人の死体から、悪の部分”悪の魂”を引き出せる男…
その名は検死官のジョー。
彼は引き出した悪の魂を、他の人間に憑依させ、
悪の道へと堕ちていくサマを楽しんでいた…。
そんな彼の今回のターゲットは…?
-----------------------------------
ジョーは、ワイングラスに入れた
飲むヨーグルトを飲みながら、涙を流していた。
「---素晴らしい」
一人、椅子に座るジョーは、本を読んでいた。
”走れメロス”。
ジョーは考えた。
何故メロスはあんなにも過酷な距離を
走りぬくことができたのかーと。
「----救うべきモノ…か」
ジョーは呟いた。
作中でメロスはセリヌンティウスと言う友を
助けるために、懸命に走った。
だからこそ、彼は走りぬくことができたのだ。
と、するのであればー。
”救うべき存在が居るモノはー
悪の魂を克服できるかもしれぬー”
ジョーは不気味な笑みを浮かべた。
そして、ジョーの部屋のホワイトボードには、
二人の少女の姿が映し出されていた。
達筆な字で、
二人の写真の下にはこう書かれていた。
”渡瀬 愛奈(わたせ あいな) 高校1年”
”渡瀬 亜香音(わたせ あかね) 中学2年” とー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「お姉ちゃん!」
妹の亜香音が姉の名前を呼ぶ。
机で勉強中だった姉の愛奈は笑顔で
振り向いた。
「なぁに?亜香音?」
二人はーとても仲良しだった。
時々、喧嘩をすることもあったけれど、
いつでも一緒。
仲の良い姉妹として、近所でも評判だった。
そんな二人に、ジョーは目を付けた。
ジョーは開いていた窓から、
姿を消して既に侵入していた。
「ククク…この仲良し姉妹の二人に…
この”悪の魂”を放り込んだらどうなるのか…」
ジョーの手には”2つの悪の魂”
近親相姦で、妹に乱暴したあげく、手にかけ、逮捕された男の悪の魂-。
そして同じく近親相姦で、姉を襲い、姉を精神崩壊に追いやった男の悪の魂。
この2つを姉妹それぞれに放り込んだらー?
「救うべき、姉がいるー。
救うべき、妹が居るー。
救うべき存在は、悪の魂を超越するか。
見せてもらおう」
ジョーはニヤっと笑いながら、二人に向けて
悪の魂を投げ込んだーー。
「かはっーー」
姉が変な声を上げる。
妹も同時に激しい悪寒を一瞬だけ感じていた。
「---亜香音ーー今…?」
姉の愛奈が不思議そうな顔をする
「え?お姉ちゃんも…?
今、なんか変だったよね?」
妹の亜香音が言うー。
二人は知る由も無かった。
既に”二人の中”で悪意が芽生え
始めていることを…。
「ーーーー
悪の魂を克服してみせろー」
ジョーはそう呟くと、姿を消したまま
家から立ち去った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2日後。
「おはようお姉ちゃん!」
「うん、おはよう」
いつも通りの笑顔を浮かべる姉妹。
朝食を美味しそうに食べている。
「---……お姉ちゃんってさ」
妹の亜香音が言う
「--え?」
亜香音の熱い視線に違和感を感じる姉。
そして亜香音は言った
「なんか…すっごく可愛いよね…
髪の毛サラサラだし、
セミロングの私と違って、
なんかすっごく…こう…」
姉の愛奈は不思議そうな顔で見つめた。
「--あっ…なんか興奮しちゃう…♡」
甘い声を出す妹に、
姉は苦笑いを浮かべた
「ちょっとぉ~
顔が変態の顔になってるよ?
大丈夫?」
姉の愛奈が言うと、
妹は、ハッとした様子で
「あ、、ごめん、、
変な事言って…忘れて!」
と、そっけない様子で言った。
ーー今日は土曜日。
朝食を終えた愛奈は自分の部屋へと戻った。
「----変だなぁ…」
愛奈は呟く。
”自分も最近、そう思う”
そんな事、口が裂けても言えなかった。
どうしてだろうー。
昨日の夜から、妹の亜香音を見ると
とても興奮する。
昨日の夜は妹の可愛い姿が
頭から離れなかった。
気づいたときには下着が少し濡れていた位に。
そして、その感情は昨日よりも強くなっている。
”亜香音を抱きしめたいー”
”亜香音を無茶苦茶にしたいー”
愛奈はいつの間にか
口を三日月に歪め、だらしなく涎を
垂らしていた
「---!…い、いけない…
私、何考えてるの」
愛奈は突然我に返った
「--妹に興奮するなんて…
私、どうかしてる!
しっかりしなきゃ」
愛奈は自分に言い聞かせるようにそう呟く。
だがー、興奮は収まらなかった。
愛奈は鏡を見た…。
そして…
「うううぅ…!」
愛奈は奇声をあげると、駆け足で外へと向かって行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「……」
ジョーは、妹の亜香音の様子を見つめていた。
土曜日。
亜香音はクラスメイトと遊ぶ約束があったのか、
ボーリングを楽しんでいる。
一見、変わったところはない。
だが、ジョーは気づいた。
亜香音が、待ち時間の間、
スマホでずっと姉の写真を見つめていることにー。
そして、顔を赤らめていることにー。
「襲いたいーーー」
亜香音がボソッと呟いた。
「えー?」
友達が不思議そうな顔で振り返る。
しかし、亜香音は「ううん、何でもない」と笑みを浮かべた。
ジョーは笑う
”始まったか”とーーー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
姉の愛奈は家へと帰っていた。
妹は今、外出中だ。
荒い息で、妹の中学校の制服を手に取り、
それを身に着けた。
そしてーー、
今しがた買ってきた、妹の髪型そっくりな
ウィッグを身に着けた。
元々、顔立ちが似ている二人ー。
妹の髪型、そして妹の制服を身に着けた
愛奈は、妹そっくりになっていたー。
「あぁ…わたしは亜香音♡」
妹の名前を呟いてみる。
彼女は妹になりきっていたー。
そして、鏡で”妹”の姿を見つめた
姉・愛奈の理性が壊れた
「あ~~~ん♪
亜香音~~~!
滅茶苦茶にしたいよぉ~~♡」
鏡に抱き着き、
激しく舌で鏡の中の自分を舐めまわした
「えへへっ!
私は亜香音!わたしは亜香音!
うふふふふっ♡」
顔を真っ赤にしながら姉の愛奈が、
妹の名前を呟く。
そして、いつしか鏡を押し倒し、
自分の体を嬉しそうに抱きしめていた。
「うっ…亜香音、亜香音、、、
亜香音~~~~~♡
んんっ!ああぁあああああっっ♡」
愛奈は妹になりきって、そのまま
絶頂を迎えてしまった…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
週明け。
愛奈はー
一昨日の自分の行為に恐怖を感じていた。
「---私・・・どうしてあんなこと?」
愛奈は、
自分が妹の制服を着て、妹の髪型をまねて、
挙句の果てに一人で絶頂を迎えてしまったことに
恐怖を感じていた。
「---それに」
愛奈は思う。妹の亜香音の様子がどことなくおかしい。
やたらと自分に近づいてくる
一体…?
だが、それが心地よい自分が居た。
妹を滅茶苦茶にしてみたい。
そう、思う自分が居たー。
「----気になるか?」
突然、男の声がして、愛奈は驚いて振り返った。
そこには全身黒い格好の怪しい男が居た。
手に光るモノを持った男は笑う。
「---悪の魂ーー」
突然の言葉に愛奈は
「え?」と不思議そうな声を出した
「--人の悪の部分だけを集めた塊だ…。
これを、君の妹に放り込んだ。
分かるか。
最近、君の妹、おかしくなってきてないか?」
ジョーが言う。
愛奈はすぐに思い当ったー。
まさかーーー
「まさか、、私の妹に何か…!?」
ジョーは笑った。
そして、愛奈に黄色い液体を手渡した。
「この液体を飲ませれば悪の魂を消すことができる。
早く飲ませてあげなさいーー
ホラ、急がないと悪の魂に妹が飲み込まれちゃうぞ」
ジョーが怪しげな表情で言うと、
愛奈は黄色い液体が入った容器を手に取った
「----亜香音!」
愛奈は走り出した。自宅に向かって。
その後ろ姿を見つめながらジョーは笑う。
”あれはただのビタミン剤だ…”と。
だがー。
目の前に救える人間が居るとき、
ヒトは、恐るべき力を発揮するー。
「フフフ…”走れ!” ”大切なモノを救うため”」
ジョーは走り去る愛奈にそう叫んだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
亜香音が最近、
私にやたらとベタベタしてくるのは…
さっきの変な人が言っていた
悪の魂とやらのせいなの…?
愛奈は考えながら走っていた。
亜香音を救わなきゃ!
亜香音を救わなきゃ!
だがーー
愛奈は悪の魂による浸食が進んでいたー。
ジョーの事も、
不審に思えないぐらいにーー
頭の中は一つの想いでいっぱいだった
”亜香音を滅茶苦茶にしたいー”
やっとの思いで、愛奈は家へと辿り着いた。
そして、部屋に入って叫んだー
「亜香音ー!」
愛奈は嬉しそうに叫ぶ。
妹の亜香音も嬉しそうに振り向いた。
そしてーー
「亜香音!亜香音!」
愛奈は黄色い液体の入った容器を…
”乱暴に投げ捨てた”
もう、どうでも良かった。
もう我慢できない。
亜香音を、妹を滅茶苦茶にした
「亜香音ぇ~~~♡」
愛奈が亜香音を乱暴に押し倒して服を脱がせる。
そして、愛奈は妹に熱いキスをするーー。
「亜香音!あかね!!!
アンタを滅茶苦茶にしたいの~~~♡」
愛奈が完全に飢えた獣の表情で
妹の服を引きちぎる。
その顔には狂気の笑みが浮かんでいる。
その時だった。
妹の亜香音が、姉の愛奈を逆に押し倒した。
驚く愛奈。
「お姉ちゃん!私もお姉ちゃんを
滅茶苦茶にしたい♡」
亜香音がー。
中学生とは思えない表情で、妖艶に笑った。
そして、姉の愛奈に熱いキスをしたーー。
二人は熱く抱き合い、
激しく体を動かし、
妖艶な声で叫びまくった
「ううぅぅぅっっ!おねえちゃん!!!
おねえちゃん!うあああああっ♡」
亜香音が絶頂を迎える。
愛奈は激しく胸を揉みながら
狂ったように笑う
「えへへへへへへへっ♡
もうイッちゃったのぉ~?
まだまだ、私っ!ものたりなぁ~い♡」
愛奈は飢えた目で、妹を見つめた。
そしてーー
その激しい行為は両親が気づくまで繰り広げられた。
「---愛奈!亜香音!何してるの!」
母親が言うー。
しかしーー
”飢えた2匹の獣”はーーー
二人で笑みを浮かべながら母親にも襲い掛かるのだったー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
”結末”を見届けたジョーは自宅に戻っていた。
彼女は走れなかった。
彼女はメロスにはなれなかった。
ただのエロスになってしまった…。
だが、
ベートーヴェンの喜びの歌をピアノで奏でながら
ジョーは”喜んでいた”
”妹”の悪の魂を見つめながら。
これで一歩、また一歩、妹の復活に近づいた。
ジョーは笑う。
”絆”などでは、悪の魂は克服できない。
それが分かっただけで収穫だったではないか、 と。
喜びの歌を乱暴に奏でるジョー。
そしてジョーは、ホワイトボードを見つめた。
”この前、東北に仕事で行ったときに見かけた
ホテルの女支配人 美しかったな…”
とジョーは考える。
そしてジョーは口元を邪悪に歪めた…
~姉妹の悲劇~
完
-------------------------–
コメント
リクエストを元に作りました!
リクエスト下さりありがとうございます^^
1話完結なので、
話をまとめるのに苦労しましたが
こんな感じになりました!
次回は…
あのホテルに行く…かもしれません。。
コメント
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
母も巻き込んでぐっちょんぐっちょんになりそう
そしてシハイニンはどうなるんでしょうねぇw
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
> 母も巻き込んでぐっちょんぐっちょんになりそう
> そしてシハイニンはどうなるんでしょうねぇw
あの一家は混沌状態ですね(汗
支配人は…どうなっちゃうんでしょう(笑