憑依小説 失恋の報復⑥

里香の豹変。

周囲は戸惑っている。

だが、そんなことはどうでも良いーーー。
今日も里香は、快感に身を投じるー。

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夜。

俺は自分の部屋で、狂ったように喘ぎ声をあげていた。
鏡に映る里香が自分で、自分の体を狂ったようにもてあそんでいる。

部屋の外にも聞こえているだろうか。

いや、そんなことはどうでもいい。

家族が異変に気付いたところで、
俺が里香なんだ。

もはや、どうにもできない。

あれから辻本は退学になった。

そして、バイト先のメイドカフェでは、俺は最大限女を武器に、
のし上がった。
客に色目を使い、時には客を興奮させるようなサービスもしてやった。
勿論、店長に対してもそうだ。

店長はすっかり俺の手ごまだ。
里香に対して完全に鼻の下を伸ばしている。

今や、俺の収入は、普通に就職するよりも多い状態だ。

そして里香の記憶を読み取っていてあることが分かった。

どうやら里香やキャバクラやメイドなど、
男が喜ぶような職種に就く人間を嫌悪しているようだった。

それだけじゃない、どうやら男に対して恐怖心があったようだ。

その里香が、満面の笑みで男に色目を使っている。

その事実に俺はたまらなく興奮した

「あああ…本当に最高…」

行為にも飽き、俺は購入した服の一つ、チャイナドレスのような服を
着込んだ。

服の隙間から太ももがあらわになる

「フフ…本当に興奮する」
里香は自分で自分に興奮している。

いや、俺が興奮しているのだが、
今や俺が里香自身だ。

里香が興奮しているのと同じことだ。

俺はニヤニヤしながら自分の服のニオイを嗅ぐ。

「うーん…いいニオイ」

ガタッ

その時、背後から物音がした。

弟の孝雄だった。

「…お…お姉ちゃん…」
孝雄は唖然としている。

真面目だった姉が
自分の部屋で喘ぎ声をあげ、
何事かと覗きに来たら、
当の本人はチャイナドレスを着て、自分の服のニオイを嗅いでいる。

完全にヘンタイだろう。

「………な、、、なにやってるの…」
孝雄の顔は真っ青になっている

「……なにって?」
俺はわざと笑みを浮かべて孝雄に近づいた

「私の可愛い孝雄…。
 ……私と遊ぶ?」

最大限 色っぽい声を出して孝雄に迫る。

姉と弟の境界線を壊してみたい。

俺はそんな風に思った

「ね…?」
孝雄を興奮させようと例の場所に手を触れる。

孝雄は既に興奮してしまっているようだ。

「や…やめてよ」
孝雄が必死に声を絞り出した。

「やめな~い!
 ホラ、遊んで あ・げ・る!」

色っぽい声を出して孝雄を部屋の中に引っ張り、
押し倒した。

鏡に目をやる。

里香の表情は、
俺が好きだった里香のものでは既になくなっていた。
性欲に完全に支配され、
その快楽に身を任せている顔だった。

俺が狂ったように孝雄に口づけをすると、
孝雄が俺を突き飛ばした

孝雄の力は思ったよりも強かった。

突き飛ばされた俺は、背後の戸棚に腰を打ち付けた…。

「……ッ…」

キレた…

元々俺は不良と呼ばれる人種だ。

里香を乗っ取ったあとは比較的おとなしくしていたが、
喧嘩を売られれば話は別だ。

自分の怒りを俺は抑えられなかった。

「あ、、、ご、、ごめん」
近づいてきた孝雄を俺はわし掴みにし、壁に押し付けた

「いてぇじゃねぇかよ あ?
 テメー 調子に乗ってんじゃねぇぞ?」

里香の可愛い声を極限まで低いトーンにして言う。

もはや里香の声とは思えない。

鏡には殺意すらこもった里香の顔が写っていた。
あの可愛い里香がこんな顔をーーー

「ヒッ…」
弟が涙ぐむ

「…なぁ、、私が遊ぼうって言ってたんだよ。
 お前は黙って私を楽しませりゃいいんだよ!」

女の声で、俺は怒鳴りつけた。

「………」
孝雄は涙を流している。

よわっちいやつめ。

俺はその様子にも腹が立ち、
里香の綺麗な手で拳を作り、弟を殴った。

2回、3回と…。

暴力なんて嫌いーーー。

里香の記憶にはそう刻まれていた。

「フフッ…たまらない!」
俺は自分が里香にさせていることを自覚し、
興奮した。

その時だった。

「……お姉ちゃんじゃない」
孝雄がつぶやいた

俺が手を止める

「---お前はお姉ちゃんじゃない!」

孝雄がそう叫んだ。。

⑦へ続く

憑依<失恋の報復>
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