憑依小説 暴走憑依男 第2部③

後輩の明美が憑依されてしまった。

暴走したかの如く、さくらと明美を弄ぶ男に、

立ち向かうすべはあるのかーー?

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明美はニヤニヤとしながら店内の客をなりふりかまわず、
押し倒して行った。

そして狂ったように襲い掛かる。

逃げ惑う客たち。

客の中にはそのまま、明美を受け入れるヤツもいた

店は完全に混乱している。
その様子をスマホで撮影さている客もいる。

「もう…終わりだ」

俺は呟いた。

「なんなんすか…これ」
後輩の吾妻は自分の荷物を持ちながら言った。

「なんか、わけのわからないことに巻き込まれたくないんで…。
 これで失礼しますよ」

吾妻は愛想なく言うと、そそくさと帰って行ってしまった。

逃げやがって

「…おい、さくら、しっかりしろ」
俺はどうすることも出来ず、近くに居たさくらを
再び励ます。

だが、さくらは震えるだけで、
まともに会話も出来ない

「いやだ…いやだ…
 私は……いやっ」
それだけ言うと、その場にうずくまってしまった。

俺はそんなさくらの様子を見て、怒りが込み上げてきた。

俺はさくらに好意を抱いていた。
そのさくらをこんな…。

気づけば、店内の客は異常事態を前に、大半が退避していた。

もう店内には明美しかいない。

「おい!!!」
俺が明美を呼ぶ

明美は不快そうに振り返った

「何よ…?」
普段、大人しく心優しい明美が絶対に見せることの
ない挑戦的な表情。

「…今すぐ、山西さんから出ていけ」
俺は言った。

「は…?バッカじゃないの?
 この体はもう私のものなの」

明美は自分の体をいじりながらニヤニヤして言う

「ふざけんなよテメェ!
 山西さんの話し方までマネしやがって」

俺は拳を握りしめた。

その様子を見て明美は俺をあざ笑う。

「なに?殴るの?
 女の子を殴るの???
 
 アンタにそんなことが出来…」

次の瞬間、俺は明美の顔面をグーで殴りつけていた。

明美が吹き飛んで床に倒れる

「いったーーーい…何する…」

俺は間髪入れず明美の胸倉をつかんだ。

山西さんには悪いと思う。
だが、、、これもヤツを追い出すためだ

「今すぐ、、、彼女から、、出ていけ!」
俺はありったけの殺気を込めて、いい放った。
この上ないぐらいの殺気を。

だが、明美は少し考えた後に笑って言った。

「殴れば?」

「…ッ…テメェ!」

俺は明美を殴った。

本当に殴りたいのは明美じゃない。

でもーーーー
ヤツを殴ろうとしても、俺の手は奴には届かない。

そのくやしさを払しょくするかのように、俺は明美を殴り続けた。

ーーーだが、、、
彼女の右手にはスマホが握られていることに俺は気づいていなかった。

④へ続く

憑依<暴走憑依男>
憑依空間NEO

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