クラスメイトの陽菜が宇宙人に憑依された…!?
これは、何かのドッキリなのか…。
僕は、どうすれば良いのだろうか…。
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目の前にいる陽菜はクラゲのような謎の物体に
襲われていた。
そしてクラゲが陽菜の耳から中に入っていき…
「…ワタシは宇宙から来ました」
目の前の陽菜がうつろな目で言う。
「……ちょ、、ちょっと」
僕は笑った。
「悪い冗談だよ陽菜!
さっきのクラゲみたいの、どうやったの?」
そうだ。
これはドッキリだ!
陽菜が僕を驚かせようとして…
僕がそう思い、陽菜の手に触れようとすると
力強く僕を振り払った。
「触れるな…下等生命体」
陽菜はぎこちない動きで僕を見る。
その目はうつろなままだ
「・・・え・・・ま、、まさか本当に」
僕は絶望した。
「・・・お前に聞きたい」
陽菜が僕の方に歩いてきた。
その足取りは不安定だ。
「・・・・・・お前が”ニンゲン”か?」
陽菜が無機質な口調で、無表情のままいう。
「……そ、、そうだけど…だったら何なんだよ」
僕は怯えていた。
情けない話だがびびっていた。
だが、それを悟られまいと、必死に平静さをつくろった。
「そうか……お前らのリーダーは誰だ?」
陽菜が言う
いつもは愛想よく、可愛らしい雰囲気の陽菜から
全く感情が感じられない。
僕は、本当に陽菜は…と
絶望してしまった。
「…り、、リーダー?人間の?」
…僕は戸惑った。
そんなこと言われても、…
リーダーって誰だ?
大統領か?
それとも日本に限った話で良いのか?
天皇?総理大臣?
…
「…り、、リーダーなんていないよ」
僕はとりあえずそう答えた。
「何故だ」
陽菜が僕をつかみいう。
「な、、なぜって…
いないものは居ないんだよ」
そう言うと、陽菜がさらに腕に力を込めた
「言え。リーダーは誰だ?」
相変わらず声は無機質だ。
「や・・・やめて・・・陽菜!」
僕はパニックになっていた。
首をつかまれ、息も出来ない。
「答えろ」
陽菜はただ、それだけを言う。
まるで感情がないかのように。
「ご、、ごめん」
僕はそう呟き、陽菜の腕を思いっきり叩いた。
このままでは首を絞められて死んでしまう。
すると、人間の体に不慣れなのだろうか。
陽菜はバランスを崩し、倒れた。
「……た、、、助けを呼んでくる!」
僕はあわてて図書室から駆け出した。
このままじゃ何をされるか分からない。
逃げ出したいと言う僕の気持ちと、
陽菜を助けたいという僕の気持ちがぶつかり合っていた。
「……愚かな下等生物よ われ~~~~」
僕は怖くなって図書室の扉を閉めた。
とにかく今は、、、先生を呼ぼう。
そう思った。
③へ続く
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