期日の1か月が迫ってきた。
雫の体を返す前に、
さらに売上を上げておかなくてはー。
そして、期日の日がやってきたー
”売上少女”最終回!
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「…ありがとうございます」
ミニスカート姿の雫が満面の笑みで
客から10万円を受け取った。
「あはっ!お金!雫、うれしい♡」
客に対して、満面の笑みを振りまく雫。
そして雫は客の耳元でささやいた
「今日の夜、北口の前で
待っててくださいね♪」
客の男は体を震わせて笑みを浮かべた。
雫は、、
”自分の体を売り始めていた”
店のカードの販売だけでは売上が上がるにも
限界がある。
ならば、この可愛い体を最大限利用するしかない。
「---うふふふふ…
わたしったら、本当に魅力的なんだから♪
でも、こんなに可愛いんだから
もっともっと女を武器にしていかないと
勿体ないよね!」
事務所に戻った雫は事務机で足を組みながら
笑う。
自分の足を見る雫。
「う~ん、なんて綺麗なの…!
このツヤ…
すべすべな感触」
雫は自分の足を狂ったように触りながら
笑みを浮かべた
「こんなモノ、見せつけられたら、
み~んな、わたしの言いなりよね うふっ♡」
一人笑う雫。
雫の足には愛液が垂れてきていた。
「あはっ!もう感じちゃった♪
わたしの体が興奮してる!
あぁあああ…っ、いいっ、すごくいいっ!」
売上は上がり続けていた。
あと3日。
親友と約束した1か月まであと3日。
出来る限り、売上を上げておかなくては…。
そして、その前にやることがあるー。
雫は、バイトの河野との約束を思い出す…
”ねぇ、先輩…
あの女、すっごくうざいの…”
雫は、昨夜、河野を誘惑して、
先輩で29歳の女バイト、輝美を追放する
密談をしていた。
河野は最初、渋っていたがすぐだった。
”雫のからだ…好きにしていいよ…
だから、お願い…”
河野はその言葉に顔を真っ赤にして
頷いたのだった
「あっはははははは!
笑いがとまらない!」
雫は自分の体に両手で抱きついた
「私は雫!私はしずく!わたしがしずくぅ!
あはははははははは!」
自分の名前を狂ったように叫ぶ雫ー。
そこにおしとやかで清純な
雫の姿はもう無かったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日。
先輩バイト、輝美の休憩中に雫は
河野を呼びつけた
「先輩~。お願いしますねっ♡」
悪戯っぽく舌を出しながら
雫は輝美の鞄の中にレジのお金を2万円
入れ込んだ。
「あ~あ、鴨山先輩、お金盗んじゃったぁ!
雫の邪魔するからよ!
うっふふふふふふ!」
意地悪そうに笑う雫。
今日の雫はセーラー服風のコスプレ衣装を
身にまとっていた。
「---、、雫ちゃん、、やっぱりちょっと…」
河野の理性が、この非道を止めようとしていた。
けれどー。
雫は河野の手をつかみ、
自分の太ももに河野の手を押し付けながら言った
「わたしが、欲しくないのー?」
甘えた声で誘惑する雫。
「で、、でもさ…こんなこと…」
その言葉を聞き、雫は顔を近づけて囁いた
「わたしを手伝ってくれる
先輩、だいすきですよ♡」
わざと息がかかるようにして喋りながら、
甘くささやく雫。
ーーー河野の理性は壊れた。
雫が優しく河野の唇にキスをする。
そして呟いた
「---お願いします♪せ・ん・ぱ・い」
ーーー輝美が戻ってきた。
二人は何食わぬ顔で仕事を続ける。
そして、閉店後。
レジ内の金額確認作業で、
”二人の陰謀”が始まった。」
「あれ?2万円足りないなぁ」
河野が言う。
「--え~、本当ですか」
雫が何食わぬ顔で言う。
輝美も不思議そうな顔をしている。
5分間、3人は2万円のロスの調査を
続けた。
だが、レジに打ち間違えは無く、
2万円はどこにも見当たらなかった。
「--…こんなことしたくないですけど」
雫が悲しそうな演技をしながら、
他の二人の持ち物検査をし始めた。
「疑ってるわけじゃないんですけど、
しないといけないので…」
セーラー服姿の雫が淡々と二人の荷物をあさる…。
そして・・・。
「あれぇ、鴨山先輩~!
鞄の中に2万円、入ってましたよ~?」
雫が嫌味を込めて呟く。
「えっ…・」
先輩の輝美が焦った表情を浮かべる
「--財布にも入れず、鞄の中に2万円。
これってもしかして…」
雫が睨むようにして言うと、輝美が反論した
「バ、馬鹿言わないでよ!
私、そんなことしない」
「--いや、そういやさっき鴨山さん
やたらキョロキョロしてたし、
おかしいと思ってんだよ」
河野が言う。
「----…はぁ、呆れた」
雫が普段浮かべないような怖い表情で言い放った。
「鴨山先輩、レジのお金、盗んで
どうする気だったんですか?犯罪ですよ」
雫が睨むと、
輝美が二人を見て言った。
「---ま、まさか河野! アンタ!」
輝美は勘が良かった。。
河野が雫にたぶらかされていることに
直感的に気づいた。
「--ねぇ!雫ちゃん!最近どうしちゃったの!
おかしいよ!
私をこんな風にはめて何がしたいの?
ねぇ、河野!私、アンタに何かした?」
河野は目を逸らしている。
雫は笑う
「私が河野先輩を誘惑したとでもいうんですか?」
バカにしたような笑みだ。
”この子はこんな顔できる子じゃなかったはずー
いったいどうしたのー?”
輝美はそう思った。
おかしい。絶対に。
「---ねぇ、雫ちゃん!何か悩みがあるなら
私に相談して!
雫ちゃん、男の人怖いって言ってたよね?
なのに最近の雫ちゃん、男の人を誘って
誘惑してる…
ゼッタイおかしいよ!」
輝美が叫んだ。
しかし、雫はセーラー服のスカートから覗く
足を触りながら言った
「だってぇ…先輩…
わたしの足、こんなに綺麗なんですよ…
わたし、こんなに可愛いんですよ~
だったら、女を楽しまなきゃ
勿体ないじゃないですかぁ~
うふふふふふふふっ♡」
不気味に笑う雫。
戸惑う輝美
「雫ちゃん!しっかりしなさいよ!
女子大生がそんな、自分の体をそまつに・・」
「うっせぇんだよ!」
雫の突然の罵声に輝美はびくっとした
「し…雫ちゃん…」
「いいからとっとと消えろよ!
目障りなんだよ!」
雫がまくし立てる。
輝美は恐怖とくやしさから涙を浮かべて
「雫ちゃんなんかもう知らない!」と言い放ち、
店から飛び出した。
「し…雫ちゃん…」
河野は、唖然としていた。
河野は雫が好きだった。
けれども、最近の雫は…
「うふっ、ごめんね 驚かせて♡」
雫が笑うと、河野はひきつった笑みを浮かべた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
約束の日がやってきた。
閉店後、男性スタッフの一人にキスをした雫は
「明日もよろしくね!」と可愛らしく微笑んだ。
雫は、河野以外のスタッフにも体を使って、
誘惑を繰り返していた。
顔を赤くして外に出ていくアルバイトスタッフ。
そして10分後、
憑依薬を小牧店長に提供した親友がやってきた。
「---よぉ、小牧…
ずいぶん可愛くなっちまったな」
親友が言う。
雫はその言葉を聞き、
満足そうに微笑んで足を組んだ
「でしょ?この脚なんか最高じゃない?」
親友に見せつける雫。
今日は最初の日に着ていた
赤いミニスカートを身に着けていた。
「---売上は上がったか?」
親友は、誘惑する雫を無視して
単刀直入に聞いた。
雫は、親友が”女に興味ない”ことを思い出して
真剣な表情を浮かべて答えた
「--大分、上がったよ
お前のおかげだよ」
雫の声で男言葉を口にする。
このしゃべりかたは何週間ぶりだろうか。
「そうか、良かった。。
でも、その子、驚くだろうな…」
親友が言う。
「--そうだな」
雫の中に憑依している小牧店長は
1か月間のことを振り返った。
バイトを誘惑し、
客を誘惑し、
時には雫の体を自分で楽しんだ。
女子大生の一人ぐらしは何とも楽しかった。
最高だった。
思い出しただけで、雫の体は感じていた。
「---ま、ちょっとかわいそうだったな」
雫ははかなげな表情を浮かべた。
「ーーさ、小牧、そろそろその子を解放してあげろよ」
親友が言うと、
雫は微笑んだー。
「うっふふふふふ…
私は、、雫よ…
そう、私が雫になったの!」
ーーー!?
親友は驚いて目を見開いた
「おい!小牧!そりゃ駄目だろ!
その子にも人生がある!
ただでさえ、その子の体を好き勝手
使ったんだ!もう解放してやれ!
約束だろ!」
親友が叫ぶ。
だがー。
「俺はもう小牧じゃない!
俺が雨宮 雫!
はははっ!
私が雨宮 雫
わたしが雫なのよ~~
うふふふふふふ~」
狂ったように胸を触りながら
笑う雫。
「あはははははあっ!
わたし、可愛い!
どうしてこんなに可愛いのっ♡」
愛液をボタボタと垂らしながら
笑いまくる雫。
親友は意を決した。
ポケットから小型の棒状のモノを取り出した。
”強制排出装置”
憑依薬を開発した製薬企業は
”保険”として強制排出装置を開発していた。
憑依した人間が、自らの意思で離脱することを
拒んだ時のためにー。
「---小牧!その子を解放しろ!
そうじゃなきゃ、俺がこの強制排出装置で
お前の霊体をその子の体から強制的に排出させる」
親友がそういうと、
雫はニコッと笑った。
「--ごめんごめん、冗談だよ」
雫は、自分の服を整えると言う。
「ちょっとからかっただけだよ」
そう言うと、親友の肩をたたいた。
親友はほっとして強制排出装置をポケットにしまう。
「--ちょっと最後に、店の片づけだけ、
この体でするから、待っててくれ」
そう言うと雫は店の入り口から外に出た。
親友は思う。
”小牧のヤツ、昔から悪戯っぽいからな…
全く、驚かせるなよ”
「---いやあああああああああああ!
だ、、、誰か助けて!
変なおじさんがお店に!!」
外から雫の叫び声が聞こえた
「---!?」
親友はハッとした
まさか…!
雫はさっき、自分で自分の体を弄び、
乱れた姿になっている。
「--お、おい!小牧!」
店から慌てて飛び出し、親友は雫に声をかけた。
「うふふふふっ!
この体はわたしのもの。
わたしが雫。
この可愛い体も、
女子大生の人生も、
ぜ~んぶ、私が貰うの!
こ~んな可愛くて楽しい人生返すわけないじゃない!」
雫は笑いながら叫んだ
「貴様ーー小牧ィ!」
親友は自分の愚かさを呪った。
「--男女二人。
世の中はどっちを信じるかなぁ?
乱暴されたって叫ぶ、わたしの方を信じるよね。
えへへ…
じゃあね!バイバイ」
その直後、
警察官が駆けつけてきて
親友は連行された。
雫は嘘の涙を浮かべながら
連行されていく親友を、
邪悪な笑みで見つめた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
帰宅した雫は乱暴に鞄を放り投げると、
途中のコンビニで購入したタバコに火をつけた。
未成年の体だが、関係ない。
小牧店長はヘビースモーカーだった。
足を開きながら床に寝転ぶ雫。
「あ~~~あ、最高。
雫ちゃん、俺が代わりに
女子大生の人生、楽しんであげるから…」
雫はそこまで言うと、微笑んだ。
「はぁ~い、この体、
小牧店長の好きに使ってください!
えへへ♪」
一人芝居をしながら、雫は顔を赤らめて、
一人笑い続けた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
三日後。
雫は店を退職した。
もう、店なんてどうでも良かった。
自分は雨宮 雫になったのだから。
美人女子大生の人生も体も
全てを奪ったのだから。
雫は夏休み明け、
太ももを大胆に露出したショートパンツ姿で
大学に姿を現した。
「あれぇ?雫!
彼氏でも出来た~?」
友人達が雫の容姿の変化に驚く。
雫は、その反応に満足そうに微笑んだ。
雨宮 雫はー
体もー 記憶も、 人生もーーー
全てを奪われてしまったーーー
そしてー
「…わたしは、雨宮 雫 うふっ♡」
鏡にそう呟くと、
満面の笑みで大学の講義室に向かって歩いて行った…。
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
最初は返すつもりだったみたいですが、
憑依しているうちに「楽しさ」を知ってしまったみたいですね。
雫さん、災難です…。
この後、雫は女子大生ライフをエンジョイしていくことに
なるみたいですよ^^
お読みくださりありがとうございました^^
コメント
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あららーこんな結末にー(適当)
( ˘ω˘ )
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なんて素敵な終わり方
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こんな感じのダークなエンドに毎回してほしい
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> あららーこんな結末にー(適当)
> ( ˘ω˘ )
憑依して1か月も暮らせば
そうなると思うのです(笑
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> なんて素敵な終わり方
ありがとうございます^^
全てを奪ってしまった(笑)
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> こんな感じのダークなエンドに毎回してほしい
明日から書く小説のエンドは…(ニヤニヤ笑