憑依暗殺部隊ー。
暗殺対象の近しい女性に憑依して、
暗殺を決行する恐怖の暗殺集団。
裏世界では”憑依暗殺部隊”として恐れられている。
過去作「憑依暗殺部隊」はこちらからどうぞ
名倉俊之ー。
とあるホテルの支配人。
幸せそうな男女のホテル利用客の女性に憑依しては
二人の”人生を終了”させることを何よりの楽しみとしているーー
過去作「ホテルノシハイニン」はこちらからどうぞ。
そしてー、暗殺部隊に”名倉の暗殺”依頼が舞い込んだーー。
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「あはっ…いいっ…気持ちイイ!
ホラ、、もっと薫(かおる)を喘がせて!
うっ、、あぁぁぁん♡」
ホテルのロビーで服を脱ぎ捨てた女子大生が
一人、喘いでいる。
彼氏と思われる男が戸惑った表情で言う
「おい、、、やべぇよ…
ここ、、、ホテルのロビーだぜ」
男は彼女の薫に手をつかまれ、
無理やり胸や下着の上を触らされていた。
そして、薫は盛大に喘ぎ、
ホテルのロビーの真ん中で愛液をばらまいている。
その顔はーー
とても幸せそうだった。
もちろん、彼女本人の意思などでは無い。
ロビーで彼氏と楽しく談笑していた
薫は、ホテルの支配人である男、
名倉俊之に憑依されてしまったのだー。
憑依された薫は突然、
恥ずかしげもなく、服を脱ぎ捨て、
彼氏を引っ張り、そのままロビーで
行為を始めてしまったのだった。
「ねぇっ…、、私たち、、、
もう十分幸せを味わったよね♪
だ・か・らっ あぁあっ♡
これからは、二人で、たっぷり地獄を
味合わないとね! うふっ♡」
薫が満面の笑みで言う
彼氏はその言葉に
「な、、、何言ってるんだよ…
もうやめろよ…」
と言うのがやっとだった。
薫が彼氏の手をアソコに無理やり突っ込み、
大声で喘いだ。
そして、他の客から通報を受けた警察が
ホテルに入ってきた
「んんんん~~
あぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♡」
薫は警察官の目の前で絶頂を迎えて
その場に体を折り曲げた。
既に薫は白目を剥いていたー。
唖然とする彼氏を
警察官は鬼のような形相で見た。
ーーガチャ。
支配人室からホテル支配人の名倉が
姿を現した。
赤渕メガネに蝶ネクタイ。
胡散臭い笑顔。
名倉は視線を騒ぎの方向へと向ける。
悲鳴を上げながら連行される 薫ー。
そして戸惑いながら連行されるその彼氏。
その光景を見て名倉俊之は笑みを浮かべ、
静かに呟いた。
「佐々木 薫の人生ーー
終了でございます」 とーーー。
受付スタッフの中では古株の25歳の女性、
赤城 真須美(あかぎ ますみ)が、
名倉の方をチラリと見た。
ーーー彼女は薄々気づいていたーー。
”名倉の本性”にーーー。
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「今回の暗殺対象はーーー」
”憑依暗殺部隊”
暗殺対象の近しい女性に憑依して暗殺を行う
暗殺部隊。
その隊長のアルファが、
スクリーンにとある人物の映像を映し出した
「---”名倉俊之”
ホテルの支配人だ」
赤渕メガネに蝶ネクタイの男。
薄ら笑みを浮かべている。
「--はっ、
うさん臭そうな野郎だな。
そいつは何をしたんだ?
詐欺師か?」
ベータが笑いながら言う。
アルファは首を振り、答えた。
「---この男は我々と同じく
人に憑依できるらしい…
それで男女のペアを見つけるたびに、
女性に憑依して、二人の幸せを壊している…。
そういう男のようだ」
アルファが淡々と説明する
「--へぇ、憑依ですか」
ガンマがニヤリとする。
こんなことはめったにない。
同じ憑依できる人間がいるなんてー。
続けてスクリーンに4人の女性が映し出された。
「名倉俊之は隙のない男だ。
だが、毎日夜9時に、受付スタッフ4人のうち1人を
自分の”支配人室”に呼び、
1対1での反省会を行うらしい。
この時に暗殺する」
今回は、夜の”反省会”の際に名倉と女性が1対1になる
タイミングで暗殺を行うようだ。
反省会に呼ばれる女性スタッフはその日の名倉の気分だという
情報が入っている。
ゆえに、どのスタッフが呼ばれてもいいように、
アルファたちは、受付スタッフ4人全員に憑依することにした。
「-赤城 真須美 25歳。
受付スタッフの中ではもっとも古株だ」
整った顔立ちの仕事が出来る!という感じの女性が映し出される。
「-室原 直子(むろはら なおこ) 23歳。
スタッフのムードメーカーだそうだ」
アルファが言うと、ショートカットの活発そうな女性が映し出された
「-桃田 瑠佳(ももた るか) 27歳。
最年長の受付スタッフだ」
化粧の濃い女性の姿がスクリーンに映し出される。
「そして最後に、森永 姫香(もりなが ひめか) 21歳。
この子は最年少で最近入ったばかりらしい」
メガネをかけた可愛らしいロングヘアーの女性が映し出された。
「以上。それぞれに憑依を行い、
夜の反省会で名倉に呼ばれたものが、
支配人室内で名倉俊之を暗殺するー」
アルファがそう宣言すると、他の3人は頷いた。
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今日は清々しい。
さっきの大学生カップルも
これからは”地獄”を味わうだろう。
名倉俊之は夜の休憩時間のひと時を
楽しみながら笑みを浮かべた。
「------人間に許された
”幸福”の量は決まっている。
彼女らはそれを早く使い果たしてしまっただけだー」
名倉は持論を呟き、
笑みを浮かべたーーー。
しかし、その時、受付カウンターでは異変が起きていた
「---ひっ!」
最年少の姫香が体を突然震わせた
「えーー?どうしーーー あひぃっ!?」
続けてムードメーカーの直子が痙攣を起こした。
そして、姫香と直子はお互いを見合わせて
笑みを浮かべハイタッチしたー。
「だいせいこ~~う♪」
直子がそう言う。
直子にはーーベータが憑依していた。
早速、イヤらしい顔で、直子は自分の体を見つめる。
メガネが似合う姫香には、
ガンマが憑依した。
姫香の記憶を全て読み取り、姫香は自分の記憶が流れ込んでくる
瞬間に快感を覚え、
「あぁぁ…♡」と声を震わせた。
「ちょーーーどうしたの!?」
最年長の瑠佳が戸惑っている。
彼女も既にーーデルタに憑依されていたが、
彼女は気づかない。
そしてーー
「あぁ…何か入ってくる・・・ た・・・すけ・・・」
古株の真須美が体を震わせていたが、
すぐに無表情になり、
氷のような視線を他の3人に投げかけた。
アルファだー。
「どうかなさいましたか?」
ガンマが”姫香”になりきって接客を始めている。
まだ19時ー。
名倉の反省会までは時間がある。
「ちょっと、、お手洗い行ってきますね♪」
ショートカットの直子がそう言うと、
ホテルの制服に身を包んだまま、退席していった。
「---物好きなヤツだな」
小声で、真須美がつぶやく。
アルファには、この真須美という女の体には
微塵も興味が無かった。
今日もいつも通りー。
憑依した女は”武器”でしかない。
アルファにとって、今の真須美は、
拳銃と同じ扱いー。
暗殺の為の道具でしかない
「--赤城先輩。。
今日、どうしたんですか?」
デルタに憑依されている瑠佳が不思議そうに尋ねる。
デルタはいつも通り
”瑠佳”の意識を残したまま憑依している。
「別にーー何でもないわ」
真須美は愛想なく、答えた。
真須美(アルファ)は、
ふと思うーー
この瑠佳という化粧の濃い女が
今回は記憶を消去されるのかーー。
可愛そうにーー。と。
ガチャ。
支配人室から名倉俊之が姿を現した
「--ふぅ。お疲れ様」
名倉が胡散臭い笑顔を3人に振りまいた。
ショートカットの直子の姿が無い。
直子(ベータ)はお手洗いでお楽しみ中だ。
「---室原君は?」
直子の姿が見えないことに疑問を感じ、
名倉が訪ねる。
すると、姫香(ガンマ)が満面の笑みで答えた
「あっ 室原先輩ならお手洗いに
行くっていってましたよ~」
姫香が可愛らしく言う。
いつもの姫香と同じ仕草でー。
「---そうか。」
名倉はそれだけ言うと、一瞬、口元をゆがめた気がした。
「---私は各部屋の見回りに行ってくるから
ここはお願いするよ」
そう言うと、名倉はそのままロビーから立ち去って行った。
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一方、お手洗いでは直子の喘ぎ声が響き渡っていた。
「んんんんん~~~
一度やってみたかったんだよなぁ~~~♡」
ショートカットの髪を乱した
直子が顔を赤くして喘いでいた。
お手洗いで、直子は一人、激しい行為を繰り返していた。
淫らな格好で、
鏡に写る自分と狂ったようにキスをしている
クチュクチュと音がする
「イイーーーー
最高だ!最高ぉ♡」
直子は我を忘れて鏡を舐める舌を
激しく動かし、鏡の自分を舐めまわした。
唾液が落ちるーーー。
「---うっふふふふぅ~♡」
直子が満面の笑みで言う。
そして、可愛らしいハートの腕時計を見る。
「---あっ!20時40分!もう行かなきゃ!」
直子は可愛らしく叫んだ。
名倉の反省会は21時。
「----できれば
私が暗殺したいな~~~えへへ~~♡」
直子(ベータ)は、
自分が絶頂を迎えて、名倉を暗殺する瞬間を
思い浮かべた。。
それだけで、下着がグショグショになってしまった
「っとと、いっけない!そろそろ行かなきゃ!」
直子は身なりを整えて受付へと戻った。
真須美が鋭い目つきで時計を見た。
今の彼女は”殺人兵器”だー。
真須美がポケットの中に用意した毒の最終確認をする。
愛想をお客さんにふりまいていた姫香は
妖艶な笑みを浮かべて時計を見たー
”できれば 姫香がヤリたいな!”と心の中で思う
「---な、、、どうしたの?」
瑠佳が戸惑う。
他の二人がやけに時計を見ていることに
違和感を覚える。
「---は~~~~~っ!
ゴメンナサイ!遅くなりました~♡」
トイレから戻ってきた直子がほほ笑む。
ーーー21時00分ー。
名倉が支配人室から出てきた。
「--さて、反省会の時間だな。
今日はーーー」
名倉が4人を見る。
「---姫香ちゃん。来なさい」
名倉が最年少の姫香を
呼び、手招きした。
姫香は小さく「ウフフ…♡」とほほ笑んで、
他の3人に勝ち誇ったような笑みを振りまいた。
直子(ベータ)が舌打ちをする。
真須美(アルファ)は無表情だー。
誰がやろうと、関係ないー。
瑠佳(デルタ)はただただ戸惑っていたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
支配人室に入った
姫香は笑みを振りまいた
「---今日、何か気づいたことはあるかな?」
名倉が笑顔で言う。
ガンマは姫香の記憶を探る。
”いつも通り”だ。
いつもの反省会と同じ内容。
姫香は微笑んだ。
「いえ、特にありませんでした」
姫香は小型のワイヤーを密かに準備した。
今回はーー
一瞬で絞めるーーー。
相手は憑依能力を持っているらしいからーー
一思いに一瞬でーー。
「---私はあるよ」
名倉が笑顔で言った。
ーーー!?
ガンマは違和感を感じた。
”姫香”の記憶にある、反省会の内容と
違うーー
普段はこのまま名倉の利用客数報告が始まるはずだった
「---支配人が、
お気づきになられたことですか?」
姫香は笑みを崩さずに尋ねた。
すると名倉は笑った
「……君は姫香ちゃんじゃないな?」
ーーその言葉に姫香の顔から笑みが消えた。
「---図星か」
名倉がバカにしたように笑う。
姫香はーーー
次の行動を即座に頭の中で計算したーー。
「---世の中のカップルどもは
”幸せ”を使い果たした!
私は”世の中を平等”にするために、
奴等の幸せを壊しているのだよ!」
名倉が狂気の笑みを浮かべながら言う
「---えへへ…
支配人さん、キチガイですね♡」
ガンマはーー冷静さを崩さなかった。
姫香は余裕の笑みで、
ゴミを見る様な目で支配人の名倉を見つめた。
「ウウウウウウウウ・・・」
名倉が奇声を上げ、口元を手で押さえた。
私がキチガイだとー。
私は世の中のバランスを保つため、
”カップルを壊している”
幸せを使い果たした人間はーー
”人生を終了させなくてはならない”
名倉が、口を押えながら、
可愛らしい姫香の方を見ると、
姫香が突然走り出して、
ワイヤーを名倉の首に巻きけようとした。
「---姫香、人殺しなんかしたくないんですけど、
させられちゃうの!えへへ~♡」
姫香が満面の笑みで叫ぶーー
しかしー
ワイヤーが首に巻きつく前に、
名倉は倒れた。
「---えっ…?」
そして、突然姫香の体に悪寒が走った。
「えーーーーー」
まずい!
ガンマはそう判断して、
姫香の体から離脱しようとしたーー。
ーーーが、、、
ガンマの意識はーーー
姫香から抜け出す前に薄れていったーーー。
うつろな目で立ち尽くす姫香ーー
そして姫香は笑ったーーーー
「ーーあなたの人生、終了でございます」
姫香は微笑んだー。
”名も分からぬ”暗殺者に向けて、
姫香はそうささやいたーーー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
受付ー
時間は既に21時20分。
真須美(アルファ)はしきりに時計を見ている。
直子(ベータ)がつぶやく。
「アイツ…楽しみすぎだぜ」
時間がかかり過ぎている。
ガンマはさぞお楽しみなのだろう。
その時だった。
ガチャーー。
支配人室から姫香が出てきた。
可愛らしいメガネの子がーーー。
真須美(アルファ)が無言でうなずく。
直子(ベータ)が「お疲れ~」と言う。
その言葉を聞いて姫香は微笑んだ。
そして、邪悪に笑いながら言った。
「あなた達の人生ーー
終了でございます」
ーーーと。
②へ続く
コメント
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続きが楽しみ!
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どうなってしまうんだ!?
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> 続きが楽しみ!
ありがとうございます^^
頑張ります!
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> どうなってしまうんだ!?
どうにかなってしまいそうです(笑 意味深…)