁ!?」

美佐枝が汚しく罵声をあげる。

あまりの豹変ぶりー
そしてその下着姿に取り押さえる北条たちも
戸惑っていた。

「---悪かったな」
北条が言うと、仗助は涙目で「あ・・・ああ」とだけ答えた。

美佐枝は逮捕された。
だが、落ち着いた彼女は、取り調べ室での記憶が無いと主張し、
泣きじゃくるばかりだった。

「---最近の若い子には困ったもんだ」
北条がつぶやく。

”まーーー、
 俺もあの犯人の態度には少しむかついてたから
 スカッとはしたけどよー”

そんなことを思いながら、仗助は今日も
”後輩”に隠れて現場へと向かうのだったー。

留置場。

仗助が一人笑みを浮かべていた。

”憑依煙”

「そんなものがあんのかよー。
 すげぇなこの世は」

そして彼は邪悪に微笑んだ。

”ここから出たら、ゼッタイにそれを手に入れて、
 可愛い子で好き勝手してやるぜ!
 うひひひひひひひひっ!”

ここに、また新たなる
悪意が生まれたのだった…

おわり

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コメント

リクエスト頂いてから大分経ってしまいましたが
こんな感じになりました^^
ご満足いただける形になったかは分かりませんが…。

リクエストありがとうございました^^
他の皆様のリクエストも随時書いていきますね~

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小説

コメント

  1. 柊菜緒 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    仗助による新たな話が……

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > 仗助による新たな話が……

    彼は小物っぽいので憑依できる力を手に入れても、
    たいしたことできないかもしれませんね(笑)

    そもそも入手できるのかどうか…