彼は”穏やかな”一日を送っていた。
しかしー
彼の平穏を打ち壊す利用客がやってきた。
家族連れの宿泊客。
その中の女子高生が電話で彼氏と楽しそうに話していた!
名倉は激怒した。
「あなたの人生ー終了にさせて頂きます」
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ホテルの支配人・名倉俊之は、
フロントで接客にあたっていた。
今日も赤渕メガネ、蝶ネクタイ、
そして胡散臭い笑みを浮かべて…。
平和な昼下がり。
名倉がそろそろ昼食のため、一旦フロント業務を任せようとした
その時だった。
「姫菜(ひめな)、高校の課題持ってきた?」
母親らしき人物が訪ねる。
とある家族連れの客ーーー。
母と父、姉と妹だろうか。
4人だ。
ーーーだが、名倉はすぐに興味を失い、
目を逸らした。
家族連れの利用はよくあることだった
「うんーー私も茂樹(しげき)と
会えるのを楽しみにしてる!」
一家のーー
姫菜と呼ばれた女子高生の、
電話の会話が名倉の耳に入った。
名倉は手を止め、
ピクッと耳を傾けた。
「え~~、大丈夫だってば!
茂樹も気を付けてね!
あ、そうそうこの前はありがと!」
姫菜とか呼ばれる子は、
嬉しそうに満面の笑みで電話をしている
名倉はーーー
顔をピクピクと震わせた。
茂樹ー。
しげきー。
シゲキィ~?
恐らく彼氏だろう。
名倉は睨みつけるようにして姫菜を見た
「うん、私も大好きだよ!
ばいばい!」
そのツインテールが似合う、
幼い顔立ちの子ー 姫菜はそういうと、
スマホの通話を終了した。
「グググググ…」
名倉は口を手で押さえながらうなり声をあげた。
「---君。。
ちょっと事務作業をしてくる。
ここは頼んでいいかな?」
名倉が笑みを浮かべて言うと、
受付スタッフは満面の笑みで「はい」と答えた。
名倉は慌てて自分の”支配人室”へと戻る。
そしてーー
「ウううウウウウウウウウウ~~~」
不気味なうなり声をあげると、
布団の上で意識を失った…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ゲームコーナーいきたい~~!」
家族連れの次女、中学生の美優子(みゆこ)が駄々をこねている
「---分かった分かった」
父親が言う。
ちょうど1階のおみやげ屋 見に行こうと思ってたから
連れてってやるよ」
「あーーじゃあ私も行こうかしら」
母と父が言う。
長女の姫菜は
「じゃ、私はここで待ってるね」と笑顔で言った。
「おう、じゃ、行くか」
父と母は次女を連れて部屋を出た。
それがーー
”最後の平穏”となることを知らずにーー。
「ふぅ…いい部屋だな~」
姫菜が無邪気に部屋の中を見て回る。
机の上に置いてあるお試しのおみやげを見て
姫菜がほほ笑む
「食べちゃおっかな~美優子には内緒で!」
姫菜がほほ笑んでいると、
突然、体に強い悪寒が走った。
「えーーーー」
姫菜が驚きの表情を浮かべる
「えーーー、、、、
なに…」
自分の異常を感じた姫菜は部屋から出ようとした。
助けを呼ぼうとしたーーー
だがーーー
突然、姫菜は笑い出した
「うふふふふふふふふ…
あはははははははっ!」
そして、姫菜は部屋の中へと戻り、椅子に乱暴に座ると
足を組んで笑みを浮かべた。
「私の~人生、終わらせちゃおっかな!えへ♡」
姫菜はーーー
自分の意思とは関係なく、妖艶に笑った。
スカートからは、下着が見えてしまっている。
が、今の姫菜にはどうでも良い事だった。
「さぁ早速…」
姫菜は自分のスマホを開いた。
姫菜はー
彼氏の茂樹に電話をした。
<---あれ?姫菜?どうした?>
彼氏が不思議そうに電話に出た。
「ううん…ちょっと大事な話したいなって…」
姫菜が口元を邪悪に歪めた
<なんだよ、、大事な話って?>
電話先の茂樹がなおも不思議そうな声を出す。
姫菜は笑って言ったーーー。
いつも話しているのと同じ、
無邪気な雰囲気でーーー
「姫菜と茂樹の人生、これから終わらせちゃおっかな?」
・・・・・
<はーーーー>
突然の言葉に茂樹は声を詰まらせた
「だ~~か~~~ら!
私と茂樹の人生を終わらせるの!
もう私たち十分幸せ味わったじゃん?
この世には、こういう幸せ味わえない人もいるでしょ?
このままだと不公平でしょ!
だから、もう私たちの人生終わらせなきゃ!」
姫菜がまくし立てるように言う。
茂樹はたまらず
<な、、何言ってんだよ、わけわかんねぇ…>と
呟いた。
その言葉を聞いて
姫菜は腹が立った。
”鈍感なヤツだー”と。
そして、
姫菜はスマホを片手におもむろに自分の胸をさわりはじめた
「あっ…ふぅん…
よ~く聞いててね あっ…茂樹ィ…
わたしの…秘密、教えてあげるぅ♡」
突然電話先で喘ぎだした彼女に、
彼氏の茂樹は言葉を失った。。
「いまから私、浮気しちゃいま~す!
知らない男の人に体売っちゃうね!えへへ~♡」
もちろん、部屋には姫菜一人。
だが、電話先の彼氏にはそんなこと、わからない
<お、、おい!姫菜!
どういうことだよ!>
彼氏が怒鳴る。
だが姫菜はそれ以上の声で怒鳴った
「黙って聞いてろってんだよ!」
ーーあまりの言葉に彼氏は、委縮してしまった。
そしてーーー
「あっ…あぁ…ねぇ、茂樹…
今わたしぃ…男の人に下着触られてるのぉ…」
そう言いながら姫菜は自分の手で下着越しに
例の場所を刺激した
「んっ…あぁぁあ~♡
高校生でもすごぉぉぉぉ~~い!」
”高校生でも”
意味不明な事を口走ってしまったが
動揺している彼氏は気づかなかったようだ。
そして…
姫菜は乱暴に服を脱ぎ捨てた。
脱ぎ捨てた服を部屋の窓から外に投げ捨てる。
次にスカートも脱ぎ捨て、投げ捨てた。
そして下着もーー
「あははははははは~
私にもう洋服なんていらな~い!」
そう叫ぶと、
電話先の彼氏が
<な…なにやってんだお前・・・>と
唖然とした声をあげる。
「うふふふ~」
姫菜は乱暴に胸と下半身を強く刺激した。
「あぁぁあああっううぁぁあああっっっ…♡
ひぃあああぁあ、、、あっ、、あああああ~♡」
部屋中に、いや隣の部屋にも聞こえているかも
知れない声で喘ぎまくった。
姫菜の体がーーー
快楽に支配されている。
最高の快楽ー
もう、何も要らない。
そんな風にさえ思えた。
「うぅあぁぁああああぁぁぁぁっん!
ああああっ♡」
あまりの興奮に、姫菜は乱暴に髪をかきむしり、
ツインテールだった髪は乱暴にほどけ、
ぼさぼさの状態になってしまっていた。
「はーーーっ…
はーーーーっ…♡」
絶頂を迎えた全裸の姫菜は、
激しい息をしながら、彼氏に言った。
「しげきぃ… きいた?」
ーーーだが、もう電話は切られていた。
「なんだよ!つまんねぇの!」
姫菜は急に乱暴な口調で言うとスマホを素手で叩き壊し、
そのまま外に放り投げた。
「あ~~~~~~」
快感の余韻で、満面の笑みで天井を見上げていると、
声がした
「おーーーお姉ちゃん!?」
「姫菜ーー?」
家族が顔を真っ青にしている。
母と父と妹が戻ってきたのだ。
愛液がちらばり、
窓が割れ、
全裸の姫菜が床に座り込んでいた。。
こんな光景を見て驚かない親はいないだろう。
「ひ、、、姫菜ーーアンタなに…」
母が言いかけると
姫菜が大声で笑った
「あはははははははははは~~~
姫菜、これから自分の人生終わらせちゃうね!」
姫菜が笑いながら、
服を着ない格好のまま外に出て行こうとした。
唖然とする母と父
「お姉ちゃん!ダメ!何やってるの!」
妹の美優子が姉の前に立った。
だがーー姫菜は
「どけ!」と乱暴に妹を突き飛ばすと、部屋の出口まで歩いて行った。
「お父さん、お母さん、美優子ー。
私のせいでごめんね~
ウフ♡」
そう言うと、姫菜は全裸のままホテルの廊下を全速力で走りだした
「うふふふふふ~~
姫菜~~、ヘンタイになっちゃいました~~~~~!
っあぁぁぁん♡」
走りながら胸を刺激する。
そして喘ぎ声をあげながら走るーー。
ホテルの利用客たちが唖然とした表情で
走る姫菜を見るーー。
姫菜は感じていたーー
恥ずかしいーーー
見られてるーーーー
なんて恥ずかしいんだろうーーー
でも…
「えへへえぁ~最高~♡」
今の姫菜に恥などなかった。
体をくねくねさせ、そのままロビーまで
姫菜はやってきた。
フロントにいた受付も驚きの表情を浮かべる
「は~~~~~~い!
ちゅうもく~~~~!」
そう言うと、姫菜は周囲の客が唖然として
見つめる中、
一人、激しい行為を始め、
盛大な喘ぎ声と共に、愛液をまき散らした。
そして床にこぼれた愛液を四つん這いになって
舐めはじめた
「け…警察を…」
受付が警察を呼んだのを、
愛液を舐めながら確認した姫菜は立ちあがった
「あはははははははっ!
そろそろ終わりにしよっかな♪」
そして、邪悪な笑みを浮かべた姫菜は言ったーー
「姫菜の人生、終了でございま~~~す♡」 とーー。
その直後、イヤらしい笑みを浮かべていた姫菜は、
突然意識を失ってその場に倒れたのだったーー。
ガチャ…
「何の騒ぎかな?」
何食わぬ顔で、支配人の名倉がフロントに顔を出した。
「わ…わかりません
あの子が急に服もきずに…
そ、、、その…」
受付が戸惑って言う。
受付の指さした方向には、
騒然とする客ー
恍惚の表情を浮かべたまま、白目で倒れている全裸の姫菜ー
そして部屋から駆け付けた家族ーー
駆け付けた警察が居た。
名倉は呟いた。
誰にも聞こえないように。
「ブラボー。」
手で小さく拍手をした。
「幸せの絶頂に居るカップルの幸せが壊れる瞬間ーーーー」
名倉は口元をゆがめて言った。。
「----美しい」 と。
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三日後。
彼氏の茂樹は悩んでいた。
彼女”だった”姫菜が突然豹変したのは何故かー。
何故なのか。
「----姫菜…」
そう呟く彼は、今日は幼馴染で女友達の別の子と
一緒に、ファミレスに来ていた。
彼はーーー
半分二股をかけていた。
姫菜があんなになった以上、もう姫菜と付き合う必要はない。
あれから三日。
茂樹は幼馴染の同級生と急接近したのだった。
「ねぇ、、冷めちゃうよ グラタン」
注文したグラタンが覚めると、幼馴染に促された
茂樹は「あ、そうだな」と言ってグラタンを口に運んだ。
そしてーー
「うっ…」
茂樹は突然、もがき苦しみ始めた
目の前にいる幼馴染が邪悪な笑みを浮かべたーーー。
グラタンには毒薬が入っていた。
”死には”しないーー
だが、脳に損傷を与えて”一生苦しむ”ことになるだろう。
そしてーーー
茂樹の意識が途切れるのを見て、
幼馴染は笑った。
「藤岡 茂樹の人生ー終了でございます」
小声でそう言うと、
幼馴染も意識を失った…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ホテルに戻った名倉は、
満足そうに微笑んだ。
また、壊してやったー。 と。
だが、名倉は気づいていなかった。
自らの”破滅”が近付いていることにー
③へ続く
コメント
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おっと?破滅が近づいてるのか~(棒)
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> おっと?破滅が近づいてるのか~(棒)
明日(今日)の話で、彼の運命がわかるかもしれません!
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まあ自分が支配人のホテルであんだけ騒ぎが起きてヤバイ噂が広がったらホテル自体経営悪化しそうだしなあ
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> まあ自分が支配人のホテルであんだけ騒ぎが起きてヤバイ噂が広がったらホテル自体経営悪化しそうだしなあ
コメントありがとうございます^^
それは書いていて思いました(笑)
すぐに悪評が広がりますよね^^