7万アクセス記念!「夏空に消える花 ~サイカイ~」

!今日は この記念小説とは別に
 「悪の魂VSホテルノシハイニン名倉」も書きました
 良ければそちらもご覧ください!

本題。

憑依空間が7万アクセスを突破しました!
あっという間でした!
本当にありがとうございます^^

記念に、先日まで書いていた
「夏空に消える花」の後日談を書いてみました!(短編)

これからも憑依空間をよろしくお願いします^^

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彼女を奪われた黒石 春樹(くろいし はるき)は
失意の大学生活を送っていた。

あの日から、友香は大学に顔を見せていない…。

「大学なんて辞めちまえよ 俺がいれば十分だろ!」

「うん…
 和樹くんが言うなら、そうする♡」

”解放”されて
思考を変えられてしまった友香はー
もう、大学にもやってこないのだろうか…。

「ーーー友香」

付き合って日は浅かったけれど、
お互い初めての彼氏・彼女で
固い絆で結ばれていた。

なのにーーー。

「-----!」
春樹は大学の通路を歩いてくる女性を見て
目を疑ったーーーー

彼女の大崎 友香ー。
不良によって憑依され”解放”され、変えられてしまった友香だった。

派手なミニスカートと、
胸元を強調した服を着ている。

友香の好みとは違うーー。

「----…友香」
春樹は歩いてくる友香に声をかけた。

友香は不快そうな表情を浮かべて
立ち止まった。

優しい笑みは、もうそこには無いー。

「なによ?」
愛想なく言う友香。

「---…どうして、大学に?」
春樹は、咄嗟にそう聞いた。

だが、友香から帰ってきたのは
冷たい言葉だった。

「-どうしてって…
 もう大学なんかやめるから
 退学の届、出しに来ただけよ」

そう言って、立ち去ろうとする友香。

だが、春樹は友香を呼びかけた。

「友香ーー
 これ、本当にありがとう」

友香が憑依されて変えられてしまった翌日に
送られてきた誕生日プレゼントのオルゴール。

春樹と友香のオブジェが、
優しい音色によって回転する友香の祖父手作りの
オルゴール。

その音色を聞いた友香は足を止めた。

「---キモい」
友香が無情な言葉を口走った。

「えーー?」
春樹が言う。

「そうやってウジウジしてるところが
 キモいって言ってんのよ!」

友香が怒りをあらわにして振り返った。

だが、オルゴールを見て、
友香の視線が不自然に泳いだ。

「---…友香?」
春樹が不思議そうに尋ねる。

だが、友香は吐き捨てるように言った

「うざい!うざい!うざい!うざい!
 私に話しかけないで」

そう言うと、イライラした様子で再び
立ち去ろうとした。

春樹は心を痛めた。

もう、友香はーー。

「友香!」
反対側の通路から、別の女子大生が走ってきた。

長谷部 良子(はせべ りょうこ)
友香と仲の良かった子だ。

「ねぇ、友香…
 何があったの!?急に大学やめちゃうなんて!

 ねぇ、どうして!?私、寂しいよ!」

良子が言うと、
友香が戸惑った表情を浮かべる

「えーー、、う、、うん…
 どうしてだろう…
 わ、、私も寂しいよ…。。
 でも、、、和樹がそう言うから…」

友香が明らかに動揺している。

「---友香」
春樹は、思う。
”書き換えられた”のは一部の部分だけなのかもしれない。
彼氏である自分に対する感情、
そしてあの不良たちに対する感情…

あとは、派手な服装が好きになったところとか…。

「和樹って誰よ!?」
良子が言う。

友香はまだ動揺している

「--ご、、ごめん。。
 私だって、大学辞めたくない!

 でも、、アイツがいるし!
 アイツがうざくてうざくてたまらないし!」

友香が振り返って春樹を指さす。

その言葉を聞いた良子が言う

「黒石君と何かあったの?ねぇ!」
良子の言葉を聞いた
友香がイライラした様子で言う

「わかんないよ!私にもわかんない!
 でもアイツ見てるとすごいムカつくの!

 、、か、、和樹が待ってるから早く行かないと!」

友香がしきりに時間を気にしている

「それにアンタ、いつからそんな男を誘うような
 格好するようになったのよ!」

良子が怒鳴り気味で言うと、
友香はさらに戸惑いの表情を浮かべた。

「私は、、
 和樹君がこの方が好きだから…
 
 和樹くんがエッチな気持ちになってくれるから、
 私もこういう格好するの!
 うふふ…♡」

友香がうっとりとした表情で笑う

「友香!ふざけないで!
 和樹って誰なのよ!
 なんなのよそいつ!」

良子が言うと、突然友香が良子をビンタした

「和樹君のこと、悪く言わないで!」

そう言うと、怒り狂った様子で友香は
乱暴に歩き去っていく。

「友香――――!」
春樹は叫んだ。

「待ってろ!俺が絶対、お前を助けてやるから!
 必ず!!絶対に!
 約束するからー!」

春樹が叫ぶと、友香が
少しだけ振り返って
吐き捨てるように言った

「助け?バカじゃないの!
 アンタの助けなんかいらないのよ!」

友香はー
そのまま立ち去ってしまった。

「……ねぇ、、何があったの」
友人の良子が春樹に尋ねる。

春樹は首を横にふるだけで
何も語らなかった。

ーーー春樹はふと、友香が立ち去った廊下に
水滴が一滴だけ落ちているのに気付いた。

「---友香」

彼女の、涙…。

まだ、可能性はあるのだろうかー。
春樹は、友香の笑顔を思い浮かべて
”彼女を必ず助け出す”ことを
心に誓ったのだった…

<完>

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コメント

7万アクセスありがとうございます!
まだまだ頑張ります!

<予告>
〇夏空に消える花 ~花はまた”裂”く~
8月下旬に書きます!

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憑依<夏空に消える花>

コメント

  1. 柊菜緒 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    彼はいったいどんな手段で彼女を助けようとするのか……

  2. 無名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > 彼はいったいどんな手段で彼女を助けようとするのか……

    もう手遅れかもしれませんけどね…(汗)