憑依復讐!コンビニバイトの悲劇 外伝

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コンビニバイトの悲劇 の外伝です。

元作品はこちらでどうぞ!

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雪村朱里は、あれから、落ち込みがちになった。

「……大丈夫だよ、きっと疲れてたんだよ」

彼氏が必死に励ますも、
朱里は落ち込んだまま。

彼女がコンビニで復讐を目論む男に憑依され、
コンビニでさんざん暴れてから2週間がたった。

だが、彼女の心の傷はいえなかった。

居心地のよかったコンビニバイトはクビになり、
大学でも変な噂が流れるようになった。

「……疲れててあんなに暴れなんかしないよ…」

朱里は落ち込んだ様子で呟く。

彼氏の男は、朱里が憑依されたことは黙っていた。
誰が憑依したのかもわからない。
必要以上に朱里を怖がらせないためだ。

「私・・・何であんなことしちゃったのかな…
 こわいよ…」

彼氏に泣きつく朱里。
彼氏の男は戸惑っていた。

どうすれば朱里の傷をいやしてあげられるのだろうか。

憑依されてー
好き勝手に体を使われた朱里の心の傷は
計り知れない。

彼氏は「俺が朱里を支えていかなくては」と改めて
かたく決心していた。

「俺は、何があっても朱里を嫌いにならないから。
 な…元気出せよ」

彼氏の男がそう言うと、朱里も涙を拭いて答えた

「うん…ありがとう

 ……ひっ!?」

突然 朱里が悲鳴をあげた

「どうした!朱里!」

彼氏が気を失った朱里を抱きかかえる。

すると突然、朱里が笑みを浮かべて起き上がった

「久しぶり~♪
 元気してた?」

今まで泣いていたとは思えない様子で笑う朱里。

「…え」
あまりの豹変ぶりに男はうろたえた

しかし、すぐに理解した。

「お前!まさかあの時の!」

男が指摘すると
朱里がいやらしく笑った

「ぴんぽーん!
 
 いやぁあの時さ、
 この娘が絶対しないようなあんなこと、
 俺がさせてるって思ったらさ、
 スゲー興奮したんだよね!」

朱里が汚い言葉を口にする

「見ろよ!こんなかわいい子がコンビニで
 一人暴れたり、暴言吐いたり、たばこ吸ったり、
 たまんねぇよな」

朱里がケラケラと笑う

「おい、お前!早く朱里が出て行けよ!」

彼氏が朱里に掴みかかった

「殴れば?
 俺は痛くねーけど」

朱里がバカにしたように笑う

「くっ・・・」
彼氏は悔しそうな顔を浮かべて手を放した

「さーて!
 朱里の大暴れショー 第2回 はじめまーす♪」

朱里は前と同じように可愛らしく言うと、
彼氏の家のモノを次々となげたり蹴ったりしはじめた

「おい!何をする!」

朱里が振り向いて笑う

「あはは!これだよコレ!
 見てよ!
 
 私、本当はこんなことしたくないのに!
 こんな可愛い私が、こんな乱暴でとんでもないことしてる!

 興奮しない?」

朱里が顔を赤くしながら言う。
完全に意識を乗っ取られている

朱里がガラスを割った。

「いたっ!」
朱里の手から血が出る。

それでもなお朱里は笑っている

「自分が怪我したのに笑ってる。
 うふふふふふ…たまらなーい!」

朱里が自分のスカートで乱暴に手をふくと、
そのまま再び家で暴れはじめた。

血がついたスカートがふわふわと舞う。

「あはははは!あはは、あははは!
 最高~~~!!

 朱里、興奮する~~~~!」

朱里のマネをしながら大笑いしている。

ついに、彼氏の怒りは頂点に達した。

「テメェ!」
彼氏は目の前の朱里をつかみ、殴りつけた

そのまま床に倒れる朱里。

「いったー…
 あはは、私を殴るなんて!最低!」

朱里は狂ったように笑っている。
手からは血が流れ、
タイツにもガラス片が刺さっている。

「あ~~~うっとおしい!」
朱里がタイツを自らびりびりに破いて
足に刺さったガラス片を乱暴に引き抜いた。

朱里の綺麗な足に血が流れる

「チッ…」
朱里が舌うちをして、自分の手についた血をなめた

「ま、朱里がどうなっても、困らないしね!」

そう言うと、彼氏の方に突然朱里が歩みより、彼氏を殴りつけた。

「がっ!」
男は倒れた。

朱里が玄関から自分のブーツを持ってくると、
彼氏の顔面を踏みつけた

「私を殴ったよね?
 謝りなさい」

朱里が言う。
その声には怒気がこもっていた

「、、、ふ、、ふざけるな」
男が懸命に声を出すと、
朱里が男を睨みつけた

「このまま、お前に乱暴されたって、外に助けを
 求めてもいいんだぜ?」

朱里が男言葉で言う

「ほら、早く謝りなさいよ」

朱里の血が彼氏の顔に垂れてくる。

心なしか朱里の顔色が悪い気がする

「もう…やめろ」

「なら、私の靴をお舐め」
朱里が女王様口調で言った。

……彼氏は朱里の顔を見た。
意地悪そうに笑っている。

だが、朱里のけがの事を心配し、
彼氏はブーツをなめた。

恥も、プライドも全て捨てて。

「あははははは!ばっかじゃねぇの!
 
 楽しいモノを見せてもらったよ…
 マジ傑作だわ!」

朱里はそう言うと、乱暴にブーツを投げ捨てて彼氏の方を向いた

「返してやるよ、この体… じゃあな」

最後にいやらしく笑うと朱里は気を失った。

彼氏はすかさず立ち上がった。
ボロボロになった室内。
怪我をして血を流している朱里

「うっ・・・」

朱里が意識を取り戻した。

…一体、、、この状況、どう説明すれば…

彼氏は絶望に打ちひしがれていた。。

おわり

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